『ミュージック・マガジン』2024年9月号に大森さわこ著『ミニシアター再訪〈リヴィジテッド〉──都市と映画の物語 1980-2023』の書評が掲載されました。評者は長谷川町蔵さん。
「ミニシアターと呼ばれるこうした映画館の興亡を、その語り部として最も相応しい映画ジャーナリストが書き記したのが本書である」と位置づけ、
タイトルに「再訪」と書かれているのは、当時のスタッフたちへの新規インタヴューがメインだから。これがめっぽう面白い。どの映画館も各々の個性を打ち出すべく、作品を選んでいた事実が浮かび上がってくる。
と評価。
また、長谷川さん自身が「こうした映画をミニシアターで観たあと必ずレコード・ショップに行っていた」経験を思い返し、
郊外育ちの自分にとって、これこそが都市部に出かける理由だった。[略]本書はそんな時代へのレクイエムであるとともに、その根底にある何かを未来に継承していかねばいけない気持ちにさせてくれる。
と熱く締めてくださっています。