音楽評論家の林田直樹さんがインターネットラジオ「OTTAVA」のホームページで、A.ビルスマ+渡邊順生著(加藤拓未編・訳)『バッハ・古楽・チェロ──アンナー・ビルスマは語る』を紹介してくださっています(以下のページの「2016年10月27日」の項)。
インタヴューは音楽取材の基本の基本ですが、それだけに表面を撫でるだけのものも多く行われているのが事実です。本当の渾身のインタビューとはこうしたものを言うのだと思います。
まず聞き手が、日本を代表するチェンバロの名手渡邊順生さんであること、そして編集・翻訳を手掛けた加藤拓未さんの手腕が優れていたことが大きいと思います。
音楽の初歩の初歩から、専門的な領域に至るまで、おそらく縦横無尽に語ったものを、これだけ読みやすく美しい構成の一冊に仕上げるのは大変なことだったと想像します。
特に、アンナ・マグダレーナ・バッハの筆写譜を豊富に引用した「無伴奏チェロ組曲」全6曲の演奏法解説は、チェロ弾きのみならずこの作品を愛する人に大きな喜びを与えてくれることでしょう。
本書は、音楽について、古楽について、チェロについて、そして人生や教育ということについて、多くのヒントを教えてくれる、啓示に満ちた本です。
このページ、オススメ商品が増えるたびに順繰りに後ろに送られて、そのうち消えてしまうため、ちょっと長めに引用させていただきました。ぜひとも今のうちに元サイトで全文を読み、そしてポチッとしてください!
[木村]