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〈Booksウト〉

フォルテピアノ
19世紀ウィーンの製作家と音楽家たち

定価:本体2200円[税別]送料:国内無料

  • 四六判・並製 | 240頁
  • 発売日 : 2020年3月24日
  • ISBN 978-4-86559-222-1 C1073
  • ジャンル : クラシック/ピアノ/音楽史
  • 装丁:中島浩

ベートーヴェンはじめ多くの大作曲家が愛用したウィーン式ピアノ。
音楽家たちの期待と信頼にこたえ、職人たちは技術革新に励んだ──
そのダイナミックな関係が開花させたピアノ音楽の黄金時代を描く!

この楽器は私には良すぎる……なぜでしょう?
この楽器が私自身から音色をつくる自由を奪うからです。
──L.v.ベートーヴェン

画期的なメカニズムを開発したシュトライヒャー一族、
なかんずく当時の大作曲家たちから絶大な信頼を得た女性製作家、
ナネッテ・シュトライヒャーの活動を中心に、
音楽史を動かした職人たちの姿を生き生きと描き出す!

ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、
シューベルト、シューマン、ショパン……
作曲家とともに楽器に夢を見た名工たちの、絶えざる技術革新の物語。

巻末資料として「1791年から1833年までのウィーンにおけるピアノ製作家のリスト」を掲載!

*「フォルテピアノ」とは現代のピアノの前身となる18〜19世紀のピアノの総称。
 2018年、ショパンの同時代に使用されていたフォルテピアノを使用する
 「ショパン国際ピリオド楽器コンクール」が創設され、
 2位となったピアニスト、川口成彦さんのTVドキュメンタリーが
 NHKで放映されるなど、いまフォルテピアノへの関心が高まっています。

プロフィール

  • 筒井はる香(つつい・はるか)
    1973年京都生まれ。
    大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。ウィーン国立音楽大学に留学。
    現在、同志社女子大学非常勤講師、大阪大学大学院文学研究科招へい研究員。
    共著に『ピアノを弾く身体』(岡田暁生監修、春秋社)、『音楽を考える人のための基本文献』(椎名亮輔編著、アルテスパブリッシング)などがある。

CONTENTS

ピアノの基本的な構造──1800年代のウィーン式ピアノの場合

はじめに

第1章 ピアノ製作の始まり
ヨーロッパ諸都市の動向
 フィレンツェ
 ドイツ諸都市
 ロンドン・パリ
 ウィーン
『ウィーン・プラハ音楽年鑑』
三大ピアノ製作家
鍵盤楽器の種類
 クラヴィコード
 スピネット
 フリューゲル
 ピアノフォルテ
その他の鍵盤楽器
 オルフィカ・ピッコラ
 クセノルフィカ
 ヴィオリ=チェンバロ
 パンメロディコン
 グロッケンクラヴィーア
 アディアフォノン
もうひとつのパンメロディコン

第2章 ウィーンのピアノ製作家たち
出身
職人の制度
活動地域
未成年の病死
楽器の改良

第3章 シュトライヒャーの社史
シュタイン姉弟
決別
ナネッテ・シュトライヒャー
ヨハン・バプティストの参画
ナネッテの引退、そして国内外での博覧会出品

第4章 ベートーヴェンの時代におけるピアノの技術革新
2通の手紙
シュタイン姉弟による共同経営の時代(1792-1802)
ナネッテ・シュトライヒャーの時代(1802-1823)
音量増大の試み
強打に耐え得る鍵盤アクション
音域の拡大
ペダルの種類の増加
 モデレイター
 ダンパー・リフティング
 フェアシーブング
 バスーン
 ダブル・モデレイター
 ハープ
 ヤニチャーレン
ペダルの配列と四手連弾
理想とする音色
ナネッテとバプティストの共同経営の時代(1823-1832)
 下方打弦式アクション
 アングロ・ジャーマン式アクション

第5章 シュトライヒャーの顧客たち
ダルベール夫人
首座大司教選帝侯
若き音楽家カール・アルノルト
大公妃ステファニー・ド・ボアルネ
カール・マリア・フォン・ヴェーバー
ヨハン・ネーポムク・フンメル
ルイ・シュポア
フェリックス・メンデルスゾーン
フレデリック・ショパン
クララ・シューマン

第6章 楽器の特徴からベートーヴェンのピアノ・ソナタを読む
32曲のピアノ・ソナタの概観
5オクターヴの音の使い方に注目する
音の減衰の早さを表現に変える
使う音を少しずつ増やす
ムジカ・ムンダーナ
イギリス式ピアノを模倣した響き
ペダルを複数組み合わせる

終章 ウィーンのフォルテピアノの「今」
ベーゼンドルファー社の社史
ウィーン式ピアノの終焉?
記憶されたウィーンの音
 響板の設計
 本体のケース

あとがき

注記
巻末資料 1791年から1833年までのウィーンにおけるピアノ製作家のリスト
主要人名索引