音楽史を改めて深く検証することを求める問題提起の書|『モーストリー・クラシック』に『「亡命」の音楽文化誌』の書評掲載

『モーストリー・クラシック』7月号にエティエンヌ・バリリエ著/西久美子訳『「亡命」の音楽文化誌』の書評が掲載されました。評者は『新版 クラシックでわかる世界史』『ピアノ大陸ヨーロッパ』などの著者でもある音楽学者で桐朋学園大学教授の西原稔さん。

個々の章は長くはないが、その記述は濃密で独自の鋭い視点が冴え、膨大な資料をもとにした記述はきわめて説得力豊かである。

 バリリエの切り込むその筆致は鋭く、時には仮借ない。

 本書はたんに亡命音楽家の物語ではなく、音楽史を改めて深く検証することを求める問題提起の書でもある。西久美子の翻訳は引き締まった文体と、明快な表現で、素晴らしい訳業である。

と深く読み込み、絶賛してくださいました。