プロの歴史家の顔ももつ歌手ならではの一冊──『Jupiter』に『ソング&セルフ』の書評掲載

住友生命いずみホールの音楽情報誌『Jupiter』2024年4-5月号にイアン・ボストリッジ著/岡本時子訳『ソング&セルフ──音楽と演奏をめぐって歌手が考えていること』の書評が掲載されました。評者はなんと(!)、弊社刊『わが友、シューベルト』の著者で同ホール音楽アドバイザーの堀朋平さん。

[…]ソング&セルフにひろがる無数の歴史が、歌手というセルフ(自己)に堆積しているのだ。考えるだに果てしないことではないだろうか。そんな答えのない問いに沈潜し、プロの歴史家の顔ももつ歌手ならではの一冊。

と評価し、さらに最後には

問いを問いのままに引き受ける繊細な思考に寄りそうカバー装画の線描シルエット(横山雄)、大切な人へのプレゼントみたいなデザイン(木下悠)、そして原文の強度を保った胆力ある訳文も味わい深い。

と、本づくりにまで言及してご高評くださいました。