【追記あり】『intoxicate』で『小沼純一作曲論集成』『わが友、シューベルト』『線の音楽』紹介

タワーレコードのフリーマガジン『intoxicate』#163(2023年4月号)に、吉原真里さんの「好き」が掲載されたことは既報のとおりですが、同じ号で小沼純一著『小沼純一作曲論集成──音楽がわずらわしいと感じる時代に』が2分の1ページの大枠で、堀朋平著『わが友、シューベルト』が8分の1ページの小枠で、それぞれ紹介されています。

 第一部のA-Zに並んだ作曲家の名前を追っていくと様々な国、思想を背景に音楽を作る作曲家たちが整然と、様々な文化的な背景や作曲の手法が交差して、それぞれ異なるジャンルに通常整理される音楽家たちを優先順位なく記号の力だけで並べられている。壮観だ。

読めば取り上げられていない作家がいることに気が付く。読者と著者との距離感は作家の名を追いながら近く、遠くなりながら、辞書的利便性を介して著者の他者性と出会う。

──『小沼純一作曲論集成』/高見一樹評

歌曲や宗教曲を書いた際の詩の選択から、彼[シューベルト]の思想に迫る箇所など目から鱗。事実関係が不明な部分は推理小説のように証拠を積み上げていく面白さがあり、シューベルト好き必携の書と言えよう。

──『わが友、シューベルト』/板倉重雄評

なお、同号冒頭では今年の「コンポージアム2023」(東京オペラシティ)のテーマ作曲家である近藤譲を特集。『線の音楽』が紹介されています。

【2023/05/26追記】ウェブマガジン「mikiki」に掲載されましたので、それぞれリンクを追加しました。