あなただけの旅に生涯よりそってくれる本|『Jupiter』に『シューベルトの「冬の旅」』の書評掲載

大阪・いずみホールの広報誌『Jupiter』の6・7月号にイアン・ボストリッジ著/岡本時子+岡本順治訳『シューベルトの「冬の旅」』の書評が掲載されました。評者はさきごろアルテスから『フランツ・シューベルト』を出版したばかりの音楽学者・堀朋平さん。

……これ[《冬の旅》]に近づくには、楽譜を視る音楽家である以上に、世界の理を見据える自然科学社・哲学者・民俗学者・歴史家でなくてはならない。春の夢に沈むロマンティストを嘲笑うアイロニストの資質も必要だ。何より、問いを永遠の謎として引き受け、読者を巻き込む強靭な精神の持ち主であること──。テノール歌手イアン・ボストリッジは、クールな仮面の下にこれらの顔を全てそなえた書き手である。

と絶賛。翻訳や蔵本についてもたいへん高い評価をいただきました。ありがたいかぎりです。[G]