「freude」に『古楽の終焉』の書評掲載

Webマガジン「freude」にブルース・ヘインズ著/大竹尚之訳『古楽の終焉──HIP〈歴史的知識にもとづく演奏〉とはなにか』の書評が掲載されました。評者はベルギー在住のフルート奏者、柴田俊幸さん。

<Review>『古楽の終焉 HIP〈歴史的知識にもとづく演奏〉とはなにか』|freude

読みすすめるうちに、何度も何度も“卓袱台返し”をされるようなこの本のキモを押さえ、著者ブルース・ヘインズの遺した「未来へのメッセージ」を読み解こうとするスリルに満ちた書評。

なるほど、古楽復興運動は歴史的な演奏習慣の研究だけではなく、当時の正典主義に対するカウンタームーヴメントだったのだ。ところがどうだろう。クラシック界の革命を担ってきた我々、古楽の人々が、今度はこの正典主義の恩恵を受けようとしているのではないだろうか?

演奏家どうしの心の交歓が感じられるような書評をうれしく思いました。