日経新聞が『コンサートホール×オーケストラ』に言及

12月15日付の日本経済新聞日曜版の「文化時評」にて、同紙記者の瀬崎久見子さんが『コンサートホール×オーケストラ 理想の響きをもとめて』(豊田泰久 語り手/林田直樹 聞き手/潮博恵 解説)に言及してくださいました。

クラシック公演は大型化するか? 優秀で柔軟な奏者多く|NIKKEI The STYLE 「文化時評」|日本経済新聞(会員限定記事)

日本武道館での「石田組」結成10周年記念コンサートや角野隼斗さんの武道館でのピアノリサイタル、ベルリン・フィルの巨大野外コンサート「ヴァルトビューネ」が河口湖で開催される話題に関連して、以下のように取り上げられています。

クラシックの会場にも、大量動員のために形を変えてきた歴史がある。音響設計家の豊田泰久さんらの著書「コンサートホール×オーケストラ 理想の響きをもとめて」(アルテスパブリッシング)に「優れた音響とたくさんの収容人数を両立させるために試行錯誤を重ねたのが近代のコンサートホール設計の歴史だった」とある。現代の主流である舞台を客席が囲むヴィンヤード(ブドウ畑)型は、音響と収容人数の両立のために生まれたともいえる。

音響の精妙さをきわめていく芸術志向と、音楽をビジネスとして成立させなければならない経済効率性の追求は、音楽家にとって永遠の課題といえますが、科学と感性の融合ともいえるコンサートホール音響の世界を紹介した同書は、これからの音楽家にとっても参考になる知見にあふれていると思います。