難攻不落の「音楽の城」を攻略せよ!
マニアもビキナーも黙らせる究極の入門書。
ドイツ・オペラ最大の金字塔、《ニーベルングの指環》。
その途方もないスケールの大きさ、さまざまな学問・芸術領域におよぶ奥行きの深さなどから、「音楽史上もっとも敷居の高い作品」のひとつとして知られるこの楽劇を、ワーグナー研究の権威でドイツ文学研究者の山崎太郎氏が、文学、哲学、歴史学、社会学、心理学、文化人類学など人間のいとなみすべてに連関する総合的なテクストととらえ、初心者にもわかりやすく解説。
知的冒険に満ちた興奮の「リベラルアーツ講義」、開講!
プロフィール
山崎太郎(やまざき・たろう)
1961年生まれ。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専門はドイツ・オペラ(とりわけリヒャルト・ワーグナーの楽劇研究)。著書に『スタンダード・オペラ鑑賞ブック[4]ドイツ・オペラ(下)』(共著、音楽之友社)、『ワーグナー事典』(分担執筆、東京書籍)、訳書にワーグナー『ラインの黄金』『ヴァルキューレ』(ともに共訳、白水社)、『ヴァーグナー大事典』(監修・共訳、平凡社)などがある。日本ワーグナー協会理事。
CONTENTS
前口上
第1講 ワーグナーの生涯と《ニーベルングの指環》の成立
第2講 《ラインの黄金》──神々の人間喜劇
第3講 《ヴァルキューレ》(1)──ヴェルズングの物語[その1]
第4講 ライトモチーフ
第5講 《ヴァルキューレ》(2)──ヴェルズングの物語[その2]
第6講 《ヴァルキューレ》(3)──未来への布石
第7講 《ジークフリート》(1)──逆説だらけの牧歌
第8講 《ジークフリート》(2)──森と世界のトポロジー
第9講 《神々の黄昏》(1)──末世の諸相
第10講 《神々の黄昏》(2)──救済のパラドクス
あとがき
【引用文献について】
【台本・CD・DVDの入手について】