『ノート・グルーピング入門』の姉妹編がスタイルノートから発売中!

昨年5月に発売した『豊かな音楽表現のためのノート・グルーピング入門』は、多くの方の好評を得てすっかりロングセラーとなっています。その翻訳者である杉江さんが新たに手がけた姉妹編と言える本が先月スタイルノートから発売されましたのでご紹介します。

タイトルはその名もずばり『ノート・グルーピング』。著者のデヴィッド・マクギルは、シカゴ交響楽団をはじめ北米のオーケストラで長く首席を務めたのち、大学で指導しているバスーン奏者です。

サブ・タイトルに「オーボエ奏者マルセル・タビュトーに学ぶ」とありますが、フィラデルフィア管弦楽団で長く首席を務めたタビュトーの提唱した「音符グルーピング」の、基本理論を簡潔にまとめたものが『豊かな音楽表現のための〜』だとすると、新しい本はその発展編・応用編といえるもの。「音符グルーピング」概念のさらに深い理解と、じっさいの演奏に活かせる具体的な理論を詳細に説いたものです。

第3部の「モチーフのグルーピング」では、ワーグナー〈ワルキューレの騎行〉やベートーヴェン〈運命〉第1楽章などなじみ深い曲をとりあげて子細に分析を施したり、呼吸法、運指、調律、ヴィブラート、修飾、バロック・スタイルなど様々なテーマが論じられ、演奏家としての経験を活かした実践的な内容となっています。

また、マリア・カラス、フィッシャー=ディースカウ、フリッツ・クライスラーといった名だたる名演奏家たちの録音も60ページにもわたって詳しく紹介されています。

『豊かな音楽表現のための〜』と対照的に472ページという大冊ですが、ジャンルや楽器を問わず、あらゆる演奏者のみなさんに役立つ本ですので、お手元に1冊ぜひどうぞ!

『ノート・グルーピング オーボエ奏者マルセル・タビュトーに学ぶ』デイビッド・マクギル(著)杉江光平(訳)
A5判・並製・472頁
定価:本体4000円+税
ISBN978-4-7998-0179-6 C1073
2019年11月14日発売
発行・発売:株式会社スタイルノート