聴く人(homo audiens)
音楽の解釈をめぐって

定価:本体2000円[税別]

  • 四六判・上製(仮フランス装) | 180頁
  • 発売日 : 2013年12月24日
  • ISBN 978-4-903951-76-8 C1073
  • ジャンル : クラシック/現代音楽/評論
  • 装丁:寺井恵司

作曲とは、
「聴くこと」であり、
「聴くこと」を通して、
自己を外へ、
他者へと開く行為なのだ。
──本文より

ベートーヴェン《第9》からケージ《4分33秒》へ──
〈聴くこと〉のもつ創造性をしなやかな感性でとらえた画期的音楽論!

 

「作曲者は、音を吐くのではなく、耳を世界にそばだてて、適切な音を探す。
作曲をするためには、人は、まず、聴く人(ホモ・アウディエンス)でなければならない」(本文より)

音楽はほんらい聴き手に多様な解釈をゆるすものであり、ひとは「耳をすます」ことによって創造者となる──
「聴くこと」のもつ創造性を高らかに謳い上げる、音楽への希望に満ちた一冊。

2012年、アメリカ芸術・文学アカデミーの終身名誉会員(日本人音楽家としては武満徹に次いで2人目)に選出され、名実ともに日本を代表する作曲家となった著者の最新音楽論。

プロフィール

  • 近藤譲(こんどう・じょう)
    作曲家。お茶の水女子大学名誉教授。アメリカ芸術・文学アカデミー外国人名誉会員。作曲とともに、活発な執筆活動を展開。主著に『線の音楽』『聴く人(homo audiens)』(以上、アルテスパブリッシング)、『音を投げる』『〈音楽〉という謎』(以上、春秋社)、『耳の思考』(青土社)など。また、主な訳書に、ヒューズ『ヨーロッパ音楽の歴史』(共訳)、ケージ『音楽の零度』(編訳)(以上、朝日出版社)など。

CONTENTS

I.解釈二題
 1.《第九》と記憶
 2.《四分三三秒》──自然、あるいは、廃墟
 3.解題

II.聴く人(homo audiens)──作曲行為における他者性について

III.目的性のない行為としての音楽
 1.音楽とは何か?
 2.作曲と目的性

IV.解釈の自由

V.(コーダ)