連載「音楽・知のメモリア」第5回を更新

作曲の思想

小鍛冶邦隆さんの連載「音楽・知のメモリア」の第5回。タイトルは「テロリスト・ルードヴィッヒ」!
モーツァルトにおいて、音響的な軋みとして現出した近代的個人の内面の危機──「疾走する悲しみ」ではなく「迷走するオブセッション(強迫観念)」──が、ベートーヴェンにおいては、近代的主体を形式として内面化・構造化することにより、規律としての「聴く」という制度が出現します。「もはや技法とは乖離した管弦楽的音響性の暴力」──ベートーヴェン音楽の見方が根本から変わる刺激的な音楽論です。

[木村]