【review】行間からあふれ出す熱は、果てしなき愛の深さ|毎日新聞に『シューベルトの「冬の旅」』の書評掲載

4月2日付けの毎日新聞にイアン・ボストリッジ著/岡本時子+岡本順治訳『シューベルトの「冬の旅」』の書評が掲載されました。

驚くべきは、文学、歴史、自然科学、そして自らの歌唱経験を土台にした論の広範な展開だ。[略]
 転調がああだ、曲の構成がこうだ、といった小手先の手引書ではない。汗を流しながら、「冬の旅」という急坂に挑む歌い手が、仰ぎ見た空や道の横に咲く花、眼下に広がる裾野の風景を詳細に記録し、分析する。行間からあふれ出す熱は、この歌曲集へ寄せる著者の果てしなき愛の深さを物語っている。

と高く評価してくださいました。[G]