[photo:樋川智昭]
またとない朗報が飛びこんできました!
堀朋平さんが『わが友、シューベルト』(小社刊、2023)によって、令和5年度芸術選奨新人賞(評論等部門)を受賞されました。
令和5年度(第74回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞の決定について
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/94011601.html
「芸術選奨文部科学大臣賞」および「同新人賞」は、文化庁が1950年(昭和25年)から毎年度、「芸術各分野において、優れた業績を挙げた方、又は新生面を開いた方」にたいして贈賞しているものです。
堀さんと『わが友、シューベルト』にたいする贈賞理由はこのように説明されています。
「未完成交響曲」の不完全な儚(はかな)さ。歌曲集「冬の旅」の果てしない彷徨(さまよ)い。弦楽四重奏曲「死と乙女」の強迫的妄執(もうしゅう)。シューベルトの音楽は、現代人のかたち定かならず不安に苛まれる心を尖鋭(せんえい)に先取りする。本書はそんな作曲家の見事な分身だ。書物そのものが、シューベルトの影法師であるかのような捉えがたい迷宮的構造を有する。作曲家の魂と同行二人となって、幽体離脱するかのように時空を駆け巡る。極端に微視的か、極端に巨視的か。中庸(ちゅうよう)に収まるところがない。シューベルトはそのようにしてしか論じられぬと本書は教える。組み立ての独創性において傑出した音楽批評である。堀朋平氏の今後に期待する。
そして、堀さんから弊社にさっそく「受賞の言葉」が届きました!
『わが友、シューベルト』著者・堀朋平さん、令和5年度芸術選奨新人賞(評論等部門)受賞記念コメント
https://youtu.be/NpiqWOY5XTg
受賞の喜びを率直に語ると同時に、この本のなりたちや、シューベルトを「友」とし、贈賞理由にもある「同行二人」の精神でその音楽に寄り添ってきた無数の「友人たち」に向けた熱いメッセージとなっています(動画の編集は同書のブックデザイナー木下悠さんが担当)。ぜひご覧ください!
堀さん、ほんとうにおめでとうございます!