11月9日(土)、10日(日)の2日間にわたり、第75回日本音楽学会全国大会が開催されます。会場は静岡県浜松市の静岡文化芸術大学。この数年間、ハイブリッド形式での開催でしたが、今回は対面(リアル参加)のみの開催となり、オンラインは併用しないとのことです。
第75回全国大会の概要、参加要領、プログラムは以下をご覧ください:
日本音楽学会第75回全国大会
https://am.musicology-japan.org/75/
弊社では毎年、大会の開催にさいして寄付をおこなっておりますが、2020年より応募者の参加費を負担しご招待するキャンペーンの形式をとっています。今年も例年と同様、「学生会員および学生非会員」のみなさんを対象に「25名」の方の参加費を弊社で負担してご招待いたします(通常の参加費は学生会員が1人2000円、学生非会員が1人2500円です)。最終的に募集人数に達しなかった場合は、学生会員20名、学生非会員5名の参加費に相当する52500円を全国大会実行委員会に寄付します。
ご希望の方は、以下のメールアドレス宛に、以下の事項をご連絡ください。複数人まとめてのお申し込みも可能です:
宛先:info【アットマーク】artespublishing.com
件名:音楽学会参加希望
本文:参加希望者の人数
各人のご氏名
各人の会員/非会員の別
各人の所属する学校名・学部・学年・専攻名など(例:○○大学大学院修士○年 音楽学専攻)
お申し込みの〆切は9月30日(月)といたしますが、募集人数に達した時点で締め切らせていただきます。例年、期日前に定員に達し、早めに締め切ることがつづいていますので、ご希望の方はお早めにご応募ください。
当否の結果は弊社よりメールでお伝えするとともに、参加希望者全員のお名前と所属学校名を、実行委員会に連絡します。その他の個人情報(メールアドレスなど)は、この件でのやりとり以外の用途には使用いたしません。
その後弊社より、メールにて全国大会の申込方法をお知らせいたします。
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※以下、毎回の募集にさいし掲載している文章です。
弊社がどうしてこのようなかたちで日本音楽学会に協力することにしたか、以下に簡単に記させていただきます。
大会プログラムを少しご覧になるだけで、およそ思いつくかぎりのあらゆる分野、そして方法論によって音楽の秘密にアプローチすることが、音楽学という世界では許されており、そのことに情熱を燃やす人々がこんなにたくさんいて、門外漢にはうかがい知ることのできない豊穣な世界がそこに存在するのだということが、わかっていただけるものと思います。
アルテスパブリッシングで出版している、とくに研究書とよばれるカテゴリーの本(いわゆる「堅い本」ですね)のもととなる原稿は、こういう豊かな研究の場が土壌となって生まれ、さまざまな議論をへて形作られています。そのなかでも商業出版として成り立つだけの普遍性があるとわれわれが判断したものが本になり、書店に並びます。学会にかかわりのない、一般の読者のみなさんが初めて出会うのはこのようにして出版された1冊の本かもしれませんが、そのバックグラウンドには長い期間をかけてこういう場で積み重ねられた議論があり、さらにいえばそれ単体では出版にはいたらずとも、さまざまな後続の研究の土台となり栄養分となるような基礎研究や地道な調査があるのだということを、ぜひ知っていただけたらと思います。
アルテスではこれまでも賛助会員として日本音楽学会の運営に協力してきましたが、昨今は、他の多くの(とくに人文系の)学術組織の例に漏れず、同学会でも会員数の減少とそれにともなう財政事情の悪化に苦しんでいます。
アルテスはここ数年、全国大会への支援をおこなってきましたが、2020年度の寄付にあたり、より意志を明確にし具体的な目標を示すかたちで支援させていただけないかと実行委員会の先生方にお願いしたところ、わたしたちの思いを快く受け入れてくださいました。
アルテスの本をご愛読くださっているみなさんのように、音楽学に興味はあるけれど、学会に参加するのは敷居が高いという方々に、まずはいちど全国大会に参加していただき、音楽学の研究の最前線に触れていただきたい。そしてもちろん、意欲のある方にはぜひ会員となっていただきたい。このやり方は、学会への直接の寄付とはなりませんが、長い目で見れば、学会の将来にとっては意味のあることなのではないかと考えました。
この試みがいかほどの功を奏するものかわかりませんが、まずはぜひ多数の方々に参加していただき、これからの音楽学会の、ひいては日本の音楽学の動向を当事者として体験していただけたらと思っています。