『サウンド&レコーディング・マガジン』に『小沼純一作曲論集成』の書評掲載

『サウンド&レコーディング・マガジン』2023年9月号に小沼純一著『小沼純一作曲論集成──音楽がわずらわしいと感じる時代に』の書評が掲載されました。評者はミュージシャンの横川理彦さんです。

[略]2段組で900ページ超というボリュームが圧巻だ。文章は発表時のものがそのまま掲載されていて、内容は明快でとても読みやすい。それぞれに発表メディアと発表年が記されているのも、当時の事情が分かるので親切だ。

文章が書かれた時点での作品やコンサートへの批評という色合いが強く、それが逆に時代性を強く示していて、アクチュアルな資料としての価値を高めているとも言える。

充実した索引から、本書に登場する音楽家/作曲家たちを横断的に読むのもとても面白く、ジョン・ケージ、武満徹など、どのような文脈で彼らの名前が出てくるのかによって、思いがけない音楽の現れ方が楽しめる。

などなど、「超弩級」のヴォリュームをもった本書を味わってくださっている様子がうかがえます。