『サウンド&レコーディング・マガジン』9月号にて、橫川理彦さんが横原千史さんの『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』を書評してくださいました。
(略)本書の譜例から主題を特定し、それが展開していく過程を見ると、これまでベートーヴェンの音楽に感じていたものとは違う音楽構造が透けて見えてくる面白さがある。本書の末に補論として置かれているピアノ・ソナタの形式に関する論議と併せて、音楽を形作るテーマと変形の在り方を考えることは、音楽ジャンルに関係なく興味深いポイントだ。
本書では、9人の音楽家や音楽学者によるベートーヴェンのピアノ・ソナタに関するエッセイがちりばめられていて、それがちょうどいいクッションになっており、ベートーヴェンを見る視座を広げてくれている。これまでベートーヴェンに関心の無かった人にも薦めたい一冊だ。
と、本書の特長を深くとらえ、また編集上の工夫にも触れてくださっています。ありがとうございました。
[木村]