『音楽の聴き方』にアルテスの本が3冊も!

バレンボイム音楽論

岡田暁生さんの話題の新刊『音楽の聴き方』(中公新書)はもうお読みになりましたか? ハウツー本ふうの書名ではありますが、そのじつ、「音楽を聴くって、そもそもどういうことなのか」という深遠な問いに、岡田さんならではの緻密かつ独創的なアプローチででたいへん説得力のある答えを提示してくれていて、最近の音楽書のなかではサイコーにエキサイティングな書物のひとつです。そして、なんとなんと、巻末の「文献ガイド」のなかにアルテスの本を3冊も紹介してくださっているのです!
まずは『バレンボイム音楽論』──

この高名な指揮者/ピアニストの驚くべき教養の豊かさもさることながら、今日なおクラシック音楽に託すことが出来る「希望」について語る情熱的な口調が感動的である。

そして『音盤考現学』と『音盤博物誌』──

驚倒するほかない著者の博覧強記とあいまって、これは言葉の最良の意味での奇書とも呼ぶべき性格の本だが、二一世紀の音楽批評の一つの出発点であると同時に、その最初の金字塔であると言って過言ではない。

これから長く読みつがれるであろう新書の文献ガイドに、このようなかたちで紹介していただけたのは、ほんとうに光栄なことです。ありがとうございました。

[木村]