ヴィンテージ・ピアニストの魅力

定価:本体2000円[税別]送料:国内無料

  • 四六判・上製(仮フランス装) | 224頁
  • 発売日 : 2022年9月26日
  • ISBN 978-4-86559-264-1 C1073
  • ジャンル : クラシック/ピアノ/演奏家
  • ブックデザイン:柳川貴代/装画:ラウル・デュフィ『クロード・ドビュッシーへのオマージュ』(1952、油彩、所蔵:マルロー美術館)

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なぜ演奏をつづけるのか。なぜ至高でありつづけられるのか──。
齢を重ねてなお輝きをます鍵盤の芸術家たち40人。
その音楽の秘密と活力の源泉にせまる。

 亡き吉田秀和氏がホロヴィッツを「ひびのはいった骨董品」と評したのは有名な話だが、ひびが入るどころかバリバリの新品の完成度に「骨董品」の味わいを加えた弾き手がたくさんいることに驚かされる。
 なぜ彼らは、体力・記憶力の衰えにもめげず、演奏活動を継続させることができたのか。内外の長寿ピアニスト40人を紹介しつつ、息の長い活動の秘訣をさぐってみよう。(序文より)

アルド・チッコリーニ、イェルク・デムス、パウル・バドゥラ゠スコダ、イングリット・フジコ・ヘミング、マリア・ジョアン・ピレシュ、アレクセイ・リュビモフ、ダニエル・バレンボイム、マルタ・アルゲリッチ、ラドゥ・ルプー、ヴァレリー・アファナシエフ、高橋悠治、高橋アキ、室井摩耶子、舘野泉、そして著者・青柳いづみこ自身……

長いキャリアを経てなお矍鑠として活躍をつづけ、わたしたちに味わい深い音楽を届けてくれる「ヴィンテージ・ピアニスト」たち。
自身ピアニストとして第一線で活躍する著者ならではの洞察と柔らかな感性で、彼らの芸術の源泉に肉迫する。

音楽情報誌『音遊人(みゅーじん)』の人気連載、待望の単行本化!
2022年9月24日(土)、「青柳いづみこ CD・書籍刊行記念コンサート」(ハクジュホール、昼夜2公演)にて先行発売決定!

プロフィール

  • 青柳いづみこ(あおやぎ・いづみこ)
    1950年東京生まれ。ピアニスト・文筆家。安川加壽子、ピエール・バルビゼに師事。マルセイユ音楽院首席卒業、東京藝術大学大学院博士課程修了。1989年、「ドビュッシーと世紀末の美学」により学術博士号を受ける。1990年、文化庁芸術祭賞受賞。演奏と文筆を両立させ、18枚のCDが『レコード芸術』誌で特選盤。『翼のはえた指──評伝安川加壽子』(白水Uブックス)で第9回吉田秀和賞、『青柳瑞穂の生涯──真贋のあわいに』(平凡社ライブラリー)で第49回日本エッセイストクラブ賞、『六本指のゴルトベルク』(中公文庫)で第25回講談社エッセイ賞。大阪音楽大学名誉教授、神戸女学院大学講師。日本演奏連盟理事、日本ショパン協会理事。兵庫県養父市芸術監督。

CONTENTS

ひびのはいっていない骨董品

アリス・アデール
アルド・チッコリーニ
井上二葉
イェルク・デムス
柳川守
高野耀子
高橋悠治
パウル・バドゥラ゠スコダ
ジョン・リル
ジョルジュ・プルーデルマッハー
エリソ・ヴィルサラーゼ
アンリ・バルダ
メナヘム・プレスラー
ルース・スレンチェンスカ
イングリット・フジコ・ヘミング
ホアキン・アチュカロ
エリザベート・レオンスカヤ
平尾はるな
室井摩耶子
ジャン゠クロード・ペヌティエ
深沢亮子
舘野泉
マリア・ジョアン・ピレシュ
ブルーノ・カニーノ
アレクセイ・リュビモフ
高橋アキ
アンヌ・ケフェレック
ルドルフ・ブッフビンダー
ダニエル・バレンボイム
ピーター・ゼルキン
マルタ・アルゲリッチ
アンドレ・ラプラント
フー・ツォン
ラドゥ・ルプー
クン゠ウー・パイク
ネルソン・フレイレ
イディル・ビレット
ヴァレリー・アファナシエフ
野島稔
青柳いづみこ

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