寺尾紗穂さんが松田美緒のTVドキュメンタリーをレビューしてくださいました

今月発売された『ミュージック・マガジン』12月号で、シンガー・ソングライター/ノンフィクション作家の寺尾紗穂さんに、10月に放映された松田美緒のドキュメンタリー番組『ニッポンのうた〜“歌う旅人 松田美緒とたどる日本の記憶”』をレビューしていただています。

松田が数年をかけてフィールドワークをしたその足跡をたどる旅だから、歌を追う人と伝える人との間にすでに物語があり、心の通い合いがある。

音程がとりにくい民謡を自分のものとしてとりこみ再現する力量も相当のものだと思う[中略]二つの声が寄り添って次第に重なっていくさまは何だかそれだけで胸打たれてしまった。

〜番組の素晴らしいラストは、発信し発掘する者がいれば、途絶えた伝統が続いていく契機になりうることを示している。

うれいしので多めに引用してしまいましたが、寺尾さんは日本各地のわらべうたを16曲歌った『わたしの好きなわらべうた』を8月に発表しています。歌との出会い方やアレンジなど、松田美緒の『クレオール・ニッポン』と比べてみるとたいへん興味深いので、一聴をお薦めします。著書『南洋と私』『原発労働者』も合わせてどうぞ。