ARTES インフォ*クリップ[vol.100]祝! インフォクリップ100号記念、通常配信号!

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ARTES インフォ*クリップ[vol.100]2017/12/19
祝! インフォクリップ100号記念、通常配信号!
アルテスパブリッシング
https://artespublishing.com
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□ CONTENTS □
・【最新刊好評発売中】『伶倫楽遊 芝祐靖と雅楽の現代』
・【最新刊好評発売中】『アイリッシュ・ミュージック・セッショ
ン・ガイド』
・【重版情報】『音楽を考える人のための基本文献34』他2点を増
刷しました!
・【イヴェント】1/15(月)Vol.2開催! ピーター・バラカン×
おおしまゆたか「21世紀をサヴァイヴするためのグレイトフル・
デッド入門」
・【イヴェント】2/16(金)朝日カルチャーセンター新宿で《神
楽を愉しむ》開講
・【イヴェント】1/13(土)土取利行/松田美緒 添田唖蝉坊・
知道演歌『唖蝉坊演歌とブラジル移民の歌』@シアターX(カイ)
・【新番組】1/6から隔週土曜日放送! ミュージックバードで片
山杜秀ナビゲートの新番組「バーンスタインの時代」がスタート
・メディア掲載
・好評発売中の既刊より
・アルテスの本のお買い求めはこちらのお店でどうぞ
・アルテスのおすすめ! 旬の音楽情報
・代沢だより

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■【最新刊好評発売中】『伶倫楽遊 芝祐靖と雅楽の現代』

伶倫楽遊 芝祐靖と雅楽の現代


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祝・2017年度、文化勲章受章!
雅楽×クラシック、伝統×前衛──ジャンルの垣根を越え「雅楽」
を儀式音楽から解き放った不世出の雅楽師・芝祐靖の知られざる生
涯を描いた初の評伝。

国立劇場雅楽・伶楽公演、古譜・古楽器の復元、伶楽舎の結成、武
満徹《秋庭歌》の初演、東京藝大での雅楽指導と子どもたちへの雅
楽の普及……現代における「雅楽」の復活と創造の軌跡、芝祐靖が
そこに果たした役割を跡づける。

貴重な写真のほか、芝祐靖自身が執筆したエッセイも多数掲載。

定価:本体2200円[税別]
四六版・並製・272頁
発売日:2017年12月22日
ISBN978-4-86559-173-6 C1073
ジャンル:日本音楽/音楽家/伝記
ブックデザイン:山田英春

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■【最新刊好評発売中】『アイリッシュ・ミュージック・セッショ
ン・ガイド』

アイリッシュ・ミュージック・セッション・ガイド


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本場の流儀を面白おかしく、しつこいほど懇切丁寧に教えてくれる
(たぶん)唯一の伝統音楽セッション・ガイド、待望の日本語版!

日本でも若いプレイヤーが増え続けるアイルランド伝統音楽。その
真髄である「セッション」は決まったルールもリーダーもなく、戸
惑うこともしばしば。楽器は、曲は、順番は? どんなキーやテン
ポや音量で演奏すればいい? 気の利いたユーモアでくるみながら、
懇切丁寧に教えてくれるコンパクトなガイドブック!

「セッションのルールに自信がないなら、これは必読書だ」
マーティン・ヘイズ(フィドル)

「笛の生徒さん、セッションで顔を合わせるミュージシャン、フェ
スティヴァルに参加する人たち、みんなに配りたい!」
豊田耕三(フルート/ホイッスル)

定価:本体1200円[税別]
四六判変型・並製・96頁
発売日:2017年12月15日
ISBN978-4-86559-172-9 C1073
ジャンル:ワールド・ミュージック/民族音楽
装丁:福田和雄(FUKUDA DESIGN)

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■【重版情報】『音楽を考える人のための基本文献34』他2点を増
刷しました!

『音楽を考える人のための基本文献34』他2点を増刷しました!


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今年5月に刊行した日本初となる音楽学の文献を集めた、
『音楽を考える人のための基本文献34』。
刊行後から多くのご高評をいただき、早くも増刷いたしました!

収録された文献の解説はもちろん、長い歴史の中で音楽はどう考え
られてきたのか、
そして、そもそも「音楽を考えることとは何か」まで語られている
1冊です。
ぜひこの機会に音楽学の世界に足を踏み入れてみてください!

また、先日放送されたテレビドキュメンタリーも話題の松田美緒
『クレオール・ニッポン』4刷と、
初心者からマニアまで納得の入門書、山崎太郎『《ニーベルングの
指環》教養講座』2刷も出来上がっています。
どちらも末永く読み継いでいただける本ですので、こちらもぜひお
手にとってみてください!

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■【イヴェント】1/15(月)Vol.2開催! ピーター・バラカン×
おおしまゆたか「21世紀をサヴァイヴするためのグレイトフル・
デッド入門」

【1/15 Vol.2開催!】ピーター・バラカン×おおしまゆたか「21世紀をサヴァイヴするためのグレイトフル・デッド入門」開催


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11月に開催した1回目では、1曲終わるごとに拍手が起きるなど満
席の会場が大いに盛り上がった『21世紀を生き延びるためのグレ
イトフル・デッド入門』。大好評に意を強くして、来年1月15日に
第2回を開催します!

今回は、グレイトフル・デッドの数多ある音源の中から、彼らがラ
イヴで演奏したほかのミュージシャン/バンドの曲、つまりカバー
曲をテーマに選びました。これがまた膨大なわけですが、果たして
どんな曲のどの演奏が選ばれるか、どうぞお楽しみに!

1月15日(月)はぜひ下北沢・風知空知までお出かけ下さい!
※開演を前回より30分早めて19時としましたのでご注意下さい。

「グレイトフル・デッドを聴いてみよう。その音楽を、無心に聴い
てみよう。ヒッピーとかドラッグとかのしがらみをひとまず脇に置
いて、演奏に、ライヴに耳を傾けてみよう。アメリカのあらゆる音
楽のキモを吸収した窮極の「アメリカ音楽」を聴いてみよう。ギタ
ーだけではない。ベースがドラムスがキーボードがまったく対等に
絡み合い、反応し、編みなしてゆく集団即興に耳をすまそう。死者
たちの、彼岸からの感謝の音楽を全身に受けとめよう。生きる歓び
に身をさらすために」── by おおしまゆたか

「21世紀をサヴァイヴするためのグレイトフル・デッド入門Vol.2」
日時:2018年1月15日(火) 18時30分開場/19時開演
会場:風知空知(下北沢駅南口徒歩3分)
出演:ピーター・バラカン×おおしまゆたか
料金:前売2000円/当日2500円(共に+1drink 500円)
予約:yoyaku@fu-chi-ku-chi.jp までメールで、イヴェント名、
お名前、枚数、ご連絡先電話番号を明記の上、お申し込みくださ
い。※アルテスパブリッシング info@artespublishing.com でも
承ります。
【ご注意】
整理番号はありません。当日は先着順でご入場いただきます。
ご入場は建物1F右奥のエレベーターをご利用ください。

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■【イヴェント】2/16(金)朝日カルチャーセンター新宿で《神
楽を愉しむ》開講

2/16 朝日カルチャーセンター新宿で《神楽を愉しむ 》開講


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アルテスの10月新刊『新・神楽と出会う本』の著者・三上敏視さ
んが、来年2月16日(金)に朝日カルチャーセンター新宿教室で1
回だけの講座「神楽を愉しむ」を開きます。

縄文の時代にまで遡ることのできる歴史をもつ神楽は、全国各地で
今も盛んに行われています。宗教的な側面はもちろんありますが、
諸芸能の根源ともいえる神楽の音楽や舞は外部の人間にも楽しめる
豊かな文化です。長年にわたって日本中の神楽を毎年見て歩いて、
時には参加もしている三上さんが、その神楽の「愉しみ方」を伝授
しようというのがこの講座です。

『神楽を愉しむ』
日時:2018年2月16日(金)19:00-20:30
会場:朝日カルチャーセンター新宿教室
受講料(税込):会員 3024円/一般 3672円

神楽シーズンたけなわの今、12月19日、東中野ポレポレでの「お
神楽ナイト」とともに、ぜひご参加下さい。

また、本の中には、三上さんが神楽の現場で撮影した動画へのリン
クをたくさん掲載しましたので、ぜひご覧になって参考にしてくだ
さい。

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■【イヴェント】1/13(土)土取利行/松田美緒 添田唖蝉坊・
知道演歌『唖蝉坊演歌とブラジル移民の歌』@シアターX(カイ)

【1/13(土)開催!】 土取利行/松田美緒 添田唖蝉坊・知道演歌『唖蝉坊演歌とブラジル移民の歌』@シアターX(カイ)


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11月にテレビ・ドキュメンタリー第2弾が放送され、各所で話題の
歌手・松田美緒さんが、年明けの1月13日(土)に両国・シアター
X(カイ)にて土取利行さんと共演します!
ブラジルでの取材でも出会ったという添田唖蝉坊の歌と、ブラジル
に移民した日本人が歌い継いできた曲を歌います。

チケットのお申込み、詳細はこちらからどうぞ!
http://www.theaterx.jp/18/180113-180113p.php

公演日程:2018年1月13日(土)14:00開演
※開場は開演の30分前
チケット:1,000円(全席自由)
チケット申込:シアターΧ

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■【新番組】1/6から隔週土曜日放送! ミュージックバードで片
山杜秀ナビゲートの新番組「バーンスタインの時代」がスタート

来年1/6から隔週土曜日放送! ミュージックバードで片山杜秀ナビゲートの新番組「バーンスタインの時代」がスタート


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2018年1月、高音質衛星デジタル音楽放送「ミュージックバー
ド」のクラシック専門チャンネル「THE CLASSIC」で、片山杜秀
さんナビゲートの新番組が始まります。題して「バーンスタインの
時代」。

2018年はアメリカが生んだ偉大な音楽家レナード・バーンスタイ
ン(1818-1990)の生誕100年にあたりますが、激動の20世紀後
半を生き抜いたバーンスタインの残した遺産を、時代の波とともに
とらえ、1年間にわたって特集番組を放送。ミュージックバードに
長年レギュラー出演する片山杜秀さんが、政治思想史研究者と音楽
評論家という両面から、バーンスタインの時代を立体的に読み解き
ます。戦争や人種・移民・宗教など激動の20世紀に根をもつさま
ざまな社会問題が、現在もなお世界を揺るがすなか、音楽をとおし
て社会と対峙したバーンスタインの活動にせまることは、未来への
道標となることでしょう。目からウロコのバーンスタイン像が描き
出されることにぜひご期待ください。

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■メディア掲載
https://artespublishing.com/news/media/
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・『レコード・コレクターズ』1月号に『新・神楽と出会う本』!

『レコード・コレクターズ』1月号に『新・神楽と出会う本』の書評!

・演奏者ならではの理論と実践に基づくアプローチで「歌心」を解
き明かす|『intoxicate』にて『歌の心を究むべし』紹介

演奏者ならではの理論と実践に基づくアプローチで「歌心」を解き明かす|『intoxicate』にて『歌の心を究むべし』紹介

・ピアノを習う意味は全人教育にあり!|『週刊新潮』に菅野恵理
子さんのコメントが掲載されました

ピアノを習う意味は全人教育にあり!|『週刊新潮』に菅野恵理子さんのコメントが掲載されました

・アルテス鈴木・木村が「クラシカ・ジャパン」に出演。アルテス
の10年を語る!

アルテス鈴木・木村が「クラシカ・ジャパン」に出演。アルテスの10年を語る!

・音楽学者・増田聡さんが朝日新聞夕刊にて『サステナブル・ミュ
ージック』を紹介!

音楽学者・増田聡さんが朝日新聞夕刊にて『サステナブル・ミュージック』を紹介!

・創造の限りない神秘がここにある。|青柳いづみこさんが産経新
聞で『ソング・オブ・サマー』を書評!

創造の限りない神秘がここにある。|青柳いづみこさんが産経新聞で『ソング・オブ・サマー』を書評!

・音楽とダンスの関係を歴史的にも読み解く意義深い一冊|
「Dance Cube」に『ダンスと音楽』の書評掲載

音楽とダンスの関係を歴史的にも読み解く意義深い一冊|「Dance Cube」に『ダンスと音楽』の書評掲載

・通時的な理解を得るのに最適な書|『サウンド&レコーディン
グ・マガジン』に『ダンスと音楽』の書評掲載

通時的な理解を得るのに最適な書|『サウンド&レコーディング・マガジン』に『ダンスと音楽』の書評掲載


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■ 好評発売中の既刊より
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エリック・フェンビー 著/小町 碧 訳/向井大策 監修
『ソング・オブ・サマー 真実のディーリアス』

ソング・オブ・サマー 真実のディーリアス

ウェルナー・ヒンク 語り/小宮正安 構成・訳
『ウィーン・フィル コンサートマスターの楽屋から』

ウィーン・フィル コンサートマスターの楽屋から

三上敏視 著
『新・神楽と出会う本  歌・楽器・お囃子』

新・神楽と出会う本

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■ アルテスの本のお買い求めはこちらのお店でどうぞ

本の購入方法


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アルテスの本は、全国の書店・楽器店・CDショップ・オンライン
ショップにてお買い求めいただけます。そのなかでもお求めいただ
きやすいお店のリストを公開していますので、ぜひご利用ください
(リストは随時更新しています。各店の在庫はご来店の前にご確
認・お問い合わせください)。

弊社ウェブサイト・お電話・FAXでもご注文をうけたまわっていま
す(送料無料)。

また、最新の全点カタログをウェブサイトにご用意してあります
(PDFとエクセル)。

書店・ショップの皆様へ

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■ アルテスのおすすめ! 旬の音楽情報
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◎書籍
H.マクドナルド(著)/森内薫(訳)
『巡り逢う才能──音楽家たちの1853年』(春秋社)
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-93208-7/

◎コンサート/イヴェント/TV番組
12/20|奈良ゆみソプラノリサイタル 歌、太陽のように……|
王子ホール
https://www.akira-rossiniana.org/news/
12/22|聖夜の詩 Ballade in the silent night|仙川フィックスホ
ール
http://soundfix.jp/schedule/171222.html
01/06|日本ロッシーニ協会演奏会2018「巨匠アルベルト・ゼッ
ダに捧ぐ!」|浜離宮朝日ホール
https://www.akira-rossiniana.org/news/
01/06|伶楽舎雅楽コンサートno.33「鶯の囀りといふしらべ 春
鶯囀を観る、聴く」|四谷区民ホール
https://www.facebook.com/events/155429838521124/
01/08|高橋悠治[ピアノ]+波多野睦美[メゾソプラノ]
シューベルト 冬の旅 全曲|東京オペラシティリサイタルホール
http://hatanomutsumi.com/wp-content/uploads/2017/09/20180108.png
01/19|平尾雅子、福沢宏(ヴィオラ・ダ・ガンバ)|近江楽堂
http://okamura-co.com/concerts/horizon-vol-3/
01/21|瀬川裕美子(ピアノ)「ドゥルカマラ島─時間の泡は
如何に?d→d」|トッパンホール
https://www.yumikosegawa.com/blank-1
01/21|シンフォニエッタ静岡|第52回定期公演(第4回東京
定期公演)─室内オーケストラとは─|サントリーホール ブルー
ローズ
http://www1.odn.ne.jp/ssj/concert2017-18.html
01/26|朝川万里ピアノ・リサイタル「The Flow of Music」|
杉並公会堂 小ホール
http://camerata.co.jp/concerts_events/detail.php?id=226
02/09|松尾俊介(ギター)|近江楽堂
http://okamura-co.com/concerts/horizon-vol-3/
03/28|赤坂智子(ヴィオラ)、大田智美(アコーディオン)
|近江楽堂
http://okamura-co.com/concerts/horizon-vol-3/

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■ 代沢だより
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3月末のニュー・アルバム『async』にとても感銘を受け、そのあ
とワタリウム美術館での「設置音楽展」、ICCでの「設置音楽展
2」、ライヴ映画『PERFORMANCE IN NEW YORK: async』、
ドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』、そして
「グレン・グールド・ギャザリング」と、今年はいつになく坂本龍
一さん(関係)の作品に接することの多い1年でした。あ、『龍一
語彙』という書籍もありましたね。『async』はいまもずっと聴き
続けていて、文句なしに2017年ベスト・アルバムのひとつなので
すが、『ミュージック・マガジン』誌恒例の年間ベスト・アルバム
特集(1月号)では、柳楽光隆さんの個人ベストに挙げられていた
だけでした。ジャンルに分けづらいし、静かなアルバムなので目立
ちづらいのでしょうか。ハイレゾ(24/96)やマルチチャンネル
などさまざまなフォーマットで聞くことができて(3月11日まで開
催している「設置音楽展2」ではなんと14チャンネルで聴けま
す)、ハイレゾの威力を実感もしました。質の高いDACへの物欲
が増すばかりの年の瀬です。アルテスの仕事のほうは年明けから、
『文化系のためのヒップホップ入門2』、村井康司さん2000年の
著書『ジャズの明日へ』新版、『Note Grouping A Method of
Acheiving Expression and Style in Musical Performance』と
いう実演家向けの翻訳書、発売元をお引き受けした大図鑑『日本の
楽器たち』などが控えています。どうぞお楽しみに。[鈴木]

去る12/13(水)、東京藝術大学において、指揮者でクリーヴラン
ド管弦楽団音楽監督のフランツ・ヴェルザー・メスト氏と音楽学者
でノース・キャロライナ大学教授のマーク・エヴァン・ボンズ氏、
そして日本からは作曲家の近藤譲氏を迎えてのシンポジウム「プロ
メテウスの音楽」が開催されました。創立100周年を迎え、来年6月
にヴェルザー・メスト氏とともにオール・ベートーヴェン・プログ
ラム(「プロメテウス・プロジェクト」と題されています)を引っ
さげて来日するクリーヴランド管にとっては、またとないマニフェ
ストの場となったはずですし、2020年に生誕250周年を迎えるベー
トーヴェンをいま、いかに受容すべきかという、わたしたちにとっ
ての精神的準備の意義もあったと思います。シンポジウムは、ボン
ズ教授の『「聴くこと」の革命──ベートーヴェン時代の耳は「交
響曲」をどう聴いたか』(小社刊)の内容を軸とし、ベートーヴェ
ンがみずからの創作によって、まさに原初、人間に火をあたえたと
いうプロメテウスさながら、同時代の聴衆の「耳」を根本的に変革
してしまったことが明らかにになりました。つまり、聴衆はそのと
きから「集中して聴くこと」「作曲家の意図を理解すること」を倫
理的に課されることになったわけです。ボンズ氏が「ベートーヴェ
ンは音楽によって哲学をした」と主張する所以であり、音楽はある
種「本を読むこと」になぞらえられるいとなみへと変質しました。
わたしはつねづね、「音楽書」というものは、たんなる書物のいち
テーマであることを超えて、なかば「文学」や「哲学」などとなら
ぶ大分類のひとつではないかと考えてきましたが、それをある意味
裏づけるような内容の議論に、大いに意を強くしました。[木村]

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ARTES インフォ*クリップ  配信数:2474通
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発行日:2017年12月19日
発 行:株式会社アルテスパブリッシング
〒155-0032 東京都世田谷区代沢5-16-23-303
TEL 03-6805-2886│FAX 03-3411-7927
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