日本人とショパン
洋楽導入期のピアノ音楽

定価:本体3900円[税別]

  • B5判・並製 | 432頁
  • 発売日 : 2014年3月28日
  • ISBN 978-4-903951-82-9 C1073
  • ジャンル : クラシック/作曲家/音楽史
  • 装丁:下川雅敏

なぜ日本人はショパンが好きなのか?

明治期に紹介されたショパンの音楽は、わが国でどのように普及していったのか──。
出版譜の受容史、演奏会批評、雑誌記事などを克明にたどり、
「ピアノの詩人」のイメージが形成されていく過程を明らかにする。

《エチュード》op.10(全12曲)のさまざまな異稿を集約したパラダイム楽譜を巻末に掲載!

 

わが国ではじめてショパンが演奏されてから約150年。

ショパンの音楽が明治期の音楽家、音楽愛好家たちのあいだで受容され、普及していく様子を、東京音楽学校や各地のミッション・スクールなどでの楽譜受け入れ、演奏会批評、図書出版、さまざまなエディションの出版などの実態から跡づける。

巻末に掲載された《エチュード》op.10(全12曲)のさまざまな異稿を集約したパラダイム楽譜は、この作品のさまざまな解釈の可能性を一望にできる貴重なもので、現代の演奏家にとっても有用である。

プロフィール

  • 多田純一(ただ・じゅんいち)
    2012年3月、大阪芸術大学大学院芸術研究科博士後期課程修了。博士号(芸術文化学)を取得。音楽学を芹澤尚子氏に、ピアノを藤井美津子、安部ありか、前田則子の各氏に師事。アンジェイ・ヤシンスキ氏の公開レッスンを受講。ショパン作品の指づかい、日本におけるショパン受容、澤田柳吉の音楽活動等の研究にかんする論文多数。講演やレクチャー・コンサートをおこなう。2014年4月、CD『我が国最初の「ショパン弾き」澤田柳吉の世界〜作品篇・演奏篇』(2枚組、ミッテンヴァルト)をリリース予定。現在、大阪芸術大学大学院嘱託助手。大阪健康福祉短期大学非常勤講師。日本音楽学会、日本音楽表現学会、日本音楽教育学会、音楽教育史学会、日本ピアノ教育連盟、日本ショパン協会関西支部各会員。

CONTENTS

はじめに

序 論

I.明治期におけるショパンの楽譜

 第1章 音楽取調掛および東京音楽学校に受け入れられた楽譜
 第2章 ミッション・スクールとショパンの楽譜
 第3章 ショパンの楽譜受容の背景

II.明治期におけるショパン受容

 第1章 日本におけるショパン演奏
 第2章 明治期における演奏会の批評と雑誌記事に見るショパン
 第3章 大正期に出版された図書とレコード

III.明治期に受容された楽譜の比較考察

 第1章 ショパン作品のエディション研究
 第2章 エディション研究の方法
 第3章 《エチュード》op.10 No.1のエディション比較
 第4章 《エチュード》op.10 No.3のエディション比較
 第5章 《エチュード》op.10 No.12のエディション比較

日本人とショパン

 謝 辞
 資料・情報提供者
 引用・参考文献

巻末資料
巻末楽譜資料 ショパン作曲《エチュード》op.10 のパラダイム化した楽譜