ナガオカケンメイさん、4/13のトークショーに向けて予習中!

▲ナガオカケンメイさんのメルマガ「もうひとつのデザイン」Vol.282より

来たる4月13日(金)に本屋B&Bでおこなわれるナガオカケンメイさんと小野幸惠さんとのトークショーに向けて、ナガオカさん、着々と予習を進めてくださっているようです。

以下は昨日(4/3)配信されたナガオカさんのメールマガジン(通称ナガメル)「もうひとつのデザイン」Vol.282に掲載された記事(ナガオカさんの許可を得て転載しています)。

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4/13日に開催する『和と出会う本』下北沢B&Bでのトークの予習

帯を書かせて頂いたご縁もあり、著者の小野幸恵さんとB&Bでトークすることになりました。この本は「能」や「中国」、「落語」など、最近なんだか気になり自分からも接近して、「なんだろうこれは、何か日本人のルーツを知らないとこれからの時代を楽しめないんじゃないか」と思っていたところに来たお仕事でしたので、この本はまさにドンピシャで、本当にすごい出会いだなと思いました。タイトルは『和と出会う本』ですが、僕から見ると「新しい日本を創るための”和”を知ろう」という感じで、新旧のことも書いてあり、これは本当に今、読むべき本だと感動しました。

さてトークですが、打ち合わせをしている中で僕が「アンダーラインを何箇所も入れましたよー」と言ったところから、僕がその本に書き込んだアンダーラインをトークのポイントとして話しましょうということになりました。そこで、かなりフライングですが、ここにその5つを書き出してみます。本の一部なので、流れとかから取り出すので若干、わからないかもしれませんが、なんとなくこの本の凄さを感じて、当日、トークを聞きに来ていただき、ご本人から本も購入されたらどうかとお勧めします。

以下、『和と出会う本』(小野幸恵著 アルテスパブリッシング刊)より

1.私たち日本人が潜在的に持っているはずの「和」にふれ、「和」とは何なのかを、あらためて考えてみたい。そして、その「和」に、現代人ならではの新たな精神を吹き込み、次代へとつなげていく試みを始めなくてはならないように思う。それこそが、ここまで「和」の伝統をつなげてきた先人に対する、私たち現代に生きる日本人の使命ではないだろうか。
(はじめに より)

まず、著者による全体の本の説明です。「和」ってそうだったんだぁって、思いました。

2.すばらしい伝統であっても、日常にとりいれることができなければ、その生命を伝えることはできない。
(第1章 伝える「きらめく和紙 江戸からかみ」のある暮らし いいものは伝え残す より)

実際に何度か難に遭い、消滅しかけた伝統工芸の復興について書かれています。そういう復興されたものがあるんだ、という実話と、その後の継承の難しさ、何に挑んでいるのかなど、トークでは聞いてみたいと思います。

3.日本人は技術の伝承において、正確で綿密であることを大切にする。きびしい徒弟制度で技術を伝承する日本では、いっさいの疑問も許されなかったにちがいない。だからこそ、古くから伝わる技術が、現代まで寸分たがわずに受け継がれているのだ。
(第4章 遡る 日本画の絵具 日本の色は世界の色 より)

日本画にはルーツがあり、そこで誕生したものが、様々な国に影響を与え、その一つとして日本にやってきた。日本人の性格から、しっかり受け継がれて、結果、日本にだけ残ったという興味深い話です。徒弟制度などの可能性、問題などについて、話してみたいと思います。

4.昨今、消滅可能性都市という言葉が横行しているが、私はこの言葉を好きになれない。それが町であっても村であっても、人が生きている場所に自然があり植物や動物が生きていれば、消滅しない方策はきっとあるはずで、そこに生きる人の誠実な生きざまさえあれば、かならず生きつづける道を探ることができると信じている。
(第5章 創る 果実の里ふたたび から)

行政のデータによる割り切った未来探しなんでしょうけれど、わかりますねー。僕も嫌いです。風邪みたいなもので、病名をつけたら病気になる。それにより薬が保険でもらえたりするけれど、そうじゃない大切なやり方もありますね。「創る」に関する考え方の底辺について、トークしてみたいと思います。

5.どのような楽器でも、その楽器が吹かれたいように吹く。ほんらい楽器に備わっている個性が生かされなければならないと思います。それが古典の和音や古典の演奏法であるならば、それをたいせつにするのがもっとも美しく、自然なのです。
(第6章 奏でる 花鳥風月を奏でる から)

「自然」ということがキーワードになっていく時代だからこそ、ここは聞いてみたいです。ここでは雅楽の楽器などについての「自然な在り方」を書かれていますが、考えてみると、私たちのいろんな周辺の様々に、「自然」なあり方、無理のない様子ってあるということを意識するだけでも、とても健やかな感じがします。そこのところ、伺ってみます。

もっともっとアンダーラインは引いていますが、それは当日、何かしらの形で公開したいと思います。
ぜひ、当日、お待ちしています!!

http://bookandbeer.com/event/20180413_bt/
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こんなにも共感してくださって、感激しています!

当日は『和と出会う本』だけでなく、ナガオカさんの新刊『もうひとつのデザイン』の出版記念イベントでもありますので、小野さんが抜書きされた箇所を公開予定です。いま「和」にアンテナが反応してる人にとっては、必聴!のイベントになると思います。ご来場をお待ちしております!

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