今月発売する坂本龍一さんの『コモンズ:スコラ vol.18 ピアノへの旅』は、
カバーとオビを活版とオフセットの両方で刷るという初の試みにトライしています。
線が細くて多いcommmonsレーベルとアルテスのロゴマーク、
それにバーコードまわりだけ、
カバーとオビを付け合わせてオフセットで刷ってから、
マットニスをかけて活版の印刷所に運び、
活版(亜鉛の版ふたつを使用)で文字を刷ったら、
製本所に引き取ってもらって断裁・製本、という段取りです。
活版の印刷をお願いしたのは、かっぱ橋道具街からすぐ、
地下鉄銀座線田原町駅近くの日光堂さん。
今朝、デザイナーの中島美佳さんと印刷に立ち会ってきました。
まず慎重に位置決めしてから何度か試し刷りして、
圧を強めにかけたほうにしてもらいました。
文字がくっきりシャープに浮かび上がって、
期待以上の仕上がりに思わず嬉しくなりました。
なんともいえない品がありますよね。
裏から見ると紙がへこんでいるのがよく分かります(写真)。
写真の機械は40年も使っているもので、
四六半裁で刷ることのできる機械は都内でもわずかだそうです。
活版で丸まる1冊文字を組むことはできなくなったようですが、
生命力のある独特の質感は活版ならではですね。
店頭でぜひお手にとって確かめてみてください。
発売は24日です!