7/18開催|柴田元幸×直枝政広×鈴木博文「黙ってレコードを聴く会をじっさいにやってみます」『鑑識レコード倶楽部』刊行記念イヴェント

シングル盤3枚をパブの小部屋に持ち寄って、ただ黙って聴く。コメントや評価、感想はいっさい口にしてはいけない──レコード・マニアのふたりが始めたそんな酔狂な倶楽部の運命を描いた小説がマグナス・ミルズの『鑑識レコード倶楽部』です。

ピーター・バラカン
「持ち寄ったレコードを黙って聞き、意見を一切言わない。この極度のオタク行為に潜む意義はあるのか、答えはまだ出ませんが、一気に読んでしまいました」

直枝政広(カーネーション)
「明かされるタイトルだけを頼りに、読みながらプレイリストを作った。音楽の迷路に迷い込む気持ち良さを存分に味わった。答え合わせは後のお楽しみだ」

刊行後にはSNSでさまざまなミュージシャンをふくむ多くの方々が、それぞれの解釈による多彩な読みを披露して、そっけない描写が続くこの小説の奥深い魅力が広めてくださっています。

本書の刊行を記念して、下北沢の本屋B&Bでこの「鑑識レコード倶楽部」をじっさいにやってみることにしました。

翻訳者の柴田元幸さんをホスト役に、推薦コメントを寄せてくださった直枝政広さんmoonridersの鈴木博文さんのお二人をゲストに、そしてお客さまにも参加していただき、持ち寄ったレコードを順番にかけていって、でもアーティスト名と曲名以外はだれも何も喋らないという、なんとも奇妙なトークイヴェントです。

当日ご自身のレコードをかけたいという方は、お好きなシングル盤(ジャンルはロックやポップスにかぎりません。3分前後でしたらOKです)を1枚ご持参ください(先着10名様限定のチケットをご購入下さい)。

ライバルとして登場する「告白レコード倶楽部」「認識レコード倶楽部」にもトライしてみるつもりです。ほかの方は回転する盤面を眺めながら、音楽(と倶楽部によってはお喋り)をじっくりご堪能下さい。

イヴェント詳細とご予約はこちらのサイトからどうぞ!(チケットは3種類ご用意しました)

日時:2022年7月18日(月・祝)
開演:18時00分(開場17時30分)
会場:下北沢・本屋B&B
入場料:
【来店・1枚ご持参いただいたレコードをかけながらご参加(10名限定・1ドリンク付き)】2970円(税込)
【来店参加(1ドリンク付き)】2420円(税込)
【書籍つき来店参加(1ドリンク付き)】2420円+書籍『鑑識レコード倶楽部』1870円(いずれも税込)※7/8締め切り・イベント前に発送いたします

【出演者プロフィール】
柴田元幸(しばた・もとゆき)
1954年、東京生まれ。米文学者、翻訳家、東京大学名誉教授。アメリカの現代作家を精力的に翻訳。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞、『アメリカン・ナルシス』(東京大学出版会)でサントリー学芸賞、『メイスン&ディクスン(上・下)』(トマス・ピンチョン著、新潮社)で日本翻訳文化賞、2017年には早稲田大学坪内逍遙大賞を、それぞれ受賞している。日本翻訳大賞の審査員、文芸誌『MONKEY』(スイッチ・パブリッシング)の責任編集も務める。

鈴木博文(すずき・ひろぶみ)
1954年、東京生まれ。ロック・バンド、moonridersに1976年の結成時からベーシストとして参加。作詞・作曲も手がける。ソロとしても多作で1987年の『Wan-Gan King』以降15枚以上のアルバムを発表しているほか、直枝政広との政風会、美尾洋乃とのMio Fou、兄・慶一とのTHE SUZUKIなどのユニットを手がける。また、インディペンデント・レーベルのメトロトロン・レコードを主宰し、自身のソロ・アルバムに加えてカーネーション、グランドファーザーズ、青山陽一などの作品を数多くリリースしている。著書に『僕は走って灰になる』『九番目の夢』『ああ詞心(うたごころ)、その綴り方』ほかがある。

直枝政広(なおえ・まさひろ)
1959年、東京生まれ。1983年12月、ロック・バンド、カーネーションを結成。84年にナゴムレコードよりシングル「夜の煙突」でレコード・デビュー。以降、数度のメンバー・チェンジを経ながら、時流に消費されることなく、数多くの傑作アルバムをリリース。抜群のアンサンブル、練りに練られた楽曲、人生の喜怒哀楽を鋭く綴った歌詞、圧倒的な歌唱、レコード・ジャンキーとしての博覧強記ぶりなどで、長年にわたって大きな存在感を発揮している。現在はベースの大田譲とともに精力的に活動中。鈴木惣一朗とのユニット、Soggy Cheeriosや、プロデュース、文筆業などでも活躍している。著書に『宇宙の柳、たましいの下着』がある。