12/9(火)の夜、サントリー学芸賞贈呈式の終了後、場所を東銀座「カフェ・セレ」に移して、「片山杜秀さんのダブル受賞を祝う会」を開催いたしました。
片山さんのライフワークのひとつであるCDシリーズ「日本作曲家選輯」をリリースするナクソス・ジャパン社長・佐々木隆一さんのご発声により乾杯したのち、アルテス・木村より「片山さんで明け片山さんで暮れた」今年1年間のご報告。しばしの歓談ののち、今年9月頃から片山さんのマネージャーに就任(?)された京都大学准教授・岡田暁生さんから、「片山さんの才能は片山さんだけのものじゃない。片山さんの本を待ち望む読者の共有財産なんです。その才能を浪費せず、しっかりと成果を出していってください」という、厳しくも熱いお祝いのことばが贈られました。
伊福部昭氏の霊が早川きょーじゅ(右)のヴァイオリンに憑依し、片山さん(左)へのお祝いメッセージを語る!
「特別ゲスト」として効果音ヴァイオリニスト、早川きょーじゅさんが登場し、「ヴァイオリン霊媒師」として、片山さんの心の師・伊福部昭さんからのお祝いメッセージを霊界から伝えてくれたあとは、いよいよ片山さんのコーナー。「秘蔵の映像」をもってきてくださるということでしたが、それはなんと「テレビ番組の出演者クレジット集」(笑)。「えんえん映画やテレビドラマのスタッフキャストの字幕が写っているだけ」のもので、「小6から中2までにノートに書き写すために録っては消してを繰り返していたビデオテープの、その録っては消してをやめたところで残った映像2時間」(片山さんのメールより)を映しながら、片山さんご本人が抱腹絶倒の同時解説。『風と雲と虹と』『元禄太平記』『水戸黄門』などなど……。ああ、片山さんはこどものときから片山さんだったんだ、と出席者一同ミョーにナットク。
『元禄太平記』(1975)のクレジット映像を観ながら、「このころの大河ドラマはよかった!」と思わず力のはいる片山さん
『近代日本の右翼思想』の編集担当で、現在ナクソスのCD解説集を編集されている講談社の山崎比呂志さんのお祝いのことばののち、片山さんのご挨拶をいただき、アルテスから花束贈呈。濃密な2時間は幕を閉じました。
ちなみにご出席者へのアルテスからのおみやげは、今年6月にジュンク堂書店新宿店でおこなわれた片山さんと佐々木敦さんのトークセッションを収録した小冊子「濃密爆談──音楽批評についてこい!」でした(このパーティのみの限定品)。