〈Booksウト〉

バッハ・古楽・チェロ
アンナー・ビルスマは語る

    古楽運動を牽引したバロック・チェロの巨匠が
    初めて語る「音楽」「楽器」「人生」。
    A.ビルスマ+渡邊順生による未発表ライヴCD付き!

    音楽は「言葉」。
    そして、演奏とは「語る」こと。

    草創期の古楽運動を牽引したバロック・チェロの巨匠と日本を代表するチェンバロ奏者による対話。
    レオンハルト、ブリュッヘンらとの交友、「セルヴェ」ストラディヴァリウスをはじめとする名器・愛器、バッハ《無伴奏チェロ組曲》をめぐる音楽論・演奏論を語り尽くす!

    アルテスの古楽本シリーズ「Books〈ウト〉」創刊第2弾!

    未発表ライヴCD付き!
    A. ビルスマ+渡邊順生「佐々木節夫メモリアルコンサート」
    1999年10月15日、日本福音ルーテル東京教会

    プロフィール

    • アンナー・ビルスマ(Anner Bylsma)
      世界の古楽界をリードするオランダのチェロ奏者。1934年、ハーグに生まれる。ハーグ王立音楽院卒。アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団首席チェロ奏者、ハーグ王立音楽院およびアムステルダム音楽院教授を歴任。ハーヴァード大学から博士号を授与される。グスタフ・レオンハルト、フランス・ブリュッヘンらとともに、古楽器演奏の先駆者として、数多くの歴史的名盤を世に送りだす。バロック・チェロ、モダン・チェロによるレパートリーは、幅広くバロック初期から現代音楽にまで及んでおり、世界中の音楽家・音楽ファンから高い評価と尊敬を集めている。著者に、『バッハ──フェンシングの達人(Bach, The Fencing Master)』(1998)、『バッハのセンツァ・バッソ(BACH senza BASSO)』(2012)、『バッハと特権的少数派(Bach and the Happy Few)』(2014)、『落しもの──バッハの《無伴奏チェロ組曲》の最初の3曲のためのノート(Dropping — An Exercise Book for the FirstThree Cello Suites of Johann Sebastian Bach)』(2015)等がある。

    • 渡邊順生(わたなべ・よしお)
      1950年、鎌倉市に生まれる。チェンバロ、フォルテピアノ、クラヴィコード奏者および指揮者として活躍。2010年度サントリー音楽賞受賞。一橋大学社会学部卒。アムステルダム音楽院でグスタフ・レオンハルトに師事。1977年、最高栄誉賞付きソリスト・ディプロマを得て卒業、またプリ・デクセランス受賞。フランス・ブリュッヘン、アンナー・ビルスマ、ジョン・エルウィス等、欧米の名演奏家・名歌手等と多数共演。ソニー、コジマ録音、創美企画等から多数のCDをリリース。2006年、崎川晶子との共演による『モーツァルト/フォルテピアノ・デュオ』でレコード・アカデミー賞(器楽曲部門)を受賞。著者に『チェンバロ・フォルテピアノ』(東京書籍)、校訂楽譜に『モーツァルト:幻想曲とソナタ ハ短調』、『モーツァルト:トルコ行進曲付きソナタ』(共に全音楽譜出版社)等がある。

    • 加藤拓未(かとう・たくみ)
      1970年、アメリカ合衆国ワシントン州シアトル生まれ。専門はドイツ・バロック音楽史(特に受難曲の歴史)。国立音楽大学大学院修了。明治学院大学大学院博士後期課程修了(博士〔芸術学〕)。NHK-FM「バロックの森」「ベストオブクラシック」に解説者として出演。共著に『バッハ・キーワード事典』(春秋社)など。現在、明治学院歴史資料館研究調査員、合唱団「バッハ・ゲゼルシャフト東京」および「東京マルコ受難曲合唱団」代表。

    CONTENTS

    プロローグ(加藤拓未)

    第1部 音楽活動、仲間たち、そして人生

     シモン・ゴルトベルク
     父のこと
     ハーグ王立音楽院への入学
     恩師レーヴェン・ボームカンプ
     ネーデルラント歌劇場管弦楽団
     カサルス・コンクール優勝
     スランプ
     ブリュッヘンとの出会い
     音楽家の「キャリア」について
     アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
     古楽へのシフト
     テレマン《パリ四重奏曲》の録音
     初期の活動──ブリュッヘンとレオンハルト
     ヴォルフ・エリクソン
     オランダ古楽界のこと
     ロンドム・カルテット
     フェラ・ベッツとの出会い
     ラインベルト・デ・レーウ
     マテイス・フェルミューレン
     ブダペストのリスト賞
     バッハの《無伴奏チェロ組曲》に取りくみ始めた頃
     ハルモニア・ムンディでの録音
     「セルヴェ」ストラディヴァリウスとの出会い
     旅する音楽家
     日本人の古楽演奏家とその聴衆
     アムステルダム音楽院
     チェロのレッスン
     弟子たち
     鈴木秀美
     ラルキブデッリ
     音楽文庫
     私の病気について
     理想の演奏会

    ビルスマ・アルバム(写真コーナー)

    第2部 チェロ、センツァ・バッソ

    チェロについて
     所有している楽器
     ピッコロ・チェロ
     セルヴェ=ストラディヴァリウス
     バロックとモダン チェロの構造の変化について 
     ・エンドピン
     ・ガット弦
     ・スティール弦
     ・弓について
     ・ピッチの上昇
     音楽は「物語」
     重要な音、重要でない音
     「語る」音楽
     聴衆とともに演奏する
     「線の太い」音楽と「語る」音楽

    バッハのセンツァ・バッソ
     バッハの無伴奏楽曲とは?
     三つの通奏低音手法
     アンナ・マクダレーナ・バッハの写本について

    第3部 《無伴奏チェロ組曲》の奏法

     「ボウイングの原則」一一箇条
     バッハの「エトセトラ」と「ゼクヴェンツ」

    《無伴奏チェロ組曲》第1番
     1)プレリュード
     2)アルマンド
     3)クーラント
     4)サラバンド
     5)メヌエット
     6)ジーグ

    ◎フランス様式とイタリア様式のボウイング

    《無伴奏チェロ組曲》第2番
     1)プレリュード
     2)アルマンド
     3)クーラント
     4)サラバンド
     5)メヌエット
     6)ジーグ

    ◎運指法にかんして

    《無伴奏チェロ組曲》第3番
     1)プレリュード
     2)アルマンド
     3)クーラント
     4)サラバンド
     5)ブーレ
     6)ジーグ

    ◎六つの組曲が作曲された順番は?

    《無伴奏チェロ組曲》第4番
     1)プレリュード
     2)アルマンド
     3)クーラント
     4)サラバンド
     5)ブーレ
     6)ジーグ

    ◎ヴィオラ演奏説

    《無伴奏チェロ組曲》第5番
     1)プレリュード
     2)アルマンド
     3)クーラント
     4)サラバンド
     5)ガヴォット
     6)ジーグ

    ◎ヴァイオリンの名手バッハ

    《無伴奏チェロ組曲》第6番
     1)プレリュード
     2)アルマンド
     3)クーラント
     4)サラバンド
     5)ガヴォット
     6)ジーグ

    第4部 音楽について、そしてボッケリーニ

     「文化」と「芸術」の違い
     演奏家について──グレン・グールド、パブロ・カサルス
     室内楽
     ヴィヴァルディの音楽
     ベートーヴェン
     モーツァルトの協奏交響曲(未完成)の第1楽章
     ボッケリーニ
     弦楽五重奏曲の録音
     作曲家ボッケリーニについて
     「ボッケリーニのメヌエット」
     ボッケリーニの音楽と時代精神
     ボッケリーニの弱音表示
     「人を楽しませる」音楽
     ハイドン、ベートーヴェンとボッケリーニ
     ボッケリーニの「サウンド」
     シューベルトへの影響
     ボッケリーニの消滅

    ビルスマの思い出と彼の芸術(渡邊順生)

     ビルスマの思い出
     ◆ビルスマの演奏
     ◆佐々木節夫メモリアル・コンサート
     ビルスマのレコード
     ◆アンナー・ビルスマ・コレクション
     ◆ヴォルフ・エリクソンとダス・アルテ・ヴェルク・シリーズ(テレフンケン)
     ◆セオンとBASF
     ◆一九八〇年代の録音
     ◆ヴィヴァルテと一九九〇年代
     ◆ベートーヴェンのチェロ・ソナタ
     ◆バッハの無伴奏チェロ組曲のDVD

    付録:CD楽曲データ

    ●付録CD 曲目一覧

    ボッケリーニ:チェロと通奏低音のためのソナタ イ長調 G.4
    Ⅰ.Adagio[2’58″]
    Ⅱ.Allegro moderato[5’50″]
    Ⅲ.Affettuoso[4’00″]

    メンデルスゾーン:協奏的変奏曲 ニ長調 作品17[9’46″]

    ベートーヴェン:チェロとピアノのためのソナタ 第4番 ハ長調 作品102‒1
    Ⅰ.Andante – Allegro vivace[8’06″]
    Ⅱ Adagio – Tempo d’Andante – Allegro vivace[7’46″]

    ベートーヴェン:チェロとピアノのためのソナタ 第3番 イ長調 作品69
    Ⅰ.Allegro ma non tanto[12’35″]
    Ⅱ.Scherzo. Allegro molto[5’00″]
    Ⅲ.Adagio cantabile – Allegro vivace[8’30″]

    メンデルスゾーン:チェロとピアノのための無言歌 ニ長調 作品109[4’32″]

    アンナー・ビルスマ(チェロ)
    渡邊順生(フォルテピアノ)

    佐々木節夫メモリアルコンサート
    1999年10月15日
    日本福音ルーテル東京教会

    録音:コジマ録音
    制作:アルテスパブリッシング

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