質の高い鎮魂歌を聞く思い──南日本新聞に『雨の歌』の書評掲載

3月10日(日)の南日本新聞読書欄に菅野美智子著『雨の歌──ゲルハルト・ボッセ、その肖像のための十八のデッサン』の書評が掲載されました。南日本新聞といえば鹿児島を代表するローカル紙。本書の主人公であるゲルハルト・ボッセの協力により、鹿児島県霧島市に霧島国際音楽祭・講習会が誕生してから今年で第40回を迎えます。その音楽祭の「鹿児島友の会」の高嶺欽一さんが書評を書いてくださいました。

「評伝ではなく自由に想念をめぐらせて」ボッセ像が描かれ、味わい深い追憶・追悼の記になっている。

 本書には追憶のエピソードが桜の花びらほどちりばめられていてとても全部は紹介できない。著者がこれらを一冊にまとめた努力に感嘆を禁じ得ない。ボッセから聞いた話だけで構成したと書いているが、故人の話やそれにまつわる情景が豊かに再現されていることに、夫への強い愛情、尊崇の気持ちが表れている。質の高い鎮魂歌を聞く思いがある。

このように深く共感して、高く評価してくださいました。ありがとうございます。