加藤典洋さんのじゃがたら論が別冊ele-king『じゃがたら おまえはおまえの踊り』に再録されました

中心人物だった江戸アケミの死とともに活動を停止していたバンド、じゃがたらは、日本のロック史上1、2を争う重要なバンドですが、この1月末、アケミの30回忌を期して30年ぶりの新曲録音、CD『虹色のファンファーレ』(P-vine)の発売、渋谷でのライヴ(昨日参加してきました)とトーク・イヴェントの開催と、Jagatara2020として再び姿を現しました。

さらに、野田努さんの編集によって別冊ele-king『じゃがたら おまえはおまえの踊りをおどれ』という書籍も発売されました。南流石、OTOはじめメンバーの最新インタビューにくわえて、多彩な顔ぶれによるコラム(古川日出男さんの名前も!)、栗原康×二木信の対談、ディスコグラフィー、年表など、濃密きわまりない読み応えたっぷりの内容ですが、そこにアルテスから2011年に刊行した加藤典洋さんの『耳をふさいで、歌を聴く』のじゃがたら論が全編再録されています。本のほうは在庫がなくなり(事務所に1、2冊あるだけで倉庫にはゼロです)、書店の店頭にあるものをお探しいただくしかないので、こういう形で新しい読者を得られることがとても嬉しいです。本の2割以上を占めるボリュームにもかかわらず、掲載を決めてくださったことに感謝しています。

ギタリストのOTOさんが「加藤さんに会って話をしたかった」と言ってくださったりしていて、当時のファンとしては感無量でもあるのですが、昨晩のライヴを加藤さんに聴いていただけていたらと思うと、大切な人を失ってしまった悲しさが募ります(加藤さんは昨年5月逝去されました)。