2022年7月30日付の毎日新聞朝刊書評面に広瀬大介訳・著『オペラ対訳×分析ハンドブック リヒャルト・シュトラウス/楽劇 サロメ』の書評が掲載されました。評者は「(広)」とありますので、同紙学芸部記者の広瀬登さんにちがいありません。
今週の本棚|『リヒャルト・シュトラウス 楽劇 サロメ』=広瀬大介訳・著|毎日新聞
10代でシュトラウス《サロメ》の「精妙な音楽」に接し、その官能性に心うばわれた広瀬記者にとって、本書の出版は思いがけないセンチメンタル・ジャーニーへの誘いとなったようです。
取る手遅しと開いてみれば、左ページに歌詞と訳、右ページに曲の説明が配置されている。こなれた対訳はもとより瞠目すべきは譜例を使った分析。印象的な場面の音楽を、和声やオーケストレーションなどの観点から解き明かす。マニアックに隘路に迷い込むことなく、作曲家の意図を読者に伝えようとする案配が絶妙。
このように、絶賛してくださっただけでなく、こんな注文も──。
待望の一冊に喜ぶ間もなく、新たな欲が湧いてきた。「魔笛」「トリスタンとイゾルデ」「ルル」あたりも続編にお願いします。
著者の広瀬さんに伝えておきます(笑)。