濱田芳通さん率いる古楽アンサンブル「アントネッロ」が、このたび「第50回ENEOS音楽賞」(旧「モービル音楽賞」、主催:JXTGホールディングス)の洋楽部門・奨励賞を受賞しました!
中世からバロック期までの音楽を、往時の楽器と奏法を蘇らせ演奏する古楽アンサンブルは、今や数多ある。そこに独自の演奏スタイルを盛り込む者も然り。濱田芳通氏ひきいるアントネッロが唯一無二の存在感を放っているのは、その上で「創造的ファンタジー」を大胆に発揮しているからだ。レオナルド・ダ・ヴィンチが統括したと思しき祝祭劇「オルフェオ物語」を舞台化した試みなどは、その最たるもの。当時のさまざまな音楽素材を当てはめ「復元」を敢行。まさに挑戦だが、今しも書かれたかのように極めて生き生きと表現されるため、聴く者の心を捉え、想像力を刺激する。外部の演奏家を結集させる企画力も秀逸。前例に囚われない道をさらに歩まれることを願い、奨励賞を贈る。
このように、アルテスも企画協力した「ダ・ヴィンチ音楽祭in川口」で上演された「オルフェオ物語」も贈賞理由のひとつとして挙げられています。濱田さん、おめでとうございました!
そして、邦楽部門を受賞したのは故芝祐靖氏が創設した雅楽団体「伶楽舎」。こちらも『伶倫楽遊──芝祐靖と雅楽の現代』を出版したアルテスにとっては、たいへんうれしいことでした。