RSKラジオで河野通和さんが『親愛なるレニー』を紹介

RSK山陽放送「おかやまニュースの時間」の人気コーナー「オススメする今月の一冊」で、編集者・読書案内人の河野通和さんが、吉原真里著『親愛なるレニー──レナード・バーンスタインと戦後日本の物語』を紹介してくださいました。

3月24日放送|おかやまニュースの時間|オススメする今月の一冊|Youtube

ふたりの手紙に共通しているのは、音楽家バーンスタインへの畏敬の念と、音楽にたいする深い愛。それがバーンスタインと彼らを強く結びつけている。

この有名人でもなんでもないふたりの人物の手紙を見過ごさなかったバーンスタインという人の、曇りのない感性とか直感力とか包容力、それからこのふたりにたいする繊細きわまりない配慮とか、愛の大きさとか、なんだかバーンスタインの偉大さを、これまで考えてきた以上のスケールで実感させられるような、そういう物語でした。

これは読書会向きというか、いろんな読み方があって、日本人ふたりそれぞれのドラマもおもしろければ、バーンスタインってすごい存在ですから、彼がたどっていく音楽家人生もすごければ、いろんなところで感銘をそそるものがあるので、みなさんで感想を語り合ったら、すごく良い時間になるんじゃないかなと思いますね。

こんな素晴らしい日本人がいたんだと、これを感じとるだけでも、ぜいたくな時間だったなと思いながら読みおえました。

河野さんは中央公論社(のち新社)で『中央公論』『婦人公論』の編集にたずさわったのち新潮社に移り、『考える人』の編集長をへて、「ほぼ日の學校」の學校長をつとめた方。これまで遠く仰ぎ見ていた大先輩からこのように高く評価していただけて、とても光栄です。

この「オススメする今月の一冊」はこれが最終回とのこと。河野さんはこのたび京都橘大学の公開講座「たちばな教養学校Ukon」の学頭に就任されたそうで、これからのご活躍が楽しみです!