内田樹さんが結婚の悩みに答えます──
アルテスからは『もういちど村上春樹にご用心』以来となる、内田樹さんの新刊『困難な結婚』を7月初旬に発売します(早いお店では今月末から店頭に並びます)。
「良い相手が見つかりません」「この人と結婚していいか自信がもてません」「結婚式は挙げたほうがいいですか?」「そもそもなんのために結婚するんですか?」といった結婚前の不安から、「結婚しても自分らしく生きられるでしょうか?」「家事はどうやって分担したらいいですか?」「もしも相手に浮気されたらどうすれば?」「義理の親が介入してきて困ります」といった結婚生活のリアルな悩みまで、結婚にまつわるあれこれの相談に内田さんが答えていきます。
ときにベタすぎる、でも切実な質問に対して、具体的な処方箋とともに著者が説くのは「それについてはどんなふうに考えれば楽になるか、ハードルが下がるか」という、次元をひとつ繰り上げた根本のかまえ方。
いわゆるハウツーとは一線を画した答えの数々は、結婚という営みの本質への洞察を踏まえたもので、結婚のあらゆる場面どころか人生そのものにも応用が利きます。これこそが本当の実用書と声を大にして言いたい!
この本から何を得るかは読み手次第。結婚していない人、結婚したいけど相手がいない人、結婚が決まっている人、結婚したばかりの人、長く結婚生活を送っている人──どんな人でも必ず悩みや迷いを解消する(消えてなくならないまでもだいぶ軽くなる)ヒントを得ることのできる本だと信じています。
もう10年以上前、内田さんの『街場の現代思想』に収められている離婚についての1章に深く胸をえぐられたことや、その後自分たちの結婚式にいただいた祝辞に感激したこと(既婚者の多くがうんうんと強く頷いていたのをよく覚えています)などがあって、これは以来ひそかに温めていた企画なのでした。
書店では「人文」「日本の思想」の棚でぜひお求めください。 [鈴木]
内田樹『困難な結婚』
定価:本体1500円【税別】
四六判・並製272頁
発売日:2016年7月4日
ISBN:978-4-86559-139-2 C0095
イラストレーション:田渕正敏
ブックデザイン:折田烈(餅屋デザイン)