「Mercure des Arts」に『礒山雅随想集 神の降り立つ楽堂にて』の書評掲載

ウェブマガジン「Mercure des Arts」に『礒山雅随想集 神の降り立つ楽堂にて』(森岡めぐみ 編著/住友生命いずみホール 協力)の書評が掲載されました。評者は藤堂清さん。音楽学者のエッセイ集としてはかなり異例の構成をもつ同書の内容をわかりやすく説明していただいたうえで、エッセイのパートについて次のようにご紹介くださいました。

さて、この本のメインのエッセイ集であるが、ここには字義通りのエッセイ=随筆と、ある音楽作品の解説とその周辺の話題、両方が含まれる。
読み応えがあるのは、コンサートの企画と結びついた後者の書き物。
1991年度年間企画「蘇る最期のきらめき」、モーツァルトの没後200年を記念した企画に関連した6篇。[…]変ロ長調のピアノ協奏曲、魔笛、皇帝ティトゥスの慈悲など、かなり踏み込んだ記述がなされている。
もう一つあげると、礒山の専門、J.S.バッハを取り上げた企画、2002年度からのシリーズ「~精選~バッハ/カンタータへの招待」。[略]以前のものに較べ短いが22篇の凝縮した文章、強く惹きつけられた。

巻末の「礒山雅・いずみホール企画年表」についても「アーカイブとして貴重なものといえるだろう」とご高評いただきました。