細川俊夫さんがミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞!

弊社刊『細川俊夫 音楽を語る──静寂と音響、影と光』の著者で作曲家の細川俊夫さんが、昨年2月に新国立劇場でおこなわれたオペラ「松風」の日本初演により、第31回(2018年度)ミュージック・ペンクラブ音楽賞を「クラシック/現代音楽部門」で受賞しました。
http://musicpenclub.com/prize/prize31.pdf

以下は音楽評論家の満津岡信育さんによる選評です。

2011年にブリュッセルで初演された「松風」は、同名の能を基にドイツ語でオペラ化された作品で、自然の響き、そして静寂や沈黙を意識しながら、無意識の世界や見えない世界と結び付いた音楽を通じて、独自の世界を切り拓いた傑作である。今回の日本初演は、練り上げられたプロダクションの成果が発揮され、細川俊夫が形づくろうとした作品の全貌を伝えることに成功。舞踊と声楽が一体となったサシャ・ヴァルツの演出をはじめ、充実した歌手陣とオーケストラも見事であった。コンテンポラリー・ダンス、モダン・アートなど、従来のオペラの枠を超えたステージが、多様なジャンルのファンに大きな感銘をもたらした。

今回の同賞受賞者には、佐藤俊介さん(現在編集作業進行中の青柳いづみこさんによる対談集に登場)、NHK交響楽団(弊社は同団の機関誌『フィルハーモニー』およびHPコンテンツの企画・編集を担当しています)、故礒山雅さん(弊社刊『教養としてのバッハ』の編者のひとり)など弊社にも縁のある方々が多数並んでいて、うれしさもひとしおです。

細川さん、おめでとうございました!