RCサクセションを特集した『レコード・コレクターズ』1月号に、音楽学者・輪島裕介さんによる『熱帯の真実』評が1ページ掲載されました。
ポルトガル語版からの全訳はこの邦訳が世界初であることに始まって、ジョアン・ジルベルトという存在の大きさ(「“革命”の後継」)、妹ベターニアの重要な役割、音楽論の白眉としてロックやトン・ゼー、盟友ジルベルト・ジルを語ったパート2「パニス・エ・シルセンシス」(p279〜)、ヴィオラォン(ギター)演奏史を描いた続く「禁ずることを禁ずる」(p309〜)の意義、という具合に、選びぬかれた読みどころが紹介されていて、ブラジル音楽の現代史を知るうえでの本書の重要性を痛感させてくれます。
98年にバイーアでカエターノの姿を見て「博士になろう」と決めたという輪島さんならではの濃密なレビュー、ありがとうございました![S]