「隆祥館書店上半期ノンフィクション大賞」発表。『親愛なるレニー』が2位に!

大阪・谷町の名店「隆祥館書店」による「上半期ノンフィクション大賞」が発表され、なんと(!)吉原真里さんの『親愛なるレニー──レナード・バーンスタインと戦後日本の物語』が第2位に輝きました!

同店がこの賞を始めるにいたった思いは、店主の二村知子さんがnoteに綴っておられます。

隆祥館書店 上半期(2023年1月~6月までの)ノンフィクション本大賞の発表をさせていただきます。(お客さまが、この期間に購入して下さったベスト10です。)|note
https://note.com/ryushokanbook/n/nb01c91f423d8

「本屋大賞」にノンフィクション部門(「Yahoo!ニュース|本屋大賞・ノンフィクション本大賞」)ができたとき、ほんらい書店員が主体となって選考・顕彰する賞のはずなのに、第1回(2018年)の選考にあたって、なぜかノンフィクション部門だけは実行委員によって大賞が決定され、そのさいに「政治的なもの」が除外されたということを知り、第2回以降は書店員による投票になったものの、2023年からは運営体制の変更により実施中止となったことをうけて、独自のノンフィクション賞を創設しようとお考えになったそうです。

このベスト10は、2023年1月から6月までにお客様が同店で購入された冊数のランキングとのことですが、同店を訪れたことのある人なら、二村さんが「これ!」と思った本については、お客様に寄り添って熱心にお薦めされていることをご存知でしょう。その意味で、隆祥館書店のノンフィクション大賞は、二村さんとお客様ひとりひとりがいっしょにつくりあげた、これまでにない価値ある賞だといっていいと思います。

栄えある第1位は、木村元彦さんの『コソボ 苦闘する親米国家──ユーゴサッカー最後の代表チームと臓器密売の現場を追う』(集英社、2023)でした。

隆祥館書店の取り組みについては、ぜひこちらをお読みください!

独立系書店の目を通じて見た出版業界の流通の理不尽な仕組み、配本制度にまで深く切り込んだ唯一無二の本、「13坪の本屋の奇跡 闘い、そしてつながる」|note
https://note.com/ryushokanbook/n/nc9eaa0c47c6d