小沼純一さんが『レコード芸術』で『聴く人』を書評

聴く人(homo audiens)

『レコード芸術』2014年5月号にて、音楽評論家で音楽文化論研究者の小沼純一さんが、近藤譲さんの『聴く人(homo audiens)』を書評してくださいました。

近藤譲の場合、最終的に自己検証であったとしても、より広範な芸術音楽への適用、敷衍が可能となるところに、この作曲家の言語的思考の力、論理性があると言っていい。作曲家が音で、楽音で、音楽で自らの思考をあらわす、検証するのみならず、作曲もことばとかかわることに近藤譲はずっと意識的でありつづけている。

けっして厚くはないし、それぞれの章も長くはない。それでいながら、本書の投げ掛けるものは小さくはなく、読み手自身へとダイレクトに迫ってくる。

このように、著者の思考へ分け入って、深く考察してくださっています。ありがとうございました。

[木村]