『レコード芸術』に『南の音詩人たち』『リヒャルト・シュトラウス/楽劇 サロメ』の書評掲載

『レコード芸術』2022年10月号に、『南の音詩人たち──アルベニス、セヴラック、モンポウの音楽』の書評が掲載されました。評者は音楽史譚の山崎浩太郎さん。長く同誌で新譜月評(器楽曲)のコーナーを担当された著者、濱田滋郎氏への、いわば“後輩にして同僚”からの悼辞としても読むことのできる敬愛の念にあふれた書評です。

[濱田氏の]約60年に及ぶ執筆活動のなかには、各紙に連載または単発的に掲載されたまま書籍化されていない、宝のような文章がたくさん眠っている。
 そのような連載の一つをまとめたのが、2020年に発行されたアルテスパブリッシングの『約束の地、アンダルシア』だった。同社では同様の企画をシリーズ化することとし、第2弾として予定されたのがこの『南の音詩人たち』である。

と、企画コンセプトから書きおこし、濱田さんの急逝によって頓挫しかかったこの出版企画がいかにして再生し実現したかについても紙幅をついやして紹介してくださっているのは、濱田さんの文章を愛する読者の集うこの雑誌の書評欄ならでは。うれしく、しみじみと読みました。

メインの書評欄の脇にならんだ新刊紹介欄の筆頭には、広瀬大介訳・著『オペラ対訳×分析ハンドブック リヒャルト・シュトラウス/楽劇 サロメ』も。

これまで手頃な対訳本がなかった《サロメ》だが、ついに絶好のガイドが誕生。

と短くもありがたい紹介をしていただきました。