日本チェンバロ協会 年報 2021 第5号
特集 古代ギリシャ・ローマと音楽/ルッカースのチェンバロ

定価:本体2800円[税別]送料:国内無料

  • A5判・並製 | 138頁+カラー口絵4頁
  • 発売日 : 2021年5月17日
  • ISBN 978-4-86559-236-8 C1073
  • ジャンル : クラシック/古楽/研究
  • ブックデザイン:中島浩

すべてのチェンバロ演奏家・研究者・愛好家のために──
日本のチェンバロ研究の最前線を伝える唯一のジャーナル。

第5号は「古代ギリシャ・ローマと音楽」「ルッカースのチェンバロ」の2特集を掲げています。
第1特集では、ルネサンス時代以降、西洋文化の範とされるようになった古代ギリシャ・ローマ時代と音楽との関係を探ります。西洋美術史をたどって古代ギリシャ・ローマがどのように描かれたかを明らかにするとともに、古代ギリシャ・ローマを理想と仰ぎ文芸復興(ルネサンス)をめざしたフィレンツェで生まれた音楽劇やバロック末期イタリアの古代音楽観にせまっています。
第2特集では、ベルギーの楽器製作家ルッカース一族のチェンバロの歴史と魅力をさまざまな視点から明らかにします。
研究レポートでは、19世紀から20世紀初頭のフランスの作曲家サン=サーンスのおこなったピリオド奏法研究の意義にせまります。
その他、書評、楽譜紹介、アトリエ訪問、海外レポート、会員の録音物紹介など、チェンバロやフォルテピアノにかんする最新の研究・情報を満載した充実の内容となっています。

日本チェンバロ協会 公式ウェブサイト:
https://japanharpsichordsociety.jimdo.com/

プロフィール

CONTENTS

第5号の刊行によせて(副会長・年報編集委員長 久保田慶一)

特集1 古代ギリシャ・ローマと音楽
インタビュー ギリシャ・ローマ神話──美術と音楽を巡って(諸川春樹/聞き手:小穴晶子)
研究論文
理想としての古代ギリシャ・ローマの音楽──ペーリ、タルティーニ、カルリの古代音楽観(大愛崇晴)

特集2 ルッカースのチェンバロ
研究論文
ルッカース・ファミリーの歴史と楽器(その1)(野村滿男)
オンライン座談会 コルマールのルッカースをめぐって──CD録音から探るルッカース・チェンバロの魅力(出席者:家喜美子・大塚直哉・桒形亜樹子・渡邊順生/司会:岡田龍之介)

研究ノート
カミーユ・サン゠サーンスにとっての「古楽」と「古典」──ピリオド奏法研究の先駆者として(その1)(安川智子)

海外レポート
スイスの工房から(牧田啓祐)

書評・書籍紹介
筒井はる香著『フォルテピアノ──19世紀ウィーンの製作家と音楽家たち』(アルテスパブリッシング、2020)(平井千絵)
今谷和徳・中村好男・服部雅好編著/武田牧子・関根敏子著『オルケゾグラフィ─全訳と理解のための手引き』(道和書院、2020)(平山絢子)
マルクス・シュヴェンクライス編『即興演奏総説──17–18世紀歴史的資料にもとづくファンタジーレン』(スコラ・カントールム・バジリエンシス叢書5、シュヴァーベ出版社、2018)(浅井寛子)

楽譜紹介
ウィリアム・バード オルガン・鍵盤曲集──ファンタジアとその関連作品(ベーレンライター社)(郡司和也)

アトリエを訪ねて⑤ 野神俊哉(寺村朋子、坂由理)

会員録音物紹介
小川麻子『J.S.バッハ/6つのパルティータ』
郡司和也『パリの悦び──オルレアン公フィリップのフランスバロック音楽』
崎川晶子『クープラン家/幸福な思い』
寺村朋子『フォリア/マラン・マレのヴィオル曲集第1巻〜第5巻より』
渡邊順生『アンナー・ビルスマin東京』
渡邊順生『J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲全集[Vol.1–2]』

日本チェンバロ協会活動記録(2020年度)
日本チェンバロ協会会則
日本チェンバロ協会「年報」規定
日本チェンバロ協会「年報」投稿規定
日本チェンバロ協会 2020年度年報編集委員・役員・運営委員
編集後記