〈叢書ビブリオムジカ〉

フランツ・シューベルト
あるリアリストの音楽的肖像

2,200円 [税別]

  • A5判・並製 | 192頁
  • 発売日 : 2017年4月26日
  • ISBN 978-4-86559-159-0 C1073
  • ジャンル : クラシック/作曲家/伝記
  • 装丁:折田烈(餅屋デザイン)

日本人に愛される名作曲家、
シューベルトのコンパクトな評伝が登場!

《冬の旅》《魔王》《未完成交響曲》など教科書でもおなじみの作曲家、フランツ・シューベルト。「歌曲王」とうたわれながら、「アマチュア作曲家」と見られることも多かった従来のシューベルト像を一新する新たな評伝が登場!

合理的で現実的な戦略をもって、ベートーヴェンとは異なる「新しい、真っ直ぐに進まない音楽」を生み出した天才作曲家の実像を初めて描き出します。

気鋭の音楽学者による翻訳。

プロフィール

  • ハンス=ヨアヒム・ヒンリヒセン(Hans-Joachim Hinrichsen)
    1952年ドイツのズュルト生まれ。チューリヒ大学音楽学教授。ベルリン自由大学でドイツ語学と歴史を学ぶ。1992年、シューベルトのソナタ形式についての博士論文(同大学)により、ウィーンの国際シューベルト協会から「シューベルト・グランプリ」を受賞。1998年、教授資格取得。1999年より現職。
    著作に『フランツ・シューベルトの 器楽におけるソナタ形式の発展にかんする研究』(1994年)および『音楽の演奏解釈―ハンス・フォン・ビューロー』(1999年)をはじめ、『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ』(2013年)、『ブルックナー交響曲』(2016年)など。編著に『ブラームス─ブルックナー』(2006年)、『ヨハン・ゼバスティアン・バッハと現在』(2007年)、『モーツァルトの生活世界』(2008年)などがある。
    その他、シューベルトの自筆譜ファクシミリへの解説やアルカンジェロ・コレッリの楽譜編纂、ビューローとブラームスの書簡編纂など。19世紀ドイツ音楽を中心に、研究業績は深く幅広い。

  • 堀朋平(ほり・ともへい)
    1979年生まれ。2002年、国立音楽大学音楽学学科卒業。2004年、同大学院修士課程音楽研究科修了。2013年、東京大学大学院人文社会系研究科後期博士課程修了。文学博士。日本学術振興会特別研究員PDを経て現在、国立音楽大学・西南学院大学ほか講師。
    編著に『バッハ キーワード事典』(春秋社、2012年)、共訳書にH.シェンカー『ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第28番 批判校訂版』(音楽之友社、2015年)、E.&P.バドゥーラ=スコダ『新版 モーツァルト―演奏法と解釈』(同、2016年)など、著書に『〈フランツ・シューベルト〉の誕生―喪失と再生のオデュッセイ』(法政大学出版局、2016年)がある。

CONTENTS

 日本語版の読者へ
 はじめに
第一章 シューベルトのウィーン
 音楽都市ウィーン
 創造の背景としての友人サークル
 自由に創造した最初の作曲家?
 ビーダーマイアーとフォアメルツのあいだで ─ 音楽における交際の文化
第二章 最初のチャレンジと早熟
 諸ジャンルの体系的制覇
 最初のトレードマーク ─ シューベルト歌曲なるもの
 初期交響曲とその背景
第三章 危機、突破、そして確信
 ベートーヴェン危機
 豊かな断片
 未完成における完成
第四章 めぐまれぬ愛 ─ 音楽劇
 ジングシュピールから「英雄的・ロマン的オペラ」へ
 舞台での成功と挫かれた希望
第五章 公のための作曲
 大交響曲への道
 室内楽と交響曲
 委嘱と信仰告白のあいだで ─ 宗教声楽曲
第六章 若き日の後期作品
 大規模な連作歌曲
 作曲の新天地、そして最後のプロジェクト
 後年の自負 ─ シューベルトと出版社
エピローグ シューベルト受容
 訳者あとがき

附録 人名索引
   作品索引
   文献一覧 楽譜と作品目録/原典とドキュメント/定期刊行物と辞典類/研究書/論文