祝・2017年度、文化勲章受章!
雅楽×クラシック、伝統×前衛──
芝祐靖、終わりなき挑戦の軌跡!
ジャンルの垣根を越え「雅楽」を儀式音楽から解き放った
不世出の雅楽師・芝祐靖の知られざる生涯を描いた初の評伝。
国立劇場雅楽・伶楽公演、古譜・古楽器の復元、
宮内庁楽部からの独立と伶楽舎の結成、
武満徹《秋庭歌》ほか現代音楽作曲家との協働、
東京藝大での雅楽指導と子どもたちへの雅楽の普及……
これまで知られることのなかったその半生と、
現代における「雅楽」の復活と創造の軌跡、
芝祐靖がそこに果たした役割を跡づける。
貴重な写真のほか、芝祐靖自身が執筆したエッセイも多数掲載。
プロフィール
寺内直子(てらうち・なおこ)
神戸大学国際文化学研究科教授。文学博士。専門は日本音楽史、民族音楽学。日本の伝統音楽・芸能をアジア、欧米など様々な地域との関連において多角的な視点から研究。東京藝術大学在学中に芝祐靖に雅楽を師事。2006年から2007年にかけて文化庁文化交流使としてアメリカで雅楽を紹介。主な著書に『雅楽のリズム構造』(第一書房)、Performing Japan: Contemporary Expressions of Cultural Identity(共著、Global Oriental)、『雅楽の〈近代〉と〈現代〉』、『雅楽を聴く』(以上、岩波書店)、Analytical and Cross-Cultural Studies in World Music (共著、Oxford University Press)など。CD解説にJapanese Traditional Music: Kokusai Bunka Shinkôkai 1941(全五巻)など。
CONTENTS
はじめに 芝祐靖というできごと
第一章 楽家に生まれて
第二章 宮内庁の日々
第三章 雅楽の普及と新しい雅楽
第四章 伶楽舎の挑戦
第五章 伶倫楽遊 芝祐靖の活動理念
あとがきにかえて
雅楽よもやま話 芝祐靖
附録資料
芝祐靖略年譜
芝祐靖作品目録
伶楽舎の主なコンサート
芝祐靖及び伶楽舎が関わる主な録音
参考文献
索引