『intoxicate』で『南の音詩人たち』と『武満徹のピアノ音楽』紹介

タワーレコードのフリーマガジン『intoxicate』vol.157(2022年4月20日発行)にて、濱田滋郎著『南の音詩人たち──アルベニス、セヴラック、モンポウの音楽』および原塁著『武満徹のピアノ音楽』が紹介されました。

『南の音詩人たち』を取り上げてくださったのは板倉重雄さん。

深い研究に裏打ちされた内容ながら、学究的な固さは皆無。その語り口はつねに柔らかく、読んでいて[濱田]氏の好奇心の行方を追体験しているような気分となり、紹介された作品を聴きたくて仕方がなくなってくる。氏がSNSの遥か以前からの比類なき「インフルエンサー」であったことを再認識させられた。

『武満徹のピアノ音楽』を紹介してくださっているのは高見一樹さん。

著者が示すように武満の作品は彼の言葉を介して定着し、もっぱら言葉によって理解され、共有されてきた。今回、この著作では作曲技法が分析され美学を論じられる。[…]作品が書かれた時代、状況へと開きながら作品分析を、楽譜という書き残された形と戦後日本という固有の地勢と照らし合わせて、武満美学の考察につなげていく。

それぞれの著者の特質や方法論のいちばんたいせつなところを読み解いてくださり、うれしいかぎりです。