未来の〈サウンド〉が聞こえる
電子楽器に夢を託したパイオニアたち

定価:本体2400円[税別]

  • A5判・並製 | 356頁
  • 発売日 : 2018年11月26日
  • ISBN 978-4-86559-191-0 C1073
  • ジャンル : ポピュラー音楽/ノンフィクション
  • ブックデザイン:加藤賢策 装画:今井トゥーンズ

電子の音に取り憑かれた、情熱的すぎる人々。
未来のサウンドはいかにして大衆文化に忍び込んだのか?

電子楽器の誕生からシンセサイザー黎明期まで、
先駆者たちの奮闘をソフト&ハードの両面から描く
画期的なノンフィクション!

テルハーモニウム、テルミンからノヴァコード、クラヴィオリン
モーグ、EMS、アープに至る電子楽器の開発ドラマ、
『サンダーバード』や『禁断の惑星』、ラジオCMなどでの電子音楽の浸透、
ジョー・ミーク、レイモンド・スコットら先駆者たちの苦闘、
ブライアン・ウィルソンやポール・マッカートニーへの影響などなど、
歴史に埋もれていた「ポップ・カルチャーの電子音楽史」をひもとく。

翻訳はソロやブラックベルベッツ、明和電機で活躍するミュージシャンのヲノサトル。

本書に登場する楽曲を紹介したspotifyプレイリストを公開中!
読む前の予習、読んだあとの復習、読書中のBGMにぜひご活用ください!!

https://open.spotify.com/playlist/25kmiEMQ6mCdu9vG7yZMS4

プロフィール

  • マーク・ブレンド(Mark Brend)
    英国デヴォン州エクセター在住の作家、音楽家。『Strange Sounds』(奇妙なサウンド)や『American Troubadours』(アメリカの吟遊詩人)などの著書がある。英国における電子音楽の誕生についてのドキュメンタリー番組『A Sound British Revolution』(音のイギリス革命、2012年8月BBCラジオ放送)を制作。

  • ヲノサトル
    作曲家、音楽家。多摩美術大学美術学部教授。『舞踏組曲』『ロマンティック・シーズン』などCD作品多数。ソロ以外にも、芸術ユニット「明和電機」音楽監督や、ムード音楽バンド「ブラックベルベッツ」への参加など、幅広く活動。『甘い作曲講座』『作曲上達100の裏ワザ』(リットーミュージック)などの著書がある。

CONTENTS

イントロダクション

01 聴いたこともない音楽 ── 電子の夢 1900‐50
テルハーモニウム/ 電気仕掛けのBGM / 巨大な恐竜の絶滅 / テルミン / 好評を博したテルミン / オンド・マルトノ / トラウトニウム / ノヴァコード / ソロヴォックス / オンディオリーヌ / クラヴィオリン / 初期の電子楽器たち / 録音というテクノロジー / ミュージック・コンクレート (具体音楽) / エレクトロニッシュ・ムジーク (電子音楽)

02 宇宙に爆発する音楽 ── ドクター・ホフマンはハリウッドを目指す
1930年代のテルミン / 電子楽器の芸人たち / ドクター・ホフマン / ミクロス・ローザ / 白い恐怖 / 失われた週末 / 赤い家 / SF映画と電子音 / バーナード・ハーマン / レス・バクスター / ロバート・モーグ / ジャン゠ジャック・ペリー / シャルル・トレネ /ミスター・オンディオリーヌ / ブリュッセル万国博覧会 / トム・ディッセフェルト & キッド・バルタン

03 慣習無視の特権 ── 禁断の惑星を探検する
ルイス&ベベ・バロン夫妻 / アナイス・ニン / ニューヨークのスタジオ / サイバネティクス / ウィリアムズ・ミックス / アトランティスの鐘 / 禁断の惑星 / ハリウッドとの契約 / バロン夫妻と音楽制作 / ライトモチーフ / 電子のサウンドトラック / ハリウッドからの追放 / その後のバロン夫妻 / バロン夫妻の苦難

04 普通じゃない ── イギリスにおける電子ポピュラー音楽の誕生
戦後のイギリス / トリストラム・ケアリーとダフネ・オラム / ラジオ放送と電子音 / デズモンド・ブリスコー / レディオフォニック・ワークショップ / オラムの独立 / その後のケアリーとオラム / レディオフォニックと電子音楽 / ドクター・フー / デリア・ダービーシャー / フレッド・ジャド / バリー・グレイ / スピネッタ / ジェリー・アンダーソン / デズモンド・レスリー / ジョー・ミーク / アイ・ヒア・ア・ニュー・ワールド / テルスター

05 マンハッタンの研究者 ── レイモンド・スコットとエリック・サイデー
レイモンド・スコット / マンハッタン・リサーチ / スコットとCM音楽 / エリック・サイデー / サイデーとCM音楽 / クラヴィヴォックス / 赤ちゃんのための電子音楽 / エレクトロニウム / 人工知能? / その後のスコット

06 炎、頭にありければ ── アメリカン・ロックのDIY電子音楽
1960年代のアメリカン・ポップス / ミュージトロン / オンディオリーヌとアメリカン・ポップス / ブルース・ハーク / エレクトリック・ルシファー / ポール・タナー / ブライアン・ウィルソン / シルヴァー・アップルズ / ザ・シメオン / ローザー・アンド・ハンド・ピープル / ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ / フィル・オクス / フィフティ・フット・ホース / コールドロン / ギル・メレ / フランク・ザッパ

07 モーグにまつわる人々 ── シンセサイザーの栄光
ロジャー・マッギン / ロバート・モーグ / ハーバート・ドイチュ / モーグ社の奮闘 / モーグ900 / ポール・ビーヴァー / ジェリー・ゴールドスミス / バーニー・クラウス / ジャック・ホルツマン / ザ・ゾディアック : コズミック・サウンズ / モントレー・ポップ・フェスティヴァル / ザ・ノンサッチ・ガイド・トゥ・エレクトロニック・ミュージック / ザ・バーズとザ・モンキーズ / ビーヴァー&クラウス / ペリー&キングスレイ / ドン・ブックラ

08 ホワイト・ノイズ スウィンギン・シックスティーズのイギリス電子音楽
ピーター・ジノヴィエフ / ユニット・デルタ・プラス / ジョージ・マーティン / レディオフォニックの面々 / 1960年代のトリストラム・ケアリー / 1960年代のダフネ・オラム / オラミクス / 1960年代のバリー・グレイ / ザ・ローリング・ストーンズ / ミック・ジャガーとモーグ / ザ・ビートルズとノーマン・スミス / ザ・プリティ・シングス / ピンク・フロイド / ホワイト・ノイズ / 広がる電子音楽

09 流行に乗って韻を踏む ── スイッチ・オン
ウェンディ・カーロス / スイッチト・オン・バッハ / モーグの普及 / モーグ、テレビに登場 / ディック・ハイマン / キース・エマーソン / ジャズ・イン・ザ・ガーデン / スプーキー・トゥースとピエール・アンリ / ジョージ・ハリスンと『アビー・ロード』 / EMS VCS3 / アープ・2500 / シンセサイザーの時代

エピローグ その後の彼ら

訳者あとがき

関連年表
索引
原注
Watch and Listen ── 本書をより楽しむための作品ガイド
参考資料