音楽の黙示録
クラシックとジャズの対話

定価:本体1800円[税別]送料:国内無料

  • 四六判・上製(仮フランス装) | 320頁
  • 発売日 : 2021年7月10日
  • ISBN 978-4-86559-238-2 C1073
  • ジャンル : クラシック/ジャズ/音楽論
  • 装丁:白畠かおり

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「NO」から始まる音楽論。
音楽の世界に蔓延する権威と常識を問いなおす「18の論点」!

読者の何割かは最後の章まで読破するでしょう。
そのうち一定数の方々は、不愉快な思いをし、お怒りになるかもしれません。
が、一方で、俎上に挙げられたさまざまな事象とその論考に瞠目し、心の裡で喝采してくださる方々もいるはずです。──南 博

本書で、私が書いてきた領域は多岐にわたっている。
音楽家の矩(のり)を踰(こ)えていると思う方が大半だろう。
だが、私が書きたかったことは、まさに、そうした実は何の根拠もない「矩」をこしらえた、
何か大きな力に対するリゼントメント(憤激)である。──森本恭正

ラディカルに、そしてロジカルに権威を切り裂く多能な作曲家と、
言葉のインプロヴィゼイションで読む者を覚醒させる異才ピアニストが
ジャンルを超えて交わした言葉のインタープレイ。

誰も語れなかった〈音楽〉がいまここから聞こえてくる──

ためし読みもできます! こちらからどうぞ。
https://hanmoto7.tameshiyo.me/9784865592382

2021年6月22日(火)、南博トリオ「出版記念ライブ」(新宿PIT INN)にて先行発売!
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プロフィール

  • 森本恭正(Yuki Morimoto)
    作曲・指揮・評論
    1985年よりウィーンに在住し、Yuki Morimotoの名で活動。オーストリア教育文化省から作曲給付および助成を受ける。2004年オーストリア国立図書館主催の「作曲家の肖像」に日本人として初めて選出され、約60の手稿譜が同館に所蔵された。2007年、08年ルトスワフスキ国際作曲コンクール審査員を務める。指揮者としてオペラを含むバロックから現代までの作品を指揮。Drawn Shades, Yuki Morimoto Violin Worksほか5枚のCDを発表。2010年に上梓した著書『西洋音楽論──クラシックに狂気を聴け』(光文社新書)は多くの読者を獲得した。現在は活動拠点を日墺に拡大している。

  • 南 博(Hiroshi Minami)
    ジャズ・ピアニスト、作曲家、エッセイスト
    1960年東京生まれ。1986年東京音楽大学器楽科打楽器専攻卒業。
    ピアノを宅孝二、クリスチャン・ジェイコブ、スティーヴ・キューンに師事。1988年バークリー音楽大学から奨学金を得て渡米。ボストンを拠点に活動する。1991年バークリー音楽大学パフォーマンス課程修了。1990年代からはスイス、フランス、ドイツ、デンマークなどに活動の範囲を拡げ、ヨーロッパのミュージシャンと交流、ツアーを敢行。国内では自己のグループ「GO THERE」をメインに活動、綾戸智恵、菊地成孔、ジム・ブラック、クリス・スピード、与世山澄子との共演でも知られる。
    文筆にも定評があり、著書に『白鍵と黒鍵の間に──ジャズピアニスト・エレジー 銀座編』(小学館文庫)、『鍵盤上のU.S.A.──ジャズピアニスト・エレジー アメリカ編』(小学館)、『マイ・フーリッシュ・ハート』(扶桑社)、『パリス──ジャポネピアニスト、パリを彷徨く』(駒草出版)がある。

CONTENTS

はじめに(南博)
まえがきにかえて(森本恭正)

第1章 音楽と男
第2章 音楽の噓
第3章 音楽と自然と人工
第4章 音楽と映画
第5章 体が聴く音楽
第6章 音楽と無知
第7章 音楽と脳
第8章 音楽と言葉
第9章 音楽と権威
第10章 音楽と音楽評論
第11章 音楽と欲望
第12章 音楽とAIと創造
第13章 音楽と農業
第14章 音楽と軍隊とヒエラルキー
第15章 音楽と効率
第16章 音楽と政治
第17章 音楽と日本
第18章 音楽と女

永遠のVienna──あとがきにかえて(南博)
Bostonの一夜──あとがきにかえて(森本恭正)
参考文献