音楽史と世界史との思わぬ関連性が解き明かされるスリリングな読み物──『ステレオ』に『バロック音楽と国際政治』の書評掲載

『ステレオ』2024年4月号に西原稔著『バロック音楽と国際政治』の書評が掲載されました。評者は真保安一郎さん。

バロック音楽と国際政治時代の欧州で音楽家たちが国際政治に与えた影響を取り上げていて、音楽史と世界史との思わぬ関連性が解き明かされ、とてもスリリングな読み物となっている。

とりわけ、当時ヴィオールが全盛だった音楽界においてカトリーヌ・ド・メディシスがアンドレーア・アマティにヴァイオリンを大量発注したのは、政治的な意図があってのことではないかとの推論は刺激的だった。この有名な大量発注によってヴァイオリンが台頭し、ストラディヴァリやグァルネリといったアマティの弟子達が名器を産み出していくことになるからだ。

など、本書のおもしろさを具体的に紹介してくださって、ありがたいかぎりです。