飯尾洋一さんが『コンサートホール×オーケストラ』を書評!

音楽評論家の飯尾洋一さんがご自身のブログ「CLASSICA – What’s New!」にて、『コンサートホール×オーケストラ 理想の響きをもとめて 音響設計家・豊田泰久との対話』(聞き手:林田直樹/解説:潮博恵)の書評を書いてくださいました。

「コンサートホール×オーケストラ 理想の響きをもとめて 音響設計家・豊田泰久との対話」(豊田泰久、林田直樹、潮博恵著/アルテスパブリッシング)|CLASSICA – What’s New!
http://www.classicajapan.com/wn/2024/04/051012.html

とくにおもしろいと思った点を挙げると、「お客さんの側の音響とステージ上の音響とどちらを優先するのか」問題。この問いに対する答えを、豊田さんですら長い間持っていなかったというのだけど、最近は自分なりの答えが見えたって言うんすよ。どちらをとるかとなったら、「ステージ上の音響が重要だ」と。その答えにたどり着くまでのロジックが、すごく興味深いと思った(第2章)。

と、楽しんで読んでいただけたようです。

音響についての工学的な話は意外と少なくて、音響よりも音楽寄りの話題が中心。音響設計そのものはサイエンスとテクノロジーの世界だと思うけど、その先のアートの部分、おもにオーケストラと指揮者による音楽作りに焦点が当たっている。

とも。そうそう、「音響工学には疎くて……」という方にこそ読んでいただきたい本なんです。