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2007年10月05日

『考える人』メルマガで紹介されました

新潮社の季刊誌『考える人』のメールマガジン254号の冒頭で、『村上春樹にご用心』を紹介してくださってます。内田さんの春樹論・文学論の核心を丁寧に読みこんでいただいて、とても嬉しいレビューでした。一部を引用させてください。

(ブログで徒然なるままに書いたものを集めたからといって)「散漫な、まとまりのないものになっているかというと、そうではありません」「読み進めるにしたがって(中略)内田さんの村上論に潜む背骨にあたるものが、ゆっくりと立ち上がってくる。後半にさしかかると、内田さんの村上論の核心が明確な輪郭を持つようになってきます」

この本はあとがきにもあるとおり、これまでにブログで書いたテキストと雑誌や文庫解説などに寄稿したものとを、そのうちの何本かは大幅に加筆・修正を加えて(原稿をいただいたとき、その結果の目覚ましさには驚嘆しました)構成し、一個の作家論・文学論として構成したものです。

となると、書き下ろしとちがって、編集者の大きな役目は目次を考えることに尽きます。数多いテキストのなにを採用し、なにを切り捨てるか、どんなテーマのもとにどういう順番で並べるか。この本で編集者がやった仕事といえば、あとは内田さんにオファーをしたことだけと言ってもいいくらいです。書名も内田さんが決めてくれましたし、装丁デザインもイラストレーターのフジモトさんとデザイナーの岩郷さんが、ぼくらが考えていた以上に素敵なものにしてくれました。

この紹介文を書いてくださったのは新潮社の編集者の方だと思いますが、ぼくらのそんなささやかな意図はすっかりお見通しだったというわけです^^。

『考える人』メール・マガジンの購読申し込みはこちらからどうぞ。

ちなみに『考える人』最新号(2007年秋号)では、内田さんが受賞された小林秀雄賞が発表されていて、選評や受賞インタビューなどが掲載されています。[鈴木]

2007年10月10日

「書評空間」に掲載されました

紀伊國屋書店が運営している書評ブログ「KINOKUNIYA書評空間BOOKLOG」に、東京大学准教授の阿部公彦さんによる『村上春樹にご用心』のレビューが掲載されました(10月11日付)。題して「村上春樹が苦手な理由がわかりました」

「歯切れの良い「徒歩感覚の現在進行形」とでも呼ぶべき語り口で、サービス精神とおふざけが満載なのに、たいへんちゃんとしたことも言っている」。とりわけおもしろかった文章として「村上春樹恐怖症」と「太宰治と村上春樹」(「見事な目の付け所とあざやかな仕掛け」)を丁寧に読み込んでくださっています。ご一読下さい。[鈴木]

2007年10月10日

東京堂書店のベストセラーにランクイン!

10月10日付け讀賣新聞夕刊の第5面「トレンド館」というページに掲載されている「週間ベストセラー」(10月9日、東京堂書店調べ)の第4位に『村上春樹にご用心』がランクイン!

短評には“「なぜハルキは世界で読まれるのか」を知るには最適”と紹介されました。新潮社、みすず書房、文藝春秋といった出版社にまじって、あの東京堂でランキングされるとは、光栄至極。ちなみに1位はなんと国書刊行会の『日本サッカー狂会』。やっぱ買おう、これ^^。[鈴木]

2007年10月16日

「ほぼ日」に登場!

ご存じ「ほぼ日刊イトイ新聞」の「担当編集者は知っている」というコーナーで、『村上春樹にご用心』について書かせてもらいました!

昨年フリーランスの編集者として作った『玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから』(雲母書房)のとき以来、このコーナーに登場させていただくのはありがたいことに2度目となります。

内田さんとの出会い(とくにドラマチックなものではありませんけど^^;)から編集・制作の経緯まで、ごくありのままを綴ってみました。お楽しみいただければ幸いです。[鈴木]

2007年10月17日

『週刊現代』で新元良一氏絶賛!

15日に発売された「週刊現代」に1頁丸々使っての書評が掲載されました。評者は『翻訳文学ブックカフェ』でもおなじみの新元良一さん。

“複雑多岐な「村上作品」の全貌を全方位から解き明かす快著”と題されたこの評では、「さらりと読ませ」つつ「納得させる文章」とともに、内田さんの指摘が「文学に限らず、思想や芸術のあらゆる分野で適用される」と評価されているあたり、とても嬉しく読みました。掲載は144pです。ぜひご一読を。[鈴木]

2007年10月18日

三省堂本店・文芸の第7位!

こんなニュースばかりですが、嬉しいのでお知らせ。

神保町の三省堂書店本店1階に週刊ランキングのベスト・テン本が面出しで並んでいますが、その堂々第7位に『村上春樹にご用心』がランクイン。先週末の毎日新聞「売れてます」でも「これは(自分の授業で)使える!」と好評でした(盛岡大・風丸良彦氏、10/12日付け夕刊)。

藤原伊織と森見登美彦の次、近藤史恵と佐々木穣の上って単純にすごいですね。今日は遅ればせながら東京堂書店さんと三省堂さんにご挨拶してきました。[鈴木]

2007年10月20日

『週刊文春』推薦!

ビックリマーク付きの見出しが続きます^^。10/18日発売の『週刊文春』137頁の「文春図書館」で“著者が書き貯めてきた村上春樹論を集めたアンソロジー”として、書影とともに紹介されました。[鈴木]

2007年10月22日

讀賣新聞書評&トークショー@ABC


柴田さんと内田さん

朝9時前に内田さんから電話をいただく。前夜の大宴会を乗り切って無事新幹線に乗車される、とのこと。出迎えに行ってもらうミシマ社三島さんとスタッフ船山に連絡。同時に讀賣新聞に書評が掲載されたことを確認。シェイクスピア研究家の河合祥一郎氏(東京大学准教授)が「村上文学の読み方がわかった気にさせられる」と評してくださっている。書影がないのが残念だが、これでいよいよ2度目の増刷を決めなくては。

お昼前から青山ブックセンター本店のスタッフの皆さんと会場準備にとりかかる。すでにキャンセル待ちのお客さんが列を作られているとのこと。ありがたいかぎり。結局予定以上の椅子を用意したが、完全に満席となった。

1時にトークがスタート。内容はお二人にお任せしてしまったが、頭とからだを刺激しまくられるなんとも濃ゆいお話ばかりで、90分があっという間だった。柴田さんが見事に進行してくださって、万雷の拍手とともに終了。

店内に場所を移したサイン会のあとは、同じフロアのUnCafeで関係者打ち上げ。たくさんの方にいらしていただき、これまた盛況のうちにお開き。東京駅まで車内でさらに貴重なお話を伺いつつ、内田さんをお見送りする。

出版社を立ち上げていきなりこんなに大きなイヴェントをやらせていただけて、ぼくらは幸せ者だ。内田さん、柴田さん、青山ブックセンターの皆さん、ご来場いただいたお客様、ほんとうにどうもありがとうございました。[鈴木]


2007年10月30日

毎日新聞夕刊で紹介されました

書評掲載情報第…何弾でしょう? 10月26日付け毎日新聞の夕刊で『村上春樹にご用心』が紹介されました。ウェブで読めます。「軽妙な」と評されることって案外珍しいんですよね。[鈴木]

2007年11月02日

『クラシックでわかる世界史』が「CLASSICA」で紹介されました!

この一冊で読んで聴いて10倍楽しめる! クラシックBOOK』(三笠書房〈王様文庫〉)の著者で「CLASSICA」のウェブマスター、飯尾洋一さんがブログで、『クラシックでわかる世界史』を紹介してくださいました(記事はこちら)。

「この本は世界史と音楽史をあちこちの重要ポイントでピタッと連結させてくれそう」と、うれしいレビューに感謝![木村]

2007年11月12日

『クラシックでわかる世界史』が産経新聞で紹介されました。

 産経新聞11/4(日)付け朝刊で『クラシックでわかる世界史』が紹介されました。

 「激動のヨーロッパ史を通して音楽史を見直すユニークな試み」「作曲家や君主、貴族たちの苦悩や狡猾さ、音楽への愛情といった“人間味”までもが見えてくる」と評していただきました。[木村]

2007年11月18日

週刊新潮で『村上春樹にご用心』が紹介されました。

これでいくつ目の書評でしょうか、『村上春樹にご用心』が今度は先週発売された『週刊新潮』11月22日号で紹介されていました。「全ての村上作品を再読したくなる」とのこと。そうでしょうそうでしょう^^。ブログで感想を書いてくださった読者の方々にもそうおっしゃってる方がいっぱいですしね。ちなみにブログはこれまでに70人ほど拝見していますが、まだまだ増えているので毎日ググったりキザシったりするのを楽しみにしています。[鈴木]

2007年12月04日

『東京人』に小池昌代さんによる書評が掲載されました

12月3日に発売された月刊誌『東京人』1月号の「本」コーナーで、レギュラー書評同人の詩人、小池昌代さんが『村上春樹にご用心』を取り上げてくれました。

『走ることについて語るときに僕の語ること』ほか村上春樹の作品とともに見開き2ページでたっぷり。“「欠いている」ものを体感する読書”というタイトルのもと、内田さんが論じた「激しく欠けているもの」「欠性的なリアリティ」を重ね合わせながら、ご自身の身体的村上春樹読書体験(「死者の感触」を得る「不気味な快楽」)と村上春樹の中心をなす「空白」を語っています。ぜひご一読ください。[鈴木]

2007年12月11日

養老孟司さんが今年の3冊に『村上春樹にご用心』を選んでくれました!

12月9日の毎日新聞朝刊読書面で、養老孟司さんが2007年「この3冊」に『村上春樹にご用心』を選んでくださいました。「まじめに笑って読める本って、めったにない」「文章を体から書いている人は違いますね」と一番に挙げられています。ちなみに他の2冊は池澤夏樹『きみのためのバラ』と『世界の大ゼフィルス図鑑』。後者は虫の本だそうです^^。[鈴木]

2007年12月12日

「ほぼ日」で『クラシックでわかる世界史』のことを書きました。

ほぼ日刊イトイ新聞」の「担当編集者は知っている」コーナーで、『クラシックでわかる世界史』のことを書かせていただきました。『村上春樹にご用心』のときに続いて声をかけていただき、とっても光栄なことです。

本の内容についてはもちろん、「音楽書」というジャンルのどこがどう面白いのか、日々考えていることをそのまま文章にしてみました。[木村]

2007年12月17日

『クラシックジャーナル』で『クラシックでわかる世界史』を紹介していただきました。

『クラシックジャーナル』(アルファベータ刊)029号で堀史恵さんが『クラシックでわかる世界史』を、「リアルな読後感をもちました」と評してくださいました。[木村]

2007年12月21日

『音楽現代』で『クラシックでわかる世界史』が紹介されました。

評者は保延裕史さん。「ルターの宗教改革から19世紀初頭までのヨーロッパにおける歴史と音楽が、有名な作品を象徴的に取り上げることで非常にわかりやすく説明されている」と評していただきました。[木村]

2007年12月24日

『モーストリー・クラシック』で『クラシックでわかる世界史』が紹介されました。

『モーストリー・クラシック』2008年2月号(新春特大号)の「今月の本」で、『クラシックでわかる世界史』を紹介していただきました。

「人物中心の豊富な脚注が理解を助ける」と、編集担当にとってはとてもうれしい評をいただきました。[木村]

2007年12月25日

『出版ニュース』で『村上春樹にご用心』が紹介されました

出版業界誌の老舗『出版ニュース』の12月下旬号で『村上春樹にご用心』が紹介されました。“村上春樹ファン必読の1冊”ということなので、全国300万春樹ファンのみなさん、どうぞよろしく^^。[鈴木]

2008年01月16日

『Jupiter』で『クラシックでわかる世界史』が紹介されました。

いずみホール(大阪)の発行する情報誌『Jupiter』の2/3月号で、『クラシックでわかる世界史』を紹介していただきました。

「(略)歴史がうねるとき、音楽も急進生を増し、(略)厭世的気分が蔓延すれば、作品にも懐古趣味が横溢する、つまり政治家も商人も音楽家も同じ歴史の道を、行きつ戻りつ現代になだれこんできたという、その視点」を評価してくださっています。

なお、『Jupiter』ではこの号から片山杜秀さんの連載「片山杜秀の弦楽四重奏・超入門」が始まってます。第1回は「弦楽四重奏はコワ面白い!」。これからの展開が楽しみです。[木村]

2008年01月16日

玉木正之さんがウェブサイトで『クラシックでわかる世界史』を推薦!

ご自分の公式ウェブサイト「カメラータ・ディ・タマキ」の右カラム、「タマキのお薦め」欄で『クラシックでわかる世界史』を紹介してくださってました。[木村]

2008年01月18日

『ハーモニー』で『クラシックでわかる世界史』が紹介されました。

全日本合唱連盟の機関誌『ハーモニー』で、坂元勇仁さんが『クラシックでわかる世界史』を紹介してくれました。「作曲家、あるいは支配者や被支配者、あらゆる人の生きざまがひとつになったとき、音楽作品は本当の意味合いを僕たちに伝えてくれる」と、この本を読んでくださいました。

『ハーモニー』──合唱小僧だったキムラにとっては、甘酸っぱい青春の思い出とともにある雑誌です^^。[木村]

2008年01月31日

「カメラータ・トウキョウ ニュース」で『音盤考現学』が紹介されました。

レコード・レーベル「カメラータ・トウキョウ」のブログ「カメラータ・トウキョウ ニュース」で『音盤考現学』を紹介していただきました。

「現代作品を聴く楽しみを何倍にも拡げる内容」と評価していただいています。ブログでは本で紹介された同社発売のCDも一覧になっていますので、本とあわせてお楽しみください。[木村]

2008年02月01日

『関西音楽新聞』で『クラシックでわかる世界史』が紹介されました。

新刊ガイド「楽書好読」のコーナーで、「こんな授業なら受けてみたい。読後、そう思う人は多いだろう」と評していただきました。[木村]

2008年02月06日

「書評空間」で『クラシックでわかる世界史』が紹介されました。

KINOKUNIYA BOOKWEBの書評コーナー「書評空間」で『クラシックでわかる世界史』が紹介されました。評者はピアニストで国立音楽大学大学院教授の今井顕さん。

「今まで音楽史の本はたくさんあったし、世界史の本もそれ以上に出版されてきた。しかしそれを同列につむいだ本はあっただろうか」と評していただいています。[木村]

2008年02月06日

日本経済新聞で『音盤考現学』が紹介されました。

2/6付け夕刊の7面「エンジョイ読書」で、『音盤考現学』を「政治思想史研究者としての好奇心の深さものぞかせるなど、独特の文明論としても楽しめる」と紹介していただきました。[木村]

2008年02月07日

糸井重里さんが『ご用心』に“ひとめ惚れ”?

6日に発売された「ダ・ヴィンチ」2月号(の221ページ)で、糸井重里さんが「今月のひとめ惚れ」に『村上春樹にご用心』を選んでくれました! 「内田さんは大好きな作家のひとり。大好きなのでついつい真似しちゃいそうになるので、気をつけるために毎回読んでいる」んだそうです。

正直、アルテスとはご縁ないかも、と思ってた雑誌なので嬉しいかぎりです。糸井さんはしばらく前に「ほぼ日」で倍音の話を書かれていたので、あれ? とは思ってたのですが、武田鉄矢さんも内田樹さんのとても熱心な読者だったり、さすが内田ファンの層は厚いというか広いというか。

今月末には村上春樹さんの新刊も立て続けに出ることだし(『ペット・サウンズ』がクレスト・ブックスからというのに興味津々)、そろそろ新しいポップ作らなきゃ![鈴木]

2008年02月15日

「CLASSICA What's New!」で飯尾洋一さんが『音盤考現学』を絶賛!

記事はこちら。「一つの項を読むごとにワクワク、ドキドキする」──と絶賛してくださってます! 感謝!

うーむ、飯尾家はクッションではなく、座布団派なのか! たしかにクッションはパンパン叩けません。[木村]

2008年02月18日

『クラシックジャーナル』で『音盤考現学』が紹介されました。

まず、『クラシックジャーナル』5周年、おめでとうございます!

栄えある記念号の第30号で、中川編集長手ずから『音盤考現学』をご紹介いただきました。片山さんの批評を「構造主義」と位置づけたうえで、「構造主義が分からない旧世代を、覚醒させてほしい」とは、なかなか過激な評です。[木村]

2008年02月20日

吉田秀和さんが『音盤考現学』を絶賛!!

評論家の吉田秀和さんが、『レコード芸術』3月号のご自身の連載「之を楽しむ者に如かず」の冒頭で、片山杜秀さんの『音盤考現学』のことを文字どおり「激賞」してくださいました!

終わりまで、ほとんど一気に読み通した。文章も痛快だが、内容も素晴らしい。近来の快著である。
(略)鋭い筆致とすごい博識に裏づけられた考察、指摘が──全巻どこをとってみても、隙間なく、ぎっしり──述べられていて、私など正に教えられることだらけであった。
日本の音楽界の至宝ともいうべき方から、これほどまでに高い評価をいただけて、著者ともども喜びとともに身のひきしまる思いを感じています。[木村]

2008年02月21日

山崎浩太郎さんが『音盤考現学』を書評してくださいました。

『レコード芸術』3月号(この号は広告といい、吉田秀和さんの文章といい、アルテスの露出が多いのですが)の「BOOK MARK」のコーナーで、山崎浩太郎さんが『音盤考現学』について書評してくださいました。

巻末の索引を「編集者の労作」と紹介してくださったうえで(これ、うれしい!)、そこに並んだ広範囲の人名を見て、「知識が目的ではなくただ叙述の手段として、とことん使役され、搾取されているのが小憎らしく、素晴らしい」と評価してくださっています。

片山さんの音楽批評の本質についても「徹底的に面白がるという姿勢」を指摘されていますが、これは編集担当者として、まったく同感です。身のまわりのことがすべて面白くてしかたない、面白すぎるから、そのただ中に身を投じて溺れてしまう、その溺れている自分も面白がってしまう──これが片山さんという人ではないかなあ、と感じます。[木村]

2008年02月21日

『ミュージックマガジン』で『音盤考現学』が紹介されました。

3月号の「新刊ひとくちメモ」で。[木村]

2008年02月21日

『intoxicate』で『音盤考現学』が紹介されました。

vol.72の「OCHA-NO-MA REVIEW」のなかで、小沼純一さんが書いてくださいました。「読ませる読ませる。堪能できます」と。[木村]

2008年02月23日

北中正和さんが『音盤考現学』を紹介してくださいました。

音楽評論家の北中正和さんがご自身のブログで『音盤考現学』をご紹介くださいました。

同書でとりあげられたCDを即座に注文されたそうですが、「さっそく聞いてみたが、文章から期待していたほどには音楽がおもしろくない。うー。困った」とのことで、なんだか申し訳ないような……。

面白いCDが1枚でも見つかることをお祈りします。[木村]

2008年02月23日

許光俊さんが『音盤考現学』を紹介してくださいました。

音楽評論家の許光俊さんがHMVのウェブサイトでの連載「許光俊の言いたい放題」第136回で、「ユートピアは実在した」と題して『音盤考現学』をとりあげてくださいました。

片山さんの「あらゆるものから等距離のいわば天上の神が地上を眺めるかのような視点」を指摘、「氏の独特の語り口は、今この瞬間がまさに至福のユートピアだという歓喜に由来しているのだろうか」と論じておられますが、まさに、片山さんが『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)で論じた「中今」ということかもしれませんね。[木村]

2008年03月03日

『あんさんぶる』に『音盤考現学』のことを書きました。

木村が昨年から新刊書やCDなどのレビューを担当している『あんさんぶる』の3月号で、『音盤考現学』のことを書かせていただきました。

アルテスの本はとりあげない方針だったのですが、増田編集長から「『あんさんぶる』の読者のためにもぜひ」とすすめていただき、「アルテスの新刊より」という枠をあらたに設けて、今後1冊ずつ紹介させていただくこととなりました。

同誌には小原孝さん、若尾裕さん、横井雅子さんといった方々の連載も掲載され、とても充実した内容です。[木村]

2008年03月05日

『週刊朝日』で『音盤考現学』が紹介されました。

3/14号の「週刊図書館」(p.85)で、「読後、音楽の深みに触れる感覚に」と評していただきました。[木村]

2008年03月06日

佐々木敦さん、『音盤考現学』に興奮!


音楽に文学に今もっとも質の高い評論を展開しているひとり、佐々木敦さんが、自ら編集長として創刊した新雑誌『エクス・ポ』第2号の「冬休み読書日記」で『音盤考現学』を取り上げてくれました。

「自由奔放にユニークきわまる思弁を繰り広げている」「本質的にポストモダンであり、「芸術」の芸術性を成り立たせている基盤をこそ俎上にのぼらせている」「アクロバチックでさえある論旨の展開には、読んでて興奮させられました」……いやあ、佐々木さんにここまで盛り上がっていただけるとは嬉しいかぎり。「アルテスさん、もっともっと片山本を!」……はい、どんどん出しますので! 佐々木さんの最新刊『絶対安全文芸批評』にもご注目を。

[鈴木]



2008年03月13日

『Jupiter』で『音盤考現学』が紹介されました。


Jupiter』は大坂・いずみホールの発行する音楽情報誌。「カジュアルな20世紀音楽ガイドとしてお薦め」と紹介してくださっています。同誌には連載「片山杜秀の弦楽四重奏・超入門」も掲載されているし、今回は水谷彰良さんと演出家・岩田達宗による「ロッシーニ対談」が掲載されていて、かな~り充実してます。

[木村]



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2008年03月15日

横川理彦さんが『音盤考現学』を絶賛!


『Sound & Recording Magazine』4月号で横川理彦さんが、北里義之さんの『サウンド・アナトミア』(青土社)、『事典 世界音楽の本』(岩波書店)とともに「音楽批評の創造性を感じる3冊」として『音盤考現学』をとりあげてくれました。

一読して、大変に面白く刺激的な議論が山盛り
著者のレビューのほうがCDの内容よりもはるかに生き生きしているのではないか
現代史の知識・明せきな思考と切り結んで論じられるために〈1枚のCDから政治を社会を時代を〉看破することができる
最後は、
片山によって日本の現代音楽は生き返ったと言える。
と結んでくださっています。

つねづね独特のセンスでの本のセレクションと、その慧眼に敬意をいだいてきましたので、たいへん光栄です。

[木村]



2008年03月15日

白石知雄さんがブログで『音盤考現学』について書いてくださいました。

音楽評論家で神戸女学院大学、大阪音楽大学講師の白石知雄さんが、『Jupiter』での書評にひきつづき、ご自身のブログで『音盤考現学』をとりあげてくださいました。600字の書評を書くにあたって配慮したことなどがつづられていて、たいへんありがたく、また興味深く読ませていただきました。

[木村]

2008年03月23日

毎日新聞で井上章一さんが『音盤考現学』を絶賛!


3/23 毎日新聞

国立国際日本文化研究センター教授で、建築史、意匠論ほかさまざまな領域での多彩な評論活動で知られる井上章一さんが、3/23の毎日新聞読書面「今日の本棚」にて、『音盤考現学』を書評してくださいました。アルテスにとってははじめての新聞の大枠での書評です。

井上さんはこれまでナクソスの『日本作曲家選輯』シリーズなどで片山さんの音楽面での仕事に注目されてきたらしく、片山さんの音楽評論家としての最初の著作の刊行を手放しで喜んでくれているのが伝わってくる文章。呉泰次郎のこと、三島由紀夫と團伊玖磨の《ひかりごけ》、映画『大坂城物語』と伊福部昭とルルーの《分裂行進曲》などなど、本に収載されたさまざまなエピソードを紹介して、この本のおもしろさを熱く語ってくれています。

音楽のことはピンとこなくても、だいじょうぶ。読書には、こまらない。近代日本史の意外なエピソードも、この本はいっぱい教えてくれる。
バッハやモーツァルトらのことをくわしく論じる本はたくさんある。しかし、現代の末裔たちを、興味深く語ってくれる本はあまりない。この本をすすめるゆえんである。
最後には関西で放映されていた『部長刑事』というテレビドラマとショスタコーヴィチをからめて論じてほしい、と著者にリクエストも。「熱くて濃い」書評でした。

[木村]

 

2008年03月23日

井上章一さんが日経新聞でも!

今朝(3/23)の毎日新聞での書評の前に、井上章一さん、日経新聞3/19夕刊「エンジョイ読書」のなかの「目利きが選ぶ今週の3冊」でも、『音盤考現学』を「★★★★」の評価で紹介してくださっていました。

ちなみに、井上さんが選んだその他の2冊は、小泉和子編著『家で病気を治した時代』(農山漁村文化協会)、森洋子著『ブリューゲル探訪』(未来社)でした。

[木村]

2008年03月23日

大場正明さんが『音盤考現学』を書評してくださいました。


『CDジャーナル』4月号「本の虫の巣」にて、

必ずしもクラシックの熱心なリスナーとはいえない筆者でも引き込まれてしまうのは、膨大な知識に裏打ちされた切り口や語り口がユニークであるからだけではなく、日本人であれば本来避けて通れないはずの課題が掘り下げられているからだ。

と評してくださっています。

[木村]



2008年04月07日

坂元勇仁さんが片山杜秀さんに根掘り葉掘り


全日本合唱連盟が出している合唱専門誌『ハーモニー』の巻頭インタビューは、聴き手の坂元勇仁さんが各界の著名人をたずねて、ほかの媒体ではあまり読めないような内容の話を、これもほかの媒体では例をみないA4判で9ページという分量でていねいに聴き出していて、いつも愛読しているのですが、こんど出た「144号/2008年春号」では片山杜秀さんが登場。『音盤考現学』についても、大きく紹介していただいてます。なるほどと思った一節をご紹介。
片山 (略)だから私は、積極的に論題とされてこなかった日陰のものだって語ろうと思えば日向のもの以上に語れるんだぞと、やってみたくなったんです。思想にしても映画にしても音楽にしても、みんなが偉いと言っているものに対する偶像破壊にはあまり興味がない。もっと偉いものをもっとほめることにはましてや興味がない。偶像になっていないものにどういう意味があるかということを一生懸命語りたい。
『ハーモニー』、合唱関係者以外にはあまり知られてないのが残念です。個人でも年間購読ができるようなので、関心のある方はぜひ。

[木村]

2008年04月08日

松浦晋也さんが『音盤考現学』を紹介してくださいました。

宇宙開発関係の著作を多数書かれているノンフィクション・ライターの松浦晋也さんがブログ「松浦晋也のL/D」で、『音盤考現学』をとりあげてくださっています。

 片山氏の文章は、読者に対して「ほーら、これは面白いよ、聴いてごらん」と誘惑する力が非常に強い。その力の一部は、彼自身が邦人作曲家の音楽が大好きだという熱意にある。なにしろナクソスの「日本作曲家選輯」では、目が爆発するほど小さな活字にもかかわらず、CDケースが破裂するようなぶ厚いブックレットが必要になる、長大な解説を毎回書いているのだ。

 しかし、それ以上に重要なことは、彼が蓄積した膨大な知識だ。一つ一つはトリビアとしか思えない知識を組み合わせ、あっと思わせる構図を描いてみせるのである。


「単に演奏がいいとか悪いとかではない。その曲の魅力を的確にえぐり出し、知識のパースペクティブの中に曲を位置付け、読者を「この曲を聴いてみないか」と誘惑する、メフィストフェレスのような評論家」として、三浦淳史、秋山邦晴、柴田南雄、船山隆、武田明倫の諸氏を位置づけ、その系譜を継ぐものとして片山杜秀さんを評価されていて、「なるほど」と思いました。
[木村]

2008年04月08日

澤谷夏樹さんのブログでも

音楽評論家の澤谷夏樹さんがブログ「現代古楽の基礎知識」で、『音盤考現学』をとりあげてくださっています。「批評の神は、素材の組み合わせとその繰り回しの鮮やかさとに宿る」とはまさに納得のひとことです。

[木村]

2008年05月02日

俵孝太郎さんが『音盤考現学』を絶賛!

俵孝太郎さんが『intoxicate』の連載コラム「クラシックな人々」で、『音盤考現学』をとりあげてくださっています(73号)。

対象の多くは日本の作曲家を中心とした現代音楽だが、政治学を学び思想史にも通じている上に、映画はもちろんサブカルチャー全般にも強く、多岐にわたる論点の説得力は極めて高い。
片山さんや山崎浩太郎さんを「21世紀の教養主義の体現者」と称揚されていて、まさに同感です。そういえば、政治評論家で音楽批評もよくする俵さんと片山さんとは、肩書きだけでなく、どこか通ずるところがありますね。教養主義ということばが、それを解く鍵かもしれません。
[木村]

2008年05月21日

吉田秀和さんがふたたび!


『レコード芸術』3月号にひきつづき、今日発売の6月号でふたたび、吉田秀和さんが、連載「之を楽しむ者に如かず」のなかで、『音盤考現学』のことをとりあげてくださいました。それもまたまた、エッセイの冒頭で!

 3月号で、片山杜秀さんの近著『音盤考現学』に教えられるところが多いと書いたが、それは氏の驚くべき博識の賜物というだけでなく、氏の考察の対象が、もっぱら「現代」「今日」の音楽あるいは音楽家に向けられていることとも切り離せない関係にある。 (略)  それだけにますます、私は片山さんのやっていることに感心せずにいられなくなる。彼の書いたものを読めば、いかに彼がモーツァルトやシューベルトをきくのを嫌がるわけではないのに、それどころか「古い音楽」についてもたっぷりと余裕のある「心得」をもっている上で、さらに、いま私たちの身の回りで起こっていることに深い関心を持ち、それについて、熱心に資料を集め、真摯に研究した上で、判断を下した結果を紙の上に記すという仕事をしているのだということが、否が応でも、目に入らざるを得なくなるのだから。

片山さんの『音盤考現学』とならんで取り上げられているのは、岡田暁生さんの快著『恋愛哲学者モーツァルト』(新潮選書)。くしくも、5/24に発売となる片山さんの第2作『音盤博物誌』には、岡田暁生さんから推薦コメントをいただいています。

吉田さんはエッセイのなかで、「長木誠司、石田一志、小沼純一、白石美雪……」と、終わりのほうでは海老澤敏氏、井上太郎氏、石井宏氏の名も挙げながら、

こういった人たちの書いたものを通じて、日本の音楽評論が次第に成熟し、形をとってゆくことを、私は期待している。何かが実ってくれ、すべてが空しい筆のすさびに終わらないでほしい。私はこのごろよく思う。

と結んでいます。音楽評論を形にする“場”を提供するものとして、わたしたち出版人も、もって銘すべき言葉だと思いました。ありがとうございました。

[木村]


2008年05月24日

『週刊ブックレビュー』にピーターさん出演決定!

『魂(ソウル)のゆくえ』刊行記念トークショーも3回を大盛況で終えて、6月14日の池袋ジュンク堂を残すのみとなりましたが(すでに満員御礼になりました)、今週20日には学習院大学でピーターさんの講演があったので参加してきました。これは英語英米文化学科発足記念の催しで、100人ほどの学生さんたちを前に、ピーターさんが青春時代に出会ったソウル・ミュージックを聴くという内容。想像以上に学生さんたちの反応がよく、ちゃっかり販売させていただいた『魂(ソウル)のゆくえ』もなんと30冊以上買っていただきました^^。すっかりお世話になった上岡伸雄教授には改めて御礼を申し上げます。

さて、そうこうしているあいだに『月刊プレイボーイ』(集英社インターナショナル)6月号「ON THE SCENE」、『BRUTUS』(マガジンハウス)6月1日号「book」、『週刊文春』(文藝春秋)5月22日号「この人のスケジュール表」、『公明新聞』5月19日付け書評欄と、次々に『魂(ソウル)のゆくえ』を紹介していただいています。さらには『ラティーナ』(ラティーナ)6月号では大須賀猛さんによる書評も。編集者、記者のみなさん、大須賀さん、ありがとうございます。

そして、なんとNHK-BSの書評番組『週刊ブックレビュー』にピーターさんの出演が決定! 後半の特集コーナーで『魂(ソウル)のゆくえ』が取り上げられるのです。アルテスとしても初の全国ネット放送に登場ということで嬉しいやら緊張するやら(^^;)。ぼくらも収録にお邪魔してくるつもりです。聞き手はおなじみ中江有里さんとピアニストの三舩優子さんで、放映は6月7日朝8時30分~9時24分(再放送:8日深夜23時45分~24時39分)。お楽しみに!

[鈴木]

2008年05月30日

飯尾洋一さん唸る!──「これが批評というもの」

CLASSICA What's New!」で飯尾洋一さんが『音盤博物誌』のことを絶賛してくれています。

あちこちの見出しを拾い読みしただけで楽しくなる本などめったにない。

袋とじ付録にもご満足いただけたようで^^。ありがとうございました。

[木村]

2008年06月11日

山尾敦史さんも驚嘆!

愛読していた「山尾好奇堂」を閉めてしまったあと、どこへ行ってしまったのかと(おおげさですが)心配していた山尾敦史さんが、こんなところで「仮店舗(テンポ)」を開いておられました。Howardも健在!

 僕と仕事と仮テンポ http://yamaonosuke.blogzine.jp/karitempo/

6/2のエントリで『音盤博物誌』について、「こんなに長い文を書くつもりはなかったのだが、一気に書いてしまった」とおっしゃりながら、ていねいに評してくださってます。

片山さんのすごさは、日本でそれを理解するのは何百人かという単位の話題を、さも多くの人が読めてしまうように書く文章力なのだと思う。
片山さんの文章を楽しめる要因として最高級の賛辞をもって挙げたいのが「文章が外を向いている」ということなのだ。つまり「読者に対して文章を書いている」ということである。
最大の醍醐味はおそらく巻末の人名索引だろう。

最後の引用は、編集担当者としてもとてもうれしいひとこと。

さらに、6/15(日)15:00からタワーレコード渋谷店でおこなわれる片山さんと山崎浩太郎さんのトークショーのことも紹介してくださっています。「その場に潜入したいような怖いような・・・」と書いておられますが、ぜひいらしてくださ~い。お待ちしてます。

[木村]

2008年06月14日

週刊朝日に書評掲載!

『週刊朝日』6月20日号で高田健一さんが『魂(ソウル)のゆくえ』を書評してくださいました。「この本を超えるブラックミュージック・ガイドブックはいまだ書かれていない」と絶賛してくださっています。

お知らせするのが遅くなっちゃいました。いま7月刊行の和久井光司著『「at武道館」をつくった男』の入稿でてんぱってる鈴木に代わり、木村がお伝えしました。

[木村]

2008年06月14日

紀伊國屋書店ロンドン事務所でも話題に!

KINOKUNIYA書評空間」の紀伊國屋書店ロンドン事務所のページ「Booklog from London」で、『魂(ソウル)のゆくえ』が書評されました。

ソウル・ミュージックのみならず、ポピュラー・ミュージック全領域における名著の改訂新版。買うべし、としかいいようがない傑作。音楽なしでは生きていけないような本当の音楽好きを識別する試金石。

と絶賛してくださっています。

[木村]

2008年06月14日

林田直樹さん、納得。

ネットラジオ「OTTAVA」のブログ「OTTAVA amoroso」で、林田直樹さんが『音盤博物誌』をとりあげてくれました。袋とじの内容にふれつつ、なぜ片山さんの文章に力があるのかを書いてくださっています。

[木村]

2008年06月29日

北中正和さんのブログで

音楽評論家の北中正和さんがご自身のブログ「wabisabiland pop diary」で、『魂(ソウル)のゆくえ』『音盤考現学』『音盤博物誌』のことを書いてくださっています。『魂(ソウル)のゆくえ』については、「こういう本が好評ということは、音楽をアット・ランダムにではなく、ある程度まで系統だてて聞きたい人が存在しているということだろう」と。そういう人がたくさんいてくれてこそ、ぼくらみたいな出版社がなりたつわけですね。ありがとうございました。

[木村]

2008年07月05日

北國新聞に著者登場

八橋検校 十三の謎』は本日発売!

発売を前に、6月26日の北國新聞に著者の釣谷真弓さんが登場し、同書が紹介されました。

[木村]

2008年07月05日

『マリ・クレール』で推薦!

『マリ・クレール』誌8月号、「書店員のおすすめ本」コーナーでTSUTAYA BOOK STORE 有楽町マルイ店の販売員、松井裕美さんが『魂(ソウル)のゆくえ』を紹介してくださいました。

マイケル・ジャクソンや映画『ドリーム・ガールズ』に興奮の私にとってこれはまさにお宝本! 〜〜いちばんの魅力は179枚のCDガイド。それでますます好きなシンガー、楽曲が増えていきます。新たな世界の扉を開く鍵がいっぱい詰まった一冊。

と絶賛していただいてます。書店員さんにおすすめいただくのはまた格別の嬉しさがあります。さっそく御礼とご挨拶に伺ったTSUTAYA有楽町マルイ店は、広々とした空間に洗練された棚の配置……ついつい長居したくなってしまう、居心地のいいショップでした。

[船山]

2008年07月08日

『あんさんぶる』で『音盤博物誌』を宣伝

前の前のエントリでもふれた『あんさんぶる』では、木村が本やCDなどのレビューを担当させていただいていますが、7月号で『音盤博物誌』のことを書かせていただきました。あ、もちろんレビューではなく「アルテスの新刊より」という特別枠での押し売り宣伝。

レビューのほうではボスール著『現代音楽を読み解く88のキーワード』、海老澤敏著『モーツァルトの廻廊』、岡田暁生著『恋愛哲学者モーツァルト』をとりあげました。

[木村]

2008年07月12日

北國新聞でふたたび

7/7(月)付けの北國新聞に、『八橋検校 十三の謎』の著者・釣谷真弓さんがふたたび登場しました。「自分たちの国の文化を知る一つのきっかけになればうれしい」と語っています。

[木村]

2008年07月12日

図書新聞が「片山杜秀の本1,2」をまとめて紹介

『図書新聞』(2008/07/19付け)で『音盤考現学』と『音盤博物誌』がまとめて紹介されました。「この本は一種の奇書である」から始まり、「著者の知識が広大で、ただただ驚きをもって読まされてしまう」と書いてくださっています。

書誌情報のところに索引のページ数が表示されているのは、いかにも『図書新聞』らしいですね。

[木村]

2008年07月15日

讀賣新聞「著者来店」に片山さん登場!

7月13日(日)讀賣新聞朝刊・読書面の「著書来店」コーナーに、『音盤博物誌』の著者として片山杜秀さんが登場しました!

「ここは博覧強記の“平成の怪人”の揺りかごだ。」──あまりにも巨大な空間を持つ“まるで体育館のような” ご自宅の書庫(というより倉庫?)の写真が、ばっちり掲載されています。

記事中では松本記者が『音盤博物誌』を「その喜々とした批評眼たるや従来の音楽評論の域を超えている。」と評してくださいました。本のページをめくる片山さんは、とても幸福そうですね。

[船山]

2008年07月16日

『音楽現代』に書評が出ました


『音楽現代』8月号に『音盤博物誌』の書評が掲載されました。評者は倉林靖さん。「[『レコード芸術』連載の]前半を収めた『考現学』よりもさらに練れた、あるいはさらに自由奔放な思考の飛躍が収められており、読者は片山氏の更なる博覧強記ぶりに驚嘆するだろう」と評していただいています。

なお、この号には弊社の広告も掲載されています(p.145)。

[木村]


2008年07月16日

『Jupiter』に書評が出ました


『音盤考現学』にひきつづき、白石知雄さんが『音盤博物誌』もとりあげてくださいました。大阪・いずみホールの発信する音楽情報誌『Jupiter』の8〜9月号。

 音楽ホールは万国共通の国際仕様だが、一歩外に出れば、東アジアの湿った空気が肌にまとわりつく。それが私たちの住む国の姿。それでいいじゃないかと大らかに肯定する片山杜秀の音楽論は、彼の思想史研究書『近代日本の右翼思想』とぴったり対になっている。
そういえば、先日(7/4)紀尾井ホールで、いずみホールを本拠とする「いずみシンフォニエッタ大阪」の東京公演がありましたが、それこそ“万国共通国際仕様”のホールに大阪発現代音楽を「空気ごと」運んできたような熱演に興奮したところだったので、なるほどと納得。

白石さん、ありがとうございました。

[木村]


2008年07月16日

武藤康史さんが読書日録で

『すばる』8月号の「読書日録」で、評論家・書誌学者の武藤康史さんが『音盤考現学』『音盤博物誌』(後者は書影も)をとりあげてくださっています(6/14の項)。「片山杜秀が立て続けに出した『音盤考現学』『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング)を読むことは心地よくはない」とありましたからドキッとしましたが、続けて「ページを繰るごとに動悸が激しくなる。知の巨人に私は踏み潰された」と。ありがとうございました。

[木村]

2008年07月20日

朝日新聞の書評に『考現学』『博物誌』が!


先週の読売新聞に著者・片山さんが登場したのに続き、本日(7/20)、朝日新聞朝刊読書面にて、東京大学教授(日本政治思想史)の苅部直さんが、『音盤考現学』『音盤博物誌』を並べて書評してくださいました。全篇「激賞」といっていいありがたい内容。最後の段落だけ引用させていただきます。

 現代音楽は難しくてどうも、という人や、武満徹がこの分野で日本唯一の巨匠だと思っている人は、2冊を通読すれば、まったく考えが変わるだろう。そして読了後、「近代」や「日本」を見る視点も、いつのまにか新しくなっていることに気づくはずである。
苅部さんは十数年前に片山さんの名前を知ったと書かれていますが、片山さんの本を刊行してから、メディアで取り上げていただくたびに「ようやく」とか「待ちに待った」という接頭辞が付くことに、あらためて驚いています。苅部さんをはじめとするさまざまな領域の研究者や片山ファンのみなさんが、何年も何年も「待ちに待って」くださっていた片山さんの音楽論集を世に出すのは、プレッシャーも感ずる仕事でしたが、こうしてみなさんに喜んでいただけてほんとうによかった!

『音盤博物誌』は在庫僅少の状態でしたが、これを機に重版決定! 7/29からは第2刷を出荷いたします。「初版限定袋とじ付録」の「カタヤマモリヒデの作り方」が読みたい方は、書店にある初版分の在庫がなくなる前に、お早めにご入手を!

[木村]



2008年07月29日

ミュージックバードに片山杜秀さんが出演!

衛星デジタルラジオ、ミュージックバード「THE CLASSIC」に片山杜秀さんが出演し、『音盤博物誌』が紹介されることになりました。内容は、前半が6/15にタワーレコード渋谷店でおこなった片山さんと山崎浩太郎さんのトークショー、後半はスタジオであらためて片山さんが語ったものです(『音盤博物誌』の初版の袋とじ付録「カタヤマモリヒデの作り方」のラジオ版、という趣の話になったとか)。

番組の詳細は以下のとおりです。

ウィークエンド・スペシャル
〜音楽評論家を撃て!/片山杜秀の本が明かす“響きの思想”〜
2008年8月2日(土)12:00〜15:00 
再放送8月31日(日)18:00〜21:00
出演:片山杜秀、山崎浩太郎
番組ではアルテスから『音盤博物誌』をプレゼントとして提供させていただいています。いまや「レア本」となりつつある袋とじ付録の付いた初版本です!

なお、ミュージックバードを聴くには、専用のチューナーとアンテナが必要です。詳細は以下。

MUSICBIRDは
TOKYO FMグループの超高音質CS衛星デジタルラジオ。
クラシック、ジャズ、KAYO-ENKAなどジャンル別に10のチャンネルがあり、
これを聴くには専用のチューナーとアンテナが必要。
ただ今、チューナーとアンテナを無料でレンタルする
「PCM Fun Club」の会員募集中
お問合せは03-3221-9000
http://www.musicbird.jp/
PCMファンクラブのお申し込みは03-3261-8155
http://www.musicbird.jp/musicbird/ch_all.html
[木村]

2008年08月01日

『邦楽ジャーナル』で紹介

『八橋検校 十三の謎』が『邦楽ジャーナル』8月号の「New Release」のコーナーで紹介されました。

[木村]

2008年08月06日

日経新聞で『「at武道館」をつくった男』が紹介されました

8月3日付け日本経済新聞の読書面で『「at武道館」をつくった男』が紹介されました。初のレビュー! 「洋楽の知識が乏しい人にも、団塊世代を代表する企業人のドキュメントとして楽しめる」とは嬉しいかぎりです。というわけで「チープ・トリック? ロックとは縁がなくて…」という方もぜひ!^^

[鈴木]

2008年08月08日

北陸中日新聞に書評

8/3(日)の北陸中日新聞(石川県と富山県をカバーする地方紙)に『八橋検校 十三の謎』の書評が掲載されました。著者・釣谷真弓さんの「演奏家の視点」に注目してくださっています。

[木村]

2008年08月22日

『歴史読本』に書評掲載!


『八橋検校 十三の謎』の書評が『歴史読本』(新人物往来社)10月号に掲載されました。「歴史図書さんぽ」コーナーのトップに! 歴史好きの方にぜひ読んでいただきたい本ですから、うれしいかぎり。ありがとうございました。

[木村]


2008年08月23日

いわき八橋会のブログで

いつものようにブログのチェックをしていたら、こんなブログを見つけました。

どうも「いわき八橋会」の方が書いておられるブログのようですが、そこで『八橋検校 十三の謎』を紹介してくださっています。いわき市と八橋検校とのつながりは深く、そのあたりは本のなかでももっとも大きな話題なのですが、このブログでは本に書かれていない情報も多々ふれられており、たいへん勉強になりました。ご紹介、ありがとうございました。

[木村]

2008年09月02日

『大人のロック!』で『「at武道館」をつくった男』が紹介されました

昨日発売された『大人のロック!』秋号「Rock Information」のコーナーで、『「at武道館」をつくった男』が紹介されました。この号の特集は「ビートルズvsストーンズ」とザ・フー。表紙にはほかにジャニス・ジョプリン、クイーン、デフ・レパード、ホワイトスネイク、ジャクソン・ブラウン、ポール・ウェラーといった名前が並び、連載「洋楽ディレクター列伝」は菅野ヘッケルさんといった具合で、今さらながらコンセプトのたいへん明快な雑誌です。表4の広告もツェッペリンの紙ジャケ(ちょっと欲しい^^)。[鈴木]

2008年09月06日

高橋源一郎さんが『音盤考現学』をおすすめ!

本日朝放映されたNHK BS-2『週刊ブックレビュー』で、高橋源一郎さんが「おすすめ」のなかに『音盤考現学』を入れてくださっていた、そうです! じつは番組は未見^^; 明日9/7夜の再放送を見なくっちゃ!(23:45〜24:39です)

メインの1冊は『中原昌也 作業日誌 2004→2007』(boid)。中原昌也さんと片山さん、なるほど共通点がありそうな……。

[木村]

2008年09月09日

ほめことばは「うっとうしい」!?

9/6のエントリでご紹介した『週刊ブックレビュー』のご報告。高橋源一郎さんは、中原昌也さん、舞城王太郎さん、片山杜秀さんの3冊を、「饒舌でうっとうしい本」というお薦めのテーマで評してくださいました(笑)。

『音盤考現学』にかんしては、「熱狂的なファンがいる。ぜんぜんCD評じゃないじゃん!ていう声もあるんだけど、異常な博識の世界に取り込まれていく」などのコメント。うれしいかぎりでした!

[船山]

2008年09月11日

航空自衛隊のみなさんも注目!?


「特別インタビュー」は桑田真澄さん!

航空自衛隊連合幹部会機関誌『翼』の第85号(9月号)の「新着図書」のコーナーで『八橋検校 十三の謎』を紹介していただきました。航空自衛隊のみなさん、「八つ橋片手に熱いお茶」(同誌より)をすすりながら、ぜひ読んでみてください。

[木村]


2008年09月22日

続々とレビュー掲載!(『「at武道館」をつくった男』)

発売からそろそろひと月半が経って、音楽誌が立て続けに『「at武道館」をつくった男』の書評を掲載してくれています。『CDジャーナル』10月号(カヴァーは鈴木祥子)では北井康仁さん、『レコード・コレクターズ』10月号(メタリカ特集。エグベルト・ジスモンチのインタビューも)ではサエキけんぞうさん、『ミュージック・マガジン』10月号(特集はPerfumeだ!)では安田謙一さんが、それぞれ丁寧な評を書いてくれました。たんなるノスタルジー本ではない、というところを読みとっていただけたようでうれしいです。

[鈴木]

2008年09月23日

ミステリーの謎解きのように──『CDジャーナル』で紹介

『CDジャーナル』10月号にて『八橋検校 十三の謎』が紹介されました。

ミステリーの謎解きのように楽しんでいると、自然と天才の横顔が見えてくるはず。

ほんとうにそうなんです。とくにあの『八犬伝』で有名な真田家と八橋検校との関係など、まさに「目からウロコ」ですよ。

[木村]

2008年09月24日

『ぶらあぼ』で『学ぼう指揮法』が紹介

『ぶらあぼ』10月号で『学ぼう指揮法Step by Step』を書影入りで紹介していただきました。「Webぶらあぼ」にも掲載されています。

[木村]

2008年09月30日

杉原志啓さんが『「at武道館」をつくった男』を絶賛!

発売されたばかりの季刊『DIG』誌上で杉原志啓さんが「これがまあなんというか、脳ミソへすこぶる付きの大ヒット。久方ぶりにページを括る手がもどかしいほどの面白さ」「傑作『評伝』」と大絶賛してくださいました(P.167、シンコーミュージック刊)。政治思想研究者・音楽評論家の杉原さんは、団塊よりちょっとしたの1951年生まれ。主人公・野中さんの同世代から30代のロック・ファンまで「おもしろい!」と評判のこの本、どうしようかな〜と迷ってる方はぜひ!^^

[鈴木]

2008年10月01日

速報! 吉田秀和賞受賞!!

本日、発表された「第18回吉田秀和賞」の受賞作は、なんと! 片山杜秀さんの『音盤考現学』『音盤博物誌』!! 2作合わせての受賞となりました。

選評は以下のとおりです。

 天才と博識がはじけ出てくるような批評集である。

 100回におよぶ連載コラムを2分冊にまとめたものだが、各回1枚のディスクを取り上げ、作曲家や作品、その演奏について勘所をおさえ、そこから連想されるあらゆることに現代的視点から意味をあたえ、さらなる連想へと展開してゆく。その展開たるや息もつかせない。1枚のディスクから今の時代を切ってみせるという独特の視点は、日本の近・現代音楽について語るとき、特に熱をおびる。薀蓄の深さ、オタク的偏愛ぶりは驚異的だ。国外の音楽に向かうときも、この態度はより鮮明で、モーツァルトを表現主義音楽の元祖ではと提唱してみたり、バレンボイムの演奏術をシオニズム運動の精神に結びつけたりと、その批評眼は端倪すべからざるものがある。たいへんな力業だ。

 まったく新しい批評のスタイルを生み出した。

吉田秀和賞は「吉田秀和芸術振興基金が平成2年に創設。優れた芸術評論を発表した人に対して賞を贈呈し、芸術文化を振興することを目的」とする賞です。審査委員は吉田秀和、加藤周一、林光の三氏です。

片山さん、やりましたね! アルテスにとっても、創立1年にしてたいへんな栄誉にあずかり、メンバー一同、信じられない思いです。みなさんの応援に心から感謝しています。

[木村]

2008年10月05日

日経新聞「活字の海で」で『「at武道館」をつくった男』が紹介されました

吉田秀和賞受賞の余韻もさめやらぬ週末ですが、今日10月5日付け日本経済新聞朝刊の読書面「活字の海で」で、「裏方の目でポップス回顧」として『「at武道館」をつくった男』が「人間くさい裏話が印象に残る」と紹介されました。一緒に登場しているのは朝妻一郎さん初の著書『ヒットこそすべて』と、ばるぼらさんの『ナイロン100%』です。どちらもたいへんな労作。とくに現フジパシフィック音楽出版代表取締役会長・朝妻さんは業界の生き字引のような方ですから、その全キャリアが語られた前者はあらゆる音楽ファン必読かとおもいます。

[鈴木]

2008年10月08日

『バンドジャーナル』で『学ぼう指揮法』が紹介されました

『バンドジャーナル』11月号で『学ぼう指揮法Step by Step』が紹介されました。この号にはアルテスの広告も出させていただきました。

全国の吹奏楽、ブラスバンドの指揮者、指導者のみなさんのお役にたてることまちがいなしの1冊です。

[木村]

2008年10月09日

『週刊文春』に和久井光司さんの著者インタビュー掲載

今日発売された『週刊文春』10月16日号「編集部の赤マル!」で『「at武道館」をつくった男』の著者・和久井光司さんの著者インタビューが掲載されています。

「七〇年代洋楽全盛時代を担った男、野中規雄の人生」という大見出しと和久井さんの写真とともに5分の3ページという大枠です。記者の方は団塊ジュニア世代だそうですが、本については「ノスタルジーを超え、当時を知らない世代に新鮮に響く」とのこと。この世代には親である団塊世代がやってきたことに強い関心を持っている人が多いように思いますが、この本もそんな興味を満たす1冊として読んでもらえたなら嬉しいです。

[鈴木]

2008年10月09日

『ハーモニー』で『学ぼう指揮法』が紹介されました。

全日本合唱連盟の会報である季刊誌『ハーモニー』秋号で、『学ぼう指揮法Step by Step』が紹介されました。

アマチュア合唱団で、いきなり「指揮者やれ」と言われてしまったひと、新任校でいきなり合唱クラブを受け持たされてしまった先生などの「アンチョコ本」としても、役に立ってくれたらうれしいです。

[木村]

2008年10月23日

『BEAT SOUND』で『「at武道館」〜』と『魂のゆくえ』が紹介されました。

10月21日に発売された季刊『BEAT SOUND』誌(ステレオサウンド刊)のブック・レビュー欄で、伊藤隆剛さんが2冊並べて紹介してくれました。『魂のゆくえ』を「リマスター盤の如く蘇った改訂ヴァージョン」と、また『「at武道館」〜』は「日本ではこれまでになかった“裏方から見たロック・ヒストリー”であり、団塊世代のある種理想的なサクセス・ストーリーとして清々しい読後感を誘う」と評してくださっています。はい、まさにそういう本なんです。こちらの意図がしっかり伝わると嬉しいものですね。伊藤さん、武田編集長、どうもありがとうございました。

[鈴木]

2008年11月12日

祝!『音盤考現学』『音盤博物誌』サントリー学芸賞を受賞!!

やりました! 片山杜秀さんの『音盤考現学』『音盤博物誌』が第30回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞しました! 先日の第18回吉田秀和賞に続いてのダブル受賞!! 片山さん、すごい。おめでとうございます!

社会・風俗部門の審査員は奥本大三郎(埼玉大学教授)、川本三郎(評論家)、佐伯順子(同志社大学教授)、袴田茂樹(青山学院大学教授)、養老孟司(東京大学名誉教授)の5氏。代表して川本三郎さんが選評を書いてくださっています(こちらで全文を読むことができます)。片山さんの批評に横溢する「おおらかな肯定の意志」を高く評価してくださいました。

片山さんの受賞コメントはこちらです。

今回の受賞作は4部門8作品。同じ社会・風俗部門では平松剛さんの 『磯崎新の「都庁」──戦後日本最大のコンペ』(文藝春秋)が受賞。そのほか特筆すべきは、芸術・文学部門で受賞した奥中康人さんの『国家と音楽──伊澤修二がめざした日本近代』(春秋社)。音楽書としては2001年の岡田暁生さん『オペラの運命』(中公新書)以来のことで慶賀のいたりです。

[木村]

◎各紙速報
MSN産経ニュース「サントリー学芸賞に片山杜秀氏ら」

時事ドットコム「サントリー学芸賞に平松剛氏ら」

毎日jp「サントリー学芸賞:受賞者・受賞作決まる」

読売新聞 YOMIURI ONLINE
サントリー学芸賞に「アダム・スミス」の堂目氏ら

徳島新聞Web「サントリー学芸賞に8氏 堂目卓生氏ら」

2008年11月13日

小沼純一×片山杜秀トークショー&サイン会をおこないます。

既報のとおり、シネマート六本木にて11/8(土)から21(金)まで開催中の「映画音楽家・林光の世界」という映画祭に関連して、11/16(日)14:00の回の上映後に小沼純一さんと片山杜秀さんがトークショーをおこないます。

当日は劇場1Fロビーにて、小沼さんの新刊『無伴奏』を発売に先駆けて販売するほか、このほど吉田秀和賞とサントリー学芸賞のダブル受賞が決まった片山さんの『音盤考現学』および『音盤博物誌』を販売させていただきます。いずれも、当日かぎりの「税抜き価格」での販売です(それほどたくさんは持っていかないつもりですから、売り切れの場合はご容赦ください)。

16:20からは同じくロビーにて小沼さんと片山さんのサイン会を開催します。こちらは映画およびトークショーを観ない方も参加可能。すでにお持ちの本を持参していただいてもけっこうです。どうぞふるってご参加ください。

[木村]

◎「映画音楽家・林光の世界」公式サイト:http://www.cinemart.co.jp/theater/roppongi/atg/index.html

2008年11月13日

片山杜秀さんから喜びのメッセージが届きました!

サントリー学芸賞受賞のニュースから一夜明け、まだ興奮冷めやらぬアルテスに、片山杜秀さんから喜びのメッセージが届きました! 以下に全文を掲載させていただきます。

読者のみなさんへ

本を出すからには、出版社に迷惑のかからない程度には売れてほしい。書評も少しは出てくれたらありがたい。そのくらいには念じていたのです。

しかし、賞とは想定外でした。だって、そういう本は、1冊まるまる、人物とか作品とか事件とか、特定の主題にそってしっかり研究されたものと、たいてい相場は決まっているからです。それなのに、『音盤考現学』と『音盤博物誌』は、月刊誌の毎回読み切りの連載を束ねたもの。もしどこか面白いところがあったとしても、賞にはいちばん縁遠い書物なのです。そう、信じていました。

ところが、蓋をあけたら、吉田秀和賞とサントリー学芸賞を賜りました。夢のような話です。しかも、吉田秀和賞の審査員は、吉田さんその人と加藤周一さんと林光さん、サントリー学芸賞で拙著の選評を書いてくださったのは川本三郎さんなのです。

私は、吉田さんの、特に『世界の指揮者』と『世界のピアニスト』を、十代の頃、繰り返し読みました。音楽批評書を読んで、初めて納得させられたのは、この2冊です。なるほど、このように考え、文体を工夫すれば、音楽から書き物ができるのかと、目から鱗が落ちたのです。

加藤さんの本にもたくさん触れてきました。私はやはり少しひねくれていたのか、はじめ批評家の加藤周一よりも、詩人や小説家の加藤周一に興味を抱こうとしました。が、結局は、やっぱり批評家としての奔放な発想力にかなり影響されました。ああいって、そういって、エッ、こうなるの! そんな無茶な! でもおしまいには説得されている。私はいつもそんな加藤さんの仕事の爪の垢を煎じ、少しでもその大胆さをまねようとして書いているつもりです。道遠しですけれど。

それから林さん。小学校低学年のとき、劇団仲間による『森は生きている』の公演に行って初めて聴いた、やっぱりロシアの民謡やソ連の大衆歌を思わせる主題歌・挿入歌群。小学4年生の年の大河ドラマ『国盗り物語』の、勇壮なアレグロの模範というべきテーマ曲。小学6年生で観た増村保造監督の映画『動脈列島』の、権力の目方に民衆が押しつぶされて呻いていたら、やっぱりこういうふしが生まれるだろうと得心させられたタイトル音楽。それらをもう何十年も、私はしょっちゅう口ずさみ続けています。

あと、川本さんは、私にとっては何よりもまず、理想的な映画批評家です。普通の映画ファンなら、つまらないの一言で片づけそうな作品からも、川本さんは漫然と観ていたら気づかずに通り過ぎそうな細部を、つまり本筋からはみでた1カットや、画面の片隅に写っている小物や、ほんの脇役の一挙手一投足までを見事にすくい上げ、思ってもみなかった角度から、その作品ならではの魅力を発見して、語り尽くせてしまう。常識的評価をものともせず、ゲリラ戦で勝ってしまえる文章家なのです。私は、そのやり方を音楽でもやれないかと、いつも思ってきました。これまた道遠しですけれど。

とにかく、そういう方々が、賞には向いていないはずの私の本を、わざわざ拾って下さった。これはもう文句なく嬉しいのです。人生の誉れというやつです。

そうなった大前提は、あたりまえですが出版社が単行本にしてくれたからでしょう。単行本になったのは読者が居てくれたからでしょう。アルテスパブリッシングと、読んでくださったすべてのみなさんには、いくら感謝しても、し足りません。

本当にありがとうございます。

片山さん、あらためておめでとうございます。そして、ありがとうございます!

片山さんの頭の中には、まだまだわたしたちが触れたことのない知の沃野がひろがっていることでしょう。それが文章になり、本になることを待ち望んでいるファンのために、いやみずからファンの一員として、アルテス・スタッフ一同、全力でお手伝いさせていただく所存です。

[木村]

2008年11月18日

小沼純一さんが《無伴奏》についての講座を

小沼純一さんが『無伴奏』の発刊にあわせて、朝日カルチャーセンター新宿で公開講座を開きます。

公開講座 無伴奏ヴァイオリン作品の魅力──イザイを中心にバッハから20世紀の作品まで
講師:小沼純一(早稲田大学教授)
ゲスト:瀬崎明日香(ヴァイオリニスト)
日時:2008/12/13(土) 18:30〜20:00
受講料:会員3,570円/一般4,200円(入会不要)/ACC学生会員1,500円(要学生証)
場所:新宿住友ビル7F 朝日カルチャーセンター(申し込みは4F受付)
http://www.asahiculture-shinjuku.com/LES/detail.asp?CNO=30973&userflg=0
(ネットからの申し込みもできます)

ゲストの瀬崎明日香さんはイザイ《無伴奏ソナタ》でデビューをかざったヴァイオリニスト。実演をまじえた講座はライヴ版『無伴奏』といったおもむきでしょうか? 楽しみです。

朝日カルチャーセンターでは、12/4(木)には寺神戸亮さんのバッハ《無伴奏チェロ・ソナタ》についての講座(こちらのページを参照)も開かれ、この期間、書籍『無伴奏』を販売していただけることになりました。ぜひこの機会に「無伴奏」のさまざまな姿にふれてみてください。

[木村]

2008年11月19日

林田直樹さんが早くも

ネットラジオ「OTTAVAのブログ」「OTTAVA amoroso」で、音楽評論家の林田直樹さんが『バレンボイム音楽論』を「音楽の真実を追求したいと思っているすべての人にとって必読の名著」と紹介してくださいました。

[木村]

2008年12月10日

サントリー学芸賞贈呈式に出席

12/9(火)東京會舘にて第30回サントリー学芸賞の贈呈式がおこなわれました。

式に先だっておこなわれた受賞者とのマスコミ懇談会では各部門の講評もあり、「社会・風俗部門」の審査委員を代表して青山学院大学教授の袴田茂樹さんが『音盤考現学』『音盤博物誌』について、「審査委員のなかでこの本のなかで紹介されている音楽を知っている者がだれもいない。にもかかわらず、とにかく読ませる。それが評価されて、すんなり決まりました」と解説。

受賞スピーチをする片山杜秀さん

贈呈式では佐治信忠サントリー文化財団理事長より賞の贈呈ののち、受賞者ひとりひとりの挨拶があり、片山さんは「1本1本読み切りのスタイルの連載コラムをまとめた本で受賞したことに驚いている。批評のスタイルということを評価していただけたのかと思う」と語っておられました。その後はパーティ。たいへんな数の出席者、しかも名札を見るとあちらもこちらも「あ、この方が……」というような錚々たる顔ぶれで、あらためてサントリー学芸賞の権威を実感しました。

受賞者のみなさん。前列中央は佐治信忠サントリー文化財団理事長

さて、アルテスにとってはその後がじつは本番。場所を移して、「片山杜秀さんのダブル受賞を祝う会」を開催したわけですが、そちらは次のエントリにて。

[木村]

2008年12月10日

「片山杜秀さんのダブル受賞を祝う会」を開催

12/9(火)の夜、サントリー学芸賞贈呈式の終了後、場所を東銀座「カフェ・セレ」に移して、「片山杜秀さんのダブル受賞を祝う会」を開催いたしました。

片山さんのライフワークのひとつであるCDシリーズ「日本作曲家選輯」をリリースするナクソス・ジャパン社長・佐々木隆一さんのご発声により乾杯したのち、アルテス・木村より「片山さんで明け片山さんで暮れた」今年1年間のご報告。しばしの歓談ののち、今年9月頃から片山さんのマネージャーに就任(?)された京都大学准教授・岡田暁生さんから、「片山さんの才能は片山さんだけのものじゃない。片山さんの本を待ち望む読者の共有財産なんです。その才能を浪費せず、しっかりと成果を出していってください」という、厳しくも熱いお祝いのことばが贈られました。

伊福部昭氏の霊が早川きょーじゅ(右)のヴァイオリンに憑依し、片山さん(左)へのお祝いメッセージを語る!

「特別ゲスト」として効果音ヴァイオリニスト、早川きょーじゅさんが登場し、「ヴァイオリン霊媒師」として、片山さんの心の師・伊福部昭さんからのお祝いメッセージを霊界から伝えてくれたあとは、いよいよ片山さんのコーナー。「秘蔵の映像」をもってきてくださるということでしたが、それはなんと「テレビ番組の出演者クレジット集」(笑)。「えんえん映画やテレビドラマのスタッフキャストの字幕が写っているだけ」のもので、「小6から中2までにノートに書き写すために録っては消してを繰り返していたビデオテープの、その録っては消してをやめたところで残った映像2時間」(片山さんのメールより)を映しながら、片山さんご本人が抱腹絶倒の同時解説。『風と雲と虹と』『元禄太平記』『水戸黄門』などなど……。ああ、片山さんはこどものときから片山さんだったんだ、と出席者一同ミョーにナットク。

『元禄太平記』(1975)のクレジット映像を観ながら、「このころの大河ドラマはよかった!」と思わず力のはいる片山さん

近代日本の右翼思想』の編集担当で、現在ナクソスのCD解説集を編集されている講談社の山崎比呂志さんのお祝いのことばののち、片山さんのご挨拶をいただき、アルテスから花束贈呈。濃密な2時間は幕を閉じました。

ちなみにご出席者へのアルテスからのおみやげは、今年6月にジュンク堂書店新宿店でおこなわれた片山さんと佐々木敦さんのトークセッションを収録した小冊子「濃密爆談──音楽批評についてこい!」でした(このパーティのみの限定品)。

[木村]

2008年12月13日

小沼純一さんとヴァイオリニストの瀬崎明日香さんのレクチャー

11/22に発売した小沼純一さんの『無伴奏』。版元ドットコムの12/3付けメールニュースで新刊アクセスランキングの3位に入るなど、たいへん好評をいただいています。

さて、少し前のエントリでお知らせしたとおり、小沼純一さんが『無伴奏』の発刊にあわせて、朝日カルチャーセンター新宿で公開講座を開きます。

公開講座 無伴奏ヴァイオリン作品の魅力──イザイを中心にバッハから20世紀の作品まで
講師:小沼純一(早稲田大学教授)
ゲスト:瀬崎明日香(ヴァイオリニスト)
日時:2008/12/13(土) 18:30〜20:00
受講料:会員3,570円/一般4,200円(入会不要)/ACC学生会員1,500円(要学生証)
場所:新宿住友ビル7F 朝日カルチャーセンター(申し込みは4F受付)
http://www.asahiculture-shinjuku.com/LES/detail.asp?CNO=30973&userflg=0
(ネットからの申し込みもできます)

ゲストの瀬崎明日香さんはイザイ《無伴奏ソナタ》でデビューをかざったヴァイオリニスト。『無伴奏』のなかで中心的にとりあげられたイザイの名曲ですが、実演を聴くチャンスはあまり多いとはいえません。この機会にぜひ、著者のトークと素晴らしい演奏をお楽しみください。

[木村]

2008年12月13日

東京芸術大学で片山杜秀さんのトークショー

東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科の学生によるオープンプロジェクト『千住 Art Path 2008』で行われるトークセッション「ART TALKS」に、片山杜秀さんがゲストの一人として出演します。お題は「音楽を批評すること:『音盤考現学』と『音盤博物誌』」、と弊社の本のタイトルをあげていただいております。これはぜひとも足を運ばなければ!

●『千住 Art Path 2008』特別企画「ART TALKS」
●ホスト:毛利嘉孝(東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科准教授)
○12月20日(土)
 14:00-15:30 テクノロジーとアート:メディアアートの現在
        四方幸子(キュレーター、東京造形大学特任教授)
 16:00-17:30 アートと想像力:視聴覚交換マシン、ポストペットから「オープンスカイ」プロジェクトまで
        八谷和彦(メディア・アーティスト)
○12月21日(日)
 14:00-15:30 デジタル時代の音楽:著作権、音楽産業、そして音楽文化
        津田大介(IT・音楽ジャーナリスト)
 16:00-17:30 音楽を批評すること:『音盤考現学』と『音盤博物誌』
        片山杜秀(思想史研究、音楽評論家、慶応大学准教授)
◇会場:東京芸術大学千住校地 第一講義室
◇入場無料・学外者も入場可

片山さんが出演される「ART TALK」以外にも、特別企画「声の新領域 ~松平敬・太田真紀 現代声楽曲コンサート~」「冨田勲サラウンドプロジェクト」はじめ、学生によるプロジェクトなど、面白そうなイベントが盛りだくさんです。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。『千住 Art Path 2008』の詳細は、下記公式サイトをご覧ください。

公式サイト http://www.senjuartpath.com/

[松岡]

2008年12月13日

林田直樹さんが『無伴奏』を紹介してくださいました。

OTTAVA amoroso」にて、音楽評論家の林田直樹さんが『無伴奏』をとりあげてくださいました。「慎重な言葉遣いと集中した思考で、この作品[イザイの無伴奏ソナタ]の深部に分け入り、ヴァイオリン音楽、とりわけソロというものの孤独な本質について述べられています」と評価していただきました。

林田さんも新刊『クラシック新定番100人100曲』(アスキー新書)を出されたばかりですが、新書サイズのコンパクトな本ながら、たいへんていねいに深く掘り下げられた作品論、作曲家論となっており、まさに理想のクラシック音楽入門書といえる快著。おすすめです!

[木村]

2008年12月14日

川本三郎さんと三浦雅士さんが「2008年この3冊」に!

毎日新聞読書欄で毎年恒例の「2008年『この3冊』」。昨年は養老孟司さんが『村上春樹にご用心』を選んでくださいましたが、今年は川本三郎さんが『音盤博物誌』を、そして三浦雅士さんが『音盤考現学』を選んでくださいました!(12/14付け) それぞれ引用させていただきます。

川本三郎さん

 片山杜秀さんのクラシック評論は、なじみの薄い現代音楽の作曲家や演奏家への興味をかきたててくれる好著。音楽評論に新風が。

三浦雅士さん

『音盤考現学』は、あっけにとられるような博識と才筆によって、とりわけ日本現代音楽の面白さをほとんど強引に納得させてくれる。

川本さん、三浦さん、ありがとうございました!

[木村]

2008年12月15日

『BRUTUS』の「2009年のキーパーソン」にバレンボイムが

本日(12/15)発売の『BRUTUS』654号、「2009年のキーパーソン30人を知る本ガイド」のなかで『バレンボイム音楽論』がとりあげられました。「音楽から始まる和平。」と題して、「発言する音楽家」バレンボイムが紹介されています。

[木村]

2008年12月18日

横川理彦さんが『音盤博物誌』と『魂(ソウル)のゆくえ』をとりあげてくださいました。

Sound & Recording Magazine』2009年1月号「Books」コーナーにて、横川理彦さんが今年4月号での『音盤考現学』絶賛!に続いて、『音盤博物誌』と『魂(ソウル)のゆくえ』をとりあげてくださいました。

『音盤博物誌』については

これがまた、強烈な傑作で、批評の対象になっている作曲家や演奏家に詳しくなくても十分に楽しく読め、とても刺激的なのである。

『魂(ソウル)のゆくえ』については

南部では黒人と白人が一緒に音楽を作ることが当たり前だったことや、ファンクにロックの要素がかなり含まれていることなどが歴史的に理解できるのは大きい。(略)筆者の深い音楽愛にしっかり裏打ちされた好著だ。

と、いずれも高く評価してくださっています。

[木村]

2008年12月25日

片山さん、東京藝大にあらわる!


片山さんの前にはカセットテープを再生するために特別に用意されたラジカセが。右は司会の毛利嘉孝さん

ご報告が遅くなりましたが、12/21(日)東京藝術大学北千住キャンパスでおこなわれた「千住 Art Path 2008」でのトークセッション「ART TALKS」に、片山杜秀さんが出演しました。題して「音楽を批評すること:『音盤考現学』と『音盤博物誌』」。小学校の跡地に数年前に建てられたというモダンなキャンパスに、片山さんの超ハイテンションの絨毯爆撃トークが炸裂しました!

12/9の「ダブル受賞を祝う会」でも話題をあつめた「テレビの出演者クレジットばかり2時間収録したビデオ」のほか、今回は小学生時代の片山さんが「テレビの主題歌・挿入歌をひたすら録りまくったカセットテープ」、そして「カセットのインデックスカードでは書ききれないのでルーズリーフにひたすら列記した作詞・作曲・演奏クレジット・ノート」も初公開。司会の毛利嘉孝さんも「ぼくは片山さんと同い年のはずなんですが……」と、片山少年の飽くなき知識欲に絶句。

最後に「批評家の役割とは?」と問われた片山さん、「テクノロジーの進歩が加速する現代、作曲家が新しいテクノロジーに見合った表現様式を時間をかけて育てることが難しくなっている。新しいテクノロジーを用いながらも、旧態依然とした表現のまま止まっていることもしばしばで、そんなとき、作曲家が新しい表現様式を発見する手助けをすることも、批評家の重要な役割だと考えている」と答えていましたが、会場につどった未来のアーティストたちにはこの言葉、どのように響いたでしょうか?

[木村]


2009年01月06日

石井清司さんが『バレンボイム音楽論』に感動!

1/5付け公明新聞読書欄で『バレンボイム音楽論』がとりあげられました。評者はノンフィクション作家の石井清司さん。『変革の魂、ベートーヴェン』(ヤマハミュージックメディア)ほか大作曲家の伝記シリーズでも知られる方です。

読み易い上に、哲学や人生、宇宙にまで示唆は及び、少していねいに嚙みしめれば、身の震えるほどの感動を贈られるだろう。(略)ひとつの音譜から“全なるもの”の考察にいたる、その悟性の磨きの極地に凄みを見た。

と大絶賛してくださっています。ありがとうございました!

[木村]

2009年01月06日

小谷野敦さん、「受賞作を読む」!

1/6発売の『週刊朝日』1/16号で、比較文学研究者の小谷野敦さんが「受賞作を読む」というコラムを再開。その第1回として、『音盤考現学』『音盤博物誌』をとりあげてくださいました。

「『考現学』は現代音楽に関するもの、『博物誌』はなじみのあるクラシック音楽に関するものだ」との解釈に、編集担当者としてはびっくり。連載100回を並べただけで特段の分類はしていなかったつもりですが、「たしかに、そういわれてみれば……」と妙に納得しました。

小谷野さんのブログ「猫を償うに猫をもってせよ」にも、片山さんは何回か登場します(コチラは同ブログ内の記事を「片山杜秀」で検索した結果です)。

[木村]

2009年01月08日

バレンボイム中東公演中止

loisil-spaceさん(霞ヶ関のお役人さんだそうです)のブログで知りましたが、1/10、12に中東カタールとエジプトでおこなわれる予定だったバレンボイムとウェスト=イースタン・ディヴァン・オーケストラの結成10周年記念公演が、今回のパレスティナ自治区ガザでの戦闘激化を理由に中止になったそうです。

世界文化賞受賞者のバレンボイム氏、ガザ情勢で中東での公演中止 (1/2ページ) - MSN産経ニュース

loisil-spaceさんは『バレンボイム音楽論』の内容にもふれながら、「こういう地道な思想に基づく地道な取組は、一見すると和平への迂遠な道筋にも思えるのですが、実は、最も最短の道なのかもしれません」と述べておられます。「本来、政治がこういう時こそ、文化交流が真の威力を発揮するはずです。だからこそ、イスラエル人とパレスチナ人との混成楽団による演奏会を決行すべきだったのではないでしょうか」というloisil-spaceさんの主張に、深く同意するものです。

[木村]

2009年01月09日

『レコード芸術』1月号で片山さんW受賞特集!

ご紹介が遅くなってしまいましたが、『レコード芸術』1月号にて、4ページにわたって「片山杜秀W受賞記念特集」が組まれております。

片山さんのさまざまな表情が楽しい。

最初の2ページは「片山杜秀受賞&受賞の三ヶ月」と題し、10/1の吉田秀和賞発表、11/8の吉田秀和賞贈呈式、12/9のサントリー学芸賞贈呈式の写真、吉田秀和賞の選評、吉田秀和さんや林光さんのスピーチなどをまとめた内容。

片山さんの「脳髄」のなかを見るような書庫写真。

続く2ページは、これまでさんざん話題になってきた「片山邸1階の書庫」の写真と、片山さん本人の文章。書庫は写真1枚ではとうていその全貌をとらえきれず、さまざまなアングルから撮った数点が費やされています。引っ越しの直後にいちどお邪魔したことがありますが、もはやこんなことになっちゃってるとは……! 必見です。

[木村]

2009年01月14日

「題名のない音楽会」に片山杜秀さんが登場!

テレビ朝日の長寿番組「題名のない音楽会」が、世界に誇るべき日本の作曲家に光をあてる「日本の巨匠」というシリーズを開始。その第1回に番組の初代司会者でもあった黛敏郎をとりあげるそうですが、ゲストとして片山杜秀さんが登場し、楽曲の解説をするそうです。放映日時は2/1(日)午前9:00〜9:30。お見逃しなく!

◎詳細はこちら:
日本の近代音楽、そして「題名のない音楽会」の礎を築いた 大作曲家、黛敏郎

[木村]

2009年01月14日

今井顕さんが『バレンボイム音楽論』を書評

紀伊國屋書店のウェブサイト「KINOKUNIYA書評空間BOOKLOG」にて、ピアニストで国立音楽大学大学院教授の今井顕さんが『バレンボイム音楽論』をとりあげてくださいました。

音楽に不可欠なもののひとつに「直感」があることは間違いない。しかし直感だけで構築するには、クラシック音楽の作品は大きく複雑になり過ぎてしまった。必要なのは「知性」──これがバレンボイムのキーワードだろうか?

と評してくださっています。ありがとうございました。

[木村]

2009年01月15日

『音盤博物誌』でとりあげられたCDのまとめブログ

近藤淳也『「へんな会社」のつくり方』や津田大介『誰が「音楽」を殺すのか』(いずれも翔泳社刊)などIT系の本を中心にかずかずのヒット作を手がけられた編集者の毛利勝久さんが、ご自身のブログ「id_mohri daiarii」で「CDのまとめ」をやってくださっています(リンクは以下)。

これは便利! ありがとうございます。

id_mohri daiarii - 片山杜秀『音盤博物誌』で取り上げられていたCD

[木村]

2009年01月19日

茂木一衛さんが『バレンボイム音楽論』を書評してくださいました

『音楽現代』2月号にて、茂木一衛さんが『バレンボイム音楽論』をとりあげてくださいました。

本書のように自らの困難な実践の記録をもとにし、さらに音楽と政治の関係を具体的かつ詳細に述べたものは少なく、十分に読むに値するユニークな著作である。またバッハやモーツァルトの作品についてをはじめ純音楽的な論及により、音楽家、愛好家が啓発される箇所も多い。

と評してくださっています。ありがとうございました。

[木村]

2009年01月20日

城所孝吉さんが『バレンボイム音楽論』を書評してくださいました

『レコード芸術』2月号でベルリン在住の音楽ジャーナリスト、城所孝吉さんが『バレンボイム音楽論』をとりあげてくださいました。「彼の演奏が日によって驚くほど違い、その場その時の瞬間に強く結びついていること」に着目、本書で展開される議論やその背後にあるバレンボイムの考え方と深く結びついていることを明らかにしており、ひじょうに納得するものがありました。ありがとうございました。

[木村]

2009年01月21日

『クラシックジャーナル』で『バレンボイム音楽論』と『無伴奏』が紹介されました

『クラシックジャーナル』35号で『バレンボイム音楽論』『無伴奏』の2冊を紹介していただきました。執筆は同誌編集部の小林蕗子さん。

『バレンボイム音楽論』については、「たいへん理解しやすい言葉で翻訳されているので、読者は十分に彼の思考と対話できる。ちなみにルビも丁寧に振られており、……思想用語に不慣れな読者にも理解しやすい配慮のされた本作り」と評価していただいたのは、たいへんうれしいかぎり。「静かな詩作の時間の必要を問いかけてくれる本」と結んでくださっています。

『無伴奏』についても、「渋い地味な装丁、消え入りそうな「無伴奏」の文字なのに、なぜか目に残る本」とうれしいポイントを突いてくださったうえで、「「無伴奏」ゆえの孤独と歓びに近づこうとする著者の想いが伝わる」と評していただきました。ありがとうございました!

[木村]

2009年01月21日

北中正和さんのブログで『聴いて学ぶアイルランド音楽』が紹介されました

音楽評論家の北中正和さんが、ご自身のブログwabisabiland pop diaryで『聴いて学ぶアイルランド音楽』を、徳丸吉彦著『音楽とはなにか』(岩波書店)とともに「音楽において伝統がどのようにして生まれ、伝えられ、変化していくのか。それについて示唆に富んだ本」としてご紹介してくださいました。
「人気アーティストやCDの紹介ではなく、背景にある現場に読者を案内することによって、この本はアイルランドの音楽の伝統、変容の可能性、多様性をわかりやすく教えてくれる」と、ずばりこの本の真価を語ってくれています。北中さん、ありがとうございました!

[鈴木]

2009年01月22日

『音楽の友』で『無伴奏』を書評していただきました

『音楽の友』2月号にて、ヴァイオリニストの森元志乃さんが『無伴奏』をとりあげてくださいました。「……本書は内容的には間違いなく純然たる研究書なのだが、読んだ後に残るものはそれとは違った感触である。それはきっと筆者のスタンスが、〈研究者〉ではなく〈人〉であるからだろう」という指摘は、まさに著者・小沼さんの姿勢とこの本のありようをあらわすもの。「ヴァイオリンへのオマージュ……、優しさに満ちた本なのである」という結びもうれしく読ませていただきました。

森元さんのウェブサイト「ヴァイオリン弾きのおやど」はこちら。ブログも。

[木村]

2009年01月22日

『intoxicate』で『バレンボイム音楽論』と『無伴奏』が

タワーレコード発行のフリーマガジン『intoxicate』77号にて、『バレンボイム音楽論』と『無伴奏』がとりあげられました。

『バレンボイム音楽論』の評者は小沼純一さん。「この音楽家の抱く地平の広大さをみることができる」と評していただいています。そしてその小沼さんの著書である『無伴奏』については、タワーレコード本社の谷川和繁さんが「普段何気なく聴いている音楽への新しい視点を提示する」と書いてくださいました。

[木村]

2009年01月23日

『合唱表現』で『学ぼう指揮法』と『八橋検校13の謎』が紹介されました

『合唱表現』26号(2008/11/20)で『学ぼう指揮法Step by Step』が、続く27号(2009/02/20)では『八橋検校 十三の謎』が紹介されました。

同誌は作曲家の松下耕さんが代表編集人をつとめる季刊誌。花井哲郎さん、長谷川冴子さん、木下牧子さん、青島広志さんなどをはじめとする実力派執筆陣による内容はじつに充実したものです。毎号、新作合唱曲も掲載されています。表紙デザイン、本文の構成は菊地信義さん。発行元(東京電化)のウェブサイトはこちら

[木村]

2009年01月23日

京都新聞で『八橋検校 十三の謎』が紹介されました

お知らせするのがたいへん遅くなりましたが、昨年7/27付け京都新聞「新刊の本棚」コーナーで、『八橋検校 十三の謎』がとりあげられました。「筆者は邦楽家であり、検校ゆかりの地を訪ねて見聞きしたことなども参考に、菓子の八ツ橋との本当の関係や江戸に下った理由、京都での晩年──などの軌跡を追った」と紹介していただいています。

[木村]

2009年01月26日

『無伴奏』のbk1レビュー

オンライン書店bk1の「今週のオススメ書評」というコーナーに、『無伴奏』の書評が掲載されました!

評者は「消息子」さん。ヴァイオリンを演奏なさる方なのでしょうか、「ヴァイオリンを一人で弾くこと」と題して、小沼さんが書かれたことの本質にアプローチされています(リンクはこちら)。

もちろん、合奏のパート譜を弾いても自分の出した音に聴き入って、絶えず求める表現に向けて修正を図っていかねばならないことに違いはないのだが、無伴奏曲の場合はやはり違う。話しつつ聞くという人間の言語活動のように、相即な現象が生じ、精神はどこか沈潜して自己に向かうとともに、音を出す行為は祈りにも似てくる。

本の解説にとどまらない創造的で詩的な書評をとてもうれしく読ませていただきました。

[木村]

2009年01月26日

『ラティーナ』誌で『聴いて学ぶアイルランド音楽』書評

月刊誌『ラティーナ』2月号に音楽ジャーナリストの五十嵐正さんによる『聴いて学ぶアイルランド音楽』の書評が掲載されています。「歴史と音楽自体の特徴の解説と同じくらいに、その音楽が歌い演奏され、伝えられている「場」を重視している」と評価してくださっています。数多くのアイルランドのミュージシャンと親交を持ち、現地もよく知る五十嵐さんからのこの評、嬉しくかつ心強いです。
ちなみにこの号には「2009年、現在進行形のブラジル音楽」(そういえばカエターノ・ヴェローゾの新譜が出ていたような)のほか、クンビア、おおたか静流、ダーヴィッシュ、ハウゴー&ホイロップと、興味をそそられる記事がずらっと並んでいます。

[鈴木]

2009年01月27日

『赤旗』で『バレンボイム音楽』が書評されました

1/4付けの『しんぶん赤旗』で『バレンボイム音楽論』がとりあげられました。評者は音楽評論家の宮沢昭男さん。「まるで社会哲学者に見紛う文章だ。これが音楽家バレンボイムその人である」と評し、マエストロとウェスト=イースタン・ディヴァン・オーケストラが2005年にパレスティナ自治区ラマラでコンサートをしたくだりをとりあげて、「前年「自己責任論」吹き荒れたわが国のことを思うと、生き方を賭けた音楽との相違が歴然だ」と断ずる“熱い”書評です。ありがとうございました!

[木村]

2009年02月02日

『みすず』に広告を出しました

みすず』の1・2月合併号は毎年恒例の「読書アンケート特集」号。今年は152名の方々が1年間の読書生活のトピックスを挙げておられますが、アルテスも広告を出させていただきました。みすず書房と縁の深い2冊──『バレンボイム音楽論』(サイードとの対話『音楽と社会』は同社刊)、『無伴奏』(小沼純一さんは同社から『バッハ「ゴルトベルク変奏曲」 世界・音楽・メディア』などを出されています)──と片山杜秀さんの『音盤考現学』『音盤博物誌』をもりこんだ広告。

送っていただいた見本誌をみると、その広告の前後で武藤康史さん(評論)と蔭山宏さん(思想史)のおふたりが、『音盤考現学』と『音盤博物誌』をとりあげてくださっていました! 

淀川長治のように踊ってみせる人。吉田健一のように陶酔してみせる人。戸板康二のように天馬空を行く筆勢。著者は凄い人。(武藤さん)
音盤を題材にして縦横無尽にこれだけの密度で論じるのは至難の業である。文化を思想的に論じ、しかも柔軟性を失わない。(蔭山さん)

読めば読むほど、ほしい本が増えてしまう、困った号でもあります。ありがとうございました。

[木村]

2009年02月02日

朝日新聞で『バレンボイム音楽論』が紹介されました!

2/1付け朝日新聞読書面の「話題の本棚」のコーナーで、『バレンボイム音楽論』がとりあげられました。パレスチナ問題をテーマに「「共存」を妨げる根源を考える」と題し、カーター米元大統領の『カーター、パレスチナを語る』(晶文社)などと並べて紹介されています。

[木村]

2009年02月04日

おおしまゆたかさんがネットラジオに出演します

ミュージックプラントの野崎洋子さんがDJをつとめる文化放送のデジタル・ラジオ番組「World Music Styles 〜Ceitic Note」の2月放送分に『聴いて学ぶアイルランド音楽』の翻訳者おおしまゆたかさんが出演します。ぼくもくっついてスタジオにお邪魔してきましたが、ラジオというのは身軽で楽しいメディアですね。さてどんな番組になったか、聴くのが楽しみです。放送日は毎週木曜日午前6時〜午前8時・午後12時〜14時・午後8時〜10時と毎週日曜日午後12時〜14時で、2月いっぱい聴くことができます。この番組は文化放送『Unique the Radio』の中の一つ。他にもサラーム海上さんやミュージシャンの中島ノユブキさん、タワーレコード「intoxicate」編集部といった人たちが番組を担当しています。

メアリー・ブラックやヴェーセンをはじめ、長年にわたってアイルランドや北欧の音楽をたくさん紹介してきた野崎さんのミュージックプラントでのお仕事ぶりは、ファンの方々にはおなじみですよね。個人的にもたいへんお世話になっていて、アルテス立ち上げに向けて背中を押してくれた一人でもあります。

番組内容の詳細については野崎さんのブログで紹介されていますので、そちらをご覧下さい。

[鈴木]

2009年02月05日

朝日新聞で『バレンボイム音楽論』が!(続報)

2/1(日)の朝日新聞読書面で『バレンボイム音楽論』が紹介されたことは既報のとおりですが、朝日新聞のウェブサイトに記事がアップされましたので、続報としてお知らせします。

asahi.com - パレスチナ問題 「共存」を妨げる根源を考える

[木村]

2009年02月05日

『バレンボイム音楽論』、ミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞!

音楽評論家・ライター、オーディオ評論家、DJ、音楽学者など約200名で構成される「ミュージック・ペンクラブ・ジャパン」(旧称:音楽執筆者協議会)が、音楽界の全プロダクツやイベントを対象に選定する「ミュージック・ペンクラブ音楽賞」。第21回を迎える同賞の「クラシック部門著作出版物賞」に、『バレンボイム音楽論』が選ばれました!

音楽についての専門的な執筆活動を続けておられる会員のみなさんが、全員参加し、自主投票によって選定されるとのことで、たいへん名誉なことと感じております。授賞式は3/30(月)。他の部門の受賞作など、詳細がわかりましたら、またお知らせいたします。

[木村]

2009年02月09日

『みすず』1・2月合併号(続報)

既報につづき──。p.10-11に掲載された川那部浩哉さん(生態学)が『音盤博物誌』を選んでくださっていました。

 片山杜秀さんの『音盤博物誌』(アルテスパブリッシング)は、先著『音盤考現学』をさらに越えている。武満徹・黛敏郎ご両人を大和的原型と奈良的原型に対比したり、「訛る」「訛らない」の演奏にグローバリズムを見出したり、一九三〇年代生まれの「上手に年をとりにくい」世代の岩城裕之さんの円熟は肉体の老化に由来する優れものと論じたり(私もじつは同世代)、意表をつきながら多いに考えさせられ、かつ改めて聴く気を勃然と起させる。

たしかに『博物誌』は、『考現学』で確立された“芸風”がさらに進化し、自在の境地で遊ぶ片山さんの筆致もまた味わいどころ。それにしても、いろんな分野の方が読んでくださって、うれしいかぎりです。

[木村]

2009年02月20日

小沼さん+無伴奏6時間!

小沼純一さんがミュージックバードに出演し、『無伴奏』を語ります。番組の詳細は以下。

3月1日(日)18:00〜24:00 再放送3月7日(土)12:00〜18:00
ウィークエンド・スペシャル〜「無伴奏」ラビリンス
MUSICBIRD THE CLASSIC

3月1日/「無伴奏」ラビリンス! (ゲスト・小沼純一)
3月1日は、昨年暮れ、『無伴奏』(アルテスパブリッシング)と題した著書を発表した音楽文化論の小沼純一氏を迎えます。バッハ(以前)からイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタに至る無伴奏ヴァイオリン曲の系譜をたどり、一人で演奏することの意味、そしてヨーロッパの作品に刻印されたフィドルの記憶などを語ります。最初の1時間は著書に基づいた対談、そしてあとの5時間は小沼氏の選曲による「300年にわたる無伴奏ヴァイオリンのラビリンス!」。聴き応えあります。

http://www.musicbird.jp/channels/musicbird/theclassic/index.html#the_classic

※MUSICBIRDはTOKYO FMグループの超高音質CS衛星デジタルラジオ。
クラシック、ジャズ、KAYO-ENKAなどジャンル別に10のチャンネルがあり、これを聴くには専用のチューナーとアンテナが必要。ただ今、チューナーとアンテナを無料でレンタルする「PCM Fun Club」の会員募集中。
お問合せは03-3221-9000
http://www.musicbird.jp/
PCMファンクラブのお申し込みは03-3261-8155
http://www.musicbird.jp/musicbird/ch_all.html

なお、音楽プロデューサーの平井洋さんのブログでも、この番組が紹介されています。

放送予定の「無伴奏」名曲の数々は以下のとおりです。

テレマン/無伴奏ヴァイオリンのための幻想曲第1番 変ロ長調  寺神戸亮(Vn)
バルツァー/「ジョン、来て、キスして」によるディヴィジョン ト長調  寺神戸亮(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番ト短調BWV1001  ギドン・クレーメル(Vn)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調Op27-1  ギドン・クレーメル(Vn)
パガニーニ/24の奇想曲第24番イ短調  トーマス・ツェートマイヤー(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調BWV1006  アルテュール・グリュミオー(Vn)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調Op27-2  ローラン・コルシア(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番二短調BWV1004  シギスヴァルト・クイケン(Vn)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番二短調「バラード」Op27-3  瀬﨑明日香(Vn)
クライスラー/レシタティーヴォとカプリスOp6  大谷康子(Vn)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番ホ短調Op27-4  トーマス・ツェートマイヤー(Vn)
アイルランド伝承曲/マリンの少年たち~砂砂利  トミー・ピープルズ(フィドル)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第5番ト長調Op27-5  ローラン・コルシア(Vn)
ヒンデミット/無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp31-2  イリヤ・グリンゴルツ(Vn)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番ホ長調Op27-6  瀬川祥子(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番ロ短調BWV1002  ヘンリク・シェリング(Vn)
バルトーク/無伴奏ヴァイオリン・ソナタSz117  ミリヤム・コンツェン(Vn)
プロコフィエフ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調Op115  ギドン・クレーメル(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調BWV1003  ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)
オネゲル/無伴奏ヴァイオリン・ソナタH143  ドン=スク・カン(Vn)
ベリオ/セクエンツァⅧ  ジャンヌ=マリー・コンケール(Vn)
高橋悠治/7つのバラがやぶにさく  鈴木理恵子(Vn)
J.S.バッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第第3番ハ長調BWV1005  ギドン・クレーメル(Vn)

[木村]

2009年02月22日

新・音樂夜噺に『ポップ・アフリカ700』の荻原さん出演!

今週末に発売となる『ポップ・アフリカ700』の著者・荻原和也さんが、ジプシー研究家としても知られる関口義人さんが主宰するイヴェント、新・音樂夜噺第33夜に出演します。題して「アフリカン・ポップスの半世紀」。北中正和さんを聴き手になっていただくという光栄なセッティングです。ご来場の方には特典もご用意しますので、どうぞお楽しみに。

[鈴木]

2009年03月01日

『ポップ・アフリカ700』の荻原和也さんがサラーム海上さんのラジオに出演!

『ポップ・アフリカ700』の著者・荻原和也さんが、“よろずエキゾ風物ライター”サラーム海上さんのインターネット・ラジオ番組「Orient Express」に出演しました。この本について語りながら、とっておきのアフリカン・ポップスを紹介してくれています。初回放送は28日でしたが、3月4日(水)の午前8時~10時、午後2時~ 4時、午後10時~12時の3回、再放送がありますので、ぜひお聴きください。

[鈴木]

2009年03月02日

信濃毎日新聞で『八橋検校 十三の謎』が紹介されました

2/26付け信濃毎日新聞の「信州楽学」というコーナーで、長野市在住の文筆家、北沢房子さんが『八橋検校 十三の謎』を紹介してくださいました。昭和30年頃、すでに直系が絶えたと思われていた八橋流箏曲が松代に伝承されていたことが「発見」され,ただひとりの伝承者・真田志んさん(当時すでに70代)は、自分が若き日に学んだこの美しい箏曲が絶えようとしていることを知り、その後の人生を八橋流復興に捧げる──本のなかでも謎解きのクライマックスにあたるドラマティックな部分ですね。『八犬伝』でもおなじみの真田家がなぜ松代に封ぜられ、なぜ八橋流がそこに伝承されたのか……まさに、事実は小説よりも奇なり、です。あとはぜひ本を読んでみてください。

[木村]

2009年03月13日

日経ビジネスONLINEで『バレンボイム音楽論』と『音盤考現学』が紹介されました。

書物漂流」というコーナーで、「心をいやす音楽の世界」と題して、松島駿二郎さんが『バレンボイム音楽論』と『音盤考現学』を紹介してくださいました。

 オーケストラの奏者は2つのことを同時にしなくてはならない。たとえばパレスチナ人のビオラ奏者は、自分で奏でる音を聞きながら、隣のイスラエル人のバイオリン奏者の音も同時に聞いて、美しいハーモニーをつくり出さなくてはならない。

 バレンボイムはこれまで、いかなる大国の首脳も成し得なかったパレスチナとイスラエルの両者の、お互いの声に耳を傾ける、というハーモニーをつくったわけである。

 音楽のハーモニーの力を改めて感じさせられた。 (『バレンボイム音楽論』について)

 改めて通読してみると、日本の西洋音楽受容の偏りぶりが、通奏低音のように伝わってきて、心が震える気がした。(『音盤考現学』について)

ありがとうございました。

[木村]

2009年03月15日

堀江敏幸さんが『バレンボイム音楽論』を絶賛!

本日(3/15)付けの中日新聞・東京新聞に『バレンボイム音楽論』の書評が掲載されました。評者は作家の堀江敏幸さん!

「他者の声を聞く重要性」
http://www.tokyo-np.co.jp/book/shohyo/shohyo2009031504.html

 感性や情動は、理性とむすびついたとき、はじめて豊かなものとなる。その豊かさのなかで、音楽は私たちに過去と現在をつなげる術を教えてくれる。「それぞれの声部の主張を把握しながら複数の声部を同時に聞き取る能力」の重要性。他者の声を聞かずして自分の声は生きない。知性と感情と気質の均衡を養う音楽は、要するに他者を理解するための、最も基本的な手段となりうるのだ。バレンボイムの耳はその、人としての原音に向けられていたのである。

本書の日本版タイトルをあえて「音楽論」としたのも、そして副題を「対話と共存のフーガ」としたのも、まさに堀江さんがおっしゃるように、「音楽を学ぶことが、他者と共存するための理性を養う」というマエストロの信念に共感したからです。そこを深く汲んでくださったことを、心からうれしく思います。

[木村]

2009年04月14日

北中正和さんのブログで『証言!日本のロック70's』が紹介されました

音楽評論家の北中正和さんがご自身のブログ「wabisabiland pop diary」で『証言!日本のロック70's』を紹介してくださいました。うれしいので以下長めに引用させてもらいます。

歴史に残る仕事をしてきた人たちによる回想は社会的なところまで含めてけっこうシリアスな話なのだが、ぼくらが取材してもだいたいは記事にするときに省いてしまうような内輪話まできちんと(笑)活字にしてあるので、それがおもしろい。評論家がくそみそにけなされていたりして、ちょっとそれはどうなのと言いたくなるところもあるが、だからこそおもしろいと言える。ありそうでなかった本だ。

いやほんとにそういう本なんです。異論反論歓迎!^^

[鈴木]

2009年04月15日

『スタジオボイス』誌で『ポップ・アフリカ700』が紹介されました

誌面のデザインが変わった『スタジオボイス』誌5月号「BOOKS」コーナー(p87)で、『ポップ・アフリカ700』が紹介されました。「各国の概括的な状況をふまえながら、その土地のもっともアクチュアルな反映として音盤を短評したレコード・ガイドだ」「なんといっても広大なアフリカ大陸を丸抱えした著者の熱意に感服する」と嬉しいレビューです。イニシャルのMさんは新編集長かな? ちなみに他には青木淳悟の新作、岡林信康の復刊、赤木智弘の新刊などが紹介されています。

[鈴木]

2009年04月17日

THE MUSIC PLANTさんが!

アイルランドのルナサやスウェーデンのヴェーセン(来週来日!)などのトラッド、はたまたロビン・ヒッチコック、グレン・ティルブルックといったロック寄りの人たちのCDリリースや招聘でおなじみのTHE MUSIC PLANTさんのブログで、『証言!日本のロック70's』(売れゆき良好!)を紹介してくれました。そうなんです、日本の音楽媒体ではなぜか評価されないプログレ・シーンからの魂の叫び^^も載っている本なんです、これ。そちら方面のみなさんも、ぜひご一読を。ヴェーセン・ファンのみなさんには来週お目にかかりましょう!

[鈴木]

2009年04月18日

中村とうようさんが『ポップ・アフリカ700』を激賞!

『ミュージック・マガジン』誌5月号で中村とうようさんが『ポップ・アフリカ700』を激賞、絶賛してくださいました! 冒頭いきなり「うーん、スゴい! 参りました!! 海外のを中心に各分野のディスクガイドを見てきたけど、これは他の追随をまったく許さない名著だ」ですよ! いや〜これは光栄というかとにかく大感激です。ぼくらの世代でいま音楽を仕事にしている人の中には多いと思いますけど、とうようさんに導かれてここまで来たようなものですし、とくにアフリカ音楽に目を開かせてくれたのはまさにとうようさんのおかげ。そのとうようさんがここまで誉めてくださるとは! 「コレクション自慢じゃなくレコードを通したアフリカ音楽のガイドという役割を、実に誠実に果たしている」「人名辞典など存在しないアフリカ音楽という分野だけに、有り難い」「彼は冷静さの底に熱い心を持続しており、だからこそこんな凄い本が書けたんですね」と、ほんとにもうありがたいとしかいいようがありません。しかもお買い上げいただいたようで、恐縮至極です(在庫がすぐに無くなって献本がほとんどできなかったんです^^;)。えー、というわけですから、この際ぜひとも一家に一冊ということで、よろしくお願いします!     

[鈴木]

2009年04月30日

荻原さんがNHK−FM『ウィークエンド・サンシャイン』に出演します

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ピーター・バラカンさんが10年以上DJを続けているNHK−FMの番組『ウィークエンド・サンシャイン』に、『ポップ・アフリカ700』の著者・荻原和也さんが出演します。気持ちのいい青空が広がった昨日、収録があったので、ぼくもスタジオにお邪魔してきました。ナイジェリアの音楽ばかりを、貴重な録音も含めてたっぷりとお楽しみいただきます。荻原さんのトークは、ピーターさんにも番組のスタッフの方々にも「ラジオ出演が二度目とはとても思えない」と大絶賛でした。放送は5月9日(土)朝7時15分〜9時です。乞うご期待。

[鈴木]

2009年05月01日

ミュージック・ペンクラブのサイトで『証言!日本のロック70's』が紹介されました

先だって『バレンボイム音楽論』に賞を下さったミュージック・ペンクラブのウェブサイトで、『証言!日本のロック70's』が紹介されました。じつはこのレビュー・ページ、初めて見たんですが、充実していてびっくり。御大岩浪洋三さんをはじめ中川五郎さん、サエキけんぞうさん、原田和典さん、菊田俊介さんといった方々がずいぶん多くのCDや書籍のレビューを執筆されています。『証言!日本のロック70's』が出てくるのはぐぐ〜〜っとスクロールして後半に入ったあたりで、広田寛治さんが『それぞれはきわめて主観的な見解を述べているのだが、各回の参加者の話を総合すると、そこからは鮮やかに時代の姿が浮かび上がってくる』と、本書の意図をきっちり読み取ってくださっています。ありがとうございました。

[鈴木]

2009年05月13日

柴田元幸さんが『無伴奏』を!

下北沢の個性派出版社フリースタイルが出している不定期(?)刊行物『フリースタイル』8号(2009年春号)にて、柴田元幸さんが『無伴奏』をとりあげてくださいました。「いつもながら文章が音楽。」と簡潔ながらじわっとくる評文がうれしいです。

[木村]

2009年05月16日

矢澤孝樹さんが『リヒャルト・シュトラウス 「自画像」としてのオペラ』を絶賛してくださいました!

『レコード芸術』はじめ各誌で執筆活動をされている、水戸芸術館・主任学芸員の矢澤孝樹さんがブログで、『リヒャルト・シュトラウス 「自画像」としてのオペラ』を「いやあ、超面白い!」「ホフマンスタールの死後以降、R.シュトラウスの創作意欲に再度火をつけたユダヤ人作家ツヴァイクとの幸福な共同作業、しのびよるナチの魔の手との虚実入り乱れるやりとり、運命的な転換をもたらした一通の手紙…いやもう、たいへんな資料の裏付けと深い読みに支えられた上質のミステリーですよ。」と絶賛してくださいました。ありがとうございます。矢澤さんが書いてくださったとおり、旧来のR.シュトラウス観が覆される読み応え満点の1冊です。

[松岡]

2009年05月27日

日本経済新聞で『証言!日本のロック70's』が紹介されました

5月24日付け日本経済新聞読書欄で『証言!日本のロック70's』が紹介されました。残念ながら書影と署名はないので、記者の方だと思いますが、“「日本語ロック論争」もミュージシャン個人の視点からみると、別の解釈があって新鮮だ。マニアックな話が出てくるが、非常に丁寧な注記があって読み進めやすい”と評していただきました。ありがとうございます! 依然好調につき、第2弾の編集作業にも入ったところです。

[鈴木]

2009年05月27日

『ポップ・アフリカ700』がMPC LAND6月号でレビューされました

各ジャンルの音楽やオーディオの評論に携わる方々の組織「ミュージック・ペンクラブ」の
ウェブサイトに設けられたMPC LAND6月号のレビューに『ポップ・アフリカ700』が取り上げられました。評者は北中正和さん。「CD時代以降のこの種のディスク・ガイドとしてはたぶん世界で唯一の本」「アフリカ音楽入門の決定版」とお褒めいただきました。ありがとうございます!

[鈴木]

2009年06月04日

激論!岡田暁生VS片山杜秀──京都の陣

かねてからお知らせしていたとおり、一昨日(6/2)、京都大学人文科学研究所主催の「人文研アカデミー」にて、岡田暁生さんと片山杜秀さんの対談「21世紀の音楽批評を考える」が開催されました。

まずはこちらのチラシをごらんください!
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/academy/2009/music-criticism.html

始まるまえから「えらいこっちゃ!」と思わせるこのド迫力のチラシ(どなたがデザインしたのか、ナイスです)が功を奏したのか、配布物も椅子も早々に足りなくなる盛況ぶり。熱気むんむんの会場に乗り込み、席についたふたりは、のっけからフルスロットルで飛ばす飛ばす。あっという間の2時間でした。

激論中の片山杜秀氏(左)と岡田暁生氏(右)

内容は近い将来、アルテスから刊行される単行本に収録予定ですが、少しだけご紹介しましょう。前半のお題は「批評と暴力」。音楽批評とは作曲家や演奏家のいとなみを高みから見おろし、一方的に価値判断をし、ときに断罪したりする「暴力」なのか、あるいはしょせんマイナーな分野なのに際限なくタコツボ化する音楽界に公論を形成せしめることの「無力」を表すだけのいとなみなのか、といったシリアスなトーク。

休憩をはさんでの後半のお題は「批評と文脈」。なんとなんと、1970年代の人気テレビドラマ『非情のライセンス』のテーマ曲(渡辺岳夫作曲)をオープニング映像を観ながら聴いたあと、この曲について、まったくなんの制限ももうけずふたりがそれぞれ自由に書いた批評文をネタにトークが展開。「この曲は素晴らしいと確信するけれども、作品についての文脈(周辺情報)を知らない」と自覚する岡田さんと、「ありとあらゆる文脈をこれでもかこれでもかと繰り出し、曲そのものについての判断は読者にゆだねる」片山さんの批評スタイルの違いから、「批評にとって文脈とは」というテーマがあぶりだされました。

天知茂(会田刑事)が渋い!

そして最後に岡田さんの指名により、フロアにいた3人から質問が。三輪眞弘さん(作曲家、情報科学芸術大学院大学教授)、王寺賢太さん(フランス文学史、京都大学人文研准教授)、小関隆(イギリス・アイルランド近現代史、京都大学人文研准教授)という「尋常じゃなく鋭い」(岡田さん評)3人の質問には、さすがのふたりも時間もなく準備もない状態では答えられず、「宿題にさせていただきます」(笑)。

このふたりのトーク、こんどは東京で開催予定。そのときには「宿題」にも答えがでるはずです。まだまだ目が離せないこの論戦のゆくえにご注目ください!

[木村]

2009年06月15日

CLASSICAで飯尾洋一さんが『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』を絶賛!

CLASSICAで、飯尾洋一さんが「これは大変な力作」「現地で一次資料をはじめとする多くの資料・文献に触れた著者にしか書けない本であり、広瀬さんのシュトラウスへの情熱や見識が300ページ以上にわたってぎっしりと詰まった好著」と絶賛してくださいました!続けて「研究書として立派だっていうこと以上にワタシが感心したのは、この本が実に読みやすく、読み手に対して「読書の楽しみ」まで与えてくれるところ」「そういう音楽書は決して多くはないし、書き手の側に立てば、これは全身全霊を尽くして一種の奇跡を起こしてようやく実現できることだと思う」とも。ありがとうございます。広瀬さんの情熱がこもった1冊、ぜひ手に取ってご覧ください。

2009年06月15日

読売新聞で『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』が紹介されました

6月14日付け読売新聞書評欄「記者が選ぶ」のコーナーで、『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』が紹介されました。「興味深い研究書が登場した」「ナチスとシュトラウスの関係などについて、多くの資料に当たりながら掘り下げていく力作だ」と評していただきました。どうもありがとうございました。

2009年06月20日

神戸新聞で岡田×片山対談が紹介されました

6/2に京都大学においておこなわれた岡田暁生さんと片山杜秀さんの対談「21世紀の音楽批評を語る」について、神戸新聞が写真入りで報じています(以下は6/16付け同紙ウェブサイト)。

音楽批評の未来像は 岡田暁生氏と片山杜秀氏対談(神戸新聞)
http://www.kobe-np.co.jp/news/bunka/0002026355.shtml

同対談は本日(6/20)付けの朝日新聞大阪版でも紹介された模様です。

[木村]

2009年06月23日

『レコード・コレクターズ』と『ミュージック・マガジン』で『証言!日本のロック70's』が紹介されました

『レコード・コレクターズ』7月号では森サリーさんが「音楽産業や現在のロックの現状への危機感、通好みの裏話もトークならでは」「現場感のない考察のフリした感想文や自己陶酔形の提灯本とは異なって、各人の自分史が音楽史にもなっており、さまざまな立脚点から楽しめる」と、『ミュージック・マガジン』7月号では志田歩さんが「刺激的で生々しい話題が満載だ。日本のロック・シーン全体を俯瞰したアカデミックな分析というよりも、70年代邦人ロッカーの英米のシーンに対するリアルな視点を知ることができたのが、特に興味深い」と評していただきました。こちらが考えていた以上にヴィヴィッドな反応があってうれしいかぎり。続編は10月の刊行を目指して編集中です!

[鈴木]

2009年06月29日

岡田×片山対談が朝日新聞大阪版で

先日も少しご紹介しましたが、6/19(金)の朝日新聞大阪版夕刊で、6/2に京都大学人文科学研究所でおこなわれた岡田暁生さんと片山杜秀さんの対談が紹介されました(文:大村治郎記者)。「音楽は、推理し、読み解くことが楽しい芸術だ。音楽批評家は幅広い知識を駆使し、魅力や背景をもっと知らせてほしい」と書かれていますが、まったく同感です。

また6/16(火)には京都大学新聞でもこのイヴェントが報じられました。

[木村]

2009年07月07日

『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』出版記念講演会、盛会御礼!

去る7/4に行なわれた『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』出版記念講演会は、主催者の予想を超える盛況ぶり! 用意していた配布資料が足りずに慌てる場面もありましたが、そんな熱気むんむん、興味津々な雰囲気のなか、著者の広瀬大介さんによる講演は、本書の重要な脇役とも言うべき、ロマン・ロランの話題に焦点をあてたもの。本には盛り込めなかった話や仮説も、数多く披露してくださいました。また、本書の主題となっているオペラ《無口な女》の貴重な映像も観ることができ、会場の皆様も大満喫といった様子でした。

熱のこもった口調で語る広瀬大介さん

そして講演会の後に行なわれたサイン会には長蛇の列が! 当日の即売会でご購入いただいた方、既に手に入れて読み、あちこちマーキングした本をお持ちいただいた方、さまざまな方にお会いできました。多くの方に本が愛されているのを間近で見るのは、版元としても、たいへん大きな喜びでした。

ご来場の皆様、どうもありがとうございました!

[松岡]

1冊1冊ていねいにサインをする広瀬さん

2009年07月15日

フルトヴェングラー・センターの会報で、『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』が紹介されました

フルトヴェングラーの研究や情報提供、研究会、交流会などを行なっているフルトヴェングラー・センターの会報(第22号)で、『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』が紹介されました。

ナチス政権下のドイツで、リヒャルト・シュトラウスとフルトヴェングラーは、それぞれ帝国音楽院の総裁と副総裁の地位にあり、後に二人ともその職を追われます。

本書では、リヒャルト・シュトラウスが、この要職を務めながらもユダヤ人作家ツヴァイクとの共作をどのように続けたか、ナチ側の執拗な干渉にどう対していったのかが、詳しく調査・研究されていることに触れ、「R.シュトラウスの置かれた環境や行動にフルトヴェングラーを照らし合わせて考えることで、フルトヴェングラーに対する理解がより深まる」と紹介していただきました。

どうもありがとうございました。

[松岡]

2009年07月15日

『音楽文化の創造』で『学ぼう指揮法』が紹介されました

財団法人音楽文化創造が年4回発行している雑誌『音楽文化の創造(CMC)』53号(2009年夏号)にて、『学ぼう指揮法Step by Step』が紹介されました。

生涯学習のサークルや社会教育の現場で、図らずも指揮をすることになった時など強い味方となってくれるだろうし、本格的に学ぶ入門書としても楽しく学べそうだ。

と評していただいています。ありがとうございました。

[木村]

2009年07月15日

『ハーモニー』で『音楽通論』が紹介されました

全日本合唱連盟が年4回発行する会報『ハーモニー』にて、『キーワード150 音楽通論』が紹介されました。「音楽についての基礎教養を増やしたい人はぜひ」と薦めていただいています。ありがとうございました。

[木村]

2009年07月22日

日本経済新聞で『外交官の耳〜』がとりあげられました

7/19付日本経済新聞読書欄にて『外交官の耳、作曲家の眼』が紹介されました。

……政治と音楽の両方が視野に入った文章には広がりがある。(略)厳しい体験談にもどこかしら品格があるのは、音楽のおかげか。専門的な音楽論の部分も、比喩表現などが美しい。

と、たいへんていねいに読みこんでいただき、ありがたいかぎりです。

[木村]

2009年07月22日

『月刊美術』で『パウル・クレーの文字絵』が紹介されました

月刊美術』8月号の「気になる本」のコーナーで、『パウル・クレーの文字絵』がとりあげられました。

傍流の仕事として見過ごされがちな作品に光を当て、クレー芸術の核心に迫ろうとする新たな論考。

と評していただきました。ありがとうございます。

[木村]

2009年07月22日

「レコード芸術」で『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』が紹介されました

レコード芸術』8月号で、矢澤孝樹さんが『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』を書評してくださいました。

本書の前半では往復書簡を中心とした《無口な女》の作曲経緯が描かれ、後半ではオーケストレーションなど作品自体の内容を解析している構成を説明した後で、

歴史的状況と作品とが2枚のレンズとなってぴたりと重なり、それを通したR.シュトラウスの顔は私たちには未知の表情をしている。鮮やかな一冊だ。

と評していただきました。ブログに引き続きの絶賛、ありがとうございます。

[松岡]

2009年07月23日

『週刊朝日』で『S&G全曲解説』が紹介されました

週刊朝日』7/31号「週刊図書館」にて、『サイモン&ガーファンクル全曲解説』がとりあげられました。「S&G再入門には最適の一冊だ」と評していただいています。ありがとうございました!

[木村]

2009年07月24日

『音楽の聴き方』にアルテスの本が3冊も!

岡田暁生さんの話題の新刊『音楽の聴き方』(中公新書)はもうお読みになりましたか? ハウツー本ふうの書名ではありますが、そのじつ、「音楽を聴くって、そもそもどういうことなのか」という深遠な問いに、岡田さんならではの緻密かつ独創的なアプローチででたいへん説得力のある答えを提示してくれていて、最近の音楽書のなかではサイコーにエキサイティングな書物のひとつです。そして、なんとなんと、巻末の「文献ガイド」のなかにアルテスの本を3冊も紹介してくださっているのです!

まずは『バレンボイム音楽論』──

この高名な指揮者/ピアニストの驚くべき教養の豊かさもさることながら、今日なおクラシック音楽に託すことが出来る「希望」について語る情熱的な口調が感動的である。

そして『音盤考現学』と『音盤博物誌』──

驚倒するほかない著者の博覧強記とあいまって、これは言葉の最良の意味での奇書とも呼ぶべき性格の本だが、二一世紀の音楽批評の一つの出発点であると同時に、その最初の金字塔であると言って過言ではない。

これから長く読みつがれるであろう新書の文献ガイドに、このようなかたちで紹介していただけたのは、ほんとうに光栄なことです。ありがとうございました。

[木村]

2009年07月24日

『新文化』で『S&G全曲解説』が紹介されました

7/23付けの『新文化』の「ウチのイチ押し」コーナーで、『サイモン&ガーファンクル全曲解説』がとりあげられました。弊社にも取材に来ていただき、本もていねいに読みこんでいただいての紹介記事で、ありがたいかぎりです。「編集担当より一言」として木村のコメントも載ってます。

[木村]

2009年07月31日

日経新聞に『S&G全曲解説』書評掲載!

日本経済新聞7/22付け夕刊で『サイモン&ガーファンクル全曲解説』が紹介されました。

音楽理論に明るくないと読み進めるのに骨が折れるかもしれないが、サイモンの巧妙な曲作りを解明するにはここまでやるべき必然性がある。

著者の佐藤実さんがめざしたのは、作曲家/ギタリストとして語られることの少ないポール・サイモンの再評価でもありますから、「ここまでやるべき必然性がある」といっていただけたのは、心強いです。ありがとうございました。

[木村]

2009年07月31日

「MPC Land Review」にて『S&G全曲解説』が紹介されました

ミュージック・ペンクラブ・ジャパンのウェブサイトにて月刊でリリースされている「MPC Land Review」8月号に、『サイモン&ガーファンクル全曲解説』の書評が掲載されました。評してくださったのは、音楽ライターの滝上よう子さん。

著者は専門的知識を駆使し、根拠を提示した上で類推を図る等、示唆に富む分析も多く説得力がある。また関連アーティストの参考アルバムも紹介する等、親切丁寧な作りで、ファン必読の書となっている。

と評してくださっています。ありがとうございました。

このページ、はじめて拝見しましたが、錚々たる執筆陣が、毎月膨大な数のCD、DVD、書籍などをレビューしているんですね。驚きました。

[木村]

2009年08月17日

『レコード・コレクターズ』に『S&G全曲解説』書評

『レコード・コレクターズ』9月号にて小川真一さんが『サイモン&ガーファンクル全曲解説』を書評してくださいました。「まさに労作の名に相応しい素晴らしい内容」とたいへん高く評価していただいています。

筆者がひとりということもあり、視点にブレがなく、実に明瞭にサイモン&ガーファンクル像がみえてくる。そしてその中から、二人がどうして別々の道を歩まねばならなかったかという物語までもが、静かに浮かび上がってくる。

というの指摘もたいへんうれしいものです。

こちらは同誌の携帯用サイト(もちろん、PCからも見られます)。
http://www4.kmaga.jp/reco/

[木村]

2009年08月20日

『CDジャーナル』に『S&G全曲解説』書評

CDジャーナル』9月号で『サイモン&ガーファンクル全曲解説』が紹介されました。

作品によっては辛口の評価を下すあたりに、S&Gに対する著者の並々ならぬ愛情が感じられる。“ギタリスト”としてのポールの才能に言及した点も、新鮮な発見があり、非常に面白い。

と評していただきました。

[木村]

2009年08月26日

『ピアノの本』に『パウル・クレーの文字絵』書評

『ピアノの本』206号(2009年9月号)で、小沼純一さんが『パウル・クレーの文字絵』を書評してくださいました。

創造行為への迫り、そして、一個人のみで完結することのない、社会性というようなことが、創造とどうかかわるのか。そうしたことが俎上にあげられ、それは、たしかにここではクレーという画家ではあるけれども、ひとりの音楽家を捉えるときの視覚をも喚起してくれる。

弊社にとっては数少ない「音楽書ではない本」ですが、このように評してくださってとてもうれしく思います。

[木村]

2009年08月26日

きたやまおさむさんのビートルズ特番情報

昨夜(8/25)、ニッポン放送イマジン・スタジオにて、「きたやまおさむ『ビートルズを知らない子どもたちへ』」と題されたイヴェントがあり、木村・船山の2名で参加してきました。

9/9のビートルズの全CDリマスター再発とアルテスの9月新刊『ビートルズを知らない子どもたちへ』をネタに、上柳昌彦アナウンサーがきたやまさんに「あの革命はなんだったのか」をテーマに、ビートルズの魅力や謎、現代人にとっての意味などを根掘り葉掘り聞き出すという内容。

この内容は9/6(日)19:00-21:00に放送される予定です。昨日のイヴェントでは「解禁前」とのことで、残念ながらリマスター後の新しい音源は聴けませんでしたが、放送ではばっちり聴けるそうで楽しみです。番組の詳細は下記のとおり:

◆『ショウアップナイタースペシャル きたやまおさむ ビートルズを知らない子どもたちへ』
放送日:9月6日(日)19:00-21:00
出演:きたやまおさむ、上柳昌彦(ニッポン放送)

※ニッポン放送のビートルズ関連番組については、こちらに情報がまとめられています。

そのほか、8/29(土)放送のTBSラジオ「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界」にも、きたやまおさむさんが登場し(10:00からの「六輔交友録」)、同書を紹介していただく予定(9月放送の同番組にも登場予定です)。

[木村]

2009年08月26日

日経新聞にバレンボイム氏登場

いささか時間がたってしまいましたが、去る8/2付け日本経済新聞日曜版にダニエル・バレンボイム氏が登場しました。「世界を語る」というの特集で、「多極化時代 共存の道しるべ」と題し、インタビューに答えるかたちで中東和平にかける思いが語られています。

自身が主宰する「ウェスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラ」についての質問に答えて、

イスラエル人の若者がパレスチナの若者と意見が一致するとは思っていないし、そうも望んでいない。大切なのは対立する相手の論理を理解することではないか。

と語っていますが、この透徹した思考にたいへん感銘を受けました。

〈もっと知りたい人は〉として、映画や本のガイドがあり、「なぜ時事問題と音楽が結びつくのかは「バレンボイム音楽論──対話と共存のフーガ」が説明する」と弊社書籍の紹介もしていただいてます。

[木村]

2009年09月01日

『ポップ・アフリカ700』の荻原和也さんがいーぐるで講演

中村とうようさんも大絶賛してくださった『ポップ・アフリカ700』の著者、荻原和也さんが今週末の5日(土)に、四谷のジャズ喫茶「いーぐる」での連続講演に登場します。テーマは“ジャズとアフリカ──南アフリカ、ナイジェリア、エチオピアに聴くジャズとアフリカの交流”。「アイルランドの次は、というのもヘンですが、アフリカ音楽はいかがですか?」と打診したところ、マスターの後藤雅洋さんが一も二もなく乗ってくださいました。いーぐるでアフリカのポップスがまとめてかかるのは恐らく初めてじゃないかと思います。さてはてどんな講演会になりますやら、乞うご期待です。

◎いーぐる連続講演“ジャズとアフリカ──南アフリカ、ナイジェリア、エチオピアに聴くジャズとアフリカの交流”
◎解説:荻原和也
◎9月5日(土)午後3時30分開演
◎参加費:500円(飲食代別途)
◎予約不要

2009年09月08日

「Edu-Culture Channel」にアルテス登場!

ユージン・ミュージック・プランニングが企画制作するネット配信番組「Edu-Culture Channel」。これまでタカギクラヴィアの高木裕さん、合唱指揮者の栗山文昭さんが登場しましたが。第3回として、アルテスの鈴木と木村を呼んでいただきました。

◎Edu-Culture Channel Vol.3 鈴木茂 木村元(株式会社アルテスパブリッシング)
http://www.yujinmusic.com/educulture/index.html

「Edu-Culture」の名に恥じないような話になっているかどうか(本人はどうもそう思えませんが……)、よかったらご覧ください。「店主のコメント」というところに、木村とユージンの坂元さんの出会いについて書かれています。

それにしても、ユージンさんのスタジオ、たいへん本格的でりっぱな設備で、びっくりしました。これからも多彩なゲストが登場予定。どうぞごひいきに。

[木村]

2009年09月17日

きたやまおさむさんがNHK-FMでビートルズ特集

NHK-FM月曜よる11:00の「きたやまおさむのレクチャー&ミュージック」は、10/5(月)、12(月)、19(月)の3週連続でビートルズ特集です。『ビートルズを知らない子どもたちへ』に関連した内容になる予定です。お楽しみに!

きたやまおさむのレクチャー&ミュージック
http://www.nhk.or.jp/fm/dj/dj036.html

[木村]

2009年09月25日

きたやまおさむさん、ラジオ出演情報(その2)

明日、9/26(土)朝のTBSラジオ「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界」に、きたやまおさむさんがふたたび登場します!(10:00からの「六輔交友録」にて)

関東圏20〜30万人のリスナーがいるというこの番組。生放送ならではの、永さんときたやまさんの噛み合ってるんだか噛み合ってないんだかわからないトークが最高。またビートルズの話題も出るのではないかと思います(生放送なので、どうなるかわからないのですがw)。

そして10月に入ってからになりますが、NHK-FM「きたやまおさむのレクチャー&ミュージック」(月曜夜23:00-24:00)は、3週連続でビートルズ特集!(放送日が確定しましたら、お知らせします) 秋の夜長にきたやまさんの語るビートルズに耳をかたむけてみてください。

追記:NHK-FM「きたやまおさむのレクチャー&ミュージック」のビートルズ特集は、10/5(月)、12(月)、19(月)のいずれも23:00-24:00の放送です。

[木村]

2009年10月02日

「Edu−Culture Channel」番外編

ユージン・ミュージック・プランニングが企画制作するネット配信番組「Edu-Culture Channel」。アルテスの鈴木・木村の回の「番外編」がアップされています。

http://www.yujinmusic.com/educulture/index.html

[木村]

2009年10月02日

『S&G全曲解説』は海外で翻訳すべき

この本は世界中の読者のために外国語訳されるべきだと思いました。

といううれしいコメントを書いてくださっているブログを発見。7月に刊行した『サイモン&ガーファンクル全曲解説』を紹介してくださっています。

[音楽]サイモン&ガーファンクル全曲解説(Babaouo in Private Notes)

ちょうど先日の来日のタイミングで出版されたので企画本かと思ったら、何年もかけて編まれた大変な労作でした。 何年もかかっていたら、たまたまそのタイミングに仕上がりが重なったらしい。 頑張る人に神様が微笑んだ、ということでしょうか。

いやまさにご賢察。ご紹介ありがとうございました。

[木村]

2009年10月05日

きたやまおさむさん、ラジオ出演情報(その3)

本日23:00-24:00、NHK-FM「きたやまおさむのレクチャー&ミュージック」はビートルズ特集(3週連続の第1回)です。アルテス刊『ビートルズを知らない子どもたちへ』の話題も。お楽しみに!

10月の『きたやまおさむのレクチャー&ミュージック』は、ビートルズ特集です!(NHK-FMブログ)
http://www.nhk.or.jp/fm-blog/200/27157.html

[木村]

2009年10月14日

きたやまおさむさんが白鴎大学でレクチャー&ミュージック

11/1(日)、栃木県の白鴎大学にて、きたやまおさむさんが「あの素晴しい愛について〜保護者のためのレクチャー&ミュージック」と題して、講演会とコンサートをおこないます。詳細は以下のとおり:

あの素晴しい愛について
保護者のためのレクチャー&ミュージック
http://web.hakuoh.ac.jp/ippan/music.html
【日時】 2009年11月1日(日)16時開場 17時開演
【会場】 白鴎大学 東キャンパス白鴎ホール
【出演】 杉田二郎 青木まり子 山本コウタロー
第1部 講演 きたやまおさむ
第2部 きたやまおさむ/杉田二郎/青木まり子/山本コウタロー
【料金】 お一人様 3,000円
 白鴎大学在学生および卒業生の保護者に限り一人2,000円
 入場料は開催当日会場にて回収
【定員】  550名*全席指定
【応募】 受付期間:10月1日(木)〜10月14日(水)
 往復ハガキのみ受付*消印有効
 〒住所、氏名、年齢、電話番号、同伴者の有無(1件につき1名様まで)を記入の上、下記の宛先までお送り下さい。白鴎大学在学生・卒業生の保護者の方は在学生・卒業生の氏名と在籍学部・学年(卒業生は卒年)を明記して下さい。

(送り先)〒323-8585
      栃木県小山市大行寺1117 白鴎大学ミュージック係

*なお、在学生を対象とした学内販売を行います。
販売日は10月14日(水)と15日(木)両日とも12時〜13時 本キャンパス ワーナーガーデン

【お問合せ先】 白鴎大学ミュージック係 TEL 0285-26-2512

山本コータローさんが白鴎大学教授という縁で実現したイヴェントなんでしょうね。応募〆切直前のお知らせとなりましたが、ご興味のあるかたはぜひ。

[木村]

2009年10月20日

沼野雄司さんが『外交官の耳、作曲家の眼』を絶賛!

『レコード芸術』11月号にて、沼野雄司さんが戸田邦雄著『外交官の耳、作曲家の眼』をとりあげてくださいました。

ある豊かな階層に属している人ならではのおおらかな知性と教養が感じられる文章

波瀾万丈の人生の面白さはもちろんだが、当然ながら音楽をめぐる論考こそが、この書物の格をなしている(自作解説が少ないのが、やや残念)。とりわけ十二音音楽をめぐる数々の文章は、貴重な歴史的資料といってよい。

などなど、ていねいに読みこんだうえで、たいへん高く評価してくださっています。

おそらくは膨大に存在する原稿から、バランスよく文章を選び配置した、北爪道夫ほかの関係者の労にも感じいった次第。

と裏方にも心配りしてくださって、ありがたいかぎりです。

[木村]

2009年10月20日

『ステレオ』で『ビートルズを知らない子どもたちへ』が紹介されました

『ステレオ』11月号で『ビートルズを知らない子どもたちへ』がとりあげられました。

「その視点はリアルタイムでビートルズを体験した人ならではのもの」「イギリス国旗のユニオンジャックをあしらった表紙デザインも秀逸」と紹介していただいています。

[木村]

2009年10月24日

J-WAVEで『ビートルズを知らない子どもたちへ』が紹介されます!

本日(10/24)、23:00からのJ-WAVE「ASAHI SHINBUN BOOK BAR」はビートルズ特集。きたやまおさむさんの『ビートルズを知らない子どもたちへ』をとりあげていただけるとのことです。ビートルズ・ナンバーもふんだんに聴けるそうですので、みなさん聴いてみてください。

ASAHI SHINBUN BOOK BAR
毎土曜日 23:00-23:54
http://www.j-wave.co.jp/blog/bookbar/

[木村]

2009年10月24日

『ミュージック・マガジン』で新刊2冊が紹介されました

『ミュージック・マガジン』11月号で『ビートルズを知らない子どもたちへ』と『ジャズの歴史物語』が紹介されました。「新刊ひとくちメモ」のコーナーです。

[木村]

2009年10月27日

『音楽通論』が『音楽文化の創造』でとりあげられました

財団法人音楽文化創造が発行する季刊誌『音楽文化の創造』vol.54(2009年10月1日発行)で、『キーワード゛150 音楽通論』が紹介されました。評者は谷口昭弘さん。

ほとんどのページには譜例や図が掲載されており、パラパラめくりながら関心を持った分野の知識を少しずつ増やしていくことも可能。その一方で、単なる雑学に終わらず、学術的にも深く学ぶことができ、好奇心を呼び覚ませる。一気に読もうとすると大変だが、完結した音楽知識体系を身につけるには格好の一冊だ。

とてもうれしい書評をありがとうございました。

[木村]

2009年10月27日

『外交官の耳〜』が『季刊 合唱表現』でとりあげられました

作曲家の松下耕さんが代表をつとめる合唱表現研究会が発行する『季刊 合唱表現』30号(2009年11月20日発行)で『外交官の耳、作曲家の眼』が紹介されました。

今の日本でほとんど見ることができなくなった本物の“教養人”による文章は、作曲を学ぶ学生から音楽に特別な関心を持たない本好きまで、幅広い読後感を楽しめる一冊となっている。

と評していただいています。

なお、『季刊 合唱表現』はこの号を持って休刊となったようです。合唱愛好家にとって大きな存在感をもっていた雑誌だけに残念ですが、ふたたび刊行される日の来ることを楽しみに待ちたいと思います。

[木村]

2009年11月04日

『神楽と出会う本』に反響続々!

発売してからまだ2週間なのに、『神楽と出会う本』を読んでくださった方々から、嬉しい反応が相次いでいます。

いちはやくブログ「東雲堂日乗」で取り上げてくださったのが、内田樹さんの読者には「スーパーエディター」としておなじみの橋本麻里さん。雑誌『BRUTUS』で国宝をはじめとする日本美術の特集で大活躍されてます。

“日本の民俗音楽が、安定感ある稲作系のズンドコ・リズムばかりだと思ったら大間違い。「島」や「山」には、夜を徹してグルーヴィーなお囃子が演奏される、「まるでレイヴ」な神楽がまだまだ残っている。”
“ミュージシャンでもある三上氏ならではの、マジメ一辺倒な研究書ではなかなかお目にかかれない秀逸な解説を目にすれば、神楽に特に興味のない(というか存在さえ知らない)ジャズフリークやロックファンも、興味を抱かずにはいられないはずだ。”

続いて『ポップ・アフリカ700』の著者・荻原和也さん。ブログ「after you」で「神楽との出会い」に興奮してくれています。

“(刊行記念の)ヴィデオ・ジョッキーに出演されていた久保田麻琴さんが、神楽の雰囲気がグナワにも似ているなんて発言も飛び出したりして、いやー、そんなことを言われると、ゾクゾクしちゃいますねー。”
“この本が教えてくれる神楽は、ぼくには日本の音楽最後の、いや、ワールド・ミュージック最後の秘境のように思えます。”

続いて隠岐島にお住まいのtakuhiさん。“旧来の「神楽」の本と違うのは、ミュージシャンから視た神楽体験です。神楽を観て、この「体験」部分が抜け落ちて、主にアカデミックな脈絡の中で執筆されたものが多い中で、「現代」「ライブ感」「音楽」をリンクさせた読み物です”

さらにamenotorifuneさんの「塗籠日記その弐」。“アイヌやアボリジニーの音楽に携わって来られたミュージシャンとしての経験をベースに語られる言葉は、平明で丁寧、神事たる神楽への敬意にあふれた素敵な本です”

こちらは「田んぼの」さん。“『神楽と出会う本』は三上さんの神楽紀行であり、山間の過疎地で神楽を受け継がれている人々への応援歌でもあると思います。〜この本は非常に優れた内容で読み応えがあり、三上さんらしいテンポの良い文章にぐいぐいと引き込まれます。”

僕の回りでも今回この本やイヴェントをきっかけに神楽の魅力に目覚めた人が、とくにいわゆるワールド・ミュージックのリスナーに増えてます。三上さんのビデオジョッキーも随時開催しますので、ぜひお出かけを。

[鈴木]

2009年11月09日

『ダ・ヴィンチ』で新刊2冊が紹介されました

ダ・ヴィンチ』12月号の「七人のブックウォッチャー〜絶対読んでトクする14冊」のコーナーで、作家の華恵さんがなんと(!)アルテスの新刊を2冊も紹介してくださいました。『ビートルズを知らない子どもたちへ』と『ジャズの歴史物語』の2冊です。

 「二十二年後のあとがきにかえて」は、とりわけ読みごたえがある。北山氏は最終的には、読者が自分自身を考えるヒントをも与えてくれている。/この本のなかで一貫して感じられるのは、愛。それはまさに、ビートルズが教えてくれたことだった。/今、この本に出会えてよかった。(『ビートルズを知らない子どもたちへ』の書評より)
30年以上も前に書かれたものなのに、古さは全く感じられない。文体もリズムがあって、読みやすい。物語ふうに書かれているので、スルスル頭に入ってくる。かといって、一気に読んでしまうのはもったいない。ゆっくりじっくり、何度でも読み返したい本だ。(『ジャズの歴史物語』の書評より)

華恵さん、不勉強で存じあげませんでしたが、1991年(!)アメリカ生まれの作家/モデルで、なんと小学生で作家デビューしたという方です。まさに「ビートルズもフォークルも知らない」世代で、油井正一さんが亡くなった年にはまだ7歳。そんな華恵さんが、2冊をじっくりと読みこんでくださり、とてもストレートで気持ちのこもった書評を書いてくださったことが、とてもうれしいです。

[木村]

2009年11月18日

『レコード・コレクターズ』で『ビートルズを〜』が紹介されました

『レコード・コレクターズ』12月号で『ビートルズを知らない子どもたちへ』が紹介されました。評者は杉原志啓さん。

……本書は従来、中野収、佐藤良明くらいしかいなかったビートルズを学術的観点で捉える目線に立つ。平易な文章共々、その点でも貴重かつ秀逸な一冊!

──と評してくださっています。ありがとうございました。

[木村]

2009年11月18日

『ステラ』で『ビートルズを〜』が紹介されました

NHKを中心にテレビ・ラジオの番組を紹介する情報誌『ウィークリーステラ』にて、『ビートルズを知らない子どもたちへ』が紹介されました。「編集部の『おすすめの1冊』」コーナーです。

あの時代、ビートルズ現象を体験した世代にも、当時を知らない人にも読んでほしい一冊。

──と評してくださっています。本のプレゼントもしていただいていますので、まだお持ちでない方は、この機会に『ステラ』編集部に応募してみてはいかがでしょうか?

[木村]

2009年11月19日

『図書新聞』で『ビートルズを〜』が紹介されました

11/28付けの『図書新聞』にて、『ビートルズを知らない子どもたちへ』が紹介されました。「ビートルズに飛びついた女の子たちの気持ちをくみ取ったビートルズ論」と題して、上村寿幸さんが書評してくださっています。

本書は、「ビートルズ玄人」からすれば、ビートルズを「象徴」として用いて読み解いた書物として読めるし、「ビートルズ素人」からすれば、彼らの一種の歴史というか伝説に触れる経験になるだろう。間口の広い本だ。それこそ本当に、「ビートルズを知らない子どもたちへ」、である。

ありがとうございました。

[木村]

2009年11月20日

『CDジャーナル』で『ビートルズを〜』が紹介されました

『CDジャーナル』12月号にて、『ビートルズを知らない子どもたちへ』が紹介されました。

この号では加藤和彦さんの追悼特集も。鈴木祥子さんの追悼文、ファンは必読!です。

[木村]

2009年11月23日

『産経新聞』に『ビートルズを知らない子どもたちへ』の書評が!

11/22付けの産経新聞にて『ビートルズを知らない子どもたちへ』が書評されました。同紙文化部編集委員の山根聡さんによる評。

加藤[和彦]らとの音楽活動で旋風(フォークル革命)を起こし、作詞家として活躍した著者だが、現在の本業は精神科医。本書では、60年代後半に進行したフォークル革命と等価値のもうひとつの現象=ビートルズ革命を、時系列に沿い、ビートルズを知らない世代に向けて丁寧に論じている。精神科医らしい洞察力と分析力を随所に展開。「二重構造」という言葉を手がかりに、最後は、マイケル・ジャクソンの死にまで及ぶ。

この書評はウェブでも読むことができます(MSN産経ニュース)。
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/091122/bks0911220813006-n1.htm

[木村]

2009年11月26日

『神楽と出会う本』の紹介記事が全国の地方紙に掲載されました

現代音楽家が神楽のガイド本出版 「魅力を体感して」』という、良い感じの笑顔で『神楽と出会う本』を持つ著者・三上敏視さんの写真付き記事が、25日、共同通信を通じて全国の地方新聞47紙に配信、掲載されました。掲載された新聞は、ぼくらが把握したかぎりでは以下の25紙(!)です。

東奥日報、岩手日報、河北新報、福島民報、下野新聞、山梨日々新聞、北日本新聞、福井新聞、東京新聞、岐阜新聞、静岡新聞、大阪日日新聞、京都新聞、神戸新聞、中国新聞、山陽新聞、山陰中央新報、四国新聞、高知新聞、徳島新聞、長崎新聞、佐賀新聞、大分合同新聞、宮崎日日新聞、熊本日日新聞

他にもネット上では47NEWSとデイリー・スポーツ・オンラインでも掲載されています。地方紙の文化欄に注目です!

[鈴木]

2009年11月27日

日本経済新聞に『神楽と出会う本』の著者・三上さんの原稿が掲載されました

11月26日の日本経済新聞朝刊文化面(最終面)に、『神楽お囃子 日本音楽の源 ◇各地訪ねリズムを研究、世界に通じる文化として発信◇』というタイトルで、『神楽と出会う本』の著者・三上敏視さんの原稿が掲載されました。隠岐島前神楽のお囃子を聴いて「日本独自のルーツ音楽なんじゃないか」とピンと来て、以来神楽探究にはまったことや、ロックやジャズで育った日本のミュージシャンとして、その神楽のリズムとポップスの融合に取り組んでいること、などが語られています。ぜひご一読を!

[鈴木]

2009年11月27日

『週刊金曜日』に『フルカワヒデオスピークス!』書評が掲載されました

週刊金曜日』11月27日号(通巻777号)で批評家の陣野俊史さんが『フルカワヒデオスピークス!』を書評してくれました!(p40)。古川さんの朗読の力に触れながら、「小説は声でできている。この対談を通読して、その思いを深くする」とのこと。どうもありがとうございました!

[鈴木]

2009年11月30日

吉田秀和さんが「今年の3冊」に『リヒャルト・シュトラウス「自画像」としてのオペラ』を!

11/28付けの朝日新聞、吉田秀和さんの「音楽展望」で、広瀬大介さんの『リヒャルト・シュトラウス 「自画像」としてのオペラ』が、「今年の3冊」のなかの1冊として紹介されました! 「シュトラウスをめぐって、そのオペラの技法的・様式的・伝記的研究書として、日本人の書いた最も詳しいものじゃないかしら。ことにシュトラウスのオペラの技法の解明は大変な力業」と高く評価してくださいました。白石美雪さんの『ジョン・ケージ 混沌ではなくアナーキー』、高橋悠治さんの『きっかけの音楽』と並んでの紹介で、とても嬉しいです。未読の方は、この機会にぜひお買い求めください。

[松岡]

2009年12月06日

朝日新聞で『フルカワヒデオスピークス!』が紹介されました

今朝の朝日新聞読書欄「おすすめ」コーナー(14面)で、黒田育世さんと大竹伸朗さんの発言を引きながら「表現者同士のスリリングな対話の数々が満載の一冊」と『フルカワヒデオスピークス!』が紹介されました!

2009年12月20日

朝日新聞で『神楽と出会う本』が紹介されました

今朝の朝日新聞読書欄の「おすすめ」コーナーで『神楽と出会う本』が紹介されました。「全国48ヵ所の『里神楽』を10年かけて70ヵ所探訪。そのうち25ヵ所の神楽の奥深い意味や地域に根付いた特色を、自説を交え丁寧に紹介する。ユニークな舞や面、楽器の話も楽しい」と、具体的な内容をしっかり伝えてもらえていてありがたいです。とにかく百聞は一見にしかず、現地に足を運ぶのが無理でも、著者・三上さんは都内で随時神楽のビデオジョッキーを開催しています。23日(水)には四谷で開かれる「くくのちふゆまつり」で神楽DJがありますので、よかったらどうぞ。

[鈴木]

2010年01月24日

田中雄二さんが『クラシック迷宮図書館』を紹介してくださいました

音楽ライターで編集者の田中雄二さんが『クラシック迷宮図書館』を、ご自身のブログで紹介してくださいました。

田中さんといえば、『週刊SPA!』の編集者にして、『電子音楽in JAPAN』などの著者でもある方。同書は『クラシック迷宮図書館』にもとりあげられているのですが、雑誌掲載のずいぶんあとで片山さんが書評していたことを知り、今回はじめて読むことができたとのこと。お役にたててよかったです。

以下、ちょっと長いですが、田中さんのブログから引用させていただきます:

正統派のクラシックから、現代音楽、映画音楽、ミューザック、フェニミズム関連、ナチズム関連と、本人はそれほど意図したわけではないだろうが、取り上げる音楽傾向は『レコード芸術』という連載誌から考えると、かなりレンジが広い。書式もシリアスなものや落語風と一見バラバラなのだが、どれも均等に面白く仕上げているところが、「片山杜秀の本」シリーズ全体を通して感じる片山マジックなんだよな。多くの音楽書を取り上げて、そこに著者が読み解くのは、音楽家の思想、人間性。先日、2月に出る別冊文藝の「加藤和彦」の特集号に長い論文を書いたばかりなのだが、人物と作品の関わりについて、その執筆時期に集中して考えることがあったから、ワタシは片山氏が音楽分析をするときの、作曲者への優しい眼差しに心打たれる。運悪く駄作が生まれるときというのは、芸術家なら誰しもあって、そういうときの作者の心理状態をきちんと分析してくれる。その博識はやはり、歴史あるクラシックを語るときに見事に表れるんだけど、そんなレトリックがポピュラー評論においても十二分に発揮されるのが、片山杜秀ワールド。

田中さん、愛情たっぷりの「書評」をありがとうございました!

[木村]

2010年01月25日

高橋源一郎さんが『クラシック迷宮図書館』を絶賛!

作家の高橋源一郎さんがTwitterで『クラシック迷宮図書館』を絶賛してくださいました!

片山杜秀さんの新刊『クラシック迷宮図書館』を読みながら、小説を書いているが、面白すぎて、仕事にならない。これは、音楽本の書評集だが、例によって絶妙。
http://twitter.com/takagengen/status/8132841500

このあと、『フルトヴェングラー 幻の東京公演』(横田庄一郎)の書評についての引用と感想が続くのですが、あわせて4連続ポスト! 高橋さん、フルトヴェングラー協会の会員だった時期もあるとか。以前は『音盤考現学』をBS-2「週刊ブックレビュー」でとりあげてくださったり、片山さんの新刊を心待ちにしていてくださったご様子で、ありがたいかぎりです。

[木村]

2010年01月26日

飯尾洋一さんが『クラシック迷宮図書館』を紹介してくれました

音楽ライターの飯尾洋一さんがブログで『クラシック迷宮図書館』を紹介、絶賛してくれました。

音楽書の書評というものがこんなにおもしろくなるものなのかと改めて驚愕。しかも読みやすい。こういうものが雑誌連載で成立してたっていうのはいろんな意味で奇跡的なことだろう。対象となる本を超越して、書評それ自体がワクワクしながら読める。理想。

飯尾さんも書いておられるように、「ひたすら「書評」という記事のおもしろさを求め、片山さんに書きたいものを書いてもらうことを優先させ、毎月毎月まとまった字数で他社本を評し続けた」『レコード芸術』編集部には感謝のひとことです。よくぞ10年も続けてくださいました!

「単行本として読んでみると、さらに切れ味が増しているような気がする」。これもうれしい一言。雑誌の1コーナーとして読むのと、片山さんの本としてまとめて読むのとでは、入ってくる内容がちがうはずですから。

[木村]

2010年01月28日

『クラシック迷宮図書館』がツイッターで話題に!

発売からほぼ1週間たった『クラシック迷宮図書館』ですが、ツイッター上では早くも「面白い!」「TL(タイムライン)にあおられて買ってしまった」などなど、さまざまな感想が飛び交っています。作家の高橋源一郎さんが「面白すぎて、仕事にならない」とつぶやいてくださったのは既報のとおり。

というわけで、「twitter検索」というサービスを使って、『クラシック迷宮図書館』関連のツイートを集めてみました。
http://pcod.no-ip.org/yats/search?query=%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E8%BF%B7%E5%AE%AE%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8

アルテスのアイコンは鈴木と木村のツイートです。よかったらフォローしてみてください。

[木村]

2010年02月01日

1/29の朝日新聞夕刊で、『オルティス 変奏論』が紹介されました

1/29の朝日新聞夕刊で、『オルティス 変奏論』が紹介されました。「即興が生む生命力」と題し、平尾雅子さんのインタビューとともに、翻訳にいたるエピソードも載っています。
http://www.asahi.com/showbiz/music/TKY201001290325.html

2月11日(木)には東京・祐天寺の聖パウロ教会で出版記念演奏会も開かれます。ルネサンス音楽の「粋」を味わいに、ぜひご来場ください!
◎16世紀スペイン音楽家の名著をひもとく旅より
 深遠なるルネサンスの調べ
 ディエゴ・オルティス著『変奏論』邦訳出版記念コンサート
◎日時:2010年2月11日(木)15:00開演
◎場所:日本聖公会東京教区 聖パウロ教会
◎料金:4,500円(学生2,500円)
◎出演:平尾雅子、櫻井茂、頼田麗、武澤秀平、坪田一子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、鈴木美登里、上杉清仁、谷口洋介、小笠原美敬、及川豊(声楽【ラ・フォンテヴェルデ】)、永田平八(ビウェラ、リュート)、上尾直毅(チェンバロ、オルガン)
◎お問い合わせ:アレグロミュージック TEL:03-5216-7131
http://www.masakohirao.net/t03information/

2010年02月02日

ミュージックバードで『クラシック迷宮図書館』関連番組

衛星デジタルラジオ、ミュージックバードに片山杜秀さんが出演し、『クラシック迷宮図書館』が紹介されます。放送日時などは以下のとおり。

「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」
テーマ:音楽は読むことと見つけたり
ゲスト:片山杜秀 聴き手:田中美登里

2月28日(日)10:00〜11:00 ミュージックバード cross culture
2月27日(土)5:00〜6:00 FM仙台
2月27日(土)28:00〜29:00 FM静岡
2月28日(日)21:00〜22:00 ミュージックバード THE CLASSIC
[再放送]3月6日(土)15:00〜16:00 ミュージックバード THE CLASSIC
問合せ:03-3261-8180 ミュージックバード

なお、ミュージックバードを聴くには、専用のチューナーとアンテナが必要です。詳細は以下。

MUSICBIRDは TOKYO FMグループの超高音質CS衛星デジタルラジオ。 クラシック、ジャズ、KAYO-ENKAなどジャンル別に10のチャンネルがあり、 これを聴くには専用のチューナーとアンテナが必要。 ただ今、チューナーとアンテナを無料でレンタルする 「PCM Fun Club」の会員募集中 http://www.musicbird.jp/ http://www.musicbird.jp/musicbird/ch_all.html
[木村]

2010年02月04日

青山ブックセンター六本木店にて片山杜秀さんのトークショーがおこなわれます


来る2/18(木)、青山ブックセンター六本木店にて、片山杜秀さんのトークショーが開催されます。題して「クラシックと活字の森へ」。「音楽書を読む愉しみ」をとことん語っていただきます。イヴェントの詳細は以下。

片山杜秀『クラシック迷宮図書館』刊行記念トークショウ 「クラシックと活字の森へ──案内人・片山杜秀」 http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_201002/2010218.html

■2010年2月18日(木) 19:00〜
■会場:青山ブックセンター六本木店 店内2階
■入場料:無料

■ご参加方法:青山ブックセンター六本木店の店頭、もしくはお電話にてご参加のご予約を承ります。当日のトークイベント終了後、片山杜秀さんのサイン会を予定しております。あわせてご参加ください。
■電話予約&お問い合わせ電話:青山ブックセンター六本木店  03-3479-0479
■受付時間: 月〜土・祝 10:00 〜 翌朝5:00 / 日 10:00 〜 22:00

<イベント内容>
クラシック迷宮図書館』刊行を記念いたしまして、著者の片山杜秀さんをお招きいたしまして、トークショウを開催いたします。本書に挙げられた音楽書籍のお話からひろがって、「音楽を語る」という不可能にとことん挑んでいただきます。クラシック音楽ファン必見のイベントです。

なお、同店では『クラシック迷宮図書館』の発刊を記念して、同書の書評の対象となった本を一同に集めてフェアを開催中です。片山さんの書評を読んで、「この本、ぜひ読んでみたい!」と思った方、この機会をぜひご利用ください。

[木村]


2010年02月07日

毎日新聞で「オルティス 変奏論」が紹介されました

毎日新聞で「オルティス 変奏論」が紹介されました。

訳者がヴィオラ・ダ・ガンバの第一人者の平尾雅子だけに、納得のいく文章にこなれている。たとえば、ボウイング(運弓法)のこまやかな指示を読んでいるうちに、自らが弾いているような、またはそこから実際に音が聞こえてくるようなリアリティーが感じられる。楽譜がきちんと付き、弾き手にとっては必読の書だが、聞き手にとってもまるで自分が共演しているように楽しめるのである。この邦訳は貴重な偉業と言っていい。

http://mainichi.jp/tanokore/art/003146.html

楽譜にまで言及していただき、版元としては嬉しいかぎり。ありがとうございます!

そして2月11日(木)には東京・祐天寺の聖パウロ教会で出版記念演奏会も開かれます。前半は、日本では演奏されることの少ないオルティスの典礼音楽、後半はレセルカーダ・オン・パレードです。レセルカーダの演奏の際には、演奏者による変奏(ディミニューション)や対旋律も試みる予定とのこと。残された楽譜に、どれだけ奏者の息を吹き込むことができるか、それこそがルネサンス音楽演奏の醍醐味。どのような演奏会になるか、いまから楽しみです。
オルティスの魅力、再発見をめざすコンサート、ぜひ、ご来聴を!

◎16世紀スペイン音楽家の名著をひもとく旅より
 深遠なるルネサンスの調べ
 ディエゴ・オルティス著『変奏論』邦訳出版記念コンサート
◎日時:2010年2月11日(木)15:00開演
◎場所:日本聖公会東京教区 聖パウロ教会
◎料金:4,500円(学生2,500円)
◎出演:平尾雅子、櫻井茂、頼田麗、武澤秀平、坪田一子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、鈴木美登里、上杉清仁、谷口洋介、小笠原美敬、及川豊(声楽【ラ・フォンテヴェルデ】)、永田平八(ビウェラ、リュート)、上尾直毅(チェンバロ、オルガン)
◎お問い合わせ:アレグロミュージック TEL:03-5216-7131
http://www.masakohirao.net/t03information/

2010年02月07日

青山ブックセンター六本木店にて『クラシック迷宮図書館』フェア開催中!

青山ブックセンター六本木店にて、片山杜秀さんの新刊『クラシック迷宮図書館』発売を記念したフェアが開催中です。本書で書評されている本を中心に、音楽書がズラリと並ぶ本棚は壮観です! 書評で気になったアノ本やコノ本を、お手にとってご覧ください。

デザイナー戸塚泰雄さんが、『クラシック迷宮図書館』でとりあげられた本の書影をあしらって、フェアのパネルを作ってくださいました。

また、既報のとおり、2/18(木)には片山さんのトークショウも開かれます。なにやら片山さん秘蔵の(?)音楽書も飛び出すとの噂も。ぜひお運びください!

詳細は以下のとおりです。

[松岡]

片山杜秀『クラシック迷宮図書館』刊行記念トークショウ「クラシックと活字の森へ──案内人・片山杜秀」
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_201002/2010218.html
■2010年2月18日(木) 19:00〜
■会場:青山ブックセンター六本木店 店内2階
■入場料:無料
■ご参加方法:青山ブックセンター六本木店の店頭、もしくはお電話にてご参加のご予約を承ります。当日のトークイベント終了後、片山杜秀さんのサイン会を予定しております。あわせてご参加ください。
■電話予約&お問い合わせ電話:青山ブックセンター六本木店  03-3479-0479
■受付時間: 月〜土・祝 10:00 〜 翌朝5:00 / 日 10:00 〜 22:00

<イベント内容>
『クラシック迷宮図書館』刊行を記念いたしまして、著者の片山杜秀さんをお招きいたしまして、トークショウを開催いたします。本書に挙げられた音楽書籍のお話からひろがって、「音楽を語る」という不可能にとことん挑んでいただきます。クラシック音楽ファン必見のイベントです。

2010年02月10日

日本経済新聞に『証言!日本のロック70's』が紹介されました

2月7日の日本経済新聞朝刊読書面の『熱き時代を客観的に検証 日本ロック史の証言残す』という記事で、『証言!日本のロック70's』の「1」と「2」が紹介されました。編者の一人、井上貴子さんもコメントを寄せています。ほかに取り上げられているのは内田裕也さんの自伝『俺は最低な奴さ』(白夜書房)、PANTAさんの自伝的小説『頭脳警察』(ぶんか社)、井上さんの編著で難波弘之さんも寄稿している『日本でロックが熱かった頃』(青弓社)。PANTAさんの『歴史から飛びだせ』を復刊したK&Bパブリッシャーズさんとはいくつかのお店で共同フェアも開催中です。

[鈴木]

2010年02月15日

きたやまおさむレクチャー&ミュージックのお知らせ

ビートルズを知らない子どもたちへ』の著者、きたやまおさむさんが、この3月に九州大学を退職後初となる「レクチャー&ミュージック」を東京と大阪で開きます。タイトルは「ライブ・コンサート・生きてます!」。2009年の喪失を乗り越え、「ライブとは生きてるってこと」という感動を伝えてくれるコンサートになることでしょう。詳細は下記のとおりです。

[木村]

きたやまおさむレクチャー&ミュージック「ライブ・コンサート・生きてます!」

東京:2010年4月8日(木)18:30開演 メルパルク・ホール
http://ent.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1004191&perfCd=001
大阪:2010年4月10日(金)16:00開演 サンケイホール・ブリーゼ
http://ent.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1005861&perfCd=001

出演:きたやまおさむ
演奏と伴奏:行徳伸彦とOK退職記念バンド(行徳伸彦・隈さゆり・井上貴広・坂田“鬼平”伸一)
料金:6000円(全席指定)
企画・制作:きたやまおさむ
制作協力:北山精神文化研究所

2010年02月17日

東京新聞ほか全国の地方紙で『神楽と出会う本』の三上敏視さんが紹介されました

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東京新聞や宮崎日日新聞など2月中旬の地方紙各紙の人物紹介欄で、『神楽と出会う本』の著者・三上敏視さんが紹介されました。神楽との衝撃的な出会いから、1冊の本をまとめるまでがコンパクトに語られています。『神楽と出会う本』はおかげさまでたいへん好調な売れ行きで、在庫がだいぶ少なくなっています。お早めにお買い求めください。

[鈴木]

2010年02月20日

仲俣暁生さんが『フルカワヒデオスピークス!』の真価をズバリ!

今日発売された「図書新聞」2955号の1面に、フリー編集者の仲俣暁生さんによる『フルカワヒデオスピークス!』のレビューが掲載されました。作家・古川日出男がミュージシャンやダンサー、デザイナーなど異ジャンルのクリエイターたちと初対面で対談するという挑戦を成し遂げたこの本の真価を見事に明らかにしてくれていて、世に送り出した者にとってたいへん嬉しい批評です。

“クリエイターたちと古川日出男が共有しているのは、芸術家としての、一種の「孤独」の感覚である。「業界人」として生きるのではなく、「個人」として生きることを選んだ人間だけが発することのできる、ヒリヒリとした言葉がそこにある。だからこそ、これらの人々との対談で発せられた言葉は、仮にその語り手についての予備知識を読者がまったく持っていなかったとしても、しっかりと届く"

だから、もし仮にあなたが古川日出男の小説を読んだことがなかったり、ゲストの顔ぶれに関心をもてなかったとしても(まさか!)、なにかを創ること・表現することを大事にしているなら、ぜひ読んでほしい本なのです。必ずや強い励ましと熱いエネルギーを得ることができるはずです。

古川日出男にとって「ものを作る」とはどういうことなのかを明らかにした上で、本書のプロデューサーである批評家・佐々木敦さんの仕事としてもこの本を読み解くなど、丁寧に読み込んでくれた仲俣さんに感謝します。ひとりでも多くの人がこの本を読んでくれますように。

[鈴木]

2010年02月25日

片山杜秀さん、ラジオで朗読の巻


スタジオのなかの片山杜秀さん(左)と田中美登里さん(右)

すでにお伝えしたとおり、高音質CS衛星デジタルラジオ「ミュージックバード」で、『クラシック迷宮図書館』をテーマに番組が放送されることになりました。もちろんゲストは片山杜秀さん。

昨日はその収録日で、アルテス木村もTOKYO FMのスタジオに途中からお邪魔しました。ラジオの収録やスタジオそのものがものめずらしく、完全にお上りさん気分でしたが、片山さんの声の魅力をあらためて認識。聴き手の田中美登里さんも「いい声よね〜」とほれぼれとしていらっしゃいました。

圧巻は片山さんの朗読! 最相葉月さんの『絶対音感』を書評した「一億総人間レーダー化計画のはてに」と題した章をまるごと片山さんの声で聴けるのですが、本をお読みになった方ならおわかりのとおり、あの章は「先生」と「学生」の対話篇になっています。それを片山さんが語り分ける(というより、演じわける)のです。これは一聴の価値ありです。木村は聴くことができませんでしたが、田中さんが「姐さん」、片山さんが「チンピラ」の掛け合いで、マクレアリ『フェミニン・エンディング』を書評した「ソナタ形式と父権社会」も上演(?)されたようです。「ソナタよ、そなたをうらみますぞ!」というオチを、片山さんがどんなふうに読んだのか、聴きたかったなあ……。

抱腹絶倒まちがいなしの1時間、ぜひお楽しみください。番組の詳細は以下のとおりです。

[木村]

トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ
ゲスト:片山杜秀 出演:田中美登里
テーマ:音楽は読むことと見つけたり

2月27日(土) 5:00〜6:00 Date fm(FM仙台)
      28:00〜29:00 K-MIX(FM静岡)
2月28日(日)10:00〜11:00 MUSICBIRD Cross Culture(11−1)

2月28日(日)21:00〜22:00 THE CLASSIC
再放送 3月6日(土)15:00〜16:00  THE CLASSIC

MUSICBIRDはTOKYO FMグループの超高音質CS衛星デジタルラジオ。
クラシック、ジャズなどジャンル別に10のチャンネルがあり、   
これを聴くには専用のチューナーとアンテナが必要。
お問合せは03-3261-8180
http://www.musicbird.jp/


2010年03月04日

3/25 片山杜秀さんと横川理彦さんのトークセッションをおこないます!

アルテスでは、1月の『クラシック迷宮図書館』にひきつづき、今月下旬に『続・クラシック迷宮図書館』を刊行します。この2冊で、片山杜秀さんの「音楽書書評集成」がひとまず完結。それを記念して、ジュンク堂書店新宿店で横川理彦さんとのトークセッションを開催します。

横川さんはさまざまな分野に才能を発揮するミュージシャンですが、『サウンド&レコーディング・マガジン』で長年続けてらっしゃる音楽書の書評は、いちどに数冊をひとつのテーマで串刺しにするという独特のもの。今回が初顔合わせ、無類の音楽書の読み手・語り手であるおふたりによる「音楽書談義」が楽しみです。詳細は以下のとおりです。

『クラシック迷宮図書館』『続・クラシック迷宮図書館』刊行記念
片山杜秀×横川理彦トークセッション
「音楽は読め!」

3月25日(木)19時開演(18時30分開場)
ジュンク堂書店新宿店8階喫茶室
入場料:1000円(1ドリンク付き)
定員:40名
受付:7Fカウンターにて。電話予約承ります。
ジュンク堂書店新宿店 TEL.03−5363−1300

『音盤考現学』『音盤博物誌』で吉田秀和賞およびサントリー学芸賞を受賞、一躍、時の人となり、新しい批評の扉を開けた片山杜秀。音楽はもとより、演劇やダンスのための音楽制作など、エネルギッシュな活動を続ける横川理彦。長年、音楽書のレビューを続けているこの二人が、初めて顔をあわせ、「音楽を語る」という不可能について、とことん語り合う!

・片山杜秀(かたやま・もりひで)
1963年生まれ。音楽評論家、思想史研究者。慶應義塾大学法学部准教授。国際日本文化研究センター客員準教授。著書に『音盤考現学』『音盤博物誌』『クラシック迷宮図書館』『続・クラシック迷宮図書館』(以上、アルテスパブリッシング)、『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)、共著書に『伊福部昭の宇宙』(音楽之友社)、『日本主義的教養の時代』(柏書房)、監修書に『日本の作曲家』(共同監修、日外アソシエーツ)など。朝日新聞、産経新聞、『レコード芸術』『CDジャーナル』等で音楽評を執筆。2006年、日本近代音楽研究の業績により京都大学人文科学研究所から人文科学研究協会賞を、2008年、『音盤考現学』および『音盤博物誌』が第18回吉田秀和賞、第30回サントリー学芸賞を受賞。

・横川理彦(よこがわ・ただひこ)
1957年生まれ。京都大学を卒業後、本格的な演奏活動に入り、82年にアルバム『99.99』でキングレコードからデビュー、その後4-D、P-Model等に参加、電子楽器と各種生楽器を併用する独自のスタイルに至る。ストリングス・トリオBios主宰、pickレーベルからのソロアルバム、即興を中心としたライヴ活動などの他、演劇やダンスのための音楽制作など国内外で幅広く活動中。『サウンド&レコーディング・マガジン』で長年音楽書のレビューを続けている。

[木村]

2010年03月04日

夢の顔合わせ! 4/17高橋源一郎さんと片山杜秀さんのトークセッション開催!

高橋源一郎さんといえば、片山杜秀さんの『音盤考現学』を「週刊ブックレビュー」で絶賛、『クラシック迷宮図書館』についてはTwitterで「面白すぎて、仕事にならない」とつぶやいてくださいましたが、おふたりのトークセッションが、ついに実現することになりました!

タイトルは「書評になにがわかる!?」。作家として書評に思うところある(?)高橋さんと、全方位型書評家の片山杜秀さんのガチンコ対決!となりますかどうか。Twitterでも書かれていたフルトヴェングラーの話なんかもとびだすのでしょうか? 話がどこにたどり着くか、だれにも予想できないこの歴史的な顔合わせを、ぜひ体験してください。詳細は以下のとおりです。

[木村]

http://www.junkudo.co.jp/tenpo/evtalk.html#20100417ikebukuro

書評になにがわかる!?
片山杜秀著『クラシック迷宮図書館』『続クラシック迷宮図書館』(アルテスパブリッシング)刊行記念対談

高橋源一郎(作家)× 片山杜秀(音楽評論家)

■2010年4月17日(土)19:00 〜

「本を目方で買う男」として知られ、その特異な文体での批評が注目を集めている評論家・片山杜秀氏と、小説家・文芸評論家として八面六臂の活躍を続ける作家・高橋源一郎氏の初めての対談。「書評になにができるのか」「書評でなにがわかるのか」をテーマに、本読みの達人ふたりが語り合います。


◆講師紹介◆
高橋 源一郎(たかはし・げんいちろう)
小説家・評論家。1951年生まれ、広島県尾道市出身。1981年に『さようなら、ギャングたち』でデビューし、日本文学の新しい潮流を作った。1988年『優雅で感傷的な日本野球』で三島由紀夫賞、2002年、『日本文学盛衰史』で伊藤整文学賞を受賞している。近著に『13日間で「名文」を書けるようになる方法』(朝日新聞出版)などがある。

片山 杜秀(かたやま・もりひで)
音楽評論家・思想史研究者。1963年仙台生まれ。『近代日本の右翼思想』(選書メチエ)に続いて、2008年の『音盤考現学』『音楽博物誌』がサントリー学芸賞と吉田秀和賞を受賞するなど高く評価された。最新刊は『日本思想という病』(共著、光文社)

2010年03月09日

片山杜秀さんと音楽書の関係を根掘り葉掘り(2/18青山ブックセンター六本木店)


前のデスクに置かれているのが、片山さんの「音楽批評の原点」ともいうべき書物たち(いまでも現役で活躍中!)

たいへん遅くなってしまいましたが、2/18(木)夜、青山ブックセンター六本木店にておこなわれた片山杜秀さんトークショウ「クラシックと活字の森へ」のご報告(すみません、昨日まで『続・クラシック迷宮図書館』の編集作業でブログ書く時間がなかったんです^^;)。

クラシック迷宮図書館』の発売を記念して、青山ブックセンター六本木店の柳瀬さんのお声がけで実現したこのイヴェント。多数のお客さんにご来場いただき、あらためて片山さんの人気を感じました。聞き手は僭越ながらワタクシ、木村がつとめさせていただきましたが、ふだんは仕事の話が中心になって、なかなか細かくうかがうことができないでいたあれこれを、これをチャンスと根掘り葉掘りお聴きしてしまいました。

片山さん、この日のためにわざわざ本を何冊か持ってきてくださったんですが、いずれも中学・高校時代に愛読というか愛用されていた書物。属啓成『名曲事典』、秋山邦晴『日本の作曲家たち(上・下)』、Schwannのレコードカタログなどなど……。面白いのは、いわゆる「評論」というよりも、「資料」的な書物ばかりということ。それぞれの本のなかでも、「読みもの」的な部分ではなく、「作品一覧」などのデータ欄に赤線が引いてある。このあたり、片山流音楽批評の原点を見た思いがしました。

最後には来場された方々から、いろいろと質問もいただきました。「片山さんの批評に故・長岡鉄男さんの批評と通ずるものを感じるが、ご自分はどう思われているか」という質問も飛び出しましたが、片山さんの答えは「自分はオーディオ・ファンではなかったが、長岡さんがひじょうに自由な感性で、クラシック・プロパーの人なら、なんで?と思うような作曲家をどんどんリスペクトしていく、ある意味破壊的な批評に、たいへん影響された」と、たいへん興味深いものでした。

続編となる『続・クラシック迷宮図書館』は、早くも今月20日の発売となります。3/25の横川理彦さんとのトークセッション(ジュンク堂書店新宿店)、4/17の高橋源一郎さんとのトークセッション(ジュンク堂書店池袋店)と、刊行記念イヴェントが目白押しです。いずれも初顔合わせ、なにが飛び出すかわからないぶっつけ本番トークにどうぞご期待ください。

[木村]


2010年03月25日

山崎浩太郎さんが『クラシック迷宮図書館』を書評してくれました

演奏史譚家の山崎浩太郎さんが「はんぶるオンライン」の「可変日記」にて、片山杜秀さんの『クラシック迷宮図書館』を書評してくださっています。2/1の日記。

……ここで片山さんが重視しているのは、その本がいかに売れそうな、多くの人が興味をもちそうな「テーマ」を選んだかよりも、いかに個性ある「主張」をしているかだ。

 その主張(ときに著者が自覚していない矛盾そのものであったりする。秋山邦晴の「戦後民主主義的史観」とか)が、片山さんならではの視点と把握で、一冊のなかから、活力にみちた文体によってグワッとつかみだされる。

 肝心なのは主張の正当性ではない。それは二の次だ。説得力のあるもの、いかにもトンデモなもの、その違いは片山さんの好意的な形容や皮肉な言い回しなどの使い分けで見当がつくけれども、とにかくそれは二の次だ。主張の独創性、斬新さ、勢いの強さ。それらを選び、キモを鷲づかみにし、読者の前に放りだす。

「主張の独創性、斬新さ、勢いの強さ」──これらはご自身の演奏家評にもそのまま共通しそうな指標ですね。山崎さん、ありがとうございました。

[木村]

2010年03月26日

片山杜秀さんと横川理彦さんのトークセッション@ジュンク堂書店新宿店


片山杜秀さんの『クラシック迷宮図書館』と『続・クラシック迷宮図書館』の発売を記念して、昨日(3/25)ジュンク堂書店新宿店にて、ミュージシャンで作・編曲家の横川理彦さんとのトークセッションが開催されました。

『レコード芸術』誌で10年間、音楽書書評コーナーを担当した片山さんと、『サウンド&レコーディング・マガジン』誌で10年以上(ご本人もおぼえておられないとか)、毎月3冊の音楽書をとりあげて書評してこられた横川さん。音楽書書評の達人2人によるトークは、万博の話、映画音楽の話、そして現代音楽の話と、初顔合わせとは思えない盛り上がりをみせました。

印象的だったのは、「音楽は送り手と批評と聴き手の3者が必要。現代音楽はその意味でもう死んでいると思っていた。ジャズも同じような状態だったけど、菊池成孔という書き手によって蘇った。そして、片山さんが現れて、やっと現代音楽が生き返るんじゃないかと思った」という横川さんのコメント。

続・クラシック迷宮図書館』発売直後とあって、終了後のサイン会にも長い列が。雨の中ご来場くださったみなさん、ありがとうございました。

[木村]


2010年03月29日

橋本麻里さんが『芸術新潮』で『クラシック迷宮図書館』を紹介してくれました

『芸術新潮』4月号で片山杜秀さんの『クラシック迷宮図書館』が紹介されました。「魅惑の音楽評論、聴く前に読め!」と題して、ライター、エディターの橋本麻里さんが書いてくださいました。

「(略)練達の聞き手にして言葉の遣い手でもある片山杜秀が、やはり音楽を言葉で語ることの不可能に挑んだ名著奇書を紹介するのが本書」「唯一の難点は、面白すぎて、うっかり「聴いた」ような気になっちゃうことかもね」と、本書の魅力を紹介してくれています。

ちなみに、来る4/17(土)には橋本さんのお父上でもある作家・高橋源一郎さんと片山さんのトークセッションがおこなわれます。こちらもお楽しみに!

[木村]

2010年03月29日

三浦雅士さんが『クラシック迷宮図書館』を毎日新聞で!

3/28(日)付けの毎日新聞読書欄に片山杜秀さんの『クラシック迷宮図書館』の書評が掲載されました。評者は文芸評論家の三浦雅士さん。こちらで全文を読むことができます。
http://mainichi.jp/enta/book/hondana/news/20100328ddm015070008000c.html

「音楽書の書評を集めた本だがすこぶる面白い。ユーモアがそのまま的を射た評になっている。稀なことだ」という書き出しから、「重厚な本が多いが、語り口の巧みさで読後は爽快」という結びまで、楽しんで読んでいただいた様子がありありと伝わる書評。ありがたいかぎりです。

[木村]

2010年03月29日

ミュージックバードで片山杜秀さん出演のラジオ番組スタート!

高音質CS衛星デジタルラジオ「ミュージックバード」で、片山杜秀さん出演のラジオ番組が始まります。番組名は「片山杜秀のパンドラの箱」。

4月30日(金)23:00~24:00  再放送=5月8日(土)5:00~6:00

いったいどんな番組なのか──。以下、公式サイトから引用。

片山杜秀がクラシック界に殴り込み?!

 クラシック界で今、最もとがった書き手と言えば片山杜秀が筆頭に挙がるでしょう。
 「音盤考現学」「音盤博物誌」の2冊で、サントリー学芸賞&吉田秀和賞ダブル受賞、政治、社会、思想、映画、演劇、芸能・・・全方位に伸びる好奇心のアンテナは現代音楽から古典まで逃さず、博覧強記ぶりを発揮して、絶大なる説得力で鋭く時代を見通しています。演劇などで鍛えた独特の語りのファンも多く、ラジオ・レギュラー番組が待望されていました。その片山杜秀による月に一度の音楽時評、本やレコード(CD)、コンサートを始め、映画、演劇、世相、思想、芸能全般、政治までを、音楽を通して語ります。生放送に近いアップ・トゥ・デイトな作りの番組ですので、事前にテーマや曲目は発表いたしません。
 片山杜秀が開けるパンドラの箱から出てくるのは果たして災いか、はたまた希望か?!

──とのこと。どうぞお楽しみに!

なお、ミュージックバードを聴くには、専用のチューナーとアンテナが必要です。詳細は以下。

MUSICBIRDは TOKYO FMグループの超高音質CS衛星デジタルラジオ。 クラシック、ジャズ、KAYO-ENKAなどジャンル別に10のチャンネルがあり、 これを聴くには専用のチューナーとアンテナが必要。 ただ今、チューナーとアンテナを無料でレンタルする 「PCM Fun Club」の会員募集中 http://www.musicbird.jp/ http://www.musicbird.jp/musicbird/ch_all.html
[木村]

2010年03月31日

横川理彦さんが『クラシック迷宮図書館』を書評してくださいました

去る3/25、ジュンク堂書店新宿店での片山杜秀さんとのトークセッションに出演していただいた作・編曲家の横川理彦さんが、『サウンド&レコーディング・マガジン』4月号にて、『クラシック迷宮図書館』をとりあげてくださっています。

音楽本やその作者への態度が一貫していてぶれがなく、内容の読み取りは鋭く、そこに博覧強記な著者ならではの総括が加わる。広い範囲で読者の想像力が否応なしに引き出され、とても刺激的なのだ。

と絶賛してくださっています。この「Books」コーナーもすでに10年以上続けておられるとか。とすると、すでに360冊以上の書籍がここで紹介されたことになります。この10年間に日本で刊行された音楽書の、ほぼすべてを網羅しているのではないかと思うくらいの数ですね。

ありがとうございました。

[木村]

2010年03月31日

『モーストリー・クラシック』で『クラシック迷宮図書館』が紹介されました

『モーストリー・クラシック』5月号で「博覧強記、縦横無尽な書評集」と題して、『クラシック迷宮図書館』を紹介していただきました。

切り口は音楽だけではない。文学や芸能、専門の政治や思想などさまざまな話題をからめて本を紹介していく。その引き出しの多さにほとほと感心せざるを得ない。

ありがとうございました。

[木村]

2010年04月19日

ジュンク堂ウェブマガジンの松家仁之さんインタビューにアルテスが!

ジュンク堂書店のウェブマガジン「WEBほんのしるべ」で、「編集者の棚」というコーナーがはじまりました。第1回は新潮社の名編集者、松家仁之さん。

http://www.junkudo.co.jp/hensyusya_tana.html

「新潮クレスト・ブックス」をたちあげたり、『考える人』や『芸術新潮』の編集長をつとめたりと、いつも仰ぎみているあこがれの大先輩ですが、そのお話の最後に、なんとなんと、アルテスが出てきます。

僕は、(出版は)これからの方がもっと面白いだろうと思っているんです。 (略) 最初にお話した晶文社は、まさに20〜30人くらいの規模ですごく面白いことをやっている会社でした。見渡す範囲に全員がいて、会議なんかしなくても、お互いが何を考えていて、何をつくろうとしているか、ぜんぶ見渡せるような規模というのが、本来の出版社なんじゃないかな。 これからは、webという手段を得て、生き生きとした小さい出版社がもっと出てくると思います。例えばミシマ社のような出版社とか、音楽の友社の人が独立して始めたアルテスパブリッシングとか。

そして、アルテスの本のなかで「一連の片山杜秀さんの音楽の本」をあげてくださっています。

こんな文脈でとりあげていただけるなんて、ほんとうに光栄としか言いようが……。精進せねば!と気が引き締まりました。松家さん、ジュンク堂のみなさん、ありがとうございました。

次回の「編集者の棚」もひきつづき、松家さんのお話のようで、楽しみです。

[木村]

2010年04月19日

アイデンティティは一つじゃダメ!──高橋源一郎×片山杜秀トークセッション、大盛況!


4/17(土)にジュンク堂書店池袋本店にておこなわれた高橋源一郎さんと片山杜秀さんのトークセッション「書評になにがわかる!」。稀代の聞き上手の高橋さんに片山さんのマシンガントークもいつもの数倍の破壊力で炸裂。会場は爆笑の渦につつまれました。

さまざまな話題がでましたが、印象にのこったのは「片山さんの4冊の本に、むりやりコピーをつけるとしたら、『アイデンティティは一つじゃダメ!』というのはどうか」という高橋さんの言葉。本職(?)の政治思想史研究のかたわら音楽評論家としても大活躍する片山さん(それだけでなく、映画や芝居、歌舞伎などなども)は、まさにマルチ・アイデンティティのひとですね。

高橋さん、トークセッションの前後にTwitterで、さかんに片山さん関連の話題をツイートしてくださっていますので、引用させていただきます。
http://twitter.com/takagengen

今日、ジュンク堂で片山杜秀さんと対談があるので(すいませんが、すぐに満員になりました)、片山さんの本をもう一度、最初の『音盤考現学』から『音盤博物誌』、『クラシック迷宮図書館』、『続クラシック迷宮図書館』と読み返していった。いや、ほんと、頭がクラクラするぐらい面白い。

でも、片山さんは専攻が政治学なのに、本職(?)の方を読んでいないので、申し訳ないです。そういえば、ぼくが大学に勤める時、大学側の人事委員として面接してくださった、いま同僚の原武史さんに、面接の場で「書評、ありがとうございます」といわれて、なんのことやら、とポカンとした覚えがある。

原さんが「あの鉄道本の著者」、「鉄っちゃんの原さん」と同一人物だと知らなかったのだ! 原さんも専門は政治思想史。政治学や政治思想を勉強していると、ジキルとハイドになっちゃうのかも。この片山さんの4冊本もメッセージはシンプルだと思う。要するに「アイデンティティーは一つじゃダメ!」。

駅ソバについて語るのと同じ情熱で天皇について語り(逆か?)、政治について語るのと同じように「ゴジラ」の音楽について語る。それがグローバリズムを超える、もしかしたら唯一の道なのかも(『続迷宮図書館』での、ユダヤ人バレインボイムとパレスチナ人サイードの会話について語るところは必読)。

ジュンク堂まで来たくださったみなさん、ありがとう。片山杜秀さん、ぼくも初対面でしたが、面白い人、っていうか、キャラの濃い人でしたね。頭がいいとかいう段階は遥かに超えてました。「本を目方で買う」というコピー、そんなに間違ってないみたいです。CDとレコードだけで5~6万枚。本も同様。

本とCDやレコードの収納できる場所を求めて、茨城の工務店の社長の会社兼住宅を買ったんだそうです。しかも、いまなお、本やCD等々を買うだけでなく、日々、CSなぞで放映される日本映画を一日何時間も録画しつづけている。「見る暇ないでしょ」と申し上げたら「はい」と答えられました。

素晴らしきかなおたく! そんな片山さんを形成するに至ったルーツは、小・中・高と男子校の暁星に通ったことではないかと本人も述懐されていた。暁星って卒業式や入学式で、日本国旗とフランス国旗が並び、「君が代」と「ラ・マルセイエーズ」が続けて演奏されるんだそうです。いいじゃないか、それ!

でもって、片山さん、ツイッターのアカウントは取得されているのに、まだツイートはされてないそうです。ぜひ、やってください! お願いします。

高橋さん、どうもありがとうございました!

[木村]


2010年04月30日

公明新聞に『続・クラシック迷宮図書館』の書評掲載

4/26付けの公明新聞に『続・クラシック迷宮図書館』の書評が載りました。以下、引用です。

取り上げられる本は難解でとっつきにくいものもあるが、著者の博覧強記と好奇心によって展開される書評によって、ぐいぐいと引き込まれてしまうだろう。

ありがとうございました。

[木村]

2010年04月30日

5/11川本三郎さん×片山杜秀さん夢の対談!

既報のとおり、4/22から千駄木の「古書ほうろう」で「アルテスパブリッシングの本・全点フェア」を開催していただいています(〜6/6)。

http://www.yanesen.net/horo/info/detail.php?id=32

フェア中に、店主・宮地さんのたってのご希望で、評論家の川本三郎さんと片山杜秀さんの夢の対談が実現することになりました。初顔合わせのおふたりですが、「映画」「文芸」そして「古書」について、尽きせぬ想いを語り合っていただきます。詳細は以下のとおりです。

■開催記念トーク・イベント

偏愛談義「古書も映画も音楽も」
片山杜秀(音楽評論家)× 川本三郎(評論家)
   
『音盤考現学』『音盤博物誌』で世を驚かせ、新刊の『クラシック迷宮図書館』2冊も好評の片山さんと、ごぞんじの評論家・川本三郎さんの初顔合わせが実現しました。幅広いジャンルに旺盛な好奇心で取り組んでいるという点では似たもの同士のお二人ですが、さてはてどんな話が飛びだすのか、お呼びしたわたしたちも楽しみです。

日にち 5月11日(火)
時間  18時半開場/19時開演
入場料 1000円
定員  50名(予約制・先着順)

※ご予約はお電話かメールで、古書ほうろうまで。
 03-3824-3388
 horo●yanesen.net ●=アットマーク
 (お名前、人数、当日ご連絡できる電話番号をお書き添えください)

お申し込みはお早めに!

[木村]

2010年04月30日

ラ・フォル・ジュルネがいよいよ開幕──今年はショパン!

連休もはじまり、いよいよ「ラ・フォル・ジュルネ」が開幕。新刊『フレデリック・ショパン全仕事』の著者である小坂裕子さんも、さまざまなイベントに出演します。東京近郊にお住まいの方は、ぜひ出かけてみてはいかがでしょう。また、自宅で過ごす派の方は、LFJサテライトスタジオから生中継で放映される、NHKのBS-hiの番組「きょうは1日ショパン」でショパンを楽しむのもおすすめです。

◎ラ・フォル・ジュルネ 小坂裕子さんの出演予定
5/1 19:30- LFJスペシャルナイトin東京芸術劇場 ゲスト出演
5/2 17:30-18:15 LFJ・ホールD1講演「歌曲でたどるショパンの生涯」講師
5/3 17:15-18:00 LFJ・ホールD1講演「19世紀パリ描写」講師
5/4 17:30-18:15 LFJ・ホールD1講演「ショパンが愛したサンドの魅力」講師

◎テレビ出演の予定
5/3 11:30-11:54 NHK総合(LFJサテライトスタジオから生中継)
  12:00-22:00 NHK・BS-hi(LFJサテライトスタジオから生中継)
 「きょうは一日ショパン」終日ゲスト出演


新刊『フレデリック・ショパン全仕事』も今日から発売。作品事典でありながら伝記でもあるというユニークな本書は、コンサートのお供にもぴったり! ショパンの作品にふれる機会が多くなりそうなこの連休、ぜひチェックしてみてください。

[松岡]

2010年05月04日

週刊文春で『続・クラシック迷宮図書館』が紹介されました

お知らせするのが遅くなりましたが、『週刊文春』4/22号の「文春図書館」で『続・クラシック迷宮図書館』が紹介されました。ちなみにおとなりでは、アルテスもたいへんお世話になっているジュンク堂書店池袋本店の田口久美子さんの新著『書店員のネコ日和』(ポプラ社)が紹介されていました。

[木村]

2010年05月10日

『中央公論』に片山杜秀さんのインタヴューが掲載されました

『中央公論』6月号の「著者に聞く」のコーナーに、『クラシック迷宮図書館』正の著者として、片山さんのインタヴューが3頁にわたって掲載されました。

片山さんの写真が幸せそうでナイスです。

自虐的に言えば、音楽批評は多かれ少なかれペテンです。そこからペテンを少しでも減らす。ひたすらその努力をして、悶絶する。それが音楽批評家の道ではないでしょうか。

その「悶絶」が、あのカタヤマ式音楽批評を生んでいるわけですね。

明日(5/11)は古書ほうろうにて評論家・川本三郎さんと片山さんのトークショー。楽しい会になることまちがいなしです。

[木村]

2010年05月17日

7/10、片山杜秀さんと秋岡陽さんが薦める「夏休みの課題図書」!?

クラシック迷宮図書館』と『続・クラシック迷宮図書館』の刊行を記念して、ヤマハ横浜店にてトークイヴェントがおこなわれます。片山杜秀さんとフェリス女学院大学教授の秋岡陽さんが、「夏休みに読みたい音楽書籍」を紹介するというもの。日時などは以下のとおりです。

日時:7/10(土)18:00〜
場所:ヤマハ横浜店 3F
入場料:1000円 要予約・先着50名様
お問合・お申込:ヤマハ横浜店2F楽譜売場
         TEL:045-311-1202(担当:高木)
URL:http://www.yamahamusic.jp/shop/yokohama

秋岡さんはフェリス女学院大学音楽学部音楽芸術学科教授をつとめ、山田耕筰研究などを専門とされていますが、それ以前は音楽之友社で何冊もすばらしい書籍を世に送り出した名編集者でした。、木村もたいへんな薫陶をうけた先輩です。「音楽書」というテーマで、どんな対談になるのか、とても楽しみ。定員がありますので、みなさんぜひお早めにお申し込みください。

また、同店では6月下旬から『クラシック迷宮図書館』正続で書評対象になった本を一堂に集めてのフェアがおこなわれます。絶版本や入手困難な本は除くことになりますが、音楽書ファンにとってはまたとない機会となるはずです。

[木村]

2010年05月18日

『Jupiter』で『クラシック迷宮図書館』正続が紹介されました

大阪・いずみホールの広報誌『Jupiter』6-7月号で『クラシック迷宮図書館』『続・クラシック迷宮図書館』が紹介されました。

書評集の書評はやりにくいことはなはだしいと思いますが、評者(め)さんお気に入りのカレーの味にたとえてのユニークな評が素晴らしい。「最近、冗長な文章が多いとお嘆きの諸兄、瞠目して片山を読め!」と締めくくってくださってます。

ありがとうございました!

[木村]

2010年05月20日

『レコード芸術』で『オルティス変奏論』が紹介されました

『レコード芸術』6月号にて、今谷和徳さんが『オルティス変奏論』を書評してくださいました。

本書では、本体の翻訳部分の前に、まことに詳細な訳者自身による解説が付されている。本訳書の重要な点は、16世紀の演奏法を記した著作のひとつを日本語で読めるということばかりでなく、この解説部分にもあるといえよう。(中略)この部分だけでも、ルネサンス音楽を理解する上での貴重な資料となっている
まことに真摯な仕事ぶりに頭が下がるが、何よりも解説部分や訳文の日本語が実に読みやすく、広く音楽を愛好する方々に推薦したい

と絶賛! ありがとうございます。おかげさまで、在庫僅少となっておりますので、ルネサンス音楽ファンの方は、書店・楽器店などでぜひチェックしてみてください。

[松岡]

2010年05月20日

『ステレオ』で『フレデリック・ショパン全仕事』が紹介されました

『ステレオ』6月号で『フレデリック・ショパン全仕事』が紹介されました。「作品事典×伝記という画期的な一書。資料的にも充実した注目の一冊」と評していただきました。ありがとうございます。

[松岡]

2010年05月20日

『音楽の友』で『続・クラシック迷宮図書館』が紹介されました

『音楽の友』6月号で『片山杜秀の本4 続・クラシック迷宮図書館』が紹介されました。「著者の世界が存分に楽しめる1冊」と評していただきました。ありがとうございます。

[松岡]

2010年05月20日

川本三郎さん、片山杜秀さん、ほんとに初顔合わせですか??──5/11古書ほうろうでの対談


ジャケットにチェックのシャツという出で立ちも、まるで示し合わせたかのよう!

アルテスパブリッシング全点フェア」を開催していただいている千駄木の古書店「古書ほうろう」にて、5/11(火)、評論家の川本三郎さんと片山杜秀さんの対談「古書も映画も音楽も」がおこなわれました。

その場に居合わせた誰に聞いても「初顔合わせとは思えない」ほどの盛り上がり。話に出てくる固有名詞のほとんどに「?」の方も多かったようですが、それにもかかわらずこんなに楽しい対談はめったにないくらい。おふたりとも、映画や音楽のさりげない細部に目をとめて、そこから予想もしなかったような面白さを発見したり、作品の置かれた文脈を意外な視点から読み直したりする達人として知られますが、共通して持っているのは「人並みはずれた好奇心」そして「どんなことでも面白がる気持ち」でしょうか。同好の士どうしの敬愛と、ほほえましいライヴァル意識が横溢した至福の2時間でした。

「この続きをぜひ!」というみなさんのご要望におこたえして、古書ほうろうさんで近々第2弾を敢行すべく現在調整中。 「この対談を本にして!」というお声もいただいていますが、もちろん計画中です! 川本さん、片山さん、古書ほうろうのみなさん、そしてご来場くださったみなさん、ありがとうございました!

[木村]


2010年05月20日

5/23 アイリッシュ・ミュージック・デー@古書ほうろう

アルテス全点フェアを続けてくれている千駄木の古本屋さん「古書ほうろう」で、5月23日(日)は丸1日アイリッシュ・ミュージック・デーを開催します。店内では1日中アイルランド音楽が流れるほか、その選曲を行なうおおしまゆたかさん(『聴いて学ぶアイルランド音楽』訳者)によるCDトークショー、芸大アイリッシュ・ミュージック・サークル「G-Celt」のメンバーによる演奏などが用意されていて、ギネスとキルケニー・ビールも飲めるそうです。古本屋さんでギネス!その足で谷根千散歩もよし古本探索もよし、新緑の1日、ぜひお出かけください。

[鈴木]

◎古書ほうろう
http://d.hatena.ne.jp/koshohoro/20100513
◎クラン・コラ・ブログ(アイルランド音楽の森)
http://blog.livedoor.jp/yosoys/archives/51551474.html

2010年05月20日

6/13 ピーター・バラカン×長田弘×野村恵子トーク・ライヴ!

詩人の長田弘、写真家の野村恵子、そしてピーターさんの3人によるジョイント・トーク・ライヴが、6月13日(日)に武蔵野スイングホールで開かれます。詳細とお申し込みは http://amw21.exblog.jp/ をごらんください。

[鈴木]

2010年05月20日

6/27 西原稔さん講演「19世紀のノクターン」がピティナで開催

西原稔さんの『ピアノ大陸ヨーロッパ』はもともと全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)のホームページで連載された「ピアノの19世紀」をもとにした本ですが、このたび同協会の企画で刊行記念セミナーがおこなわれることになりました。

同書で最後に1章をあてて展開された「ノクターン論」。19世紀のもっとも典型的なピアノ音楽ジャンルとして「ノクターン」をとらえた興味深い論考でしたが、この日はその内容にもとづき、根津理恵子さんのピアノ実演を楽しみながら、「ノクターンからみる19世紀」にせまります。

詳細は以下のとおりです。本をお持ちでない方は、同時購入で受講料が少し割引になります。ふるってお申し込みください。

『ピアノ大陸ヨーロッパ』刊行記念セミナー
「19世紀のノクターン」
レクチャー:西原 稔/ピアノ:根津理恵子

日時: 2010年6月27日(日)14:00-16:00
場所: 東音ホール
    〒170-0002 東京都豊島区巣鴨1-15-1
受講料:書籍の同時購入:一般5000円(ピティナ会員4500円)
    セミナーのみ: 一般3500円(ピティナ会員3000円)
※6/16(水)までに「同時購入」で受講費をお振り込みいただいた
 方には、事前にアルテスパブリッシングより書籍をお送りします。
 当日、書籍内容にかんする質問をお受けいたします。
主催: 社団法人 全日本ピアノ指導者協会 メディア委員会
お問い合わせ・お申し込み:PTNA本部事務局(担当:實方)
    TEL 03-3944-1583 FAX 03-3944-8838

ピティナ・ホームページにも5/21(金)夕方以降にこのイヴェント
の情報が掲載される予定です。あわせてご覧ください。
http://www.piano.or.jp/

[木村]

2010年05月21日

『モーストリー・クラシック』で『フレデリック・ショパン全仕事』が紹介されました

『モーストリー・クラシック』7月号で、『フレデリック・ショパン全仕事』が紹介されました。「大変な労作」「作品が作曲された当時のショパンの生活ぶりや交友関係、恋人サンドとのエピソードなどが、まるで小説を読むようにつづられ、一冊読めばショパンの伝記となっている」と評していただきました。ありがとうございます!

[松岡]

2010年05月24日

『CDジャーナル』で『フレデリック・ショパン全仕事』が紹介されました

『CDジャーナル』6月号で、『フレデリック・ショパン全仕事』が紹介されました。「ありそうでなかったショパン本」と評していただきました。ありがとうございます。

森ガールな雰囲気のヴァイオリニスト、花井悠希さんが表紙&巻頭インタビューを飾っている本誌も、要チェックです! 

[松岡]

2010年05月24日

八重洲ブックセンターの売上げで『フレデリック・ショパン全仕事』が2位!

フレデリック・ショパン全仕事』が、八重洲ブックセンター本店「美術・音楽」部門の週間売上げランキング(5/2〜8日分)で、第2位に入りました。ちょうど「ラ・フォル・ジュルネ」開催時期と重なる1週間で、手に取っていただける機会が多かったのでは、と思います。お買い求めいただいた皆様、どうもありがとうございます! 

[松岡]

2010年05月24日

毎日新聞で『ピアノ大陸ヨーロッパ』が紹介されました

5/24付けの毎日新聞夕刊、「記者が選ぶ今週はコレ!」のコーナーで、西原稔さんの『ピアノ大陸ヨーロッパ』が紹介されました。評者は梅津時比古さん。毎日新聞のウェブサイトでも全文を読むことができます。
http://mainichi.jp/enta/art/news/20100524dde012040031000c.html

「(19世紀という)この魅力的で不可思議な時代のいくつもの謎が提示され、構造的に解き明かされている」と評していただきました。ありがとうございました。

[木村]

2010年05月28日

6/5 吉原真里さんがクライバーン・コンクールについて語ります

朝日カルチャーセンター新宿校で、吉原真里さんの講座が開講されます。題して「クライバーン・コンクールのドラマと舞台裏」。吉原さんは6/25(金)にアルテスから発売予定の『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』の著者。昨年、日本人ピアニスト・辻井伸行さんが優勝してお茶の間にもその名を知られるようになった「クライバーン・コンクール」について、吉原さんが取材した昨年の大会の一部始終を中心に、1200人の市民ボランティアが支えるといわれる舞台裏にせまります。詳細は以下をごらんください。

http://www.asahiculture-shinjuku.com/LES/detail.asp?CNO=66146&userflg=0

日時:2010年6月5日(土)10:30-12:00
受講料:会員2940円/一般3570円(入会不要)
場所:新宿住友ビル7F 朝日カルチャーセンター(申し込みは4F受付)
※ネットからのお申し込みは上記URLから

まだ若干お席に余裕があるようですから、みなさんふるってご参加ください。

[木村]

2010年05月29日

今井顕さんが「書評空間」で『ピアノ大陸ヨーロッパ』を紹介してくださいました

ピアニストで国立音楽大学大学院教授の今井顕さんが、「KINOKUNIYA書評空間BOOKLOG」で『ピアノ大陸ヨーロッパ』を書評してくださいました。

http://booklog.kinokuniya.co.jp/imaiakira/archives/2010/05/post_52.html

18世紀よりも19世紀の方が時期的に私たちの時代に近いにもかかわらず、その研究はより困難となっている。どんな作品が好まれ、誰が何を出版したかに関しても「新作が生まれ、もてはやされ、やがて忘却の彼方へ葬られる」という、現代の流行歌の盛衰にも似た激しい新陳代謝にはばまれて、失われてしまった資料が多いのだ。

そんな19世紀の波瀾万丈に光を当てたのが本書である。良く整理されており、この時代をターゲットとして考えている研究家志望の若者にも貴重な一冊だ。

「暗黒大陸」とよばれる19世紀の音楽文化に迫った同書を深く読みこみ、わかりやすく紹介してくださいました。ありがとうございます。

[木村]

2010年06月01日

7/9 吉原真里さんがピティナ本部事務局研修会で講演

ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』の著者、吉原真里さんがピティナ本部事務局研修会で講師を務めます。どなたでも参加可能です。詳細は以下のとおり。

http://www.piano.or.jp/info/about/honbu/

開催日時:2010年7月9日(金)19:30-21:00
講師:吉原真里
テーマ:アジア人と西洋クラシック音楽
プロフィール:
1968年ニューヨーク生まれ、東京育ち。1991年、東京大学教養学部教養学科卒業。1997年、米国ブラウン大学アメリカ研究学部博士号取得。1997年よりハワイ大学アメリカ研究学部助教授。2003年より同学部准教授。2008年より同学部教授。専門は、アメリカ文化史、アメリカ=アジア関係史、アメリカ文学、ジェンダー研究など。著書に『アメリカの大学院で成功する方法』(中公新書)『現代アメリカのキーワード』(矢口祐人と共編、中公新書)『ドット・コム・ラヴァーズ』(中公新書)、『性愛英語の基礎知識』(近刊、新潮新書)、『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』(近刊、アルテスパブリッシング)、『Embracing the East: White Women and American Orientalism』(Oxford University Press)、『Musicians from a Different Shore: Asians and Asian Americans in Classical Music』(Temple University Press)がある。他、研究論文、エッセイなど多数。普段はホノルル在住だが、2009年夏より1年間日本に滞在中。
受講料:2,000円(当日、受付にてお支払いください/終了後の懇親会参加費を含みます)

当日、会場では6/25発売となる『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』も販売予定です。

[木村]

2010年06月03日

川本三郎さんが『東京人』で片山杜秀さんのことを

東京人』で始まった川本三郎さんの新連載「東京つれづれ日誌」。本の話、漫画の話、鉄道の話、それから図書館への怒り(?)などなど、川本さんの日常がつれづれなるままに綴られた味わい深いエッセイです。

その第1回の最後に、5/11に古書ほうろうでおこなわれた片山杜秀さんとの対談の話題が。「映画の話、クラシック音楽の話で盛り上がり、二時間があっというまに過ぎてしまった。こんなに楽しい対談は久しぶり」と書いてくださっていて、聴衆の私たちと同じように川本さんも楽しんでおられたのだと、あらためて嬉しく思いました。

結びに、「あんまり楽しかったので、これから定期的に片山さんと古書ほうろうで対談することになった」とありますが、そう、近々古書ほうろうにて、第2回の対談をおこないますので、みなさんぜひお越しください。詳細が決定しましたら、またご案内します。

[木村]

2010年06月08日

7/14 川本三郎さんと片山杜秀さんの「偏愛談義」、ふたたび!

前エントリで少しばかりフライングしてお伝えしましたが、5/11に開催して大好評だった川本三郎さんと片山杜秀さんの偏愛談義「古書も映画も音楽も」の第2回が、ふたたび古書ほうろうにて開催されます。

http://www.yanesen.net/horo/info/detail.php?id=38

続・偏愛談義「古書も映画も音楽も」
川本三郎(評論家)× 片山杜秀(音楽評論家)

日にち 7月14日(水)
時間  18時半開場/19時開演
入場料 1000円
定員  50名(予約制・先着順)

※ご予約はお電話かメールで、古書ほうろうまで。
 03-3824-3388
 horo@yanesen.net
 (お名前、人数、当日ご連絡できる電話番号をお書き添えください)

さて、今回もまた前回のように超トリヴィアルな固有名詞飛び交いまくりのマニア談義となるのか、あるいはひとつのテーマをじっくりと掘り下げることになるのか、まったく予断を許しませんが、とにかく無類の面白さであることは自信をもって保証します。ぜひご参集ください!

[木村]

2010年06月14日

6/15-7/12 ヤマハ横浜店にて『クラシック迷宮図書館』特集!

片山杜秀さんの『クラシック迷宮図書館』および『続・クラシック迷宮図書館』の発刊を記念して、ヤマハ横浜店楽譜売場にて、明日6/15(火)よりフェアを開催していただけることになりました。「書評対象となった本を、現在入手可能な限り取りそろえ」ていただいているそうですので、みなさん、この機会にぜひお買い求めください(経験上、音楽書はすぐに「稀覯本」になってしまいますから!)。

また、以前のエントリでお伝えしたとおり、同店3Fにて7/10(土)18:00より、片山杜秀さんとフェリス女学院大学教授・秋岡陽さんをむかえて「夏に読みたい音楽書」と題して、トークイヴェントが開催されます。いずれ劣らぬ読書家のおふたりが、とくに「音楽書」にしぼって「課題図書」を推薦してくれます。この夏休みはぜひ「音楽書漬け」になってみてください!

フェアとトークイヴェントの詳細は以下をご覧ください。
http://www.yamahamusic.jp/shop/yokohama/media/01

[木村]

2010年06月14日

西原稔さんの「基礎力としての音楽史」を読む

全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)のホームページに、西原稔さんが「基礎力としての音楽史」という文章を寄せていらっしゃいます。
http://www.piano.or.jp/report/news/2010/06/14_10920.html

「音楽の営みを残された作品だけではなく、それを生み出した土壌から理解すること」──感性ですべてこと足りてしまうと考えがちな演奏家にとっては、とくにだいじな姿勢ではないでしょうか?

西原さんは6/27(日)にピティナにておこなわれるセミナー「19世紀のノクターン」の講師をされます。根津理恵子さんによる実演をまじえて、『ピアノ大陸ヨーロッパ』で展開されたノクターン論をわかりやすく解説していただきます。音楽史を勉強する愉しみを知ることのできる、またとない場になるでしょう。

セミナーの詳細と申し込みはこちらから。

[木村]

2010年06月18日

『ムジカノーヴァ』で『ピアノ大陸ヨーロッパ』紹介

『ムジカノーヴァ』7月号で『ピアノ大陸ヨーロッパ』が紹介されました。筆者は山本美芽さんです。ありがとうございました。

[木村]

2010年06月21日

『レコード芸術』で『クラシック迷宮図書館』『フレデリック・ショパン全仕事』紹介

『レコード芸術』7月号に片山杜秀さんの『クラシック迷宮図書館』『続・クラシック迷宮図書館』の書評が掲載されました。評者は中村晃也さん。

(略)「面白すぎ」の奥に、あなどりがたい洞察が光る。各編2000字ほどだから、とても読みやすい。本書が単なる音楽書評でないのは、その視野が政治や歴史、映画や文学などにおよぶからだ。
読了後、賢くなったような気分になるのは請け合い。このプリズムの煌きからは、目がはなせない。

同じページには小坂裕子さんの『フレデリック・ショパン全仕事』の紹介も。「解説が伝記と楽曲分析を併録している点も、読みやすく魅力的」と評していただいています。

[木村]

2010年06月21日

『モーストリー・クラシック』で『ピアノ大陸ヨーロッパ』紹介

『モーストリー・クラシック』8月号に西原稔さんの『ピアノ大陸ヨーロッパ』の書評が掲載されました。「ピアノを切り口に19世紀のヨーロッパを鮮やかに切り取っている」と評していただきました。

[木村]

2010年06月22日

『フレデリック・ショパン全仕事』が『週刊朝日』で紹介

『週刊朝日』(7月2日号)で『フレデリック・ショパン全仕事』が紹介されました。「ショパン生誕200年に相応しい1冊。(中略)解説と譜面から、39年の人生が色濃くたちあらわれてくる」と評していただきました。ありがとうございます!

[松岡]

2010年06月22日

『ステレオ』で『ピアノ大陸ヨーロッパ』紹介

『ステレオ』7月号で西原稔さんの『ピアノ大陸ヨーロッパ』が紹介されました。

19世紀になって市民社会に普及してきたピアノという楽器、ピアノ音楽がどのように形成されていったのかを、さまざまな側面から言及しており、ピアノ音楽の通史という枠を大きく超えた興味深い一書。

なお、この号の『ステレオ』、まずその「分厚さ」に驚きます。FOSTEX社製のスピーカー・ユニット・キットが「おまけ」として付いてるんです。ぜひ書店でその分厚さを体験してみてください。

[木村]

2010年06月29日

きたやまおさむさんの最後の授業が放映されます!

『ビートルズを知らない子どもたちへ』の著者、きたやまおさむさんは、今年3月に九州大学を定年退職されましたが、退職直前の1月に収録された番組が放映されます。これまでテレビにはほとんど出演されなかったきたやまさんの素顔を知る、貴重な機会です。

夏の特集「北山修・最後の授業」(NHK教育テレビ 4夜連続)
 1月18日(月)と1月25日(月)の授業をロケ収録した番組です。
 ※2月28日(日)の最終講義ではありません

本放送日時:平成22年7月26日(月)〜7月29日(木) 22:25〜22:50 (NHK ETV)
再放送日時:平成22年8月2日(月)〜8月5日(木) 5:35〜6:00 (NHK ETV)

また、3月におこなわれた「さよならコンサート」の模様も、5月に続いて再放送されます。

<番組名>
「きたやまおさむ さよならコンサート」
再放送日時:平成22年7月31日(土) 13:30〜14:50  (NHK BS-2)

[木村]

2010年07月08日

『あんさんぶる』に片山杜秀さんのインタビューが掲載されました

『あんさんぶる』7月号に片山杜秀さんのインタビューが掲載されました。計4ページの充実したもの。

小学校受験のための塾で出会った先生、そして小学3年生の担任の先生の話は、はじめて読むエピソード。片山さんは独力で片山さんになったのかと思っていましたが、やはりどこかに導きの糸があるのですね。

明後日、7/10(土)19:00からはヤマハ横浜店にて、片山さんと秋岡陽さんの対談イヴェントがおこなわれます。「夏に読みたい音楽書」と題して、さまざまな書籍を紹介、おふたりならではの“読み方”を教えてもらえます。みなさんにとっての「導きの糸」となればさいわいです。ぜひご参加ください。

[木村]

2010年07月12日

夏休みは音楽書を読もう!──7/10片山杜秀×秋岡陽トークイヴェント報告


秋岡陽さん(左)と片山杜秀さん

去る7/10(土)、ヤマハ横浜店にて、片山杜秀さんと秋岡陽さんのトークイヴェントが開催されました。同店で開催していただいているクラシック迷宮図書館』『続・クラシック迷宮図書館』発売記念フェアの一環としてのイヴェントで、お題は「夏に読みたい音楽書」。同書でとりあげられた書物だけでなく、最近面白かった本、学生に人気の本など、さまざまな音楽書が紹介されました。

以下、当日紹介された本を列記します。

●片山さん推薦

レヴィティン『音楽好きな脳』白揚社

・なんでも脳で説明する風潮があってきわどい本が多いが、あるていど信頼できる。
・音楽と小脳の話が面白かった。小脳はかなり原始的な器官で音楽と関係なさそうだが、小脳は運動と時間を司る。音楽は芸術だと思いたがるが、生き物として生きていくために必要なものだということ。
・人間は音の情報と感情を高度に結びつけることに成功したから、この地上で繁栄した。音楽は生き残るための訓練になっている、ということを、この本から学び取った。

三上敏視『神楽と出会う本』アルテスパブリッシング

・自分は神楽を国立劇場でしか見てないが、三上さんは現地で楽しんでおられて、うらやましい。
・いま相撲が話題だが、あれもスポーツじゃなくて芸能。一人相撲は神様と相撲してかならず負けることになっている。スポーツの部分は余興。音楽が音の部分だけ特化してしまったが、神楽は芸能や宗教と一体だったころの音楽の姿を表している。

シーゲル『サキソフォン物語』青土社

・サキソフォンが流行ったのは、カルーソやクライスラーのヴィブラートをうまく模倣できる楽器だったから、と書かれている。

モラスキー『ジャズ喫茶論』筑摩書房

・著者が否定したいと思っている前の学説のほうが、じつは面白かった(笑)。

●秋岡さん推薦

西原稔『ピアノの誕生』講談社

・最近は、ピアノを弾いてると「変わってるね」といわれる学生がいて、彼ら/彼女たちは「ピアノを弾く自分って、なに?」と考えることが多い。そんなときにこの本などはよく読まれる。


西原稔『「楽聖」ベートーヴェンの誕生』平凡社

西原稔『ピアノ大陸ヨーロッパ』アルテスパブリッシング

・西原さんの本はこの2冊もおすすめ。

Robert P. Morgan, Anthology of Twentieth-Century Music, W W Norton & Co Inc

・(秋岡さんの)シカゴ大学時代の恩師の本。向こうはこういう堅い本がしっかり刊行されていて、いいですよね。

西川尚生『作曲家・人と作品 モーツァルト』音楽之友社

・モーツァルトの伝記なんて、もう書くことないだろうと思ったけど、この本はいろいろ知らなかったことが書かれている。レクイエム書きながら陽気なホルン協奏曲を書いていたなんて、この本ではじめて知った。

川端純四郎『J.S.バッハ 時代を超えたカントール』日本キリスト教団出版局

・この著者は音楽学者じゃないが、とてもいい本。あのバッハ学者の小林義武さんも「いい本だ」とおっしゃっていたので、自信をもっておすすめします(笑)。

金澤正剛『古楽のすすめ』音楽之友社
(若かりしころ(30代後半?)の金澤さんの写真が登場!)

・自分で発見したつもりになっていたことが、この本を読んだらぜんぶ載っていた。
・最近出た新版も、かなり書き足してあっておすすめ。

Walter Benjamin, The Work of Art in the Age of Mechanical Reproduction(英語版)
Lawrence Lessig, Free Culture
David Kusek, Gerd Leonhard『デジタル音楽の行方』翔泳社
福井健策『著作権の世紀』集英社新書

・このへんは、やはり最近の著作権とか配信がらみでよく読まれる本。ベンヤミンとか、学生といっしょに原書講読するとみんなギョッとしてます。

Theodor W. Adorno, Essays on Music(英語版)
渡辺裕編『アドルノ 音楽・メディア論集』平凡社

片山「わたしの批評の元ネタもかなりアドルノです」
秋岡「後者はとても翻訳が読みやすいですね」

北川純子『音のうち・そと』勁草書房
東谷護『ポピュラー音楽へのまなざし』勁草書房
『ヲノサトルの甘い作曲講座』リットーミュージック

・ポピュラー音楽に関心のある学生に人気なのは、このへん。

R. Murray Schafer, The Soundscape

・この本は以前から人気があったが、最近はだんだん読まれなくなってきた。

小沼純一『武満徹 その音楽地図』PHP研究所

秋岡「びっくりしたのは、この本をはじめとして、Googleブックスでタダで読めちゃう本がたくさんあること。読めるのは一部分だが、うまく自分の知りたい部分に当たれば、本を買わなくてもいい(笑)」
片山「子供のころは出会うためにものすごく苦労したものが、ネットで簡単に手に入る。フリーになればなるほど、判断能力が必要になる。昔は手間やお金がかかるぶん選別能力が磨かれた」

以上、秋岡さんはiPadをプロジェクターにつないで、本の写真をスライドで壁に映しながらの解説。そのあいまに、なんだか意味不明の写真(※)がとつぜん映し出されたりして、面食らいましたが、それ以外は実にわかりやすいお話で、大学で講義を聴いている気分になりました。

※音楽之友社入社当時の木村の写真(じつは秋岡さん、音楽之友社時代の大先輩なのです)。しかも、上司の眼を盗んで作曲にいそしんでいるところなんかも映し出され、このときばかりは秋岡さんにご登壇いただいたことを悔やみました(笑)。

最後に聴衆からは、「片山さんに音楽史のブックガイドを書いてもらいたい。音楽史の研究史がわかる本があれば」という注文も、片山さん、「(アルテスの)木村さんと相談します(笑)」とのお答えでした。なるほど、面白そう。ぜひ計画しましょう、片山さん!

[木村]



2010年07月15日

殺人者はクラシックがお好き?──7/14 川本三郎×片山杜秀「続・偏愛談義」@古書ほうろう

5月におこなわれた川本三郎さんと片山杜秀さんのトーク・イヴェント「偏愛談義──古書も映画も音楽も」の第2弾が、ふたたび千駄木の古書ほうろうで開催されました。

前回の評判を聞きつけてか、お客様の入りは上々。前回は初顔合わせだったおふたりも、今回はより力の抜けた和やかな雰囲気のトークを繰り広げました。川本さんが「あ、思い出した」とどんどん新しい話題を振り、片山さんがそれをすかさずフォローする様は、気のおけない親友どうしか師弟の語らいのようでした。

今回もiPadでツイッター実況中継を試みましたが、未知の固有名詞が飛び交うトークを再現することは不可能。でも、どんな話題がでたか、ちょっとは参考になるかもしれませんので、以下にコピーしておきます。

[木村]

>> 詳細

2010年07月20日

『Jupiter』で『ピアノ大陸ヨーロッパ』と『フレデリック・ショパン全仕事』紹介

大阪・いずみホールの会報『Jupiter』vol.123にて、『ピアノ大陸ヨーロッパ』と『フレデリック・ショパン全仕事』が紹介されました。

ヨーロッパ主要都市の音楽事情など、ここに描かれる史実は息づかいまで感じ取れるほど、19世紀という時代を身近に感じさせてくれる。(『ピアノ大陸ヨーロッパ』への評)
入門者と専門的な音楽ファンの双方のニーズに応え、CDや公演鑑賞に必携だ。丁寧な本作りは、著者と女性編集者の心配りの賜物。後の世でも母性愛豊かな女性たちの庇護に恵まれる作曲家なのだと感じ入った。(『フレデリック・ショパン全仕事』への評)

──と、後者については編集者にも言及していただくなど、うれしい評でした。ありがとうございました。

[木村]

2010年07月20日

『ピアノスタイル』で『ピアノ大陸ヨーロッパ』紹介

『ピアノスタイル』8月号にて『ピア
ノ大陸ヨーロッパ
』が紹介されました。

19世紀にピアノが普及し、“クラシック”という音楽概念が誕生した背景に、工業技術の発展や社会の産業化などが存在していたことを面白く読みながら理解できる。

なお、同誌の読者プレゼント企画にも協力させていただきました。チェックしてみてください。

[木村]

2010年07月21日

今井顕さんが『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』を書評してくれました

ピアニストで国立音楽大学大学院教授の今井顕さんが、「KINOKUNIYA書評空間」にて、『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』を書評してくださいました。

コンクールの歴史、音楽ビジネスでは何が求められているのか、何がどのように運営されているのか、そして実際のコンクールにおけるさまざまなシーンに加え、出場者や審査員、またボランティアも含めた主催者側のスタッフたちへのインタビューその他さまざまな視点から構成された本書は、成功を夢みる若者たちが直面している現実を垣間見せてくれる。一握りのスターが誕生する裏に、どれほどのエネルギーが渦巻いているかをのぞくことは、音楽関係者に限らず、誰にとっても新鮮な体験となろう。特異な世界のことをきめ細かく、かつわかりやすく構築した吉原の生き生きとした執筆力は賞賛に値する。

コンクールについて、ピアニストならではの見識をもって書かれていて、とても勉強になりました。ありがとうございました。

[木村]

2010年07月23日

『ステレオ』で『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』紹介

『ステレオ』8月号で『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』が紹介されました。ありがとうございました。

[木村]

2010年08月06日

時事通信配信各紙に『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』書評が掲載

7/25付けの時事通信配信各紙に、吉原真里著『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』の書評が掲載されました。評者は音楽評論家の青澤隆明さん。

(略)本書の真率で明朗な筆致に導かれるままに、地元が「フォートワースのオリンピック」と誇る熱気を感じ取ることができる。

(略)コンクールという機会が市民と聴衆を含む独特の音楽体験になっていく様子が、文化研究者でピアノを愛好する著者の飾らない視点で語られる。

 出場者それぞれの挑戦を温かく見守り、審査員らに多角的な取材を行いながら、著者は周辺環境や舞台裏をも率直な敬意をもって見詰める。そうして1人の聞き手としての鑑賞体験のうちに、演奏者や試演者への共感を響かせる。それは、地域と人々をめぐる出会いの幸福に満ちた物語だ。

青澤さん、素晴らしい書評をありがとうございました!

[木村]

2010年08月15日

井上章一さんが『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』を書評

8/11付けの日本経済新聞夕刊「エンジョイ読書」欄で、風俗史家で国際日本文化研究センター教授の井上章一さんが、吉原真里さんの『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』を書評してくださいました。ひとり3冊のおすすめ本を紹介するコーナーで、同書を筆頭にあげてくださっています(ウェブでも読むことができます→コチラ)。

 話は、音楽だけにおわらない。フォート・ワースにとっての街おこしめいた側面へも、光をあてている。コンクールをささえる裏方、ボランティアやスポンサーの様子が、よくわかる。クラシック音楽をはぐくむアメリカ社会そのものが、とらえられている。

 社会階層や人種のちがいといった問題からも、目はそむけない。ととのった広報体制が、ピアニストたちに負担をかける様子も、えがいている。そのうえで、このコンクールがめざす理想も、好意的にあらわす、バランスのとれた読み物だ。

ご自身もピアノを演奏する井上さん、ほかの2冊も音楽書──玉木宏樹さんの『贋作・盗作 音楽夜話』(北辰堂出版)と渡辺裕さんの『音楽は社会を映す』(春秋社)──でした。どうもありがとうございました。

[木村]

2010年08月18日

萩谷由喜子さんが『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』を書評

8/16付け公明新聞に吉原真里さんの『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』の書評が掲載されました。評者は音楽評論家の萩谷由喜子さん。

(「市民が育む芸術イヴェント」という)本書のサブ・タイトルこそこのコンクールの本質であり、多角的な取材結果を再構成してその本質を描きだすことこそ本書執筆の意図である。そして、それは成功した。

この莫大な予算を要するイヴェントを可能としているのは、石油富豪の街ならではの驚異的な経済基盤と、その免罪符的発想であろう。だが、有為の若者を応援することを通しての自己実現、ともいうべき広義のパートナー・シップこそ、ゆるぎない運営体制の原動力であったことを再認識させられた。

深く読みこんでいただいての書評、ありがとうございました。

[木村]

2010年08月30日

横川理彦さんが『ピアノ大陸ヨーロッパ』を書評

『サウンド&レコーディング・マガジン』8月号で横川理彦さんが『ピアノ大陸ヨーロッパ』を紹介してくださいました。

特に、中産階級の価値観の中で<家庭のアクセサリーとしておこなわれた娘にたいするピアノ教育>がサロン向けの作品の創作をうながし、音楽院を開設させ、さらに女性の職業進出(ピアノ教師)のきっかけになった、という点は面白い。

ご紹介が遅くなってしまいました。横川さん、どうもありがとうございました。

[木村]

2010年08月31日

日経新聞と『intoxicate』で『ニュー・ジャズ・スタディーズ』が紹介されました

8月29日の日本経済新聞読書面で『ニュー・ジャズ・スタディーズ』が紹介されました。

さらに録音技術や音響など、これまであまり取り上げられてこなかった話題が新鮮だ。大きな視点でジャズをとらえる面白さを再認識させてくれる。

タワーレコードのフリーペーパー『intoxicate』でも大きな書影入りで高見一樹さんが書評してくださってます。ありがとうございました。

分厚い本ではありますが、ご興味を引く論文から少しずつお楽しみいただけると嬉しいです。

[鈴木]

2010年09月13日

ピティナ『OUR MUSIC』の西原稔さんのエッセイ

ピティナ(全日本ピアノ指導者協会)発行の会報『OUR MUSIC(わたくしたちの音楽)』夏号(287号)に、西原稔さんが「基礎力としての音楽史」というエッセイを寄稿しています。演奏家にとっての「音楽史の教養」の大切さをわかりやすく説いたもので、ピアニストだけでなく、音楽にかかわる人すべてに読んでもらいたい内容です。

音楽の営みを、残された作品だけではなく、それを生みだした土壌から理解すること。それが「基礎力としての音楽史」ではないかと思います。

このページではピティナのホームページ連載から単行本化された『ピアノ大陸ヨーロッパ』も紹介していただいています。

[木村]

2010年09月15日

10/4 三輪眞弘×佐々木敦トークセッション詳細決定

前々エントリでお知らせした三輪眞弘さんと佐々木敦さんのトークセッションの詳細が決定しました。

三輪眞弘音楽藝術』刊行記念

三輪眞弘×佐々木敦
「電気文明は音楽の夢を見るか?」

日時:2010年10月4日(月)19:30〜21:00
場所:サウンド・カフェ・ズミ(吉祥寺南口より徒歩5分)
   http://www.dzumi.jp/
   ※終了後は同じ場所で簡単な懇親会あり。参加ご希望の方はご予約時にその旨お書き添えください。
入場料:1000円(ワンドリンク付き)
予約・お問い合わせ:アルテスパブリッシング
   info●artespublishing.com ●=アットマーク

三輪さんと佐々木さんは今回が初顔合わせ。どんな話が飛び出すか、ぜひ現場で目撃してください!

[木村]

2010年09月16日

10/9、10/10 「ピアノの歴史」コンサートを後援しています

10/9(土)、10(日)の2日間にわたって横浜みなとみらいホールで開催される「山手プロムナードコンサート第21回:ピアノの歴史」に、アルテスは後援というかたちで協力しています。詳細は以下をご覧ください。

http://www007.upp.so-net.ne.jp/o-arches/concert.html#30

『ピアノ大陸ヨーロッパ』の著者・西原稔さんが両日にわたって講師をつとめ、「ピアノの誕生と発展」「ピアノ音楽の確立」(以上10/9)、「シューマンとショパンの時代」「ロマン派の終焉と新時代の幕開け」(以上10/10)という4部構成でピアノ音楽の歴史を俯瞰するという内容のコンサートです。出演は渡邊順生さん、崎川晶子さん、久元祐子さん、野平一郎さんほか、司会は朝岡聡さんです。

[木村]

2010年09月27日

10/4 三輪眞弘×佐々木敦トークセッション、来週月曜日です!

作曲家・三輪眞弘さんの著書『三輪眞弘音楽藝術』の刊行を記念しての、評論家・佐々木敦さんとのトークセッション。いよいよ来週月曜日、吉祥寺のカフェ・ズミにて開催します。終演後は同じ場所で懇親会もおこないますので、そちらもふるってご参加ください。まだ少々お席がございますので、どうぞお早めにお申し込みを。詳細は以下のとおりです。

『三輪眞弘音楽藝術』刊行記念

三輪眞弘×佐々木敦
「電気文明は音楽の夢を見るか?」

日時:2010年10月4日(月)19:30〜21:00
場所:サウンド・カフェ・ズミ(吉祥寺南口より徒歩5分)
   http://www.dzumi.jp/
   ※終了後は同じ場所で簡単な懇親会あり。参加ご希望の方はご予約時にその旨お書き添えください。
入場料:1000円(ワンドリンク付き)
予約・お問い合わせ:アルテスパブリッシング
   info●artespublishing.com ●=アットマーク

2010年09月30日

11/27・28|きたやまおさむアカデミックシアター「あの素晴しい愛について」

ビートルズを知らない子どもたちへ』の著者で、精神科医・ミュージシャンであるきたやまおさむさんが、長年続けてきた「レクチャー&ミュージック」シリーズあらため、「アカデミックシアター」を開始。11/27(土)、28(日)の2日間、日本橋に新しくできるコレド室町の中のホールで、楽しいお話とライヴを繰り広げます。特別先行予約が始まりましたので、お知らせします。詳細は以下。


きたやまおさむ「アカデミックシアター
~あの素晴しい愛について~ 」

■公演概要
きたやまおさむ 
アカデミックシアター「あの素晴しい愛について」

◎日時:2010年11月27日(土)開場17:30開演18:00 (会場)日本橋三井ホール
    2010年11月28日(日)開場16:00開演16:30       同上

第一部 レクチャー  「母子像研究より」:ゲスト (第一夜)姜尚中 (第二夜)田中優子
第二部 音楽ライブ 「きたやまおさむ作品集」から  ゲスト 吉川忠英 青木まり子ほか

◎入場料:7,500円(1ドリンク付き)

■特別先行予約
受付日時 9月28日(火)正午〜10月3日(日)23:30
受付電話 0570-02-9965(音声ガイダンス対応)
受付URL http://pia.jp/v/kitayama/
問合せ  キョードー東京 03-3498-9999 http://www.kyodotokyo.com

2010年10月05日

三輪眞弘×佐々木敦トークセッション、満員御礼!

昨夜(10/4)、吉祥寺「サウンド・カフェ・ズミ」にて開催された『三輪眞弘音楽藝術』発刊記念イヴェント、三輪眞弘さん×佐々木敦トークセッション「電気文明は音楽の夢を見るか?」。多くの方にお越しいただき、盛り上がりました。終演後の懇親会の残留率も50%以上! ひじょうに濃い会となりました。ご来場者のみなさん、ズミさん、そして三輪さん、佐々木さん、ありがとうございました。

昨日の対話の一部を以下にまとめました。例によって、重要な発言が漏れていたり、意味を取り違えてるところもあるかもしれませんが、ご容赦のほどを。
http://togetter.com/li/56604

ズミさんのところでイヴェントをやるのは初めてでしたが、井の頭公園を見おろせる、ひじょうに気持ちのいい空間。トークが濃すぎて音楽をかける時間はありませんでしたが、こんどはなにか音楽も聴ける会を企画してみたいと思っています。

[木村]

2010年10月12日

『intoxicate』に三輪眞弘さんインタビュー掲載!

タワーレコードの情報誌『intoxicate』#88号(10/10発行)に、『三輪眞弘音楽藝術』の著者・三輪眞弘さんが登場。堂々の巻頭インタビュー(見開き2ページ)が掲載されています。インタビュアーはNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)の畠中実さん。

人力とかコミュニティの中で成立する作品だけに音楽を限定して考えることはもはや〈逃げ〉でしかないんだと思います。

という三輪さんの熱い語りをぜひ味わってください!

[木村]

2010年10月12日

三輪眞弘さん出演イヴェントなど

以下、三輪さんからのメールをそのまま引用させていただきます! 面白そう&刺激的なお知らせが続々!(10/10の「せんだいめでぃあヲどり」プロジェクトは終わってしまいましたが、YouTubeは見られますので、そのままお伝えします)

● 「メディアアートにおける”音楽”の現在」をテーマに4回にわたって行われるイベント、題して「フォルマント兄弟のプレゼンテーション道場」が始まりました! 選考委員に佐々木敦、椹木野衣、畠中実各氏を迎えてこのイベントで取り上げる若いアーティストの作品を募集しています。たくさんの応募を待っています!!
企画概要、詳細は、
http://www.iamas.ac.jp/mam/index.html

● 着々と準備を進めてきた「せんだいめでぃあヲどり」プロジェクト、いよいよ10月10日、仙台で開催される「みちのくよさこい祭り」にチームで出場します!!「せんだいめでぃあヲどり友の会」の華麗なステージにご期待ください。・・・ちなみに、チーム参加者による歌詞、フォルマント兄弟作曲、人工歌唱エンジン「高音(たかね)キン」の高らかな歌声にのせて三輪はこのように踊ります!(練習中~):
http://www.youtube.com/watch?v=FYoBCEnr1cA
詳しくは、
http://prj.smt.jp/~10thws/news/

● ネットワーク上に流れる不思議な旋律を神からのメッセージと信じる信仰集団《新しい時代》広報省による布教放送、電気文明が続く限り放送しています。是非御接続ください!
rtsp://neuezeit.org:554/nz.sdp
その他の活動スケジュールは、
http://www.iamas.ac.jp/~mmiwa/ToDo.html

[木村]

2010年10月12日

10/15 勅使川原三郎さんと小沼純一さんが朝カルで

舞踊家・演出家の勅使川原三郎さんと小沼純一さん(弊社刊『無伴奏』著者)が、朝日カルチャーセンター新宿で「音楽とダンス」について語ります。詳細は以下。

[木村]

http://www.asahiculture-shinjuku.com/LES/detail.asp?CNO=91020&userflg=0

フェスティバル/トーキョー10新作公演記念
音楽とダンス

舞踊家・演出家 勅使川原 三郎
早大教授 小沼 純一

◎日程:2010年 10/15(金) 19:00-20:30 全1回
◎受講料:会員 3,360円/一般 3,990円

◎講座内容
世界の第一線で活躍している舞踊家・勅使川原氏が、この秋東京で行われる舞台芸術の祭典・フェスティバル/トーキョー10で新作を発表します。現代音楽の作曲家リゲティを核に、音楽と身体表現の可能性を探求するこの作品。上演に先がけ、小沼氏とともに「音楽とダンス」について語ります。
 
<フェスティバル/トーキョー10>
「SKINNERS−揮発するものへ捧げる」
演出・振付・美術・照明 勅使川原三郎
11月27日(土)・28日(日)東京芸術劇場中ホール
比類のない美意識とフィロソフィーで独自の表現を追求し、世界的に注目されている舞踊家 勅使川原三郎。最新作となる本作では、現代音楽の作曲家リゲティのピアノ曲とノイズ、インスタレーションと光によって造形された異空間の中で、極限まで研ぎ澄まされたダンスが繰り広げられる。音楽とアートそして身体による、スリリングな芸術体験。
http://festival-tokyo.jp/
チケット申込み/お問い合わせ ℡03−5961−5202
9月5日(日)10:00よりチケット一般前売開始。

2010年10月16日

11/18 川本三郎×片山杜秀の偏愛談義、三たび!

5/11の第1回、7/14の第2回にひきつづき、川本三郎さんと片山杜秀さんの「偏愛談義」、第3回を11/18(木)に開催します。場所はもちろん、千駄木の「古書ほうろう」さんにて。

以下、古書ほうろうのウェブサイトより引用させていただきます。

続々・偏愛談義「古書も映画も音楽も」 川本三郎 × 片山杜秀 11月18日(木)

アルテスパブリッシングの本 全点フェア」をきっかけに始まった川本さんと片山さんの偏愛談義。「固有名詞がぜんぜん分からないのに楽しい」と大評判のトークも、いよいよ3回目を迎えます。

鈴木英夫監督の話題ではじまり、永井荷風と菅原明朗の話を経由して、川本さんのハミングで終わった第1回

映画の殺人者は口笛をよく吹くという話でスタートし、「次にゴジラが破壊するのはスカイツリー」と意気投合、ハンス・アイスラー作曲の東ドイツ国歌を片山さんが高らかに歌いあげた前回は、『ギターを持った渡り鳥』で小林旭が弾いていたピアノ曲はなにか?という宿題もでました。

今回も、映画と音楽にまつわる汲めども尽きぬお話が伺えるのは間違いないところ。心からの敬意を持ち合う「同好の士」ふたりによるリラックスしたおしゃべりを、みなさんもぜひご堪能ください。


続々・偏愛談義「古書も映画も音楽も」
川本三郎(評論家)× 片山杜秀(音楽評論家)

日にち 11月18日(木)
時間  18時半開場/19時開演
入場料 1000円
定員  50名(予約制・先着順)      
会場  古書ほうろう http://www.yanesen.net/horo/about/

※ご予約はお電話かメールで、古書ほうろうまで。
 03-3824-3388
 E-mail:horo●yanesen.net ●を@にかえてください。
 ご予約の際の件名は「11/18 片山杜秀 × 川本三郎」で。
 (お名前、人数、当日ご連絡できる電話番号をお書き添えください)

「とことんマニアックなのに誰でも楽しい」と評判のこの対談、ぜひご体験あれ!

[木村]

2010年10月18日

【追加公演決定!】11/27・28 きたやまおさむアカデミックシアター「あの素晴しい愛について」

既報のとおり、きたやまおさむさんが新たなレクチャー&コンサートとして、「アカデミックシアター」を開始します。「学問+エンタテインメント」という今までになかった形態で、精神科医/ミュージシャンは何を表現するのか? ゲストは姜尚中さん(11/27)、田中優子さん(11/28)です。先行予約は10/20日(水)18:00まで!(キョードー東京:03-3498-9999) 一般発売は10/23(土)10:00からです。

[木村]


きたやまおさむ「アカデミックシアター
~あの素晴しい愛について~ 」

■公演概要
きたやまおさむ 
アカデミックシアター「あの素晴しい愛について」

◎日時:
2010年11月27日(土)開場17:30開演18:00 (会場)日本橋三井ホール
2010年11月28日(日)開場12:30開演13:00【追加公演】/開場16:00開演16:30 (会場)同上

第一部 レクチャー  「母子像研究より」:ゲスト (第一夜)姜尚中 (第二夜)田中優子
第二部 音楽ライブ 「きたやまおさむ作品集」から  ゲスト 吉川忠英 青木まり子ほか

◎入場料:7,500円(1ドリンク付き)

◎お問い合わせ:キョードー東京 03-3498-9999 http://kyodotokyo.com/

2010年10月23日

片山杜秀さんが『三輪眞弘音楽藝術』を書評!

『レコード芸術』11月号「BOOK」のコーナーで、『三輪眞弘音楽藝術』がとりあげられました。評者は片山杜秀さん!

1921年、青年朝日平吾が、安田財閥の総帥、安田善次郎を殺した。

から始まり、テロリズムと「酒鬼薔薇」事件との対比から、いっきに三輪音楽の核心にせまる書評です。

……三輪の思考は、シェーンベルクの先、ケージのそのまた先の、歴史の極北にたどり着いている。

三輪さんを「音楽史の最終段階に位置する作曲家」と位置づけ、その作品と真剣で切り結ぶ書評は片山さんならでは。ぜひ書評も本もお楽しみください!

[木村]

2010年10月24日

今井顕さんが『音楽用語ものしり事典』を書評

ピアニストで国立音大教授の今井顕さんが「KINOKUNIYA書評空間」にて、久保田慶一さんの『音楽用語ものしり事典』を書評してくれました。

確かに楽語の解説書ではあるのだが、まっとうな音楽事典では到底お目にかかれない知識が得られる、「雑学の宝庫」としてもおおいに価値のある本だ。
大学で久保田の授業を履修している学生たちは、その授業をさぞ楽しみにしているに違いない。「どうでも良いこと」を甘く見てはいけない。知っているだけで、音楽に関する会話が豊かになる。「他人のまだ知らない話題をストックしている」ことは、社交術のかなめである。この本によってプロの専門家はもとより、専門家以上にくわしい“おたく”音楽ファンの人も知らない話題をたくさん仕込むことができそうなのが嬉しい。

この本、ここで紹介されているようにさまざまな「目からウロコの雑学」が満載ですが、人によって「へぇ〜」と感じるところが違うのも興味深いところ。今井さんは「DVDがデジタル・ヴィデオ・ディスクの略ではない」というところがツボだったようです。

[木村]

2010年10月26日

竹下節子さんがトリオを率いて来日公演

パリ在住の文化史研究者、竹下節子さんが数年ぶりに自身のアンサンブル「トリオ・ニテティス」を率いて来日公演をおこないます。『無神論』(中央公論新社)などをはじめ、意欲的な著書を多数発表している竹下さんですが、バロック音楽の研究者、演奏家としても長いキャリアをもっています。アルテスでもぜひ何か書いていただきたい著者のひとり。演奏会の詳細は以下のとおりです。

[木村]

MUSIQUE ET DANSE BAROQUE
癒しの音楽 フランスバロックの隠れた華・ミオン
TRIO NITETIS/GUITARS
NOBUKO YUASA/BAROQUE DANSE
トラジェディ・リリックの上演形式に倣い、
お話を交え、三本のギター(正五度)とバロックダンスにより
シャルル・ルイ・ミオンのオペラ作品他を演奏。
デカルト直系の普遍的な科学として花開いた究極の心身音楽である
フランス・バロックを考察します。


トリオ・ニテティス
竹下節子[ギター/解説]ミレイユ・ジェラール[ギター] アキム・ミゥディ[ギター]
湯浅宣子[バロック・ダンス]
朝倉未来良[バロック・フルート/東京公演]

KYOTO[京都]2010年10月31(日)14:00開演 LESPACE ELAN レスパス・エラン
TOKYO[東京]11月3日(水・祝)14:00開演 HAKUJU HALL ハクジュホール
主催:トリオ・ニテティス

全席自由 前売3500円/当日4000円
お問合せ オフィスアルシュ 03-3565-6771
チケット取扱い 東京芸術劇場チケットサービス03-5985-1707
東京古典楽器センター03-3952-5515
CNプレイガイド0570-08-9990

ホール案内
LESPACE ELAN レスパス・エラン http://lespaceelan.web.fc2.com/
京都市中京区聚楽廻中町40-7-9F TEL075-822-0708
JR嵯峨野線二条駅下車 徒歩10分、地下鉄二条駅下車 徒歩10分

HAKUJU HALL ハクジュホール http://www.hakujuhall.jp/
渋谷区富ヶ谷1-37-5-7F TEL03-5478-8867
地下鉄(千代田線)代々木公園駅徒歩5分、地下鉄(小田急線)代々木八幡駅徒歩5分 

プログラム
Ouverture 序幕…四季
ミオン(1699-1775):オペラ[優美な四季]より 
冬、ゼフィール、ムニュエ、バッカス
Prologue  プロローグ…ダンスのはじまり 
ミオン:オペラ[優美な四季]より フォルラーヌ 
Acte premier 第一幕…ギター
モンドンヴィル(1711-1772):ヴァイオリンとチェンバロのためのロンド
ミオン:オペラ・バレー[ジュリーとオヴィッド]より 陽気な踊り、ルール
Acte second 第二幕…王立アカデミー・オーケストラ
ミオン:オペラ・バレー[ジュリーとオヴィッド]より
行進曲、パスピエ、リゴドン

Acte troisième 第三幕…神秘の世界
ラモー(1683-1764):オペラ「ゾロアストル」より甘美な踊り
ミオン:オペラ「ニテティス」より 精霊の踊り

Acte quatrième 第四幕…ヴェルサイユの音楽教師
ミオン:オペラ・バレー[ジュリーとオヴィッド]より
ムニュエ、エール、ヴィフ

Acte dernier 終幕…ベル・ダンス
ミオン:オペラ・バレー[ジュリーとオヴィッド]より
サラバンド、コントルダンス
Épilogue エピローグ  
デュフリー(1715-1789):ロンド(チェンバロ曲)

正五度ギターの冒険
バロック・オペラの全パートとそのエスプリの再現を目指して試行錯誤を続けてきたトリオ・ニテティスは、平均律クラシック・ギターをカスタマイズして五度音程の濁りを最小化することに成功しました。音量があり、繊細な装飾音を可能にする弦の張力を持つクラシック・ギターの強みをそのままに、中高音部にはヨーロッパ産のエピセア材のギター、低音部はレパートリーに合わせた10弦ギターに、五度音程の安定を図った非平均律のフレットを施し、418ヘルツの基音で演奏します。古楽器やチェンバロ1台では表現不可能の独特のピュアな音色をお楽しみください。

語りのコンサート
バロック・オペラはフランスでも今はなじみのないものです。音楽学者の集まりでもあるトリオ・ニテティスは、2003年の日本公演ではもちろんフランスでも解説つきのコンサートによって、聴衆の楽しみをより大きなものにしてきました。今回は特に、バロック・ダンサーの湯浅宣子によるオリジナル振り付けによって、さまざまなタイプの舞踊曲を味わっていただけます。フランス・バロック・オペラはすべて、国王のために創作され捧げられてきたものです。このコンサートは、そのオペラの雰囲気を喚起するために、タイトルつきの序幕やプロローグ、エピローグを含む展開で構成されています。

ヴェルサイユの音楽教師・ミオン
トリオ・ニテティスの名の由来であるオペラ『ニテティス』の作曲家であるシャルル=ルイ・ミオンは、ルイ15世の子供たちの音楽教師でありながら病のために忘れられたフランス・バロックの秘宝です。トリオ・ニテティスは彼の残した3つのオペラを発掘し、演奏する世界で唯一のアンサンブルです。シャルル=ルイ・ミオンの曲を発見し、正五度クラシック・ギターの音色を楽しみ、バロックのエスプリに迫る新振り付けのダンスをどうぞ楽しんでください。
プロフィール
竹下節子(ギターと解説)
フランス在住。アンサンブル・フランシリアン創立メンバーを経て、クラシック・ギターによるバロック音楽アンサンブル「トリオ・ニテティス」を創設。1996年よりパリ市立コンセルヴァトワールでバロックバレエを研究中。国際文化交流サロン「シューベルシアード」主宰。東京大学及び同大学院、パリ大学博士課程、高等研究所に学んだ比較文化研究者であり、宗教文化関係の著書多数。フランス・バロック音楽については『バロック音楽はなぜ癒すのか』(音楽之友社)がある。CD「ルイ15世の時代のオペラバレエ音楽/トリオ・ニテティス」リリース。

ミレイユ・ジェラール(ギター)
ソロ・ギタリスト。ミュロー音楽院ギター教授(ギター教授フランス国家資格者)。パリ近郊の二つの音楽院のクラシック・ギター科を審査員賛辞付優等で卒業、パリ大学音楽学終了。バロック・ギターとテオルブを学び複数のバロック・アンサンブルで演奏活動。

アキム・ミゥディ(/ギター)
ソロ・ギタリスト、チェンバロ奏者、指揮者、作曲家。パリ大学音楽学、パリ市音楽院作曲科卒業。フランス音楽アグレガシオン(大学教授資格)取得者。

湯浅宣子(ゆあさ のぶこ/バロックダンス) 
立教大学卒業。教会音楽学校他で古楽演奏を学ぶ。バロックダンスをP.ウェイト、ルネサンスダンスをP.ディクソン、D.クリックシャンクに師事。バロックダンスをK.ピアース、P.-W.ボーゲス、T.ベアード、古典マイムをS.ボーデンに学ぶ。2004,06年英国CDDB日本公演を企画。国内外で公演・講習を行っている。舞台衣装を考証・製作。「岡山県芸術文化賞」受賞。英国コンソート・デ・ダンス・バロック(CDDB),ロスティボリ・ルネサンスダンス所属。岡山アーリーダンスクラブ代表。

2010年11月06日

11/20 小鍛冶邦隆×小沼純一トークセッション「音楽の知とはなにか」

音楽は西洋文化において、人文諸科学と並ぶ「知」のひとつのかたちだった──。バッハからメシアン、そして戦後日本の現代音楽にいたるまで、音楽が「継承」してきた「知」とはなにか。このほど『作曲の思想』を上梓した作曲家で東京藝大准教授の小鍛冶邦隆さんと、音楽文化論をメインフィールドにさまざまな領域を横断して精力的な文筆活動を繰り広げている小沼純一さんが「音楽の知」について語りあいます。

[木村]

日時:2010年11月20日(土)開場18:00/開演18:30
会場:ジュンク堂書店新宿店8階喫茶
入場料:1,000円(1ドリンクつき)
定員:40名
受付:同店7Fカウンターにて予約受付。電話予約承ります。
TEL.03-5363-1300

2010年12月17日

1/28 小鍛冶邦隆×渋谷慶一郎トーク&サイン会を開催します!

作曲の思想』の著者・小鍛冶邦隆さんと、東京藝術大学作曲科で小鍛冶氏に作曲を師事し、現在独自の活動を展開している音楽家の渋谷慶一郎氏の「師弟対談」が実現します。「現代音楽はどこへ向かうのか」と題し、現代の音楽シーンを俎上に載せての刺激的な会話が交わされることになるでしょう。乞う、ご期待!

[木村]

『作曲の思想』(アルテスパブリッシング)刊行記念
小鍛冶邦隆+渋谷慶一郎トーク&サイン会
現代音楽はどこへ向かうのか
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_201101/_128.html

■日時:2010年1月28日(金) 20:00~
■会場:青山ブックセンター六本木店 店内2階
■入場料:無料
■お問い合わせ電話:青山ブックセンター六本木店 03-3479-0479
※受付時間は、お問い合わせ店舗の営業時間内となります。御注意ください。
■受付時間:平日・土 10:00~翌朝5:00
      日曜 10:00~22:00
(※受付時間は、お問い合わせ店舗の営業時間内となります。御注意下さい。)

<イベント内容>
新著『作曲の思想』で、バッハからメシアン、そして戦後日本の現代音楽までの音楽史を、作曲家ならではの視点で描き出し、そこに秘められた「音楽の知」を明らかにした小鍛冶邦隆氏と、東京藝術大学作曲科で小鍛冶氏に作曲を師事し、その後電子音楽を中心に独自の先鋭的な音楽世界を創造してきた渋谷慶一郎氏。アカデミズムと前衛、伝統と革新のせめぎ合う現代の音楽界の尖端で個性的な活動を展開する2人が初めて語り合う注目のトークセッションです。

<ご参加方法>
12月17日(金)朝10:00より、青山ブックセンター六本木店の店頭、もしくはお電話にて参加受付をいたします。

2010年12月20日

横川理彦さんが『三輪眞弘音楽藝術』を書評!

『サウンド&レコーディング・マガジン』2011年1月号の「Books」コーナーで、横川理彦さんが『三輪眞弘音楽藝術』を書評してくださいました。「作曲と作曲家を知る3冊」というテーマで、3冊とりあげたなかの筆頭です。

三輪の音楽は、もっともラディカルなようでいて、実は「現代社会の複雑な状況」を明確に指し示している。必読の一冊だ。

ちなみにほかの2冊は『作曲家がゆく 西村朗対話集』(春秋社)と小鍛冶邦隆『作曲の技法』(音楽之友社)。後者の最後に、アルテス発行の小鍛冶邦隆さんの『作曲の思想』も紹介されています。

また、同じ著者の続編『作曲の思想』(アルテスパブリッシング)もお薦めだ。こちらはより個々の作曲家に即して語られており、後半の〈日本戦後音楽史〉がとても面白い。前掲の『作曲家がゆく〜』と併せて読むと日本の作曲家たちの描いてきた軌跡がはっきりと見て取れる。
[木村]

2010年12月23日

『ショパン全仕事』が愛知芸術文化センターブログで紹介されました

愛知芸術文化センターブログ「芸術文化センターの舞台裏日記」で、『フレデリック・ショパン全仕事』をご紹介いただきました。

作品解説本は多くありますが、[中略]著者のショパンへの想いが感じられます。

と、嬉しい言葉が。ありがとうございます。
現在、文化情報センターのアートライブラリーではショパン展を開催中とのこと。期間は12/26までとあと数日ですが、名古屋在住の方はのぞいてみてはいかがでしょう。

生誕200年である今年も残りわずか。『フレデリック・ショパン全仕事』未読の方は、ぜひお手にとっていただければ幸いです。

[松岡]

2010年12月27日

片山杜秀さんが『作曲の思想』を今年の3冊に

昨日(12/26)付けの讀売新聞書評欄は、同紙書評委員が選ぶ「2010年の3冊」でしたが、片山杜秀さんが小鍛冶邦隆さんの『作曲の思想』を選んでくださいました。

 ……今年は1980年代の現代思想ブームのノリの音楽書が大豊作。(中略)(『作曲の思想』は)レヴィ=ストロースみたいな目線の音楽史。武満徹や三善晃をここまで冷徹かつ正当に位置づけるとは! 脱帽。

そのほかの2冊は大里俊晴『マイナー音楽のために』(月曜社)、椎名亮輔『狂気の西洋音楽史』(岩波書店)でした。

[木村]

2011年01月13日

【書評】『音楽用語ものしり事典』『音楽表現の科学』|『季刊 音楽文化の創造』(2011年Winter)

財団法人音楽文化創造が発行する『季刊 音楽文化の創造(CMC)』で、久保田慶一さんの『音楽用語ものしり事典』と須藤貢明さんと杵鞭広美さんの『音楽表現の科学』が紹介されました。以下、それぞれの文章から抜粋させていただきます。

『音楽用語ものしり事典』:

(略)内容について、普段大学講義の脱線話として展開するもの、と述べているが、著者の幅広い教養に裏打ちされた一冊であることは疑いない。

『音楽表現の科学』

第二部では、音楽と神経心理学、脳性理学、記憶研究のまとめも紹介され、第一部と併せて、心理学と音楽学の理論を橋渡しする一冊であると感じた。

ありがとうございました。

[木村]

2011年01月19日

3/13 「作曲家 三輪眞弘の世界」(栃木県立美術館)

栃木県立美術館で1/22(土)〜3/21(月・祝)のあいだ開催される「ズィビレ・ベルゲマン展」の関連企画として、3/13(日)同館にて三輪眞弘さんの作品の演奏会がおこなわれます。演奏されるのは、ドイツ国歌をモチーフに多重な意味を含ませながらコンピュータ・アルゴリズムによって作曲された弦楽四重奏曲《皇帝》、「西洋音楽の正統な編成によって奏でられる架空の民族音楽」である弦楽六重奏曲《369(Harmonia II)》の2曲。分断ドイツを見つめた女性写真家の回顧展のかたわらで、三輪さんの音楽はどのように響くのでしょうか。

[木村]

ミュージック・イン・ミュージアム
「作曲家 三輪眞弘の世界」
http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/jp/event/index.html

2011年3月13日(日)午後2時より
企画展示室(予定)
演奏予定曲目:
 弦楽四重奏曲ハ長調《皇帝》(2000年)
 弦楽六重奏曲《369 (Harmonia II)》(2006年)
演奏:TOYOTAKArutetto、他
解説:三輪眞弘(作曲家、IAMAS教授)

──弦楽四重奏曲《皇帝》はコンピュータ・アルゴリズムによって作られた変奏曲である。──
(『三輪眞弘音楽藝術 全思考 一九九八- 二〇一〇』アルテスパブリッシング、2010年、p.43)

──《369》はロマン主義音楽時代にほぼ完成をみた(現代テクノロジーによってさらに完璧になっている)西洋音楽における抽象化され、自由に組み合わせ可能な素材としての音/音符によって構築されることを真っ向から拒否しつつ、弦楽六重奏というもっとも西洋音楽の正統な編成によって奏でられる架空の民族音楽である。──
(『三輪眞弘音楽藝術 全思考 一九九八- 二〇一〇』アルテスパブリッシング、2010年、p.158)

三輪眞弘(みわまさひろ)略歴
1958年東京生まれ。1974年東京都立国立高校入学以来音楽活動を開始。1978年渡独。ベルリン芸術大学で作曲をユン・イサンに、1985年よりロベルト・シューマン音楽大学でギュンター・ベッカーに師事。卒業後は作曲家としてドイツを拠点に活動するかたわら、ロベルト・シューマン音楽大学、ケルン・メディア芸術大学の非常勤講師を勤め、1996年岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー(IAMAS)の創設メンバーの一人として帰国、同年、 IAMAS教授、2001年に情報科学芸術大学大学院教授に就任。1980年代後半からコンピュータを用いた作品の可能性を探求し、特にアルゴリズミック・コンポジションと呼ばれる手法で数多くの作品を発表。著書に『コンピュータ・エイジのための音楽理論』(ジャストシステム、1995年)『三輪眞弘音楽藝術 全思考1998-2010』(アルテスパブリッシング2010年)。旧「方法主義」同人。コンピュータ歌唱ユニット「フォルマント兄弟」の兄。

2011年03月01日

【書評】『クラシック迷宮図書館』(正・続)|『みすず』(2011年1月・2月合併号)

『みすず』1月・2月合併号は恒例の「読書アンケート特集」。今年は建築史の倉方俊輔さんが片山杜秀さんの『クラシック迷宮図書館』『続・クラシック迷宮図書館』をとりあげてくださいました。

(略)多少強引でも爽快な、的を射た文章によって、音楽が深く社会と人間と、人間の哀しみとでも言いようのないものに触れていると知れる。ど真ん中を進みながら「〜学」の退屈さを免れている。同書にそそのかされて、何冊の音楽書に手を伸ばしたことか。おかげで音楽史研究の厚みが分かり、いろいろと考えさせられた。

「そそのかされて」というところに、片山さんの本の特徴が表されているようで。ありがとうございました。

[木村]

2011年03月02日

【書評】『作曲の思想』|『レコード芸術』(2011年3月号)

昭和音楽大学でアート・マネジメントを講ずる中村晃也さんが、小鍛冶邦隆さんの『作曲の思想』をとりあげてくださいました。「うかつに序から読んだりすると、その智に圧倒され、3行で降参というケースもあろう」などと、小鍛冶さん独特の文体への注文を付けながらも、

 本書は、180ページの小ぶりの1冊。侮るべからず。ついに日本の音楽界にも、このように音楽を見、語り、論ず時代が到来したのだとうれしくなる。心ある音楽家諸氏必読の書か。

と高く評してくださいました。ありがとうございます。

[木村]

2011年04月20日

【書評】『音楽のカルチュラル・スタディーズ』|『レコード芸術』(2011年5月号)

小沼純一さんが『音楽のカルチュラル・スタディーズ』の書評を書いてくれました。さまざまな側面から評価していただいたうえで、「本書の記述そのものを「カルチュラル・スタディーズ」する必要も」と結んでおられます。ありがとうございました。

[木村]

2011年05月27日

日本経済新聞日曜版コラムで『パウル・クレーの文字絵』が紹介されました

日本経済新聞日曜版に、4/17、24、5/1、8の4回にわたって、「美の美 パウル・クレー──色彩と線の交響楽」が連載されました(同紙記者・小川敦生さん執筆)。そのうち、5/1と8の2回にわたって、野田由美意さんの『パウル・クレーの文字絵』が大きくとりあげられました。

毎回カラー2面というたいへん力の入ったこの連載は、5/15(日)まで京都国立近代美術館で開催され、5/31(火)から7/31(日)まで東京国立近代美術館で開催される「パウル・クレー おわらないアトリエ」展に合わせてのものです。同展では『パウル・クレーの文字絵』も販売していますので、あわせてお楽しみください。

[木村]

「パウル・クレー おわらないアトリエ」展
http://klee.exhn.jp/

2011年05月27日

『あんさんぶる』5月号に『はじめてのインターンシップ』の紹介記事を書きました

木村が書評・CD評のページを担当している『あんさんぶる』誌(カワイ音楽教育研究会発行)の5月号が発売されました。毎回、増田編集長のご厚意で、アルテスの本も1冊紹介させていただいているのですが、今回は『はじめてのインターンシップ』を紹介しました。

そのほかにとりあげた本は、ハワード・グッドール『音楽史を変えた五つの発明』(白水社)、西島千尋『クラシック音楽は、なぜ〈鑑賞〉されるのか』(新曜社)、大島真寿美『ピエタ』(ポプラ社)の3冊。とくに3冊目は、冒頭から、いちどだけ行ったことのあるヴェネツィアの空気をそのまま運んできてくれるような本で、自分にとってとても大切な本になりました。

[木村]

2011年05月27日

クレー展サイトに野田由美意さんのインタヴューが掲載されました

5/31(月)から東京国立近代美術館で開催される「パウル・クレー おわらないアトリエ」展に関連するスペシャル・サイト「Weekly Paul Klee Times」に弊社刊『パウル・クレーの文字絵』の著者、野田由美意さんのインタヴューが掲載されました。

http://klee.exhn.jp/times/interview/index06.html

2回連続の掲載の第1回めが公開されています。初回は、クレーの文字絵のこと、クレーがどうして時間に関心をもったのか、アジア・オリエントからの影響などについて。

ちなみに、よく読者の方などから、「野田由美意さんって、男性ですか? 女性ですか?」と尋ねられることがあるのですが、こちらのサイトにはポートレートも掲載されていますので、どうぞご確認ください。

[木村]

2011年05月27日

『ユリイカ』に小鍛冶邦隆×渋谷慶一郎対談が掲載されました

1/28(金)に青山ブックセンター六本木店にて開催した『作曲の思想』刊行記念対談「現代音楽はどこへ向かうのか」が、『ユリイカ』6月号に掲載されました(ついでに、アルテスの広告も載ってます)。

東京藝大作曲科教授の小鍛冶邦隆さんと、受験のときから藝大卒業まで小鍛冶さんに師事した渋谷慶一郎さんの「ガチ現代音楽トーク」は、とても熱くてアクチュアルな内容で、おそらくその場にいた全員が知的興奮を感じていたと思いますが、誌面に採録されたものを読むと、当日は聞き過ごしてしまった細かいやりとりに「こんな意味があったのか!」とあらためて気づかされることしきり。まるで、当日も話題になったリゲティの音楽のような面白さを感じます。

録音から文字を起こし、絶妙のトランスクリプションをしてくださったのは、小鍛冶さんの弟子で藝大大学院在籍中の折笠敏之さん。紙幅の都合ですべては収録されていませんが、完全版は後日、アルテスのウェブサイトに掲載する予定です。

じつはこの2人の対談を提案してくださったのは、お世話になっている評論家の佐々木敦さんでしたが、『ユリイカ』6月号は映画『マイ・バック・ページ』特集で、佐々木さんの評論も掲載されています。そして、『マイ・バック・ページ』といえば、やはりアルテスがたいへんお世話になっている評論家・川本三郎さんの回想記が原作。はからずも、アルテスにとても縁の深い号となっていて、感慨深いものがありました。

[木村]

2011年06月03日

クレー展サイトの野田由美意さんインタヴュー後編

先日お知らせした野田由美意さんインタヴューの後編がアップされました。
http://klee.exhn.jp/times/interview/index07.html

5/31から東京国立近代美術館で開催されている「パウル・クレー おわらないアトリエ」展の図録の表紙にも掲載されている《バルトロ:復讐だ、おお!復讐だ!》についての、野田さんの分析がおもしろいです。ヘ音記号だとか、フェルマータだとか、音楽好きのクレーならではの細工があって、また見る目が変わります。

クレー展のほうも、ぜひどうぞ。

[木村]

2011年06月15日

三輪眞弘さんの新作「舞楽」公演のお知らせ

作曲家の三輪眞弘さんからの「せんでん」メールが届きました。新作「舞楽」が6/19(日)東京オペラシティコンサートホールにて日本初演されるとのことです。下のリンクでは、三輪さんが「作曲」した舞人の「舞」が3Dアニメーションで見られます(しかし、なぜネギを持ってるんだろう?)。公演の詳細はこちら。
http://www.creativetradition.jp/2011-de/6.19_tokyo_opera_city.html

また、明日(6/16)、東京藝術大学では三輪さんの「いま中部電力芸術宣言について考える 」と題した講義がおこなわれるもよう。こちらはUSTREAM中継もあるようです。
http://amc.geidai.ac.jp/?p=3770

[木村]


日曜日は新作「舞楽」! せんでんbyみわ

こんにちは! 三輪眞弘です。

直前になってしまいましたが、今週日曜日(19日)、2月にドイツの3都市(ベルリン、デュッセルドルフ、フランクフルト)で初演した新作「舞楽」を日本で初演します!
雅楽ではなく舞楽と言う以上、もちろん舞もあり、雅楽の「作曲」だけでなく振付も「作曲」してみました・・・舞やダンスの経験が一切無いぼくがなぜ振付までしたのか? それは昨年「せんだいめでぃあをどり」でフォルマント兄弟が発見した手法、つまり人体の3Dアニメーション・ソフトウェア(MikuMikuDance)によって身体の動きを決め、それを舞人に見てもらい模倣してもらう、という今までにない方法を舞人の方々に理解していただけたからです。
曲目解説と、舞人に渡した3Dアニメーション(1例)は以下をご覧ください。(装束などはもちろんこれとは異なり、また、ネギを手にしていますが、本番ではレインスティク(拊在栖=ふあるす/Fuarusuと名付けました)を使います)

http://www.iamas.ac.jp/~mmiwa/SanMeiRaku.html

西洋音楽を勉強した日本人が伝統芸能の新作を「作曲」するとはどのようなことなのか? ひたすらそのことを考えながらぼくが出した答えです。是非ご覧になってください。
また、昨日読売新聞夕刊に掲載された今回の公演に向けてのインタビューやドイツ公演の記録などその他の活動情報については以下をご覧ください。

http://www.iamas.ac.jp/~mmiwa/ToDo.html

み気
わ合

2011年07月25日

『ラティーナ』誌8月号で『ラテン音楽名曲名演ベスト111』が紹介されました

今月発売された雑誌『ラティーナ』8月号で、『ラテン音楽名曲名演ベスト111』をご紹介いただいています。評者は長嶺修さん。

「錯綜した情報の大海原へ漕ぎ出すには、経験を積み、周囲の事情にも通じたナビゲーターの存在が、心強い味方となる」「豊富な現場体験から得られたエピソードや思い出、歌詞の部分訳や背景解説などを散りばめながら、明快な語り口で綴られ、読み物として楽しめる内容となっている」との高評をいただきました。

そして、「この本からは前世紀以来の日本におけるラテン音楽受容史も垣間見えてくる」というご指摘は、まさに一昨日刊行記念ライヴを聴きながら考えていたこと。この本の趣旨が着実に伝わっていることが確認できて嬉しい評でした。[鈴木]

2011年07月25日

『レコード・コレクターズ』誌8月号でも『ラテン音楽名曲名演ベスト111』をご紹介いただきました

ミュージック・マガジン社の雑誌『レコード・コレクターズ』8月号でも、真保みゆきさんが『ラテン音楽名曲名演ベスト111』をご紹介くださっています。

「“名曲”という、一見総花的なくくりをあえてキーワードにすることで、より包括的、横断的にラテンの感覚に触れていく。その手助けをしてくれる本書のあり方には、(略)教えられるところが多々あった」「ロックやジャズに備わった折衷的な感覚に関心がある人も、目を通して損はないのでは」と、これまた的確にこの本の意図をご理解いただき、嬉しいです。 [鈴木]

2011年08月22日

8/21 日本経済新聞読書面に加藤典洋さんのインタビューが掲載されました

nikkei.JPG
昨21日の日本経済新聞朝刊読書面の「あとがきのあと」というコーナーに、『耳をふさいで、歌を聴く』の著者インタビューが掲載されました。「日本ロック評論に手応え」と題して、「音楽用語を極力使わず、歌詞やインタビューなどを手掛かりにミュージシャンの表現や深層心理を読み解いていく。既存の音楽評論にない視点が新鮮だ」と、記者の方が評してくださってます。購読されてない方もぜひ図書館などでご覧になってみてください。[鈴木]

2011年08月29日

東京新聞に『耳をふさいで、歌を聴く』の書評が掲載されました

東京新聞 8月28日

8月28日の東京新聞朝刊読書面で、詩人・首都大学東京教授の福間健二さんによる加藤典洋『耳をふさいで、歌を聴く』の書評が掲載されました。

「ミュージシャンとファンがつくる局面のみに通用するのではない、切実さをさぐる言葉になっている」「中原中也、高村光太郎、宮沢賢治、サルトル、村上春樹までの文学との類縁を語りながら、ミュージシャンが歌の奥に隠している〈不安とおののき〉を引き出す」、そして「新しい批評的態度へと読者を誘う一冊である」

と評価してくださっています。日頃ヒップホップを熱心に聴いてらっしゃるという福間さんには次の『文化系のためのヒップホップ入門』もぜひ読んでいただこうと思っています。[鈴木]

こちらで全文を読むことができます。

2011年09月14日

週刊文春に加藤典洋さんのインタビューが掲載されました

週刊文春のインタヴュー記事

先週発売された週刊文春9月15日号に、『耳をふさいで、歌を聴く』の著者・加藤典洋さんのインタビューが掲載されました。本書の執筆中は「生活の八割を音楽が占めていた(笑)」こと、歌詞を入口にして論じたのは「音楽用語を用いずに語りたいと思ったから」であることなどに触れつつ、J-POPと日本社会あるいはアメリカとの関係という、この本の底に流れるテーマをしっかり捉えた取材となっていて、刺激的でした。
ザ・ブームなどを手がけるプロデューサー、佐藤剛さんからは激賞といっていいお電話をいただいたり、あちこちで高く評価されているのを知るにつけ、嬉しく思うと同時に、加藤さんにはもっと音楽を書いてほしいという欲がでますね。 [鈴木]

2011年10月07日

『ミュージック・マガジン』と『サウンド&レコーディング・マガジン』に『耳をふさいで、歌を聴く』の書評が掲載されました

日本経済新聞、中日(東京)新聞、週刊文春に続いて、『ミュージック・マガジン』10月号で仲俣暁生さんが、『サウンド&レコーディング・マガジン』10月号で横川理彦さんが、『耳をふさいで、歌を聴く』を書評してくださいました。
仲俣さんの“音楽を題材にした(良くも悪くも)無垢な「文芸批評」”と独自の視点からの評、横川さんの“大傑作、〜すべての人が読むべき必読書だ」という大絶賛、ともに嬉しいかぎりです。
音楽を作るという行為と、音楽を聴くという行為、その奥深さ、怖さ、素晴らしさを鮮やかに突いた加藤さんの眼力には、敬服するばかり。ぜひご一読下さい。[鈴木]

2011年10月13日

『文化系のためのヒップホップ入門』を ライムスター・宇多丸さんがTBSラジオで大絶賛!!!

「ヒップホップの本はこの1冊でいいです」

日本ヒップホップ界の第一人者、ライムスターの宇多丸さんが、10月12日午後TBSラジオ「キラ★キラ」のなかで、約8分間にわたって『文化系のためのヒップホップ入門』を事細かにご紹介くださり、最後には

「歴史ガイドであり、ディスクガイドでもあり、ヒップホップの概念説明にもなっていて、ヒップホップ入門の本は、日本ではこれでいいです! まいった。いい仕事、されちゃった」

と全面的に大絶賛、強力プッシュしてくれました!(こちらのポッドキャストで全編聴けます。リンクが張られているアマゾンの在庫は今週中にも復活します)

シーンの真っ只中、最前線にいる宇多丸さんのような方から、これほどのお褒めの言葉をいただいて、感激しています。「ヒップホップって苦手だって思ってる人のためのヒップホップ入門書」、ぜひご一読を!

[鈴木]

2011年10月17日

朝日新聞で『デオダ・ド・セヴラック』紹介!

10/16(日)の朝日新聞読書面で『デオダ・ド・セヴラック』を紹介していただきました。吉田秀和賞受賞についても触れていただいています。

[木村]

2011年10月17日

10/23|「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」に椎名亮輔さんが出演!

10/23(日)朝5:00〜5:45に放送されるTOKYO FM「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」(パーソナリティ:田中美登里さん)に椎名亮輔さんが出演し、『デオダ・ド・セヴラック』について語ります。
http://www.tfm.co.jp/timetable/?date=20111023

もちろんセヴラックの作品を聴きながらのおしゃべりです。《山の夜明け》という歌曲もありますが、ぜひ早起きして爽やかな南仏の朝を感じてください!

[木村]

2011年10月20日

『週刊読書人』に『耳をふさいで、歌を聴く』の書評!

『週刊読書人』10月21日号で陣野俊史さんが、「音楽に対して外側に立つ」というタイトルのもと、『耳をふさいで、歌を聴く』を書評してくださいました。

「音楽を研究するわけでもなく、音楽批評の言葉を取り入れるわけでもない。研究や批評はすでにその用語ができあがっている。それを使えばいい。だが、文芸批評家の看板をおろさずに、いわば言葉のプロとして、音楽の言葉に接するとき、身の置き場はなくなる。居心地は悪い。加藤は、綱渡りのようなその行為を続けて本書を作った」

陣野さんの著書『じゃがたら』は本の中でも参照されています。その上書評までいただいて、ありがとうございました。 [鈴木]

2011年10月20日

『レコード芸術』に『ヴァーグナーと反ユダヤ主義』の書評が掲載されました

『レコード芸術』11月号に『ヴァーグナーと反ユダヤ主義』の書評が掲載されました。評者は小林正幸さん。

本書はそうした[アドルノやツェリンスキーなどの]先行研究を著者の視点から整理づけたものである。この問題に関しては、これまで(個々の作品論は別として)全体を見通せるような一般向けの日本語文献がなかったため、今回の刊行は音楽愛好家にとって役立つものとなるだろう。

と評していただいています。

[木村]

2011年10月21日

『intoxicate』に『デオダ・ド・セヴラック』の書評が掲載されました

タワーレコードのフリーペーパー『intoxcate』#94(10/20発行)にて、小沼純一さんが『デオダ・ド・セヴラック』を、著者の椎名亮輔さんがソプラノの奈良ゆみさんと共演したCD『デオダ・ド・セヴラック/歌曲と古いシャンソン』(コジマ録音)と合わせて紹介してくださいました。

……椎名亮輔という音楽学者=ピアニストの仕事の拡がりとピアニスト的嗜好はまさに不意打ちだった。
……本書においてもっともスリリングなところはといえば、著者がこのセヴラックという他者の音楽の魅惑にどのように近づけるかを手探りしてゆくさまが記されていることにほかならぬ。客観的な記述のみではけっして触れ得ないものが、こうした書き方によってこそあらわれる。

この本の、著者・椎名さんの独特なところをしっかり突いて紹介してくださっていて、ありがたいかぎりです。

[木村]

2011年11月29日

朝日新聞で『アルテス』が紹介されました

11月29日付け朝日新聞朝刊の30面(文化面)「観」というコーナーで、『アルテス』創刊号が紹介されました(文・吉田純子記者)。

「音楽評論、原点見つめ直す」と題して、先ごろ刊行された『音楽文化新聞』(全3巻・別巻、金沢文圃閣)、昨年完結した兼常清佐の著作集(全15巻、大空社)と関連づけて、『アルテス』の創刊をとりあげていただいています。「社会との関係性を意識しながら音楽を論じることで、現代に音楽評論はまだ有効だと証明したい」と、気負いまくりの発言も載せていただいていますが(笑)、こうした歴史の流れのなかに位置づけていただけるのは光栄なことです。[木村]

asahi.com:音楽評論、原点見つめ直す 社会との接点探る動き
http://www.asahi.com/showbiz/music/TKY201111300311.html

2011年12月02日

神戸新聞に『デオダ・ド・セヴラック』書評掲載

11月27日付神戸新聞読書面に椎名亮輔さんの『デオダ・ド・セヴラック』の書評が掲載されました。評者はなんと、あのベストセラー『シングル・ライフ』の著者でフランス文学者の海老坂武さん。

 そう、「香り」そして「匂い」はこの本の鍵となる言葉だ。セヴラックの音楽には民俗的要素がある。これが「香り」ということなのだろうが、彼にとって民俗的要素とは正確には何なのか。素材なのか、雰囲気なのか、インスピレーションなのか。その答えを求めて著者は旅をする。

本の内容、そしてセヴラックの音楽への心からの共感にあふれた、とてもうれしい書評です。最後にはコジマ録音から出た奈良ゆみさんと椎名さんのCDも紹介されています。

[木村]

2011年12月11日

読売新聞で『アルテス』創刊号が紹介されました

少しお知らせが遅くなりましたが、先週月曜日(12/5)付け読売新聞夕刊で『アルテス』創刊号が紹介されました。「『ジャンル無用の音楽言論誌』登場」と題し、書影入りでとりあげていただいています。

 硬派な音楽批評、論考が主だった従来の音楽専門誌と異なり、同誌は「ジャンル無用の音楽言論誌」を旗印に書評や小説も掲載する。その幅の広さと独自の視点が、新たな読者を掘り起こすかどうか注目される。

なお、たまたまですが、読売新聞には12/13(火)(西日本は12/14)朝刊にひさしぶりの広告を出すことになっています。新聞広告なんていつ以来だろう……こちらもご注目ください。

[木村]

2011年12月11日

日経新聞で『アルテス』創刊号が紹介されました

朝日新聞、読売新聞に続いて、本日(12/11)付けの日本経済新聞読書面でも、『アルテス』創刊号を紹介していただきました。

[木村]

2011年12月14日

毎日新聞京都版に椎名亮輔さんインタヴュー掲載

12/8付けの毎日新聞京都版に椎名亮輔さんのインタヴューが掲載されました。「五感で感得 セブラック像」と題する、かなり大きな記事です。椎名さんの写真も大きく掲載。椎名さんのブログに記事の写真がアップされていますので、ご覧ください。

http://rshiina.blogspot.com/2011/12/blog-post_08.html

[木村]

2011年12月14日

北海道新聞に椎名亮輔さんのインタヴュー掲載

先日の毎日新聞に続き、12/11付け北海道新聞読書面に椎名亮輔さんのインタヴューが掲載されました。こちらも椎名さんのブログに記事の写真がアップされています。

http://rshiina.blogspot.com/2011/12/blog-post_1643.html

[木村]

2011年12月14日

北海道新聞で『アルテス』紹介

12/11付け北海道新聞読書面で、さきほどご紹介した椎名亮輔さんインタヴューの下に、『アルテス』も紹介していただいていました。ありがとうございます!

[木村]

2011年12月19日

『レコード芸術』に『デオダ・ド・セヴラック』の書評掲載

『レコード芸術』2012年1月号に『デオダ・ド・セヴラック』の書評が掲載されました。評者は敬愛する濱田滋郎さん! コジマ録音から8月にリリースされ同誌10月号で「特選盤」となった奈良ゆみさんのCD『セヴラック/歌曲と古いシャンソン』もあわせて紹介していただいています。

著者が力こぶを入れる論点は、セヴラックがけっしてたんなる“愛すべきローカルな”存在に終るのではなく、今日の私たちに対しても意義ある大きな呼び掛けを行いつづけ得るような、普遍的な重味を踏まえた芸術家であったことを立証する処にある。疑いなく、これは素晴らしい仕事だ。

と絶賛してくださっています。ありがとうございました!

[木村]

2011年12月20日

第21回吉田秀和賞贈呈式がおこなわれました



上:吉田審査委員長から賞状を贈られる椎名さん/下:吉田秀和さんと椎名さんご夫妻


12/17(土)、水戸芸術館にて第21回吉田秀和賞の贈呈式がおこなわれました。椎名亮輔さんが弊社刊『デオダ・ド・セヴラック──南仏の風、郷愁の音画』(弊社刊)で受賞したことは既報のとおりです。

御年98歳の吉田秀和審査委員長から、「セヴラックのことを知らなくても、椎名さんのお名前を聞いたことがなくても、どうぞ買って読んでごらんなさい。ぜったいに損はさせません!」と力強くもありがたいお言葉をいただき、大感激。

恒例の受賞者による講演(最前列に座る吉田先生の前での講義ということで、毎年受賞者はプレッシャーで胃が痛くなるそうです)は、椎名さんがセヴラックの生地の映像やご自分でのピアノ演奏をまじえての大熱演。椎名さんはそのあとのパーティでも、「次の研究の対象」とことわってフェデリコ・モンポウの作品を演奏され、吉田先生から「ブラヴォー!」の声が飛んでいました。

翌18日の茨城新聞、読売新聞には贈呈式の様子が写真入りで報じられました。

椎名さん、おめでとうございました!

[木村]



2011年12月20日

『ショパン』で『デオダ・ド・セヴラック』紹介

『ショパン』2012年1月号で『デオダ・ド・セヴラック』が紹介されました。「時を越えて届いたセヴラックからの手紙に、返事を返す旅物語」と詩的な評言をいただきました。

[木村]

2011年12月26日

「カフェフィガロ」に出演します

音楽ライターの林田直樹さんがパーソナリティをつとめるネットラジオ番組「林田直樹のカフェフィガロ」に鈴木、木村、そして季刊『アルテス』編集スタッフのポチョ・ムキンコの3人で出演します。公開は明日12/27と来年1/17の2回です。

林田直樹のカフェフィガロ
http://www.blue-radio.com/program/cafe/

思えば4年前の8月、まだ1冊の本も出版していなかったぼくらをスタジオに招いて、エールを送ってくれたのが林田さんとこの番組でした。そのときもなんだか音楽之友社のOBどうしの出版談義、編集談義に花が咲きましたが、今回もなんだかそんな雰囲気に……。

季刊『アルテス』出版にいたる裏話、謎の編集スタッフ「公魚」の素顔など、聴きどころ満載です。どうぞお楽しみに!

[木村]

2012年01月25日

『ジュピター』で『アルテス』が紹介されました

いずみホールの会員誌『ジュピター』2月/3月号で『アルテス』VOL.01が紹介されました。評者は白石知雄さん。「音楽を語る「ことば」にこだわるユニークな雑誌の登場」と評してくださっています。

[木村]

2012年02月07日

「エキレビ!」に菅付雅信さんの著者インタビューが掲載されました

ニュースサイトexciteのレビュー・コーナー“エキレビ!”に、田島太陽さんによる『はじめての編集』の著者・菅付雅信さんへのインタビューが前後編2回にわたって掲載されています。
自身がどうキャリアを積んできたかという経験談もふくめ、「編集のスキルは因数分解できる」「編集に得意分野はないんです」などなど、本への理解がさらに深まる非常に興味深いインタビューになっています。ぜひご一読を!

編集スキルは特別なものじゃない、因数分解できます〈『はじめての編集』菅付雅信インタビュー前編〉
大学を辞めようと思うので、仕事ください!〈『はじめての編集』菅付雅信インタビュー後編〉

2012年02月12日

菅付雅信さんと『ブルータス』西田編集長の対談が「ハニカム」に掲載!

『はじめての編集』の著者・菅付雅信さんと、雑誌『ブルータス』(マガジンハウス)の西田善太編集長の対談が、ウェブ・マガジン「ハニカム」に掲載されました。

豊かな編集者体験をもつお二人が『はじめての編集』を前にしながら、「世間の人にはほとんど知られていない」編集者という職業とそのスキルについて語り合っています。

「〈編集〉のスキルは誰にでも身につけられるユニバーサルなものなんです」(菅付)
「編集者には“自分で決めること”が必要です。みんなで決めることは正しいけれど面白くない」(西田)

などなど、編集を生業にしている人なら必ずハッとさせられるはず。ぜひご一読ください! [鈴木]

2012年02月15日

『みすず』の「読者アンケート特集」でアルテスの本が紹介されました

『みすず』1/2月号は恒例の「読者アンケート特集」。今年はアルテスの本が2冊とりあげられました。

まずは音楽学者の増田聡さん。大和田俊之さんと長谷川町蔵さんの『文化系のためのヒップホップ入門』をとりあげてくださっています。

(略)音楽ならざる音楽としてのヒップホップの理解への道筋を絶妙かつ適切に指し示す。「ロックは若者の音楽」という思い込みから未だ自由になれぬ評者にはとりわけ有益であった。このご時世に密度の濃い音楽誌『アルテス』を新たに立ち上げる版元共々、日本語圏の音楽言説空間を更新せんとする勢いに拍手。

もうひとかたは映像文化論の長谷正人さん。

岡田暁生・吉岡洋・三輪眞弘「3・11 芸術の運命」『アルテス』Vol.1、アルテスパブリッシング
 原発事故のショックの後、そのショックに対抗するかのように自らの正義性を声高に主張する言論が目立った中で、このシンポジウムの参加者たちの落ち着いた自省的思考には共鳴するところが多かった。私たちの文化それ自体が「オール電化」されているという事実を性急に批判するのではなく、その事実に困惑するところから語り出すこと。私たちはエレキギターやコンピューターによる音楽の電気化を愛してきたのではなかったか。

それ以外の方々の文章も教えられるところが多く、読みふけってしまいます。

[木村]

2012年02月16日

「ソフトバンクビジネス+IT」に鈴木のインタビューがアップされました

ソフトバンク・クリエイティヴが運営するサイト「ソフトバンクビジネス+IT」に、代表・鈴木のインタビュー記事「身の丈に合った出版活動と経営――話題の本・雑誌を続々と出す版元の底力に迫る」が掲載されました。記事の構成をしてくださった須藤さんと同社の編集者・上林さんに事務所までお越しいただいて取材されたものです。

アルテス創業の経緯に始まって、この5年間仕事をやり続けながら考えてきたことを、ある程度まとまった形で話せた気がします。ツイッターなどを見るとすでにずいぶん沢山の方が読んでくださったようです。貴重な機会を作ってくれたお二人にも感謝。[鈴木]

2012年03月07日

Ottava moderatoで『デオダ・ド・セヴラック』が紹介されました

『エスクァイア日本版』元編集長の清水清さんがブログ「Ottava moderato」で椎名亮輔さんの『デオダ・ド・セヴラック』を紹介してくださっています。ピカソやブラック、キュビスム運動とセヴラックのかかわりに着目してくださった評は、あんまりなかったかも。

芸術の中心パリを離れていても、当時の最も先鋭的な 芸術運動を触発したセヴラックという人物の 一筋縄ではいかない人物像を知ることができる

と評してくださっています。ありがとうございました。

[木村]

2012年03月09日

日本経済新聞にサラーム海上さんの著者インタビューが掲載されました

日本経済新聞にインタヴュー サラーム海上さん

3月4日の日本経済新聞朝刊読書面「あとがきのあと」に、『21世紀中東音楽ジャーナル』の著者、サラーム海上さんが登場しました。「中東の音楽や社会の最前線を軽妙な語り口で紹介する」と“紹介”されてます。トルコを皮切りに10年続いた中東取材。その総仕上げとして昨年訪れたエジプトで革命に遭遇したのは、「居るべき所に居られたという思いがある」とサラームさん。次は中東料理の本を出すそうです。

旅のパートナーで奥さまであるイラストレーター若山ゆりこさんの新刊『スウィート・モロッコ』も可愛くて楽しい本です!

2012年03月09日

「エキゾ夢紀行」スペシャル “スウィート・モロッコとヒゲのパキスタン!”

その『21世紀中東音楽ジャーナル』と『スウィート・モロッコ』のめでたいダブル出版を記念して、若山ゆりこさんがモロッコの魅力を映像とトークで紹介し、サラーム海上さんが取材したての最新パキスタン・レポートをお届けするという豪華二本立てのイヴェントが、3月30日(金)に渋谷のアップリンク・ファクトリーで開催されます。

開演は19時半、料金は1800円(1ドリンク付き)。詳細はこちらでどうぞ!

2012年03月13日

3/17 J-WAVEに長谷川町蔵さんが出演します

今週土曜日のJ-WAVE『RADIO DONUTS』の「LIFE IS A GIFT」に、『文化系のためのヒップホップ入門』の著者・長谷川町蔵さんが出演します。放送は10時10分から40分まで。どんな感動的なストーリーが披露されるのか、僕も収録を聞いていないので楽しみです^^。[鈴木]

2012年03月15日

日本経済新聞文化面に椎名亮輔さんが登場!

本日(3/15)付けの日本経済新聞朝刊文化面に「音楽で絵を描いた天才」と題して、椎名亮輔さんが寄稿しています。椎名さんがデオダ・ド・セヴラックの音楽と出会い、深く魅せられていく過程、そして発見した印象派絵画とセヴラックの音楽の深い縁……いますぐに椎名さんの著書『デオダ・ド・セヴラック』を手にとり、セヴラックの音楽を聴きながら読みたくなる格好のイントロダクションとなっています。

※椎名さんのブログに紙面の写真が掲載されています。

[木村]

2012年03月23日

永江朗さんが『はじめての編集』を大推薦!

『筑摩書房 それからの四十年 1970-2010』『セゾン文化は何を夢みた』など出版文化をテーマにした著書も数多く出されている永江朗さんが、3月31日付けの図書新聞3056号で、菅付雅信さんの『はじめての編集』を「こんなにカッコよくて、こんなにおもしろい編集入門書ははじめてだ」と評してくださいました!

「このスピード感と情報量!〜それを苦に感じさせない読みやすさ! 著者の編集センスがいかにすぐれているかがわかる」「コピーセンスも抜群」「まさに『集めて編む』の実践」、そして最後に「編集という行為の重要さと魅力は変わらない。現役編集者にとっても必読の教科書だ」と、深く隅々までこちらの意図と思いをくみ取ってくださった上に、ここまでお薦めいただけるなんて! あまりに嬉しいです。どうもありがとうございました。永江さんに依頼してくれた編集部にも感謝です。[鈴木]

2012年03月28日

『音楽学』に『オルティス 変奏論』の書評掲載

日本音楽学会の機関誌『音楽学』第57巻2号に、平尾雅子(訳・解説)、濱田滋郎(監修)『オルティス 変奏論』の書評が掲載されました。評者は小川伊作さん。

原書は1553年にローマで出版された音楽書だが、これまでドイツ語に翻訳された現代譜版かイタリア語版のファクシミリしか入手できなかった状況を考えると、原書のすみずみにいたるまで日本語で読むことができるようになったことは、演奏家、研究者そして愛好家にとって、この上なくうれしい出来事といってよいだろう。また単なる原書の翻訳にとどまらず、原書を理解するために必要な諸々の事柄を詳細に記述した50頁に及ぶ「解説」が付されている点が、本書の価値をさらに高めている。また本体である翻訳部分も、原書(ファクシミリまたは打ち直し)との対訳になっている点も特筆すべきであろう。

……などなど、引用していくと切りがないほどですが、たいへん高く評価してくださっています。

また、

本書について、出版社自らが本書についてのインターネット・サイトを開設し、本書に関わる情報とあわせ、正誤表を公開していることは良心的な取り組みととして評価したい。また上記のサイトによれば、今後本書をオンデマンドで出版するとのこと。ならば「付録」となっているが、実際は綴じられているパート譜を、利便性を考え、当然別冊にすべきだろう。

と、弊社の姿勢についても評価と注文をいただいております。その後出版したオンデマンド版についての「注文」については、現状はコストの関係でむずかしいのですが、今後もひきつづき検討課題としたいと思います。

[木村]

2012年04月10日

『ロシア通信』で『ロシア音楽はじめてブック』紹介

月刊『ロシア通信』4月号で、オヤマダアツシ著『ロシア音楽はじめてブック』が紹介されました。亀山郁夫さんの『チャイコフスキーがなぜか好き』(PHP新書)と並んでの紹介。

この雑誌、はじめて手にとりましたが、ロシアン・マーケットでビジネスを展開する日本企業では必読の内容なのでしょう。巻頭はロシア三井住友銀行の社長インタヴュー、「プーチンの大統領復帰後のロシアを読み解く」といったコラムがあったりして、ふだんこういうメディアに接していないだけに新鮮です。

[木村]

2012年04月20日

『グランド・オペラ』で『ロシア音楽はじめてブック』紹介

『グランド・オペラ』2012年春号でオヤマダアツシ著『ロシア音楽はじめてブック』が紹介されました。「可愛らしいイラストに基礎知識・豆知識が満載」と評していただいています。

[木村]

2012年04月20日

『ステレオ』で『ロシア音楽はじめてブック』紹介

『ステレオ』2012年5月号にてオヤマダアツシ著『ロシア音楽はじめてブック』が紹介されました。内容をけっこう詳しく紹介してくれています。

[木村]

2012年04月21日

OTTAVA amorosoで『教養としてのバッハ』紹介

ネットラジオ「OTTAVA amoroso」で林田直樹さんが礒山雅・久保田慶一・佐藤真一編著『教養としてのバッハ』を紹介してくださいました。下記ブログでも再度紹介してくれています。
http://blog.ottava.jp/ottava_amoroso_wk/2012/04/ottava-bba5.html

これはバッハの音楽に限りませんが、クラシック音楽は、気軽に楽しむことのできるエンターテインメントという性格もありますが、それだけでなく、そう簡単にすべてがわかるわけではない奥深い性格も持っています。本書に「教養」という言葉が使われているのは、謙虚に学ぶべしという根本態度を喚起するものと私は受け止めました。幅広い知見に満ちた良書です。

タイトルに「教養」という言葉を使った意図をみごとに言い当ててくださって、感謝です!

[木村]

2012年04月24日

公明新聞に『21世紀中東音楽ジャーナル』の書評が掲載されました!

「実はガイドより役立つ案内書」という見出しで、4月23日付けの公明新聞に『21世紀中東音楽ジャーナル』の書評が掲載されました。「音楽をとっかかりにして、より広く、わかりやすく自らの見聞を語る、たいへん魅力的な中東事情案内書なのだ」と、限られた一部の人たちの本ではない、と薦めてくださっていて、嬉しい評でした。[鈴木]

2012年04月29日

4/25 日本経済新聞にアルテスの取材記事が掲載されました。

4/25 日本経済新聞 アルテス取材記事

4月25日の日本経済新聞夕刊の広告ページに、“混沌の時代の「音楽」を読み解く〜アルテスパブリッシングの方法論”という取材記事が掲載されました。日経広告局の方々が下北沢の事務所まで来てくださり、問われるがままに2時間ほど楽しくおしゃべりした結果です。担当の安藤さんが実態以上にスマートにまとめてくださって感謝。創業5周年に花を添えていただいたというか(笑)。お隣の記事が同じ下北沢を本拠とするミュージシャン曽我部恵一さんなのも嬉しい。[鈴木]

2012年05月02日

4/29 信濃毎日新聞に『21世紀中東音楽ジャーナル』の書評が掲載されました

4月29日の信濃毎日新聞朝刊読書面に『21世紀中東音楽ジャーナル』の書評が書影付きで掲載されました。
「イスラム文化以前の遠い先祖から脈々と受け継がれてきた精神性を、新たな音楽や踊りで表現する」音楽家たちをヴィヴィドに伝える本書の魅力をご紹介いただきました。
4/29 信濃毎日新聞『21世紀中東音楽ジャーナル』書評

2012年05月21日

『ピアノスタイル』で『ロシア音楽はじめてブック』紹介

『ピアノスタイル』6月号で『ロシア音楽はじめてブック』が「目印は愛らしい表紙イラスト!」と題して紹介されています。読者プレゼント企画もありますので、ご希望の方はぜひ同誌をチェックしてみてください。

[木村]

2012年05月24日

ピアニストの今井顕さんが『教養としてのバッハ』を書評!

KINOKUNIYA書評空間BOOKLOGで、ピアニストで国立音楽大学教授の今井顕さんが『教養としてのバッハ』を書評してくださいました。

http://booklog.kinokuniya.co.jp/imaiakira/archives/2012/05/post_74.html

国立音楽大学で昨秋おこなわれた連続講義が母体となった同書の、いわば舞台裏をよくご存知の今井さんならではの詳しい書評。

バッハの世界は奥が深い。緻密ゆえにハードルが高そうな音楽に思えても、素直に先入観を持たずに聞いてみれば、対位法と呼ばれる作曲技法を理解できるか否かを超越してダイレクトに心に訴え、感動を呼び起こす力が並外れて大きな音楽であることがすぐわかる。そこには宗教の力も関与しているのだろうか、それとももっと別の要素によるものなのだろうか。いずれにせよ、最新の専門的かつ広範囲な知識に触れることのできる、貴重なダイジェスト版バッハ入門書である。

このように結んでくださってます。ありがとうございました。

[木村]

2012年06月18日

小野幸惠さんの歌舞伎講座を開催しました


終了後の会場にて記念撮影。左からアルテス木村、カワイの木山さん、講師の小野さん、アルテス長谷(撮影:ユージン・プランニングの坂元勇仁さん)。みなさん、ありがとうございました!

本日(6/18)14:00より、カワイミュージックスクール「レプレ新宿」にて、小野幸惠さんを講師にむかえ、「はじめての歌舞伎、もういちど歌舞伎」が開催されました。同スクールで始まった「おとなのためのアフタヌーンセミナー」の第1回、そして小野さんの著書『幸四郎と観る歌舞伎』を先行発売ということもあって、平日の昼間にもかかわらず約30名が参加、小野さんの講義に熱心に耳を傾けていました。

「イヤホンガイドに頼らない歌舞伎の楽しみ方」を「役者を追いかける」「小屋を楽しむ」など具体的に解説。その他、文楽や能・狂言についての周辺知識も楽しく学べた約1時間の講座でした。

『幸四郎と観る歌舞伎』は6/25発売予定。今回ご参加になれなかったみなさんは、ぜひ本書でお楽しみください!

[木村]



2012年06月20日

『ムジカノーヴァ』で『ロシア音楽はじめてブック』紹介

『ムジカノーヴァ』7月号で『ロシア音楽はじめてブック』が紹介されました。音楽・ノンフィクションライターの山本美芽さんの「ムジカ図書館」というコーナー。「カタログ的で読みやすい。作曲家の似顔絵が超・可愛い!」と締めてくださってます。

[木村]

2012年06月26日

『ぴあクラシック』で『教養としてのバッハ』紹介

『ぴあクラシック』2012年夏号で『教養としてのバッハ』が紹介されました。「音楽の父バッハへの熱い想いがひしひしと伝わる一冊だ」と紹介していただいてます。

[木村]

2012年06月27日

6/28 NHK「視点・論点」で『パウル・クレーの文字絵』が紹介されます

明日(6/28)放送のNHK「視点・論点」で、同志社女子大学の朱捷さんが野田由美意著『パウル・クレーの文字絵』を紹介してくださるそうです。

[木村]

NHK「視点・論点」
6月28日(木)
総合テレビ 早朝4:20〜4:30
Eテレ   13:50〜14:00

2012年07月02日

いーぐるの後藤雅洋さんが『ポップ・ミュージックのゆくえ』を激賞!

アルテスもたいへんお世話になっている四谷のジャズ喫茶「いーぐる」のマスター後藤雅洋さんが、ジャズ批評サイト「com-post」で高橋健太郎さんの『ポップ・ミュージックのゆくえ』を激賞してくださいました。

7月14日にいーぐるで開催されるイヴェント“徹底討論「音楽批評とは何かー感想、紹介、批評、研究、そして?ー」”を前にして、出演者の一人である高橋健太郎さんの著書を読み進めたところ、「ポスト・パンク、ダブ、ワールド・ミュージック、ヒップホップ、ハウスといった、ジャズ畑の私にはあまり縁の無い音楽ジャンルについての考察」にもかかわらず、あまりの面白さに「途中からぐいぐい引き込まれ、すっかりこの本の虜となってしまった」とのこと。

後藤さんの聴き手&書き手としてのお力は今さらご説明するまでもないでしょう。その後藤さんに、初版刊行から21年を経た今日、「ジャズ界に高橋健太郎がいなかったことが実に無念!」とまで言わしめたとは! この本の批評としての質の高さにお墨付きが与えられたようなもの^^(僕は書き手ではなく編集者・発行発売人ですから、誉められすぎ、なんて謙遜はしません笑)。

もっともっと多くの方に読んで欲しい本ですので、未読の方はこの機会にぜひお手にとってみてください![鈴木]

2012年07月13日

『ジュピター』で『教養としてのバッハ』紹介

大阪・いずみホールの会員誌『ジュピター』8月・9月号で礒山雅・久保田慶一・佐藤真一編著『教養としてのバッハ』が紹介されました。書いてくれたのは同ホールのステージマネージャーで音楽評論家の小味渕彦之さん。

各論考は最新の研究成果に裏打ちされ、専門性に満ちたものだ。さらに、互いの連関が理解を深める仕組みで、例えば、「ルターの宗教改革」があったから、「ドイツ語コラール」を活かしたバッハの作品が生まれたことが、より実感を伴って理解できる。

と評価してくださっています。

[木村]

2012年07月20日

7/23 NHK「クローズアップ現代」に片山杜秀さん出演!

7月23日(月)放送のNHK「クローズアップ現代」は、5月に98歳で亡くなられた吉田秀和さんが特集されます。ゲストは今月27日に小社から『線量計と機関銃──ラジオ・カタヤマ【震災篇】』が発売になる片山杜秀さん!

数々の新聞や雑誌に寄せた追悼文からも、片山さんの吉田さんに対する思い入れが強く伝わってきますが、今回はそれを活字ではなく、本人の口から直接聞けるたいへん貴重な機会です。吉田秀和さんの文章に魅せられてクラシック・ファンになった人はもちろんのこと、これまで名前しか知らなかった人も、音楽だけにとどまらない評論活動を続けた「知の巨人」の生涯を、同じく博覧強記の評論家、片山杜秀さんの解説で振り返ってみましょう![長谷]

NHK「クローズアップ現代」
7月23日(月)
総合テレビ 午後7:30〜7:56
http://www.nhk.or.jp/gendai/yotei/

2012年08月07日

8/3朝日新聞で三島さんが『みんなの家。』を紹介してくれました!

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先週金曜日付け朝日新聞大阪版夕刊の「本屋の棚心」で「ミシマ社の本屋さん」(ミシマ社は京都支社で書店もやっているのです)三島邦弘さんが、「恐るべき行動力・信念」と題して、『みんなの家。建築家一年生の初仕事』を紹介してくれました。「何もない青年が繊細かつ大胆に夢を実現していく」「巻末に井上雄彦氏まで登場させている。この男恐るべし」とは嬉しいお言葉。三島さん、ありがとうございました。

28日の京都での著者・光嶋さんとのトークはなんと公開編集会議だそうで、乞うご期待です。ちなみにミシマ社の本屋さんのツィッター・アカウントは@mishimasha_joyoです。        [鈴木]

2012年08月07日

8/2『新文化』で『みんなの家。』が紹介されました

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8月2日付けの出版業界専門紙『新文化』で、「アルテスパブリッシング初の建築本」として、『みんなの家。』が紹介されました。著者・光嶋裕介さんのポートレート付きです^^。

「本書は日本の建築の素晴らしさを伝えると同時に、ひとりの若い建築家の成長の軌跡をみずみずしく描き出す。「ほぼ日」連載時から多くの読者の支持と共感を得た所以だろう」

2012年08月11日

高橋源一郎×片山杜秀トークショーをおこないました


終演後、それぞれの新刊書を手にツーショット。片山さんのもつ『線量計と機関銃』には高橋さんが貼った無数の付箋が!

昨日(8/10)の夜、下北沢「本屋B&B」にて、高橋源一郎さんと片山杜秀さんのトークショー「音楽はニッポンを救えるか!?」が開催されました。

先月刊行された片山さんの新刊『線量計と機関銃』の発売を記念してのイベントですが、ちょうど高橋さんも新著『非常時のことば』(朝日新聞出版)を出されたばかり。深い共感をベースにした、丁々発止の痛快トークが会場を沸かせました。

びっくりしたのは、高橋さんが持参された『線量計と機関銃』に貼られた大量の付箋! そこまで読み込んでいただけるとは! ただただ感激です。

なお、この模様はTOKYO FM、ミュージックバードなどで下記の日時に放送される予定です。残念ながらお出でになれなかった方も、もういちど聴きたい人も、ぜひチェックしてください。

出演:高橋源一郎、片山杜秀
テーマ:音楽はニッポンを救えるか!?~片山杜秀『線量計と機関銃』発売記念
トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ
8月26日(日)5:00~5:45 TOKYO FM & radiko.jp(インターネット首都圏限定)
8月25日(土)28:00~29:00 K-MIX(FM静岡)
8月26日(日)10:00~11:00 MUSICBIRD Cross Culture
8月27日(月)23:00~24:00 MUSICBIRD Cross Culture
サンデー・クラシック
8月26日(日)12:00~16:00 MUSICBIRD THE CLASSIC

[木村]




2012年08月28日

『intoxicate』8月号に『幸四郎と観る歌舞伎』の書評掲載

タワーレコードの発行するフリーペーパー『intoxicate』の8月号(第99号)に、小野幸惠さんの『幸四郎と観る歌舞伎』の書評が掲載されました。評者は渡部晋也さん。「最初から最後までものすごい「熱意」とその源である「愛情」が溢れているのを感じさせる1冊」と評してくださってます。ずいぶんインパクトを感じてくださったようで、それをそのままぶつけてくださっています。

[木村]

2012年09月03日

『婦人画報』で『幸四郎と観る歌舞伎』紹介

『婦人画報』10月号「新刊7番勝負」のコーナーで小野幸惠さんの『幸四郎と観る歌舞伎』が紹介されました。「作品の時代背景や他の芸能とのかかわりも詳細」と評してくださっています。

[木村]

2012年09月03日

『和樂』で『幸四郎と観る歌舞伎』紹介

『和樂』10月号「book & entertainment」のコーナーにて、小野幸惠さんの『幸四郎と観る歌舞伎』が紹介されました。「松本幸四郎丈の熱い想いもちりばめられていて、あらゆる角度から楽しく読める」と評してくださいました。

[木村]

2012年09月06日

TOKYO FMほかでファジル・サイ特集番組

9月9日(日)早朝のTOKYO FM『トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ』ほか系列局で、ファジル・サイ特集が放送されます。ゲストは、弊社刊、『ファジル・サイ──ピアニスト・作曲家・世界市民』(ユルゲン・オッテン 著/畑野小百合 訳)の出版にも協力していただいたイスタンブール在住24年のエッセイストの細川直子さん。同書の内容も紹介していただいています!

放送予定は以下のとおりです。

トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ
~トルコにとりこPART26/ピアニスト・作曲家・世界市民~ファジル・サイ特集
ゲスト:細川直子 出演:田中美登里

9月9日(日)5:00~5:45 TOKYO FM/radiko.jp(インターネット首都圏限定)
9月8日(土)28:00~29:00 K-MIX(FM静岡)

9月9日(日)10:00~11:00 MUSICBIRD Cross Culture
9月10日(月)23:00~24:00 MUSICBIRD Cross Culture
http://musicbird.jp/programs/twmw/

なお、ミュージックバード「サンデー・クラシック」でも、同じ番組を放送し、残りの3時間はサイの演奏をたっぷりとお聴きいただけます。
9月30日(日)12:00~16:00 MUSICBIRD THE CLASSIC

2012年09月09日

朝日新聞に『みんなの家。』の書評が掲載されました!

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今朝の朝日新聞朝刊読書面に、待ってました! 光嶋裕介『みんなの家。建築家一年生の初仕事』の書評が! 評者は北海道大学の中島岳志さん。「僕たちの時代の建築家が姿を現した」という冒頭からしびれますが(光嶋さん!^o^)、

「内田は家の一部を開放し、若者にチャンスを与える。つまり、関係性の基盤が、市場的価値によってではなく贈与によって成り立っているのだ」

「『凱風館』は、それ自体が思想である。そして、あるべき社会の方向性が提示されている。この建物は、グローバル資本主義の嵐が吹き荒れても、びくともしない。希望に満ちた清涼感のある一冊だ。」

と、天然の素材をふんだんに使って腕のよい職人が仕上げた贅沢な建築というだけにとどまらない凱風館の本質をピシッと的確に、そして熱い共感をもって指摘してくださっていて、嬉しいかぎりです。

私邸としてはとても大きな凱風館の建物のうち、施主・館長の内田さんがプライベートに使うスペースはわずか4分の1ほど。あとはさまざまな人が半ば勝手に出入りし好きなように使っています。しかも内田さんはいずれ法人化してみんなの共有物として使ってもらうおつもりとのこと。世の中広しといえども、自分が仕事で稼いだお金をこんなふうに還元している例がどれだけあるでしょうか? 清々しく心地よいバイブレーションを発する建築そのものの魅力とともに、ぼくが凱風館に惹かれる、そして内田さんを尊敬、信頼してやまない大きな理由なのです。

書店の店頭やアマゾンはじめオンライン書店にもまだたくさん並べてもらっていますので、ぜひお手にとってみてください。[鈴木]

2012年09月11日

『みんなの家。』書評が朝日新聞のサイトにアップされました。

一昨日の朝日新聞朝刊に掲載された中島岳志さんによる『みんなの家。〜建築家一年生の初仕事』の書評がネットでも読めるようになりました。新聞を読みのがした方はぜひどうぞ。


2012年09月16日

『ぶらあぼ』9月号で『ファジル・サイ』と『線量計と機関銃』紹介

『ぶらあぼ』9月号にて、ユルゲン・オッテン著/畑野小百合訳『ファジル・サイ』と片山杜秀著『線量計と機関銃』が紹介されました。

[木村]

2012年09月19日

『サウンド&レコーディング・マガジン』で『バレンボイム音楽論』紹介

『サウンド&レコーディング・マガジン』10月号にダニエル・バレンボイム著『バレンボイム音楽論──対話と共存のフーガ』(蓑田洋子訳)の書評が掲載されました。評者はもちろん、同誌の「Books」コーナーを長年担当されているミュージシャンの横川理彦さん。いくつか引用させていただきます。

ワイマール、シカゴとワークショップを重ねたこの楽団[故エドワード・サイードとバレンボイムがイスラエルとアラブ諸国の若手音楽家を集めて結成したウェスト=イースタン・ディヴァイン・オーケストラ]が、かつてユダヤ人とアラブ人の共通の歴史があったアンダルシアに受け入れられる過程は感動的だ。
「音と思考」「聴くことと聞くこと」「思考の自由と演奏および解釈」「フィナーレ」と題された4つの文章は、音楽から哲学や政治につながっていく比較的抽象度の高い論考で、正統クラシックのただ中で活躍してきた著者ならではの思考が展開されていく。
……バッハ、モーツァルト、ブーレーズ、サイードなどに関する短い文章も、新鮮な発見に満ちていて面白い。クラシック音楽ファン以外にも薦めたい一冊だ。

このコーナー、毎回「お題」があって、それにひっかかってくる音楽書を新旧問わずとりあげるという横川さんならではの「文脈」が設定されているのが面白いです。今回の「お題」は「音楽の成り立つ場所と可能性を考える3冊」。選ばれたのはほかに浜田淳編『音楽の本の本』(カンゼン。ちなみにこの本にはアルテス木村も数本寄稿してます)、本條秀太郎著『本條秀太郎、三味線語り』(淡交社)の2冊。

それにしても、『バレンボイム音楽論』は2008年11月に刊行したもの。つい数年前の本ですが、「新刊」だけをとりあげるふつうの媒体では話題になることすらありません。こうした「旧刊」もふくめたレヴューの場があることに感謝したいと思います。

[木村]

2012年09月20日

『レコード芸術』に『線量計と機関銃』の書評掲載

『レコード芸術』10月号に片山杜秀さんの『線量計と機関銃』の書評が掲載されました。評者は中村晃也さん。

……タイトル通りに著者の識見がブッ放される。論客の刺激的な舌鋒は、とどまる所を知らない。(略)品格と洞察に満ち、機知あふれる機関銃と毒だ。読者は死なないが、シビレルだろう。
……喋りの合いの手の「音源」も絶妙だ。何としても聴きたくなるような蘊蓄がこもる。こんな音源があるのだ!! と、脱帽。

興奮して読んでくださったことが伝わってくる書評です。ありがとうございました。

[木村]

2012年09月24日

HONZに『線量計と機関銃』の書評掲載!

書評サイト「HONZ」に片山杜秀さんの『線量計と機関銃』の書評が掲載されました。評者は刀根明日香さん。

……ラジオ番組をそのまま文字に起こしたため、著者が言っているとおり「即興的な喋りでないと無理な話の展開」というものがある。それが、「小松左京と金正日」、「最終公害と最終戦争」、そして「セシウムと吹奏楽」といった、一見つながりがないように見えるものをつなげてしまう、片山ワールドを生み出す。新たなレイヤーを2枚、3枚重ねることで、物事は全く違ったふうに見えてくる。そして、収録時期の臨場感がストレートに読者に伝わり、生の声に触れる大切さを改めて認識させられる。情報が溢れる震災後の日本で、新たなレイヤーから物事を見通す方法を教えてくれる、大切な一冊である。

ていねいに読み込んでいただいて、たっぷりと紹介してくださいました。ありがとうございます。

追記:この書評を読んだ佐々木俊尚さんがさっそくツイートを。ますますありがとうございます!

太平洋戦争時の日本と震災後の今の日本の共通点を探る。「割れ煎とナチス」とか「小松左京と金正日」とか思想史研究者兼音楽評論家片山杜秀氏ならではの面白い組み合わせのお話。購入。/3.11後の世界『線量計と機関銃』 - HONZ http://bit.ly/PcTVtg
[木村]

2012年09月27日

朝日新聞で高橋源一郎さんが『線量計と機関銃』紹介!

本日(9/27)付けの朝日新聞「論壇時評」で、作家の高橋源一郎さんが片山杜秀さんの『線量計と機関銃』をとりあげてくださいました。「暴論じゃない、まともだよ」と題し、東浩紀氏、孫崎享氏、杉田敦氏、内藤朝雄氏の言説とともに、片山さんの主張を紹介しています。

 片山杜秀は「議会の任期は一年」「比例代表選挙のみ」という、あっと驚く改革案を紹介している。任期が1年ぐらいじゃないと複雑な現代社会に対応できないし、比例代表(当然、任期中は公約を変えられないという前提で)じゃないと、せっかく投票したのに勝手に政策を変えられてしまうから、というのだ。この(ぼくの考えでは)まともすぎる「暴論」を提案したのは、日本政治史上最大の「暴論」、「天皇機関説」を唱えた美濃部達吉だそうです。いまから、七、八十年前に、ここまでいっていたんだ。ちなみに、片山さんは、いちど「内閣などをぜんぶ、女性に変えてしまう」ことを提唱していて、それは、「子供を産むとか、育てるということを本気で考えていない男の社会」がかくも悲惨な結果を招いたからだというのだが、これも、ぼくには「暴論」ではなく、ものすごくまともな意見に聞こえるんですけれどね。

片山さんの本は、このほかにも「まともな暴論」がてんこ盛りです。高橋さんが、本を付箋だらけにして「読んでて泣いた」という『線量計と機関銃』、みなさんもこの機会にぜひ!

[木村]

2012年10月11日

10/10 日経新聞で『みんなの家。』紹介!

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10月10日の日経新聞夕刊のエンジョイ読書面で、『みんなの家。』が紹介されました。「施主と建築家だけでなく、様々な人々の思いが形を成していく過程は幸福感にあふれ、読んでいて温かい気持ちになる」とは嬉しいかぎり!  [鈴木]

2012年10月15日

吉原真里さんが『オーケストラは未来をつくる』を激賞!

小社刊『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール』の著者で、あの刺激的な名著『ドットコム・ラヴァーズ』(中公新書)でも知られる吉原真里さんが、ブログで潮博恵さんの『オーケストラは未来をつくる』を文字どおり“激賞”してくださいました。

http://mariyoshihara.blogspot.jp/2012/10/blog-post_14.html

吉原さん自身が書かれているように、もともと同書は吉原さんが“産婆”となって生まれたともいえるものなので、“内輪褒め”でもありますが、それを差し引いても、アメリカ文化研究者である吉原さんが、膝を打ったり、うなったり、大笑いしたりしながら読んでくださっている様子がよくわかり、興奮が伝わってくるレビューとなっています。同書の内容の要約もわかりやすく、「さすが!」と脱帽。

全文紹介したいくらいですが、「そうそう、本をつくっていて、同じ気持ちだった」とうなずいた箇所を1カ所だけ引用させていただきます。

とくに、サンフランシスコ交響楽団の教育プログラムや、ネットを通して世界の誰でも視聴できる「キーピング・スコア」というドキュメンタリーとコンサート映像のプロジェクト、自主レーベルによる録音、フロリダにある若手音楽家養成のためのプログラムであるニュー・ワールド・シンフォニーや、インターネット時代のクラシック音楽のありかたを模索するユーチューブ・シンフォニーなどについての記述は、読んでいて実にワクワクし、是非自分も観てみようとか、いつか現場に行ってみたいとかいう気持ちになります。そしてこの本、読んでいてなんだか「自分も頑張ろう!」という気持ちになって元気が出ます。そして、「ああ、こういう才能とビジョンにあふれた人たちが、こんなに頑張って新しいことを開拓し、社会と文化を刺激し続けてくれているんだったら、世界には希望がある」と思わせてくれます。

みなさんも同じ気持ちになっていただけたら、版元として担当編集者としてこんなにうれしいことはありません。

[木村]

2012年10月15日

高橋源一郎さんが『線量計と機関銃』をふたたび絶賛!

作家の高橋源一郎さんが朝日新聞「論壇時評」で片山杜秀さんの『線量計と機関銃』をとりあげてくださったのは既報のとおりですが、こんどは『文學界』11月号にて、なんと、ご自分の連載「ニッポンの小説・第三部」をまるごと1回(全8ページ!)あてて、同書を論じておられます。書評というのでもなく、ひとつの文学作品として『線量計と機関銃』を読み解いているのがすごい!

 ……片山さんは、おかしな文章を書く人である。[中略]片山さんは、ふつうの人が気づかない「世界のつながり」が見えてしまうのである。
 ぼくは、この、片山さんの書くような(というか、音楽もかけてるんだけど)文章こそ、文学じゃないのか、と思った。
 この、見たことも、聞いたこともないものの組み合わせ、遠く、かけ離れているようなことばの繋がりを、文学っていうのではないか。

この練達の読書家をして、このように驚嘆せしめる片山さんの頭の中って、いったいどうなっているんだろう、と思わずにはいられません。高橋源一郎による異色の「片山文学論」。必読、です。

[木村]

2012年10月17日

10/17 日経新聞夕刊に『ファジル・サイ』の書評!

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10月17日の日本経済新聞夕刊「エンジョイ読書面」の「目利きが選ぶ今週の3冊」で、日本文化研究センターの井上章一さんが『ファジル・サイ──ピアニスト・作曲家・世界市民』をメインに! 「クラシック音楽の今日的な意味、自民族からの越境と、他文化への同化がはらむ問題を、考えさせる」と、ファジル個人にとどまらない大きなテーマにつなげで読んでくださいました。 [鈴木]

2012年10月17日

『音楽学』に『音楽のカルチュラル・スタディーズ』の書評掲載

日本音楽学会の機関誌『音楽学』第58巻1号に、若尾裕監訳『音楽のカルチュラル・スタディーズ』の書評が掲載されました。評者は金子亜美さん。

……音楽研究に臨む自らの態度自体に批判的なまなざしを向ける上で、本書を読むことの意義は大きい。
本書を読むことによって、音楽と文化をめぐる多彩な立場のそれぞれ一端に触れることができるとともに、我々は冒頭に示した「音楽それ自体か、あるいは文化のなかの/文化としての音楽か」という二元論を超えたいくつもの代替案に出会うことになるだろう。

こうした学術誌にしっかりとした書評を載せていただけたのは、たいへん光栄です。

[木村]

2012年10月17日

『intoxicate』で『線量計と機関銃』紹介

タワーレコードの発行するフリーマガジン『intoxicate』#100(10月号)の「BOOK」コーナーの筆頭で、片山杜秀さんの『線量計と機関銃』が紹介されました。書いてくださってるのはタワーレコード本社の谷川和繁さん。

それぞれ12のこだわりのテーマを氏の語り口の巧さを目で追いながら紹介される音楽を聴く。その造詣の広さと深さには舌を巻くばかり。

どうもありがとうございました。

[木村]

2012年10月20日

朝日新聞にて近刊『信時潔音楽随想集 バッハに非ず』紹介

本日(10/20)付け朝日新聞「Be」の「うたの旅人」は「賛美歌がルーツだった 信時潔作曲「海ゆかば」」と題して、信時潔と「海ゆかば」のルーツを探っていますが、関連書籍として11月下旬刊行予定の『信時潔音楽随想集 バッハに非ず』(信時裕子編)が紹介されました。
http://www.asahi.com/shopping/tabibito/TKY201210180325.html

11/23(金)津田ホールにて開催予定のコンサート「生誕125年 信時潔とその系譜」にて、先行販売予定いたします。

[木村]

2012年10月23日

CLASSICAに『オーケストラは未来をつくる』の書評掲載!

音楽ライターの飯尾洋一さんが人気ブログ「CLASSICA - What's New!」にて、潮博恵さんの『オーケストラは未来をつくる』を文字どおり「絶賛」してくださいました!

客席から眺める「コンサート」の外側にも広大な世界があって、音楽家も事務局も理事会もオケにかかわる人々が本物の熱意を持って知恵を絞っている。本書後半のインタビュー集を読むと、彼らが心底まぶしく見える。一般のファンが読んでももちろんおもしろいし、オケ関係者、音楽マネージメント関係者には相当刺激になるのでは。

そうそう、そうなんすよ!(と、思わずイイオ口調に)と膝を打ちたくなるレヴュー、ありがとうございました!

[木村]

2012年10月24日

朝日新聞ラジオ欄にて『線量計と機関銃』紹介

本日(10/24)付けの朝日新聞ラジオ欄のコラムコーナー「ラジオアングル」にて、ライターの山家誠一さんが、衛星デジタルラジオ「ミュージックバード」で放送中の番組「片山杜秀のパンドラの箱」と、同番組をもとに単行本化した片山さんの最新刊『線量計と機関銃』を紹介してくださいました。

……片山さんはメモを見ることもなく、一気に語っていく。思想講談の趣だ。そのスピード感は、説得力の物足りなさや論理の隙間も含む。それが聞く者の中に疑問を引き出す面白さがある。……
 元建築会社の作業場だった片山さんの家には、10万点を超える本、CDなどが集積されている。「とても読めないでしょうと人に言われるけれど、余計なお世話」と、片山さんは思う。関心が関心を引き寄せることこそが、思考の源泉だからだ。

 片山さんの語りの魅力、番組と本の面白さを端的に伝えてくださっています。ありがとうございました!

[木村]

2012年10月27日

●速報! 11/19-1/10 アルテス・フェア@東大生協、12/11 麻木久仁子×片山杜秀トークショー開催!

年末年始をはさんで(11/19〜1/10)、本郷および駒場の東京大学生協にて、「アルテスパブリッシング・フェア」が開催されます。そして、それにあわせて12/11(火)には、タレントの麻木久仁子さんと評論家の片山杜秀さんという、夢の組み合わせでのトークショーが実現することになりました。詳細は以下のとおりです。

アルテスパブリッシング・フェア@東京大学生協(本郷・駒場)
[11/19(月)〜1/10(火)]

『線量計と機関銃』刊行記念トークショー
麻木久仁子と片山杜秀の年忘れ時事放談

TBSラジオ「麻木久仁子のニッポン政策研究所」のパーソナリティをはじめ、テレビ、ラジオなどで活躍する麻木久仁子さんは、大の読書家としても知られる。レビュアーとして参加する書評サイト「HONZ」では、片山杜秀さんの『未完のファシズム』(新潮選書)を高く評価。
いっぽう片山杜秀さんは、雑誌・書籍・ラジオ・テレビを舞台に、政治・社会から音楽や映画まで幅広く評論活動を展開。いまもっとも注目される気鋭の論客。2008年には『音盤考現学』『音盤博物誌』(ともにアルテスパブリッシング刊)でサントリー学芸賞と吉田秀和賞を受賞している。
その片山さんの最新刊『線量計と機関銃』刊行を記念して、お二人の初顔合わせが実現!

麻木久仁子さんによる『未完のファシズム』の書評(HONZ)
http://honz.jp/12538
『片山杜秀の本5 線量計と機関銃』(アルテスパブリッシング刊)
http://www.artespublishing.com/books/903951-58-4.html

■出演:麻木久仁子(タレント)、片山杜秀(評論家・慶應義塾大学准教授)
■日時:2012年12月11日(火)17時開演(16時30分開場)
■会場:東京大学駒場キャンパス コミュニケーションプラザ北館2F 多目的教室4
■入場無料
■予約不要
■お問合せ:東大生協駒場書籍部   Tel 03-3469-7145
      アルテスパブリッシング Tel 03-6805-2216
       E-mail info@artespublishing.com

麻木久仁子(あさぎ・くにこ)
1962年生まれ、東京都出身。学習院大学法学部中退後、芸能界入り。
情報番組の司会やコメンテーター、クイズ番組などでも活躍。
TBSラジオ「麻木久仁子のニッポン政策研究所」が高い評価を得ており、その明るいキャラクターで、幅広い年齢層から支持されている。
おすすめ本を紹介するサイト「HONZ(http://honz.jp/)の「HONZ倶楽部」ではブックレビューを担当している。

片山杜秀(かたやま・もりひで)
1963年仙台生まれ。東京で育つ。音楽評論家、思想史研究者。慶應義塾大学法学部准教授。専攻は政治学。著書に『音盤考現学』『音盤博物誌』『クラシック迷宮図書館)』(以上アルテスパブリッシング)、『未完のファシズム』(新潮選書)、『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)ほか。この夏、アルテスパブリッシングより『線量計と機関銃』を刊行。
2008年、『音盤考現学』『音盤博物誌』が第18回吉田秀和賞、第30回サントリー学芸賞を受賞。今年度より吉田秀和賞審査委員をつとめる。

これは超期待大! ぜひ多数のご来場をお待ちしています。

[木村]

2012年11月01日

10/31東京新聞夕刊で『みんなの家。』が紹介されました。

昨日の東京新聞夕刊のコラム「大波小波」で『みんなの家。』が取り上あげられました。「読みでのある建築本」「ドキドキ感が読む側にも高揚をもたらす」と、新潮社の編集者だった松家仁之さんのデビュー作『火山のふもとで』(建築家が主人公の小説)とともに紹介されています。[鈴木]
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2012年11月15日

『Jupiter』で『線量計と機関銃』紹介

大阪・いずみホールの機関誌『Jupiter』Vol.137(2012年12月&13年1月号)で、片山杜秀さんの『線量計と機関銃』が紹介されました。評者は編集の(め)さん。

……[3.11以降の]重く複雑な現実に直面したクラシック音楽ファンは社会人と趣味人の自分が分裂しそうだ。著者はそれと統合させ、しゃんとさせてくれる。

同書で語られる内容は音楽をはるかに超えて、政治・社会・経済・文化全般におよびます。それでも、片山さん自身「クラシック・ファン」として、この不要不急の趣味を、ヘヴィな現実のなかでどう守っていくかという処方箋も示してくれています。それをしっかりと受け止めていただいた、うれしいレビューでした。

[木村]

2012年11月22日

『ショパン』の「今年の音楽書」に『線量計と機関銃』『ファジル・サイ』がランクイン

『ショパン』12月号の特集は「2012年を振り返る」。そのなかの「音楽書籍ベスト5」で、編集者・ジャーナリストの岩野裕一さんが『線量計と機関銃』を、原口啓太編集長が『ファジル・サイ』を、それぞれ5冊のなかに選んでくださいました。

岩野裕一さん>『線量計と機関銃』

原発事故から政治のありようまで、縦横に飛び交う視野の広さと話芸の巧みさ、音楽評論を超えた社会に対する鋭い切り込みは、さすが吉田[秀和]が生前に後継者と目しただけのことはある。

原口啓太編集長>『ファジル・サイ』

日本人と同じく、クラシック音楽発祥でない場所で生まれた人間が、世界的なピアニストとなっていく姿がたいへん興味深い。

ちなみにそれぞれの1位は、岩野さんが吉田秀和『言葉のフーガ 自由に、精緻に』(四明書院)、原口さんが『ショパン全書簡 1816-1831年 ポーランド時代』(岩波書店)でした。

[木村]

2012年11月30日

『モーストリー・クラシック』1月号で『オーケストラは未来をつくる』紹介

『モーストリー・クラシック』1月号の「Book」コーナーで、潮博恵さんの『オーケストラは未来をつくる』が紹介されました。

 サンフランシスコ響の取り組みは、ティルソン・トーマスの才能と同時に、テクノロジーがキーポイントになるが、それでもティルソン・トーマスは「あらゆる種類の音楽の未来にとってもっとも重要なことは、音楽をつくる人々に情熱がなければならない」という。ただ演奏しているだけではオーケストラの未来は開けないことを教えてくれる。

同誌にはティルソン・トーマスへのインタビューも掲載されています。

[木村]

2012年12月03日

東京新聞で『みんなの家。』が紹介されました

12月2日の中日/東京新聞朝刊読書面「記者の1冊」で『みんなの家。建築家一年生の初仕事』がとり上げられました。

「建築家と指揮者は似ている、と著者は書いている。一階に道場、二階に居室や書斎のある家が完成した場面を呼んだときは、確かに交響曲を聴き終えたような感動を覚えた。出会いの面白さと建築の奥深さを伝える一冊。」

後藤喜一さん、どうもありがとうございました。[鈴木]

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2012年12月12日

『本の雑誌』の「読者が選んだベスト1」に『線量計と機関銃』が!

『本の雑誌』2013年1月号の特集は「本の雑誌が選ぶ2012年度ベスト10」。「読者が選んだベスト1」では、10人の読者のなかに、片山杜秀さんの『線量計と機関銃』をベスト1に選んでくださった方が!

 CSのラジオ放送の書籍化という点ですでに快挙ですが、目次をながめただけでも、かなり知的好奇心を刺激されること間違いなしのベスト1です。

新潟県の会社員、立川直人さん、まことにまことにありがとうございました!

2月号の特集は「超専門出版の時代がきたぞ!」ということで、まさに日頃、「超専門出版」の自負のもとに活動する弊社にとっても見逃せない企画。楽しみであります。

[木村]

2012年12月19日

『レコード芸術』『ショパン』で『オーケストラは未来をつくる』紹介

『レコード芸術』と『ショパン』の1月号で、潮博恵さんの『オーケストラは未来をつくる』が紹介されました。

『レコード芸術』では巻頭に11月に来日したマイケル・ティルソン・トーマスへのインタビューを掲載。関連書籍として、紹介していただいいるほか、「BOOKMARK」のコーナーでは音楽評論家の満津岡信育さんが書評をしてくれています。

……グローバル化が著しく進展し、聴衆のライフ・スタイルが大きく変化した時代のなかで、クラシック音楽、とりわけオーケストラになにができるのかという問いかけを発して、それと向き合いながら、MTTとサンフランシスコ響が成し遂げた成果は、音楽面においても、運営面においても、今後のオーケストラのあり方の参考となるに違いない。……一連のインタヴューの最後に登場するMTTの言葉が、「私たちは、すべての世代が音楽への好奇心と興味をもちつづけられるよう活動しているのです」というフレーズで閉じられている点も、とても意味深いものがあると思う。

『ショパン』のほうは「編集部おすすめブックコーナー」でのレビュー(ちなみに同誌の巻頭インタビューはピアニストのユジャ・ワン。もちろん、マイケル・ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団とのアジア・ツアーの話題が中心です)。

[木村]

2012年12月21日

『音楽現代』に『オーケストラは未来をつくる』の書評掲載

『音楽現代』1月号に潮博恵さんの『オーケストラは未来をつくる』の書評が掲載されました。評者は宮沢昭男さん。「とても元気づけられた」から始まり、「21世紀の楽団のあり方はどこも問われている。楽団員はもとより、事務局、理事会、そして日本の多くのクラシック・ファンに一読を薦めたい」と結んでくださっています。

指揮者特集での澤谷夏樹さんによるマイケル・ティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団の来日公演評も、たいへん得心のいくものでした。

[木村]

2012年12月21日

『ミュージック・マガジン』1月号に『アルテスVOL.03』の書評掲載!

昨日発売された『ミュージック・マガジン』1月号に『アルテスVOL.03』の書評が掲載されました! 「硬質ながら読み応えがある」「(ひとつひとつの記事のページ量が多い)これだけの物量がなければ伝わってこないことがある。その意味で実に贅沢な誌面構成だ」と評していただきました。その量を維持するのがなかなか楽じゃないんですが^^;、心強いエールを受け取った気持ちです。評者の小川真一さんと編集部に感謝!

2012年12月25日

『intoxicate』で『オーケストラは未来をつくる』紹介

タワーレコードのフリーマガジン『intoxicate』12月号(#101)の「BOOK」コーナーで、タワーレコード本社の谷川和繁さんが潮博恵さんの『オーケストラは未来をつくる』を紹介してくださいました。

[木村]

2012年12月26日

12/22 日経新聞で『ジャズの歴史物語』が紹介されました

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12月22日(土)日本経済新聞朝刊のNIKKEIプラス『ジャズでXマスムードを盛り上げたい』という記事の中で、そろえたい書籍の1冊に油井正一『ジャズの歴史物語』が紹介されました。週末に急に動いたのはこのおかげだったようです。弊社のロングセラーのひとつですので、さらに多くの方のお手元においていただけると嬉しいです。[鈴木]

2013年01月01日

『SIGHT』で高橋源一郎さんと斎藤美奈子さんが『線量計と機関銃』を絶賛!


高橋さんの後ろにでっかく『線量計と機関銃』の書影が!

新年あけましておめでとうございます。

新年早々、めでたいニュースです。『SIGHT』54号/2013年冬号の特集「ブック・オブ・ザ・イヤー2012」にて、作家の高橋源一郎さんと文芸評論家の斎藤美奈子さんが片山杜秀さんの『線量計と機関銃』を2ページにわたって絶賛してくださいました。

高橋 (…)今の原発や地震計[地震警報?]をもとに、音楽を縦軸に、政治思想を横軸に、終戦直後の日本を浮かび上がらせていく。それがもうマジックのようで。
斎藤 でも難しくないんですよね、ちゃんとおもしろい。そうやって語っていく中で、ある種の論理の飛躍があって、それが気持ちいいんですね。


高橋 だから、たくさん知識ももらえるんだけど、意外とシリアスにこの日本のね、原発事故から見えてくる社会姿勢みたいなのがスターリン時代と一緒とか。
斎藤 うん、一緒だよね。
高橋 それから、ナチスがやってることと一緒だということを政治思想的にも見てる。
斎藤 構造で見ていくと。
高橋 そうそう。構造で見ていくと、一緒なんだ。すごく勉強になるんですが、とりあえずこのアクロバティックな組み合わせがおかしい(笑)。

ぜんぶ引用したいくらいですが、このへんで(笑)。高橋さん、斎藤さん、ありがとうございました!

[木村]


2013年01月12日

ピアニストの今井顕さんが『ドビュッシーと歩くパリ』を書評

ピアニストで国立音楽大学大学院教授の今井顕さんがKINOKUNIYA「書評空間」にて、中井正子さんの『ドビュッシーと歩くパリ』を書評してくださいました。

本書を入手するとまず中井のエッセイが楽しめ、彼女の演奏も堪能できる。添付されたCDで聞ける作品の解説を担当したのはご主人でもある小鍛治邦隆だが、彼もまた世界の第一線で活躍する作曲家だ。

しかし本書を手にとってまず感激するのは、そこに印刷されている美しい写真の数々だ。それもそのはず、これらの写真の多くは中井の友人でもあるパリの写真家フィリップ・ドラゼーによって撮影されている。プロの写真はやはり違う。単なる挿画に終わるのではなく、その写真からパリの雰囲気があふれ出てくるように感じられるのだ。パリを訪れたことのある人ならば、そこにある街の喧噪や空気のにおいを即座に思い出せるだろう。写真すべてがドラゼーによるものではなく、著者が撮影したスナップも多く使われているが、色調も整えられ、プロの手による写真とのギャップができるだけ生じないよう、うまくレイアウトされている。また余白に挿入されたイラストマップもお洒落で、この本の雰囲気を高めるための大切な要素となっている。付録のCDももちろん申し分ない音質で、本を読みながらその演奏を味わえば、ドビュッシーの心情をより深く共感することにも通じるだろう。

このように最上級の言葉で高く評価してくださっていますが、いっぽうでは

CDが添付されていること自体に不満を申し立てるのではないが、たとえばQRコードも印刷して音源をダウンロードできるようにするとか、せっかくの本をより魅力的に演出するためにもうひと工夫できないものだろうか。CDが本当に喜ばしいプレゼントになるかどうかは、それを本と融合させるためのアイデア次第だろう。「CDをつければ読者が喜び、お得感を演出できる」と安易に考えてはいないだろうか。最新のテクノロジーに追いつけない層にはCDが便利ではあるものの、ダウンロードした音をiPodに入れ、パリのカフェ・ド・ラペでこの本を片手にドビュッシーを聴きながらコーヒーを楽しみ、これから行くところにどんな逸話があるのかを中井の洒脱な文章でチェックできるのであれば、もっとお洒落なのに…。

と、本の作りに苦言もいただきました。他社提供の音源ということもあり、今回はダウンロードという選択肢はありませんでしたが、今井さんがおっしゃるとおり、何が読者サービスになるかについては、時流も鑑みつつ、つねに考えていきたいと思います。

今井さん、ありがとうございました。

[木村]

2013年01月21日

『ステレオ』で『ドビュッシーと歩くパリ』紹介

『ステレオ』2月号にて中井正子さんの『ドビュッシーと歩くパリ』が紹介されました。「パリに生き、パリを愛したドビュッシーの音楽世界を、その生涯を辿りながら、同時にパリ・ガイドにもなるという、いたれり尽くせりの一冊である」と評していただいています。

[木村]

2013年01月21日

許光俊さんの『ファジル・サイ』評

昨年末にアップされたHMV ONLINEの連載『許光俊の言いたい放題第213回「ラトルのカルメン」』冒頭で、『ファジル・サイ ピアニスト・作曲家・世界市民』が取り上げられていました。

当局との軋轢やさまざまな波乱、危険と闘いに満ちたファジルの人生が、美を求める芸術家の問題として受けとめられています。

本の出来については、
「おもしろかった。著者が特にすぐれているとは思われないし、むしろ凡庸な感性の持ち主と想像される。つまらぬ饒舌も見受けられる。それでもなお、読んで得られるものは多い。翻訳が流麗で、注が親切なのもよい。」

とのこと。これが初の訳書となる翻訳の畑野さんにはとてもがんばってもらったので(現在はベルリンに留学中)、うれしいです。どうもありがとうございました。[鈴木]

2013年01月24日

茂木健一郎さんから『みんなの家。』推薦のコメントをいただきました!

脳科学者としてご活躍中のごぞんじ茂木健一郎さんが、『みんなの家。建築家一年生の初仕事』に推薦コメントを寄せてくださいました。

「家をめぐって深まる絆。心の底からわいてくる思い。木もれ日を浴びて、笑いたくなる。」
──茂木健一郎(脳科学者)

あたたかいメッセージ、ありがとうございます!

『みんなの家。』は在庫が薄い状態が続いていますが、主要書店店頭でお買い求めいただけますので、住宅建築や建築家の仕事、あるいは内田樹さんのご自宅兼道場「凱風館」に興味をお持ちの方はぜひご一読ください。[鈴木]

2013年02月06日

永田音響設計のニュースレターで『オーケストラは未来をつくる』が紹介されました

サントリーホール、東京芸術劇場をはじめ数々のコンサートホールの音響設計を手がける永田音響設計のニュースレターにて、潮博恵さんの『オーケストラは未来をつくる』が紹介されました。同社のロサンゼルス事務所代表・豊田泰久さんが記事を書いてくださっています。

永田音響設計|News 13-01号(通巻301号)
http://www.nagata.co.jp/news/news1301.html

マイケル・ティルソン・トーマスが音楽監督を務めるニュー・ワールド・シンフォニーの本拠地「ニュー・ワールド・センター」も同社が音響設計を担当しています。よいホールがよいオーケストラを育てるということは、同書のなかで潮さんが強調するところ。オーケストラを支える音楽家以外の「スタッフ」についても同等に光を当てているところが、この本のユニークなところかもしれません。

[木村]

2013年02月25日

「クラシックニュース」で中井正子さんのインタビュー配信

お知らせが遅くなってしまいましたが、「クラシックニュース」に中井正子さんのインタビューがアップされています。

http://classicnews.jp/interview/index813.html

昨年末アルテスから出版した『ドビュッシーと歩くパリ』についてのお話、ぜひお楽しみください。

[木村]

2013年03月01日

『ピアノの本』で『ドビュッシーと歩くパリ』紹介

『ピアノの本』3月号(No.227)で小沼純一さんが担当されている「BOOK」のコーナーで、中井正子さんの『ドビュッシーと歩くパリ』が紹介されました。

本書では、代表的なピアノ作品5曲と作曲家の生涯をかさねながら章がくみたてられ、そこに著者が留学したこと、ドビュッシーの足跡をたどったことが重ねられてゆく。いわば3つの時代を行き来するとでも言ったらいいか。

そうなんです。パリの街並みをそぞろ歩いているうちに、ドビュッシーの時代に迷い込んだり、自分がコンセルヴァトワールで勉強していた時代にふと戻ったり、その交錯がとても面白いと思います。

小沼さん、どうもありがとうございました。

[木村]

2013年03月05日

3/15 神戸にて椎名亮輔さん出演のイベントが開催されます

神戸の芸術家によるNPO「C.A.P.」が主催するシリーズ「音楽を作る人に聞く」。第1回がフォルマント兄弟、第2回が野村誠さんと、ひじょうに面白そうな人選で開催されていますが、最終回となる第3回はアルテスの著者でもある椎名亮輔さんが登場。ケージやリュック・フェラーリの音楽について、話が聞けそうです。

音楽を作る人に聞く〜音楽家の耳と脳 #3
「椎名亮輔に聴く」

「この音楽はすばらしい」という評価は歴史のなかで培われ変化してゆく美意識によって為される。音楽美学者の椎名亮輔さんを招き、様々な音源資料を視聴しつつこれまでの音楽の美意識の枠を概観し、現在と未来を考える。

前売予約1,500円(会員1,000円) 当日2,000円
聴き手:Hiros(インド音楽演奏、研究家)

会場:CAP CLUB Q2/神戸市中央区新港町4-3 上屋Q2 (地図)
お電話での予約・問合せ:C.A.P.事務局 (10:00-19:00/月曜休み)
078-222-1003 info●cap-kobe.com(●=アットマーク)http://cap-kobe.com/

【椎名亮輔(しいなりょうすけ)プロフィール】
1960年東京生まれ。東京大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化博士課程単位取得満期退学。パリ第8大学音楽学部博士準備課程をへて、ニース大学文学部哲学科博士課程修了。哲学博士取得。東京大学助手、パリ第3大学講師、リール第3大学講師をへて、現在は同志社女子大学音楽学科教授。著書に『音楽的時間の変容』(現代思潮新社)、『狂気の西洋音楽史 — シュレーバー症例から聞こえてくるもの』(岩波書店)、『デオダ・ド・セヴラック — 南仏の風、郷愁の音画』(アルテス・パブリッシング、第21回吉田秀和賞受賞)。主要訳書に、マイケル・ナイマン『実験音楽』(水声社)、ドメル=ディエニー『演奏家のための和声分析と演奏解釈』(シンフォニア)、ジャクリーヌ・コー『リュック・フェラーリとほとんど何もない』(現代思潮新社)などがある。

3/12に発売したての『アルテス』4号(椎名さんがケージ文献案内を執筆してくれました)と吉田秀和賞受賞作『デオダ・ド・セヴラック』を会場で販売していただけることになりましたので、みなさまこの機会にぜひ!

主催者ブログ:http://www.cap-kobe.com/club_q2/2013/02/17115616.html
Facebookイベント:https://www.facebook.com/events/129316123912734/

[木村]

2013年03月07日

『intoxicate』誌で『相倉久人のジャズ史夜話』が紹介されました

タワーレコードが発行しているフリーペーパー『intoxicate』誌102号に『相倉久人のジャズ史夜話』が紹介されました。「長年この世界にかかわってきた著者だけに、リアルで興味深い話が満載」と、『至高の日本ジャズ全史』との併読が薦められています。ご紹介ありがとうございました。[鈴木]

2013年03月12日

『みすず』の「読書アンケート」で『線量計と機関銃』が!

毎年楽しみにしている雑誌「みすず」の読書アンケート特集。登場するタイトルを追っているだけで胸弾みますが、その中にアルテスの本が! 選んでくださったのは創業以来たいへんお世話になっている名古屋市・ちくさ正文館の古田一晴さん。

「第二次世界大戦の敗戦原因の精神主義強調が、短期決戦を必然としたこと」と「東日本大震災に際し、『想定外』『未曾有』という明治以降のデータしか前提にしない『意味不明』な説明」「この2点が地続きの体質と語る。この時点で、福島の原発廃炉の不可能生の高さに触れる冷静さ」と特筆されています。

ちなみに古田さんの他の2冊は八木幹夫『余白の時間──辻征夫さんの想い出』シマウマ書房と、『小谷野敦のカスタマーレビュー2002〜2012』アルファベータ。

2013年05月03日

北陸中日新聞に潮博恵さんのインタビューが掲載


本日(5/3)付けの北陸中日新聞に『オーケストラは未来をつくる』(弊社刊)の著者・潮博恵さんのインタビューが掲載されました。同書を大きく取り上げていただけて、ありがたいかぎり。

そして、サンフランシスコ響とマイケル・ティルソン・トーマスに続く潮さんの次のプロジェクトは──そうオーケストラ・アンサンブル金沢! すでに取材も着々と進んでいます。きっと潮さんならではのユニークな視点で、「クラシック音楽界を元気にする」本がまた生まれることでしょう! 折しも今日から本公演の始まったラ・フォル・ジュルネ金沢でもりあがる地元クラシック・ファンのみなさん、要注目です!

[木村]



2013年05月04日

『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』、ネットで大反響!

4/25に発売した青山通著『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』、発売と同時に重版決定となったのは既報(→コチラ)のとおりですが、その後続々と反響が! そのどれもが「著者のセブンへの愛情に共感」「自分も同じような体験をした」といったうれしいものばかり。主なものを以下に紹介、引用させていただきます。

著者・青山通さんのブログ「東京エンタメ日記」の発売告知のエントリ。
http://paienne.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-ab1c.html
こちらには5/4現在、(著者をのぞいて)3人の方から熱いコメントが寄せられています。たとえば──

大げさに思われるかもしれませんが、本当に感動したのです。なぜなら、ウルトラセブンと冬木先生の音楽、シューマンのこの曲とリパッティ/カラヤン盤、加えてクラシック音楽への傾倒に至るまで、私も同じ思いと似かよった経験を持っていたからです。(いぬたけさん)

円谷プロダクション公式サイトでも発売日に紹介していただきました(URL長いので短縮しました)。
http://tinyw.in/u73Q

Amazonの同書のページ(→コチラ)では5/4現在2件のカスタマーレビューが付いています(評価は最高の☆5つ!)。
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4903951650/ref=dp_top_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1

筆者とほぼ同世代の私としては何か自分の話読んでいるような既視感におそわれてたちまち1960年代後半の空気が甦る。[badfingerさん]
第1章での、最終回の説明部分、電車の中で読んでいたのに不覚にも泣いてしまいました。本放送当時の、自分自身のリアルな感動を思い出したからです。[岬浩一 "みさきこういち"さん]

音楽ジャーナリスト・林田直樹さんのFacebook[4/22]
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=598380660179559

たぶん、最終回のあのシューマンについて、青山さんほど徹底的にこだわりぬいた人はいないんじゃないだろうか。 私もウルトラの世界を愛することにかけては人後に落ちないつもりですが、青山さんのすさまじい執念には頭が下がりました。

音楽ライター・飯尾洋一さんのブログ[5/2]
http://www.classicajapan.com/wn/2013/05/020000.html

クラシック音楽においては、演奏者が異なれば、同じ曲でも異なる音楽が生み出されるという真実が導き出される……そう、これはウルトラセブンとの出会いという個人史を通して語られる秀逸な「クラシック音楽入門」でもあるのだ。一冊の本に、ウルトラセブン論とシューマンのピアノ協奏曲論が併存し、それが画期的な音楽入門書にもなっているという離れ技的一冊。すごい。

TさんのFacebook(記事を公開にされていますが、存じ上げない方なのでお名前とURLは伏せます)[4/27]

音楽の使い方が天才的に上手い「攻殻機動隊」や「スカイ・クロラ」の押井守監督は「映画の半分は音である」と言っている。

また今もファンを増やし続けている「エヴァンゲリオン」の庵野監督も効果的に音楽を使い「第九」や「レクイエム」を聴くと、もうエヴァのイメージしかないぐらいに強烈なインパクトを与えている。

そしてその二人の監督に多大な影響を与えたのが実はこの「ウルトラセブン」なのである。セブンと二人の監督の作品を観ると映像の構図や作品の雰囲気、そして音楽の使い方と様々な部分でその影響を見る事が出来る。

その「ウルトラセブン」の音楽を徹底的に研究したこの本。
とても売れ筋の内容では無いがそれでも執念で発行してくれた著者に本当に感謝したいと思う。このゴールデンウィークにしっかり拝読させていただきます。

……がんばって「売れ筋」にしますっ!(笑)

●出版関係の情報をまめに紹介してくださって、いつも勉強させていただいてる空犬さんも筋金入りのセブン・ファンだったようです。(4/28)
http://sorainutsushin.blog60.fc2.com/blog-entry-2052.html

まずは「写真のセレクトも(モノクロを4色分解で出したのかな)色味もgood」と専門家ならではのうれしい一言。そう、本を手にとっていただくとわかりますが、「モノクロ4色+シルバー」というちょっとぜいたくな仕様なんです。

いやはや、著者の方のセブン愛は本物で、全編に作品と、作品を彩った音楽への思いが溢れまくっています。(中略)読むと、本の中で言及されているエピソードを、音楽に注目しながら観返したくなる、そんな1冊になっています。

●元バップのディレクターで「ミュージックファイル」シリーズを手がける高島幹雄さん(もちろん『ウルトラセブン・ミュージックファイル』も彼の作品)のTwitter(4/28)
https://twitter.com/micktk/status/328385262658920449

『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』(アルテスパブリッシング)に はさまっている栞が、この本用の(でしょうね)ウルトラ警備隊マークを使ったデザイン。細かい部分で凝ってますね。落とすといけないので、外出時に持っていく時には置いていこう(笑)

そうそう、今回はこの「栞(しおり)」を褒めてくださる方が多い(上にご紹介した林田直樹さん「ウルトラ警備隊の紋章をあしらった栞がオタク心をたまらなくそそります(笑)」と書いてくださってます)。アルテスの本にはかならず栞が付いてるんですが、今回は「ウルトラ警備隊のロゴ入り」ということで、「プレミアム感」が増したのかも(笑)。

そして最後に──

「小学生だった自分に40年後の今起こってることを言っても絶対信じないよね的な^^」(アルテス鈴木・談)鼻血もののコメントがっ!(笑)

●なんとなんと! アンヌ隊員ご本人=ひし美ゆり子さんのブログでもご紹介いただきました![5/3]
http://blog.goo.ne.jp/anneinfi/e/4c17b6c22c608ca0fb447add8e4f01ca
「アンヌからもお薦めです☆」という感涙のひとこと付き! 生きててよかった^^/

[木村]

2013年05月24日

「週刊てりとりぃ」で『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が紹介されました

アンソロジスト濱田高志さんが編集する「週刊てりとりぃ」、本日のポストで『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が紹介されています。
http://weeklyterritory.blogspot.jp/2013/05/2013524.html

筆者は『ウルトラセブン1999最終章』音楽プロデューサーでパッケージクリエイターの高島幹雄さん。

紙版の「月刊てりとりぃ」最新号(6月号)は明日5/25発行。ちょうど冬木透×青山通トークショー(詳細はこちら)を開催する原宿のビブリオテックでも配布しています。

[木村]

2013年05月31日

『ぶらあぼ』で『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』紹介


『ぶらあぼ』6月号にて『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が紹介されました。小さな記事ですが、写真付き。クラシックファンに届きますように。

[木村]



2013年06月11日

毎日新聞で『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』紹介

6/11付け毎日新聞(東京版)夕刊「読書日記:ピックアップ」で、青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が紹介されました。

毎日jp|読書日記:ピックアップ
http://mainichi.jp/feature/news/20130611dde012070061000c.html

ウルトラセブンとシューマンへ贈る愛の告白書である。特撮ヒーローとロマン派音楽の旗手の組み合わせは奇異に思えるかもしれない。が、伝説となった最終回、ダン(セブン)とアンヌの別れのシーンで流れるのがシューマンのピアノ協奏曲なのだ。とめどなくあふれる著者の思いに感服。

本のエッセンスを伝えてくれるうれしい評です。

[木村]

2013年06月13日

『週刊文春』で『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』紹介

投稿が遅れましたが、『週刊文春』6月6日号(5/30発売)で『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』(青山通著)が紹介されました。

ウルトラセブンの音楽がいかに感動的か。最終回で流れたシューマンにより音楽に目覚めた著者が語るセブンの魅力。

と少ない字数にエッセンスを凝縮していただいてます^^。

[木村]

2013年06月14日

大久保賢さんが『ケルビーニ 対位法とフーガ講座』を絶賛!

音楽評論家の大久保賢さんが『ケルビーニ 対位法とフーガ講座』をご自身のブログで紹介してくださいました。

 ……現在日本語で見ることのできる対位法教科書(で、「調性」によるもの)では、フーガ及びその前段階としての模倣までを含めて1冊の中で取り扱ったものはない。池内友次郎のものは対位法の部とフーガの部は別の本になっている(し、両者の間に「繋ぎ」が欲しいところである。また、そもそも2声対位法を除き、今は絶版)。山口博史の名著ではコラールを扱ってはいるものの、フーガについての論述はない。また、長谷川良夫ものは網羅的ではあるが、実習への配慮が足りない……等々、「対位法」からその総合的実践である「フーガ」へと親切かつ巧みに導いてくれそうなものとして、このケルビーニ本は注目に値する。とりわけ、「対位法が必修扱いとされながら、しばしば無味乾燥なものに終わって」しまう「作曲以外の専攻の学生」(同書、270頁)にとっては、本書はまことに貴重なものとなるのではなかろうか?
訳文も読みやすく、訳註も懇切丁寧。また、簡潔でありながら委曲を尽くした訳者の「解題」も素晴らしい。

このようにたいへん高く評価してくださっています。こうした理論書は専門家以外の目に止まる機会が少ないだけに、とてもありがたく読ませていただきました。

[木村]

2013年06月19日

日経新聞に『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の書評掲載!


日本経済新聞の本日(6/19)付け夕刊「目利きが選ぶ今週の3冊」のコーナーで『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が紹介されました。音楽にも詳しい風俗史家の井上章一さんが選んだ3冊のうち、別枠での書評付き!
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO56375850Z10C13A6NNK001/

……演奏者による解釈のちがいを、たのしむ。クラシック鑑賞のそんな勘所が、少年の成長物語とともにしめされる。

自身もピアノを能くする井上さんならではのうれしい書評。ありがとうございました!

[木村]


2013年06月20日

『ステレオ』に『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の書評掲載


『ステレオ』7月号にて『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が紹介されました。

……著者の人生航路と重なるプロセスが綴られ、同時に音楽を切り口とした「ウルトラセブン論」となっているのが本書だ。

ありがとうございます!

[木村]



2013年07月01日

『ピアノの本』で『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』紹介

『ピアノの本』2013年7月号(第229号)にて、小沼純一さんが青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』を紹介してくださいました。

おそらく『ウルトラセブン』を見た世代が楽しめる本にはちがいないが、クラシックの聴き方についてひとつの体験的叙述でもある。

この雑誌の主たる読者対象はピアノの先生、なんでしょうか? そういう方々にも、青山さんがリパッティ/カラヤンのシューマンにたどり着く過程をぜひ読んでいただければと思います。小沼さん、ありがとうございました。

[木村]

2013年07月01日

山崎浩太郎さんが『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』を紹介

山崎浩太郎さんがご自身のホームページ「はんぶるオンライン」の「可変日記」6月11日の項にて、青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』をとりあげてくださいました。

山崎浩太郎のはんぶるオンライン
http://www.saturn.dti.ne.jp/~arakicho/

 幼年期から思春期、人の個性が確立する時期だ。だが、少年の活動範囲などせまいものだから、母親が観ていたテレビ、友人の兄がもっていたLP、そうした偶然の積み重ねで、著者は真実を知る。  (中略)  当時の情報の入手方法はかぎられていて、週刊誌や月刊誌に一度だけ載った記事に出会えるかどうかなどの偶然で、勝負はきまったのだ。偶然性と記憶力だけが頼りで、あとで引用しようにも、確実なソースなど示せるはずもない。  その推理小説じみた謎解きの過程を、じつに面白く読ませる本。

山崎さんも著者と同世代(2学年下)、強い共感を抱いてくださったようです。山崎さん、ありがとうございました。

[木村]

2013年07月04日

『intoxicate』で『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』紹介

タワーレコードのフリーペーパー『intoxicate』#104(2013年6月号)で、青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が紹介されました。タワーレコード本社の大場健さんが「ウルトラマンファン、そしてクラシックファン、共に納得の一冊だ」と評してくださっています。ありがとうございました。

[木村]

2013年07月09日

『サンデー毎日』で陣野俊史さんが『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』を書評!


『サンデー毎日』7/21号「SUNDAY LIBRARY」にて、批評家の陣野俊史さんが青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』を書評してくださいました。

 この本が感動的なのは、ウルトラセブンという特異なテレビ番組を、音楽を通じて解説しているからではない。とにかく、あの、ラストの凄さ、そしてあそこでかかっていた音楽と映像との奇跡的な融合。その感動が強くまずあって、音楽を職業とし、さまざまな音楽を何十年にもわたって聴いてきて(もちろんシューマンだけではなく)、それでもあのカラヤン/リパッティ盤を凌駕するものはない、と結論づけるところだ。

──と熱く評してくださっています。ありがとうございました!

[木村]



2013年07月21日

『ぶらあぼ』で『ケルビーニ 対位法とフーガ講座』と『ジャン・シベリウス』紹介


『ぶらあぼ』8月号にて小鍛冶邦隆さん訳の『ケルビーニ 対位法とフーガ講座』および松原千振さんの『ジャン・シベリウス 交響曲でたどる生涯』が紹介されました。コンサートゴウアーのみなさん、ぜひご覧ください。

[木村]



2013年07月21日

ミュージックバード「ウィークエンドスペシャル」に冬木透さんと青山通さんが出演

ミュージックバード「ザ・クラシック」の6時間枠番組「ウィークエンド・スペシャル」に『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の著者・青山通さんと作曲家で『ウルトラセブン』音楽監督の冬木透さんが出演します。

ミュージックバード|ウィークエンド・スペシャル
http://musicbird.jp/programs/weekend/

ウルトラセブンと聴くクラシック~『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』
出演:青山通、冬木透、山崎浩太郎
8/11(日)16:00~22:00
再放送=8/17(土)12:00~18:00

 話題の書籍『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』(アルテスパブリッシング)の著者青山通さんと、「ウルトラセブン」音楽監督をつとめた作曲家の冬木透さんをゲストに迎えた6時間。1967~8年に放送された「ウルトラセブン」(円谷プロダクション)感動の最終回、モロホシ・ダンの告白の有名なシーンで使われているのはリパッティのピアノ、カラヤン指揮フィルハーモア管弦楽団によるシューマンのピアノ協奏曲。筆者がその演奏の録音を探して見つけるに至るまで聴いたさまざまな種類の演奏をとおして、クラシック音楽を聴く醍醐味である「演奏者が違うと違う音楽になる」「同じ演奏者でも同じ演奏は二度とない」というテーマに差し迫ります。ファン垂涎の冬木作品もたっぷりと。ご期待ください!!!

同番組のナビゲーターをつとめる山崎浩太郎さんがご自身のウェブサイト「はんぶるオンライン」にて、収録の様子を記してくださっていますので、こちらもぜひお読みください。山崎さんの興奮が伝わってきます!

はんぶるオンライン|可変日記|7月5日(金)
http://www.saturn.dti.ne.jp/~arakicho/nikki05.06/nikki130705.html

[木村]

2013年07月23日

『AERA』で森永卓郎さんが『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』を絶賛!


『AERA』2013年7月29日号(7/22発売)に青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の書評が掲載されました。評者は経済アナリストの森永卓郎さん。1頁まるまる使って、立体撮影した書影と、そこにかぶさるセブンや音符のシルエットがあしらわれたぜいたくな書評ページです。

私はクラシック音楽に関しては、完全な素人なので、普段は音楽評論など読まないし、読む能力もない。にもかかわらず、まるでサスペンスを読むように一気に読み切ることができた。著者の文章には、それくらいのスピード感がある。

お茶の間の人気者でで独自のおたく文化論でも知られる森永さんによる文字どおりの絶賛! ありがとうございました。

[木村]


2013年07月26日

毎日新聞デジタル「まんたんWEB」の編集者インタビューを受けました

毎日新聞デジタル「まんたんWEB」(毎日jpYahoo!ニュースニコニコニュースBIGLOBEニュースほかに配信)で、アルテス木村がインタビューを受けました。話題の書籍の魅力を担当編集者が語る「ブック質問状」のコーナー。『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の裏話を話しています。

ブック質問状:「ウルトラセブンが『音楽』を教えてくれた」 読者の反応がとにかく“熱い”
http://mantan-web.jp/2013/07/26/20130725dog00m200083000c.html

[木村]

2013年07月28日

朝日新聞に『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の書評掲載!


本日(7/28)付けの朝日新聞読書面に青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の書評が載りました。

テレビにラジオ、BGMなど芸術の世界への入り口は限りなく存在する。人生を豊かに彩る芸術との出会いを、ひとりでも多くの子どもに、と祈りたくなる一冊だ。

上記のように心をこめて結んでくださっています。

[木村]


2013年08月07日

KINOKUNIYA書評空間に『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の書評掲載

京都大学大学院経済学研究科教授で現代経済思想史を専門とされている根井雅弘さんが、「KINOKUNIYA書評空間」にて、青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』を書評してくださいました。
http://booklog.kinokuniya.co.jp/nei/archives/2013/08/post_18.html

メインテーマはその最終回に出てきた「謎」の音楽で、読者は探偵ものを読むかのようにその世界に引き込まれてしまう。よくこんな本が書けたものだ。
 ウルトラセブンの最終回に登場する音楽にここまで執着し、一冊の本を書いてしまうような熱狂的なファンがいたとは思わなかった。自分もみていたはずの番組だが、このようなことは考えてもみたこともなかった。おそらく、同世代の読者は、探偵ものにも似た面白さを発見して懐かしさを感じるに違いない。

本の内容をなぞるように、かなり詳しくコメントしてくださっています。根井さんも1962年生まれ。やっぱり「ウルトラ世代」ですね。心のこもった書評をありがとうございました。

[木村]

2013年08月21日

『アメリカン・ルーツ・ミュージック』が『レコード・コレクターズ』誌で書評されました

おなじみ『レコード・コレクターズ』誌9月号に、『アメリカン・ルーツ・ミュージック ディスクでたどるアメリカ音楽史』の書評が掲載されました。「チャーリー・プールやロスコー・ホルコムも出てくれば、かたやザ・バンド、イーグルスもありと、やや欲張ったセレクションなので、米国ルーツの全貌とまではいかないが、白人系、アコースティック系のポイントはよく押さえられている」と評して下さったのは、前の会社の先輩でもある宇田和弘さん。認めていただけたようで嬉しいです。ありがとうございました! [鈴木]

2013年08月21日

青山通さんがTOKYO FM「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」に出演

TOKYO FMおよびミュージック・バードの番組「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」に『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の著者・青山通さんが出演します。TOKYO FMでは8/24(土)深夜28:30〜29:00(8/25[日]早朝4:30〜5:00)の30分間、ミュージックバードでは8/25(日)朝9:00〜10:00の1時間の放送。題して「ダンとアンヌのクラシック~ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた」。

好奇心いっぱいのパーソナリティ田中美登里さんとの楽しいおしゃべりのなかで、どんなお話、どんな音楽が飛び出しますか。番組の説明には「ダンの告白シーンはなぜ、この演奏でなければならなかったのか、青山ダンと田中アンヌがそのシーンのセリフを演じながら、解き明かします」とありますね……。お楽しみに!

TOKYO FM:8/24(土)28:30〜29:00(=8/25[日]4:30〜5:00)
http://www.tfm.co.jp/timetable/?date=20130824

ミュージックバード|トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ
http://musicbird.jp/programs/twmw/201308/

 話題の本『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』(アルテスパブリッシング)は、著者青山通さんが1967~8年に放送された「ウルトラセブン」感動の最終回、モロボシ・ダンがアンヌに告白するシーンで使われた音楽を探し当てるまでの音楽遍歴を描いたもの。曲はシューマンのピアノ協奏曲なのですが、実際に使われたリパッティのピアノ、カラヤン指揮フィルハーモア管弦楽団の演奏にたどり着くまで、ほかの様々な演奏を聴くことによって、氏はクラシック音楽を聴く醍醐味である「演奏者が違うと違う音楽になる」「同じ演奏者でも同じ演奏は二度とない」という真実に目覚めていきます。ダンの告白シーンはなぜ、この演奏でなければならなかったのか、青山ダンと田中アンヌがそのシーンのセリフを演じながら、解き明かします。
[木村]

2013年08月25日

『アメリカン・ルーツ・ミュージック』が『ミュージック・マガジン』誌で書評されました

『レコード・コレクターズ』に続いて、『ミュージック・マガジン』誌9月号にも『アメリカン・ルーツ・ミュージック』の書評が掲載されました。評者は、昨年ロンサム・ストリングとの共演差アルバムも発表したミュージシャンの中村まりさん。前著『アメリカン・ルーツ・ミュージック・ディスク 楽器と音楽の旅』とともにたいへん高く評価していただきました。ありがとうございました![鈴木]

2013年09月12日

「クラシック・ニュース」に松原千振さんのインタビュー動画アップ

音楽情報サイト「クラシック・ニュース」の「インタビュー@クラシック」に、松原千振さんが登場、さきごろ刊行された『ジャン・シベリウス 交響曲でたどる生涯』について語っています。

http://www.youtube.com/watch?v=Fz0psLGpY2E

「いちばん時間がかかった」という巻末の膨大な作品表の制作過程も明かされます。ぜひご覧ください。

[木村]

2013年09月13日

10/5 青山通さんがTBSラジオに出演!

ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の著者・青山通さんがTBSラジオに生出演します。10/5(土)の早朝8:00です。

毎週土曜日朝6:00〜8:30放送の「土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!」のなかの「日本全国8時です~暮らしに+PLUS!週末ブッグガイド~」というコーナー(8:00〜8:12)で、『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』について語ります。

http://www.tbs.co.jp/radio/horio/eight_new/index-j.html

アーリーバードのみなさん、ぜひお聞きください!

[木村]

2013年09月24日

『ぶらあぼ』で『レヴィ=ストロースと音楽』紹介

『ぶらあぼ』10月号で『レヴィ=ストロースと音楽』が紹介されました。

レヴィ=ストロースの思想が音楽家たちとどのように関わっていたかを、音楽記号学のパイオニアが緻密な分析によって明らかにし、レヴィ=ストロースの思想に歩み寄る。

ありがとうございました。

[木村]

2013年10月02日

『Jupiter』で『ジャン・シベリウス』紹介

いずみホール(大阪)の機関誌『Jupiter』10月・11月号で松原千振さんの『ジャン・シベリウス──交響曲でたどる生涯』が紹介されました。

これはただの伝記や曲目解説ではなく、シベリウスの祖国への思いを、交響曲を通して著者が代弁しているのだ。シベリウスの作品を聴いているかのようなリズミカルな文章で、作曲家の生涯とその背景がよく見え、北欧の独特の世界にどんどん引き込まれていく。

熱い評価、ありがとうございます!

[木村]

2013年10月07日

青山通さんがTBSラジオ「堀尾正明+PLUS!」に出演しました

10/5(土)の朝8:00、TBSラジオ「土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!」のなかの「日本全国8時です~暮らしに+PLUS!週末ブッグガイド~」に青山通さんが出演。『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』について熱く語りました。番組の中では『ウルトラセブン』最終回に使用されたシューマンのピアノ協奏曲の冒頭を、数種類の演奏で聴くなどマニアックな場面も。

こちらに堀尾さん、秋沢淳子さんと青山さんのスタジオでのスリーショット写真が掲載されてます(堀尾さんと青山さん、シャツとジャケットがかぶってませんか?)。
http://www.tbs.co.jp/radio/horio/eight_new/index-j.html#pagetop

[木村]

2013年10月10日

宇野常寛さんが『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』を絶賛!


お知らせが遅くなってしまいましたが、批評家の宇野常寛さんが『中央公論』9月号「世界の真実を探求する書評」で、青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』をとりあげてくださいました。

文化のもつ本来的な魅力について、学ぶことの喜びについて、この喜びに満ちた体験とその感動こそが、本書の中核をなすものなのだ。

 著者の丁寧で誠実な、そして「好き」という強い気持ちに貫かれた筆致は読者をたちまち惹き付けて1968年からの45年の疑似体験ツアーに誘ってくれることだろう。

本書を「文化論」として正面から受け止め、熱く熱く「絶賛」してくださっています。宇野さん、ありがとうございました!

宇野さんが主宰するカルチャー誌『PLANETS』のページ
http://wakusei2nd.com/archives/2482

[木村]



2013年10月16日

『ハーモニー』で『ジャン・シベリウス』紹介

全日本合唱連盟の機関誌『ハーモニー』2013年秋号にて、松原千振さんの『ジャン・シベリウス──交響曲でたどる生涯』が紹介されました。「TOPICS」のコーナーのほか、「ようこそ、資料室へ」というコーナーでも「寄贈資料がもたらすもの」と題してとりあげてくださっています。

 タイトルの通り、交響曲に焦点を絞ってはいますが、フィンランドの男声合唱の伝統がシベリウスの作品に独特の色彩を与えてきたという指摘など、合唱指揮者としての視点と、彼の地の音楽への筆者の愛情が随所に生かされています。

と、合唱連盟ならではの視点から評価していただいたうえで、

 譜例や写真をふんだんに使った読みやすい作りに加え、巻末には充実した全作品リストと年譜、関連人物の略歴を含む索引が掲載されています。シベリウスの作品を聴き進め、北欧の音楽の魅力に浸る際の格好のハンドブックとなることでしょう。

と結んでくださっています。ありがとうございました。

[木村]

2013年10月21日

『ぶらあぼ』で『「原典版」で弾きたい! モーツァルトのピアノ・ソナタ』紹介

『ぶらあぼ』11月号で『「原典版」で弾きたい! モーツァルトのピアノ・ソナタ──楽譜選びから演奏法まで』が紹介されました。

モーツァルトのソナタを原典版で弾きたい! と思っても楽想記号が少ないその原典版の楽譜に戸惑いを感じる……という方の悩みを一気に解決する一冊。演奏のイメージを膨らませる一つのアプローチとして、原典版の特徴を、譜例を使ってていねいに紐解く。

ありがとうございました。

[桑野]

2013年10月24日

『音楽芸術マネジメント』に『オーケストラは未来をつくる』の書評掲載

日本音楽芸術マネジメント学会の機関誌『音楽芸術マネジメント』5号(2013)にて、潮博恵さんの『オーケストラは未来をつくる』の書評が掲載されました。評者は元かながわアートホール館長の大島正博さん。

……専門家ではない自由な目で書かれており、筆者によるオーケストラのキーパーソンへのインタビューでもさまざまな角度から聞き取りが行われており面白く読める。
 全体を通してオーケストラや音楽監督の運営や活動が中心に記述されており、地域社会との関わり、オーケストラの存在意義と言った点は著者の主張があまり汲み取れなかったが、オーケストラの活動をどう進めていくべきか、経営をどう行っていくのか示唆に富むところは多かった。

A4判2ページ、3500字にわたる長文での書評。ありがとうございました。

[木村]

2013年10月25日

ミュージックバードで片山杜秀さん出演番組、蔵出し放送!

TOKYO FMグループの高音質「音楽専門」衛星デジタルラジオ「ミュージックバード」では、TOKYO FMで放送中の「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」(パーソナリティ:田中美登里)が来年4月で25周年を迎えるのを機に、過去の番組をアンコール放送しています。
http://musicbird.jp/programs/twmw_a/

弊社から『現代政治と現代音楽』を刊行したばかりの片山杜秀さんも同番組の常連のひとり。これまでに出演した全10回すべてが蔵出し放送されることになりました。放送は12月16~20日、23~27日の21:00~22:00、チャンネルは「cross culture」です。

放送日とテーマは以下のとおりです。

12/16(月)「名はコサック、心はスキゾ」(1996/06/08放送)出演:片山杜秀
12/17(火)「戦争と音楽」(1996/06/15)出演:片山杜秀
12/18(水)「チェレプニン を知っていますか」(2000/02/27)出演:片山杜秀
12/19(木)「輸入盤生活のススメ」(2002/07/21)出演:片山杜秀、山崎浩太郎
12/20(金)「ベリオ追悼」(2003/06/22)出演:片山杜秀
12/23(月)「よみがえる大澤寿人」(2004/06/20)出演:片山杜秀
12/24(火)「音楽は読むことと見つけたり」(2010/02/28)出演:片山杜秀
12/25(水)「ゴジラと日の丸」(2011/01/30)出演:片山杜秀
12/26(木)「音楽はニッポンを救えるか!?──『線量計と機関銃』出版記念」(2012/08/25)出演:片山杜秀、高橋源一郎
12/27(金)「麻木久仁子と片山杜秀の年忘れ時事放談」(2012/12/16)出演:片山杜秀、麻木久仁子

※MUSICBIRDはTOKYO FMグループの高音質CS衛星デジタルラジオ。
 クラシック、ジャズなどジャンル別に多数のチャンネルがあり、   
 これを聴くには専用のチューナーとアンテナが必要。
 お問合せは03-3221-9000
 http://www.musicbird.jp/

弊社もかかわった懐かしい番組も含まれています。この機会にぜひ、片山さんの発想のユニークさ、語りの魅力をご堪能ください。

[木村]

2013年10月25日

KINOKUNIYA書評空間に『オーケストラは未来をつくる』の書評掲載

京都大学大学院教授の根井雅弘さんが「KINOKUNIYA書評空間」で潮博恵さんの『オーケストラは未来をつくる』を書評してくださいました。

http://booklog.kinokuniya.co.jp/nei/archives/2013/10/post_25.html

……MTT[マイケル・ティルソン・トーマス]とサンフランシスコ響の活動は、まさにシュンペーターのいう「イノベーター」(革新者)のそれに他ならない。「いままで見たことがない新しい見方、新しいヴィジョンを感じる演奏がしたい。そして、自分のキャリアを考えたとき、成功とはタイトルやラベルではない」(同書、94ページ)という著者の言葉はMTTの本質を突いているのではないだろうか。

細かく読みこんでいただいたうえでの高評、ありがたいかぎりです。

[木村]

2013年11月13日

12/15 TOKYO FMとミュージックバードで片山杜秀さんの特番放送!【訂正あり】

TOKYO FMおよび衛星デジタルラジオ「ミュージックバード」で放送されている長寿人気番組「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」(パーソナリティ:田中美登里さん)で、11/11(月)にディスクユニオン新宿クラシック館でおこなわれた「片山杜秀のパンドラの箱〜特別篇」の模様が放送されることになりました。下記番組HPに記載されているように、「同好の士」に囲まれてマニアの血が騒いだのか、飛ばしに飛ばす片山さんの機関銃トークを、ぜひこの機会に体験してみてください!

[木村]

「片山杜秀のパンドラの箱」の作り方~『現代政治と現代音楽』刊行記念
http://musicbird.jp/programs/twmw/

TOKYO FM
 12/15(日)4:30〜5:00
ミュージックバード「cross culture」
 12/15(日)9:00〜10:00
 再放送=12/16(月)23:00〜24:00
K-MIX(FM静岡)
 12/15(日)4:00~4:30

 THE CLASSICチャンネルの人気番組「片山杜秀のパンドラの箱」から単行本第2弾『〈片山杜秀の本6〉現代政治と現代音楽 ラジオ・カタヤマ【予兆篇】』(アルテスパブリッシング)が10月25日に刊行。その刊行記念トークイベントが「片山杜秀のパンドラ」特別篇として、11月11日にディスクユニオン新宿クラシック館にて行われ、熱心な片山ファンが会場に訪れました。その模様を番組でご紹介します。
 “盤歴”38年という片山さん、特に10代から続く中古盤屋めぐりを『巡礼』と呼び、その巡礼を様々なエピソードで語りました。有り金をはたいても足りないほど買ってしまい、負けてもらって買えたはいいが、ポケットに一銭もなく、渋谷から中野まで、重い荷物を抱えて歩いて帰った思い出には、会場からため息が・・・。
 本題は先ごろ亡くなった作曲家、三善晃再考。かつては武満徹と並んで重要視されたこの作曲家の軽い扱いを嘆き、片山流に三善晃の今日的な意味を力説しました。

【訂正:記事アップ時に間違えて「TOKYO FM」のみ記載しましたが、上記のように訂正させていただきます。ミュージックバードは1時間、TOKYO FMとK-MIXは30分の放送です】

2013年11月14日

日経新聞夕刊に『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』の書評掲載!


11月13日の日本経済新聞夕刊「目利きが選ぶ今週の3冊」のコーナーで、風俗史家の井上章一さんが『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』を紹介してくださいました。
「読みごたえたっぷり、お薦め」の印である星4つをつけていただいています。
[長谷]


2013年11月25日

横川理彦さんが『レヴィ=ストロースと音楽』を書評

『サウンド&レコーディング・マガジン』12月号の「Book」コーナーにて、横川理彦さんがJ.-J. ナティエ著『レヴィ=ストロースと音楽』を書評してくださいました。「本書自体が、批判的に読まれる位置にある」と少々厳しい評ですが、全編をていねいに読みこんだうえでの真摯な批評はありがたいかぎりです。

[木村]

2013年12月11日

本日20:00、青山通さんが「週刊メディア通信」に出演!

高島幹雄さんがパーソナリティをつとめるラジオ番組「週刊メディア通信」に、本日、青山通さんが出演。このほどキングレコードからリリースされたCD『ウルトラセブン・クラシック』と弊社刊行の著書『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』について熱く語ります。

「週刊メディア通信」はミュージックバードと全国コミュニティFMで生放送。聴き方などの詳細は下記をご覧ください。
http://www.twitlonger.com/show/n_1rs2q9o

[木村]

2013年12月13日

『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』が読売新聞で紹介!


本日(12/13)付けの読売新聞朝刊にて、吉原真里さんの『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』が紹介されました。短い記事ですが、著者本人にも取材して的確にまとめてくださっています。

YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/classic/clnews/01/20131213-OYT8T00816.htm?from=tw

[木村]



2013年12月16日

『サウンド&レコーディング・マガジン』に『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』の書評掲載

『サウンド&レコーディング・マガジン』2014年1月号にて、橫川理彦さんが吉原真里さんの『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』を書評してくださいました。

ポイントを押さえて内容を紹介したうえで、

 著者自身がピアノ演奏家であり、西洋クラシックに愛着がある故の労作である。ジェンダーや社会経済的な側面はアジア人の環境に限定されておらず、西洋クラシックの現状を示すレポートとしても興味深い。

と結んでくださっています。ありがとうございます!

[木村]

2013年12月16日

KINOKUNIYA書評空間に『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』の書評掲載

KINOKUNIYA書評空間にて、ピアニストで国立音楽大学大学院教授の今井顕さんが吉原真里さんの『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?──人種・ジェンダー・文化資本』を書評してくださいました。

KINOKUNIYA書評空間|『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?──人種・ジェンダー・文化資本』吉原真里(アルテスパブリッシング)
http://booklog.kinokuniya.co.jp/imaiakira/archives/2013/12/

本の内容を紹介しながら、自身のウィーン留学の体験、ある国際コンクールでのドイツの音楽大学教授との会話などをふまえて、ていねいに書評してくださっています。

それ[引用者註:成功]がかなわなかった人たちが音楽の道を断念せざるを得なかった時にどのような問題を感じたのか、そしてその挫折をどのように受け入れていったのかということも知られれば、と思った。

という結びは、教育者ならではの視点だと感じました。ありがとうございました。

[木村]

2013年12月16日

『intoxicate』にて『レヴィ=ストロースと音楽』『JAZZ 100の扉』『ウルトラセブン・クラシック』が紹介

『intoxicate』12月号(#107)にJ.-J.ナティエ著/添田里子訳『レヴィ=ストロースと音楽』の書評が掲載されました。評者は高見一樹さん。「100歳まで生きたレヴィ=ストロースの音楽への屈折した愛情」を同書に読みとっておられるようです。また高見さんは村井康司さんの『JAZZ 100の扉』も同誌で紹介してくださってます。

[2014/01/27追記]「TOWER RECORDS ONLINE」にも掲載されました。
http://tower.jp/article/series/2014/01/24/l_strauss

なお、「KIDS & EDUCATIONAL」のコーナーでは、キングレコードから先月リリースされたCD『ウルトラセブン・クラシック』も紹介されており、青山通著『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』(弊社刊)の内容を紹介しつつ、「青山氏が曲を探し回ったという理由を肌で感じる事ができる心憎い内容。また他の話で使われたクラシックの名曲が収められている点もポイントが高い」と高く評価してくださってます(評者はタワーレコード本社・大場健さん)。

[木村]

2013年12月25日

『ステレオ』に『現代政治と現代音楽』の書評掲載

『ステレオ』2014年1月号に片山杜秀さんの『現代政治と現代音楽』の書評が掲載されました。

同誌の表紙には「50th Anniversary」のロゴが。ひとつの雑誌が50年も続くなんて、やはりものすごいことだなと敬服します。

[木村]

2014年01月07日

『週刊読書人』にて『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』が紹介されました

横浜国立大学准教授の小宮正安さんが『週刊読書人』2013年12月20日号の「2013年回顧 芸術(音楽)」のコーナーにて、「読みごたえがあったにもかかわらず書評に取り上げられなかったもの」という括りで、吉原真里さんの『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』を挙げてくださいました。

ヨーロッパの社会や伝統のまっただ中から生まれたといっても過言ではない『クラシック音楽』。その魅力に捉われ、クラシック音楽の道に足を踏み入れたアジア人たちの葛藤だけでなく、彼らが(主にプロの)音楽家たりえた仕掛けを、机上の研究だけでなく実際のインタビュー等も含めて生々しく炙り出す。

と評していただいています。

この記事の冒頭部分で「書店ではたいがいこの手の著作は『音楽書』のコーナーだけに収められてしまうのが、本当にもったいない」とおっしゃっているのに、おもわずうんうんと頷いてしまいました。[長谷]

2014年01月08日

『月刊少年マガジン』に『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が登場!


青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』がなんとマンガ誌に登場しました!

『月刊少年マガジン』2月号の巻末(882-883頁)に見開きで掲載された「イチオシ倶楽部」にて、西川伸司さんが青山さんの「リパッティのシューマン探索エピソード」をマンガで描いてくださっています。CD『ウルトラセブン・クラシック』発売記念として「限定QUOカード」「西川伸司先生のちょっとした落書き入りCD」が各5名にあたる読者プレゼントも(提供:キングレコード)。

漫画雑誌を買ったのはウン十年ぶりですが、こういうところに掲載していただけるのはやはり血湧き肉躍るものがありますね〜。感謝、感謝です!

[木村]



2014年01月14日

陣野俊史さんが『サンデー毎日』で『現代政治と現代音楽』を書評!

『サンデー毎日』1/19号にて批評家の陣野俊史さんが片山杜秀さんの『現代政治と現代音楽』を書評してくださいました。全文をウェブでも読むことができます。

 2010年から2011年にかけての放送を文字に起こした本書は、やたらに政治を話題にしている。小沢一郎や三島由紀夫や「海ゆかば」という曲やその他いろいろ。時間を自在に往還するのも片山の特徴だ。政治思想研究が本職だから、このあたり、専門知識を出し惜しみしていない。
 ブーレーズの指揮する、ドビュッシーの「海」をかけながら、三島由紀夫が海を愛したことを話す。そんなラジオはやはり貴重だ。ご一聴あれ。

陣野さんが「ご一聴あれ」と書かれているミュージックバード「片山杜秀のパンドラの箱」については、こちらをご覧ください。
http://musicbird.jp/programs/pandora/

[木村]

2014年01月14日

『ピアノの本』で『「原典版」で弾きたい! モーツァルトのピアノ・ソナタ』紹介

『ピアノの本』2014年1月号(第232号)にて、小沼純一さんが久元祐子さんの『「原典版」で弾きたい! モーツァルトのピアノ・ソナタ』を紹介してくださいました。

ここにあるのは出版されている楽譜というのをどうみるか、実際に弾く、解釈するうえで何が重要かの示唆だ。それでいて、かつてはピアノを弾いていたけれどはなれてしまった、そんな人むけ、あらためてピアノを弾くよろこびをモーツァルトをとおして伝えようともしている。楽譜の選択のみならず、多くの譜例を用い、スラーや弓のイメージ、装飾音、ペダルといったぐあいに、細部への注視を具体的に教えてくれる


実際、ペダリングの項ではピアノ・ソナタKV330の第2楽章冒頭を譜例にあげて、ペダル記号に5段階の数字を付けた具体例があります。「数字が大きくなるほど、深く踏む」という試みで、モーツァルトのピアノ・ソナタを子どもたちに教えることの多いピアノの先生にもオススメの一冊です!

紹介してくださった小沼さん、ありがとうございます。

[桑野]

2014年01月15日

岡田暁生さんが『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』を書評!

2014年1月5日付けの北海道新聞の書評欄で、吉原真里さんの『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』が紹介されました。

評者は、京都大学人文科学研究所教授の岡田暁生さん。『アルテス』電子版の連載「岡田暁生の音楽時評──見た! 聴いた! うそじゃない!」も好評をいただいており、今年は我が社から待望の単行本の発売も予定されています。

そんな岡田さんは、この本を「クラシック音楽界で活躍するアジア人たちの人種的アイデンティティーを、数多くのインタビューに基づいて分析した力作である」と評したうえで、欧・米・日それぞれのクラシック界の構造をそこに読み解いてくださっています。

北海道新聞の速報ニュース:Doshin web どうしんウェブ
http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/new/4.html

【長谷】

2014年01月15日

『レコード・コレクターズ』『サウンド&レコーディング・マガジン』に『JAZZ 100の扉』書評掲載!

音楽専門誌2誌に村井康司著『JAZZ 100の扉』の書評が掲載されました。

『レコード・コレクターズ』2月号では、琵琶奏者でもある後藤幸浩さんが「ロック他さまざまな音楽にまみれた耳で捉えた、ジャズの多彩な姿が技術/理屈的な部分も交えてリラックスした文章で提示されている」「進行形の解釈なのもいい」と、『サウンド&レコーディング・マガジン』では長年にわたって毎月書評を担当されている横川理彦さんが「どこが聴きどころなのかが明記されているのが気持ち良い」「入門者はもちろん、ベテラン・リスナーも“ジャズ批評を読んでから聴く”という楽しみが味わえるのだ」と、それぞれ評してくださっています。どうもありがとうございました![鈴木]

2014年01月20日

喜多尾道冬さんが『レヴィ=ストロースと音楽』を書評

『レコード芸術』2月号にてドイツ文学者の喜多尾道冬さんがナティエ著(添田里子訳)の『レヴィ=ストロースと音楽』を書評してくださいました。

レヴィ=ストロースが同時代の音楽、ことにセリー主義に懐疑的だったことと、レヴィ=ストロースの構造主義にたいする著者ナティエの批判的考察をふまえて、

 逆説的に言えば、その認識の高度な知的愉悦はセリー主義者たちが目指した音楽構成に近い。レヴィ=ストロースはセリー主義を忌避しながらも、彼の行っていた構造主義的観察はたとえ虚無的であってもセリー主義に似て知的感興を誘う。

と喝破。我が意を得たりと思わず膝を叩きました。また、「訳は平易でとても読みやすい」と結んでくださっています。

たいへん緻密に読みこんでくださって、ありがたいかぎりです。

同誌では同じコーナーで横原千史さんの『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』も紹介されています。

[木村]

2014年01月20日

『ぶらあぼ』で『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』紹介

『ぶらあぼ』2月号で横原千史さんの『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』が紹介されました。

[木村]

2014年01月27日

朝日新聞で『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』がふたたび紹介!


本日(1/27)付けの朝日新聞夕刊に、「好相性 クラシック×特撮」と題して、ゴジラやウルトラセブンとクラシック音楽の意外な関係についての記事が出ました。

伊福部昭生誕100周年を迎えた今年、コンサートの開催やCDリリースが相次ぐゴジラの音楽については、伊福部の被曝体験とゴジラを結びつけた片山杜秀さんのコメントが(より詳しくは片山さんの『線量計と機関銃』に掲載)、そしてウルトラセブンについては、『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』の著者・青山通さん、そしてセブン音楽監督の冬木透さんのコメントが紹介されています。

【1/29追記】朝日新聞のウェブサイトにも掲載されました。
http://www.asahi.com/articles/ASG1R2JL4G1RUCVL002.html

[木村]


2014年02月14日

読売新聞で『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』紹介

昨日(2/13)付けの読売新聞にて、音楽ニュースとして冬木透さんへの取材記事が掲載されました。CD『ウルトラセブン・クラシック』(キングレコード)の話題とともに、そのもとになった青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』も紹介されています。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/music/mnews/20140206-OYT8T00704.htm

セブン主題歌のほか、劇中音楽の制作秘話などについても言及されていて興味深い内容となっています。

[木村]

2014年02月20日

『ステレオ』で『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』紹介

『ステレオ』3月号にて、横原千史さんの『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』が紹介されました。

[木村]

2014年02月21日

3/15 朝日カルチャーセンターで小鍛冶邦隆さんの講座開講

来る3/15(土)15:30から、朝日カルチャーセンター新宿教室にて、小鍛冶邦隆さんが「名曲に見る対位法とフーガの技法」と題して、モーツァルトの三大交響曲とレクイエムについて講義をおこないます。テキストは弊社刊『ケルビーニ 対位法とフーガ講座』(小鍛冶邦隆訳)です。

モーツァルトも薫陶を受けたマルティーニ師の流れをくむケルビーニの理論により、モーツァルト音楽の構造が明らかになります。ぜひご参加ください。

お申し込み、お問い合わせなどの詳細は下記のサイトをご覧ください。
http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=227159&userflg=0

[木村]

2014年02月27日

『intoxicate』にて『聴く人』紹介

『intoxicate』2月号(#108)にて、近藤譲さんの『聴く人(homo audiens)』が紹介されました。評者はタワーレコード本社の板谷祐輝さん。

音楽を「聴くこと」、そして「思うこと」を「作ること」という立場から論じ、自己と他者という二者の関係性、それがもたらす「解釈」というキーワードがどう働くのか呈示している。少しでも音楽を愛好する人ならば是非読んでもらいたい。きっと音楽を「理解すること」ができるはずだ。

と評してくださいました。ありがとうございます。

[木村]

2014年02月28日

『音楽現代』に『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』と『聴く人』の書評掲載

『音楽現代』3月号に横原千史さんの『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』および近藤譲さんの『聴く人(homo audiens)』の書評が掲載されました。評者は前者が宇野文夫さん、後者が石塚潤一さん。

宇野さんは『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』について、

 解説文そのものも、硬く論理的なものではなく、音楽の感覚的な理解を期待し、イメージを喚起すべく自由な筆致で書かれている。(略)  数多ある楽曲解説書の中で、これらの利点は際立っており、作品に興味を持つ者が第一に手にするのに最良の書となろう。

石塚さんは『聴く人(homo audiens)』について、

(略)現代音楽に限らないクラシック音楽全般について、自明だと思われていた聴取/解釈の在り方を、「聴くこと」という行為の創造性により開いていくスリリングな議論が開始される。

と、それぞれ評してくださっています。ありがとうございました。

[木村]

2014年03月21日

【速報】6/21 岡田暁生さんとフィリップ・ストレンジさんのジャズ講座@朝日カルチャーセンター

音楽学者・岡田暁生さんとジャズ・ピアニストのフィリップ・ストレンジさんによる異色のジャズ入門講座が6月21日(土)16:00-17:30、朝日カルチャーセンター新宿教室にて開催されます。じつはこれ、アルテスから5月に刊行予定の新刊『すごいジャズには理由(ワケ)がある──音楽学者とジャズ・ピアニストの対話』の出版記念企画。

これまでクラシックの音楽学と音楽評論の分野で、第一人者として活躍を続けてきた岡田さんですが、ここ数年、どっぷりとはまっているのがジャズ・ピアノ。「担当編集者諸氏には内緒」とのことですが、1日?時間の練習は欠かすことがないほど。そんな岡田さんの師匠が「なぜか大阪在住」のアメリカ人ピアニスト、フィリップ・ストレンジさん。ビル・エヴァンズと並び称されるピアノの巨匠クレア・フィッシャーの愛弟子であり、キース・ジャレットにかんする大部の論文もものした知性派。アルテス木村も目撃したそのレッスンは、ジャズにとどまらず、シェーンベルク、ストラヴィンスキーなど20世紀以降の音楽全般への深い造詣をベースにした目からウロコの面白さ。

それを本にしたのが前述の共著ですが、さらにその内容をライヴでお聴かせしようというのが、今回の朝日カルチャーセンターでの講座です。前半は岡田さんとストレンジさんのトーク、後半はフィリップさんのピアノをお楽しみいただきます。詳細とお申し込みは下記リンクから。

http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=245167&userflg=0

ともに関西在住の岡田さんとストレンジさんのトークと音楽を関東で体験できる貴重な機会です。ぜひお早めにお申し込みください!

[木村]

2014年03月26日

『RDV』にて『オーケストラは未来をつくる』が紹介されました

ハニカムが創刊した新しいファッション誌『RDV』にて、ライターの小田島久恵さんが「文化的な教養を求めているエリート予備軍」に向けて、10冊の音楽書を紹介。そのなかの1冊として、潮博恵さんの『オーケストラは未来をつくる』をとりあげてくださいました。

現在のオーケストラの理想の形の一つを知ることができるのが、『オーケストラは未来をつくる』です。地元密着型のローカルな楽団からアメリカを代表する存在へと成長したサンフランシスコ交響楽団の運営がいかにうまくいっているかについて、ジャーナリストが書いたルポ本です。アメリカの「ビッグ5」と呼ばれるオーケストラでさえも、演奏会の回数が減ったり、経営破綻に追い込まれたりしている現在において、いかに地元に愛される努力をし、プログラム構成に工夫してきたかということに迫っています。

小田島さん、ありがとうございました。

[木村]

2014年04月13日

今井顕さんが『モーツァルト家のキャリア教育』を絶賛!

ピアニストで国立音楽大学大学院教授の今井顕さんが「KINOKUNIYA書評空間」にて、久保田慶一さんの『モーツァルト家のキャリア教育』を書評してくださいました。
http://booklog.kinokuniya.co.jp/imaiakira/archives/2014/04/post_90.html

……本書のような切り口でまとめられたモーツァルト研究は初めてだろう。メイナード・ソロモンによる大著『モーツァルト』(新書館)にもモーツァルト父子のあいだに生じていたストレスを「親離れ・子離れ」という視点から捉えた考察が提示されていたが、久保田の解析レベルには達していない。
本書ではまずモーツァルトの父、レオポルトの生い立ちや家庭環境が詳細に紹介される。「天才児モーツァルトを育てた教育者としてのレオポルト」がどのようなキャリアを積み、どういう価値観の持ち主だったか、という情報は、息子ヴォルフガングの成長を評価していく上で欠かせない重要事項だ。そればかりでなく、実はこの本の主人公は息子ではなく、父親レオポルトなのである!

と、同書の核心をとらえた的確な紹介。ちょっとやり過ぎたかな(笑)とも思っていたサブタイトルや帯のキャッチコピーについても、こちらの意図を汲んでくださって、うれしいかぎりです。

今井顕さんにはこれまで何度もアルテスの本を取り上げていただきましたが、「KINOKUNIYA書評空間」で今井さんの書評を読むことができるのはこれが最後だそうです。ありがとうございました。

[木村]

2014年04月16日

『Record Covers in Wadaland』の書評が『レコードコレクターズ』5月号に掲載!


2月に発売した『Record Covers in Wadaland 和田誠レコードジャケット集』の書評が『レコードコレクターズ』誌5月号に掲載されました! 評者はなんと本秀康さん!

全文をご紹介したいくらいですが、「和田さんの仕事は他のレコジャケ・クリエイターより音楽への踏み込みが深い」「自由度の高い環境で楽しんで描いた作品ばかりで、絵としてどれも素晴らしい」と手放しで評価してくださいました。そして「中古レコード市場的に珍しいジャケットが多く含まれている点はレコード・マニア的にたまらない」とも。本さん、どうもありがとうございました! [鈴木]



2014年04月21日

小沼純一さんが『レコード芸術』で『聴く人』を書評

『レコード芸術』2014年5月号にて、音楽評論家で音楽文化論研究者の小沼純一さんが、近藤譲さんの『聴く人(homo audiens)』を書評してくださいました。

近藤譲の場合、最終的に自己検証であったとしても、より広範な芸術音楽への適用、敷衍が可能となるところに、この作曲家の言語的思考の力、論理性があると言っていい。作曲家が音で、楽音で、音楽で自らの思考をあらわす、検証するのみならず、作曲もことばとかかわることに近藤譲はずっと意識的でありつづけている。
けっして厚くはないし、それぞれの章も長くはない。それでいながら、本書の投げ掛けるものは小さくはなく、読み手自身へとダイレクトに迫ってくる。

このように、著者の思考へ分け入って、深く考察してくださっています。ありがとうございました。

[木村]

2014年04月28日

『映画秘宝』と『アート・コレクターズ』5月号に『Record Covers in Wadaland 和田誠レコードジャケット集』が紹介されました

月刊誌『映画秘宝』(洋泉社)と『アート・コレクターズ』(生活の友社)のそれぞれ5月号に『Record Covers in Wadaland 和田誠レコードジャケット集』が紹介されました。どうもありがとうございました![鈴木]

2014年05月08日

中江有里さんが『モーツァルト家のキャリア教育』を書評

5/4付けの信濃毎日新聞にて、女優で作家の中江有里さんが久保田慶一さんの『モーツァルト家のキャリア教育』を書評してくださいました。

 [モーツァルトの父レオポルトは]愛情あふれる父親で教育者、一方で功名心が強く、家庭では暴君のように支配的な男。若かりし頃は自らの夢のため家族と決別したのに、息子はいつまでも縛ろうとする──それらが息子のキャリア教育へとつながったのが面白い。
 皮肉なことに成長したヴォルフガングもかつての父と同じように家族と離反していく。名音楽の誕生への道筋は、一筋縄ではなく、父への反発と対抗心でできていたのだ。
 芸術家の才能を持つ子の親のみならず、人を育てるという普遍的な営みについて考えさせる。

内容への深い共感にあふれた書評、うれしく読ませていただきました。

[木村]

2014年05月16日

横川理彦さんが『聴く人』を書評

『Sound & Recording Magazine』2014年6月号の「Books」コーナーにて、橫川理彦さんが近藤譲さんの『聴く人(homo audiens)』を書評してくださいました。今回のお題は「音楽のさまざまなとらえ方に出会う3冊」。大谷能生さんの『不良たちの文学と音楽』(東京カレンダー)、マイケル・オンダーチェ『映画もまた編集である』(みすず書房)とともにとりあげていただきました。

[木村]

2014年05月17日

CLASSICAが『オケ奏者なら知っておきたいクラシックの常識』を絶賛!

「平易に書かれているんだけど、中身は本格派」「クリスチャーノ・ロナウドの大腿四頭筋級の力強さでオススメしたい」──日本最古最強のクラシック音楽サイト、CLASSICAが、最新刊『オケ奏者なら知っておきたいクラシックの常識』を絶賛してくれました! この本は横浜市中区の聖光学院管弦楽団(聖フィル)HPに3年間連載していたコラムを再構成したものなので、読みやすさは抜群、でも内容はとっても濃いので、気楽にお手にとってみてください。

2014年05月21日

上田知華さんの『歌曲集 枕草子』が朝日新聞で紹介されました

5/20付けの朝日新聞夕刊にて、上田知華さんのCD『歌曲集 枕草子』が紹介されました。

朝日新聞デジタル|ソプラノで表現する「枕草子」 シンガー・ソングライターの上田知華、歌曲集を発売

上田さんはインタビューに答えて、「もし彼女が現代に生きていたら、女性誌の名編集長になっていると思う」と現代に通じる清少納言のモダンな感性を語っています。

CDリリース記念のコンサートは5/26(月)19:00からサントリーホール ブルーローズにて。会場では、6/2弊社から発売予定の『歌曲集 枕草子 楽譜集』(発行:CUE Entertainment)を先行発売します。

[木村]

2014年05月22日

文化通信「これからを担う出版人」にアルテスが登場!


出版業界紙「文化通信」最新号(5月19日付)の「これからを担う出版人」第4回にアルテスパブリッシングが登場! 記者さんが下北沢まで取材に来てくれました。木村と鈴木の写真まで掲載!(もやたら表情が硬いですが楽しい取材でした) ちょいとトウが立ってはいますが(笑)「これから」を担うべくさらに精進します!


2014年05月30日

『週刊読書人』に『〈クラシック〉と〈ポピュラー〉』の書評掲載

5/30付けの『週刊読書人』に、吉成順さんの『〈クラシック〉と〈ポピュラー〉』の書評が掲載されました。評者はピアニストの下山静香さん。

そもそも「クラシック音楽」とは何なのか。この言葉はいつごろ生まれ、定着したのだろうか?

という、演奏家ならではの切実な問いとともに、本書の内容を腑分けし、わかりやすく紹介してくださっています。

[木村]

2014年06月19日

井上章一さんが日経新聞で『すごいジャズには理由(ワケ)がある』を絶賛!

日本経済新聞の6/18付け夕刊「目利きが選ぶ今週の3冊」にて、風俗史家の井上章一さんが岡田暁生さんとフィリップ・ストレンジさんの『すごいジャズには理由(ワケ)がある』を書評してくださいました。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO72916380Y4A610C1NNK001/

岡田の耳にも感心するが、ストレンジの読み解きには、あちこちで目の中の鱗(うろこ)をおとされた。これまで自分は、何を聴いてきたんだろうと反省する。

と絶賛してくださっています。「カタカナ表記も、類書の慣例にはしたがわない。マイルスではなく、英語の音に近いマイルズとなっている。これもまた、音へのこだわりか」ともありますが、たしかにフィリップさんは「マイルズ」と濁って発音されるんですよね。

井上さん、ありがとうございました!

[木村]

2014年06月20日

『ステレオ』で「片山杜秀のパンドラの箱」が紹介されました

月刊『ステレオ』で隔月連載されている「“月刊ステレオの音”が楽しめるラジオ 集合!ミュージックバードの広場へ」は衛星デジタルラジオ「ミュージックバード」の魅力を紹介するコーナー。7月号掲載の第3回には「名物番組」として、片山杜秀さんがパーソナリティをつとめる「片山杜秀のパンドラの箱」「片山杜秀の大音楽家の時間」が紹介されました。

「パンドラの箱」のほうは、ご存知、片山さんの著書『線量計と機関銃』および『現代政治と現代音楽』のもとになった番組。「(さまざまな時事的テーマが)古典から現代までにいたる音楽、政治、社会、思想、映画、芸能等全方位的に網羅する片山氏の手にかかることで、壮大なスケールのトークへと発展していく」と紹介。番組スタート時のコンセプトが3.11を境に変わった経緯も、プロデューサーの田中美登里さん、片山さんのことばで明かされています。

最後は、「この片山氏の2番組、ぜひともワンセットで日常生活に添えていただきたい。政治や思想、社会などと同様やはり人間が生み出したところの音楽が、より深く染み入るようになるはずだ」と結んでくれています。収録中の貴重な写真も掲載されているので、ぜひご覧ください。

[木村]

2014年06月20日

『ステレオ』で『〈クラシック〉と〈ポピュラー〉』が紹介されました

『ステレオ』7月号にて、吉成順さんの『〈クラシック〉と〈ポピュラー〉』が紹介されました。「従来のパラダイム(規範、物の見方や捉え方)を一新する画期的な音楽社会史研究書だ」と評価してくれています。

[木村]

2014年07月09日

京都新聞で『すごいジャズには理由(ワケ)がある』が紹介されました

本日(7/9)付けの京都新聞にて、岡田暁生さんとフィリップ・ストレンジさんの『すごいジャズには理由(ワケ)がある』が紹介されました。

6/14(土)に京都・恵文社一乗寺店にて開催した二人のトークショーの様子を紹介しながら、本の内容にも踏みこんでくださっていて、ありがたいかぎり。インターネットで公開している関連動画ページも紹介してくださっています。

[木村]

2014年07月13日

『すごいジャズには理由(ワケ)がある』が毎日新聞で紹介されました

今朝(7/13)付けの毎日新聞書評欄に岡田暁生さんが登場、著書『リヒャルト・シュトラウス』(音楽之友社)を語っています。

今週の本棚・本と人:『リヒャルト・シュトラウス』 著者・岡田暁生さん

最後にフィリップ・ストレンジさんとの共著『すごいジャズには理由(ワケ)がある』の話題も。「『ばらの騎士』と入れ替わるようにして、アメリカの音楽が始まった。自分の中ではつながっているのです」との言葉も。

すごいジャズには理由(ワケ)がある』は早くも第2刷出来! 明日14日から出荷開始します!

[木村]

2014年07月15日

『サウンド&レコーディング・マガジン』にて『すごいジャズには理由(ワケ)がある』が紹介されました

『サウンド&レコーディング・マガジン』8月号にて橫川理彦さんが『すごいジャズには理由(ワケ)がある』を書評してくださいました。

岡田暁生さんとフィリップ・ストレンジさんの対談を「知識と理論と人間性の<理想の音楽の授業>」と評し、

あとがきも含めて240ページほどだが、内容はとても濃い。楽曲のポイントになる部分を取り上げ、譜例とともに具体的に解説されるので、何が起きていてどういう意味があるのかがはっきりと分かるのだ。
 これらのクリティカルな内容が、理論だけでなくジャズ界で学び演奏してきた中で得られた実感と、多くの逸話とともに語られる。モダン・ジャズの中身を味わうための、必読の一冊だ。

と絶賛してくださいました。「音楽や音楽家の内実を具体的に知る3冊」と題し、ほかに細馬宏通さんの『うたのしくみ』(ぴあ)、『バート・バカラック自伝〜ザ・ルック・オブ・ラヴ』(シンコーミュージック)が取り上げられています。

[木村]

2014年07月22日

京都新聞に『すごいジャズには理由(ワケ)がある』の書評が掲載されました

7/20付けの京都新聞に岡田暁生さんとフィリップ・ストレンジさんの『すごいジャズには理由(ワケ)がある』の書評が掲載されました。評者は弊社刊『ニュー・ジャズ・スタディーズ』の編者のひとりでもある成蹊大学教授(アメリカ文学、比較文学)の宮脇俊文さん。「自由であるためのルールとは」と題して、本書に通底する「自由をもとめる音楽=ジャズ」という視点を掬いとってくださっています。

 随所に紹介されている楽譜にひるむことはない。仮にそれが読めなくても、ネットで関連動画にアクセスしながら読みすすめられる構成になっている。京都大人文研教授の音楽学者と演奏者のコンビで、ジャズの特質をうまく引き出す質問と、これに対する巧妙な受け答えが展開されるライブ感あふれる対談である。

と結んでくださっているのもうれしい!(ここで紹介されている「関連動画ページ」はこちら) ありがとうございました。

[木村]

2014年07月22日

『ステレオ』で『すごいジャズには理由(ワケ)がある』『オケ奏者なら知っておきたいクラシックの常識』紹介

『ステレオ』8月号にて岡田暁生さんとフィリップ・ストレンジさんの『すごいジャズには理由(ワケ)がある』と長岡英さんの『オケ奏者なら知っておきたいクラシックの常識』が紹介されました。前者については、「……アドリブやハーモニー、曲の構造といった視点、つまり「楽理」的な視点からの論及が多いのが類書にないユニークなところだ」と、後者については「大学で西洋音楽史の講義を行う傍ら、アマチュア・オーケストラでヴィオラを弾いているという、いわば理論と実践を兼ね備えている著者ならではの視点から、さまざまな「クラシックの常識」がわかりやすく解説される」と評してくださっています。

[木村]

2014年07月23日

『ぶらあぼ』で『線の音楽』紹介

『ぶらあぼ』2014年8月号で『線の音楽』が紹介されました(p.160)。
また、「New Release Selection」(p.146)のコーナーではコジマ録音から発売されているCD『線の音楽』が取り上げられ、コジマ録音の広告(p.149)にもCDと書籍が掲載されています。

Books:http://ebravo.jp/digitalmagazine/bravo/201408/#page=156
New Release Selection:http://ebravo.jp/digitalmagazine/bravo/201408/#page=142
広告:http://ebravo.jp/digitalmagazine/bravo/201408/#page=144

【長谷】

2014年07月23日

『CDジャーナル』で『線の音楽』紹介


『CDジャーナル』2014年8月号のブックレビューにて『線の音楽』が紹介されました。
本の情報について述べられた後、“その後の自身の作曲と思考の基礎になったという文章は非常に具体的で読みやすい”と評してくれています。
また「今月の推薦盤」では、コジマ録音より発売された『線の音楽』のCDレビューが掲載されています。
レビューの文句を拝借して何ですが、“CDとあわせてどうぞ”!【長谷】


2014年08月04日

『Jupiter』で『オケ奏者なら知っておきたいクラシックの常識』が紹介

大阪・いずみホールの会報『Jupiter』vol.147(2014年8・9月号)にて、『オケ奏者なら知っておきたいクラシックの常識』が紹介されました。

読み進めて驚いた。読みやすく簡潔な文章の中に、知的好奇心を刺激する多くの研究成果、資料知識が詰まっており読者を飽きさせない。音楽史や演奏史にも触れられているので、楽器を演奏していない方にも鑑賞の一助となるはず。

と、嬉しい評をしていただきました。どうもありがとうございます!

[松岡]

2014年08月05日

読売新聞で『線の音楽』が紹介されました

本日(8/5)付けの読売新聞夕刊にて近藤譲さんの『線の音楽』が、同名のCD(コジマ録音)とともに紹介されました。

YOMIURI ONLINE|近藤譲「線の音楽」、40年ぶり復刻CD

 著作は作曲を通じて実践した思索を後に文章にまとめたもの。「音楽における普遍的な美とは、音を聴くという情動的な体験がコモンセンス(常識)として共有されること」と説く。  作風は近年、変化を見せているが、「聴く」ことを徹底して考え抜く作曲のスタンスは、今も孤高を保っている。

再発なったCDも書籍も、現代音楽の分野としては異例なほど話題になっています。時代がいまふたたび、近藤譲さんの感性を必要としているのかもしれません。

[木村]

2014年08月13日

『サウンド&レコーディング・マガジン』に『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』の書評掲載

『サウンド&レコーディング・マガジン』9月号にて、橫川理彦さんが横原千史さんの『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』を書評してくださいました。

(略)本書の譜例から主題を特定し、それが展開していく過程を見ると、これまでベートーヴェンの音楽に感じていたものとは違う音楽構造が透けて見えてくる面白さがある。本書の末に補論として置かれているピアノ・ソナタの形式に関する論議と併せて、音楽を形作るテーマと変形の在り方を考えることは、音楽ジャンルに関係なく興味深いポイントだ。
 本書では、9人の音楽家や音楽学者によるベートーヴェンのピアノ・ソナタに関するエッセイがちりばめられていて、それがちょうどいいクッションになっており、ベートーヴェンを見る視座を広げてくれている。これまでベートーヴェンに関心の無かった人にも薦めたい一冊だ。

と、本書の特長を深くとらえ、また編集上の工夫にも触れてくださっています。ありがとうございました。

[木村]

2014年08月23日

8/27 佐々木敦さんがDOMMUNEに出演!題して「ex433」

ex-music』『』および『「4分33秒」論』(こちらはPヴァイン)の刊行を記念して、著者の佐々木敦さんが来週27日(水)DOMMUNE(ドミューン)に出演します。題して「ex433」。ゲストは畠中実さん、大谷能生さん、松村正人さん、そしてNYからスカイプで生出演の蓮沼執太さんという贅沢な顔ぶれ。3冊について激論を期待しましょう。大谷さんと蓮沼さんによる「4分33秒」生演奏もあるとのこと!19時からはぜひDOMMUNEへ! [鈴木]

2014年08月26日

『intoxicate』に近藤譲さんのインタビュー掲載

タワーレコードのフリーペーパー『intoxicate』の2014/August号に、近藤譲さんのインタビューが掲載されました。インタビュアーは小沼純一さん。巻頭に見開き2ページと、かなり大きな扱いで、CD/書籍『線の音楽』の再リリースについて紹介してくれています。

全文をこちらで読むことができます。
http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/2901

CDと本についてだけではなく、近藤さん独自の「音楽と言葉」をめぐる思索に触れることのできる深い内容です。ぜひお読みください。

[木村]

2014年08月27日

ミュージックバードに近藤譲さんが出演

高音質「音楽専門」衛星デジタルラジオ「ミュージックバード」の「プロデューサーの部屋」(パーソナリティ:平井洋さん)に近藤譲さんが出演します。

ミュージックバード/プロデューサーの部屋
9月20日(土)・27日(土)18:00~22:00
(再放送=翌週日曜日1:00~5:00)

書籍/CD『線の音楽』の話題を中心に、近藤作品を作曲家自らの解説付きで聴ける8時間、聴き逃せません。

[木村]

2014年09月03日

『北國新聞』に潮博恵さん執筆の記事が掲載

北陸地方を中心に古くから愛されている『北國新聞』9/2付朝刊に、9/12発売『古都のオーケストラ、世界へ!』の著者である潮博恵さんが執筆したオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の記事が掲載されました。

「岩城宏之メモリアルコンサートに寄せて」というタイトルで、9/6に石川県立音楽堂にて行われる公演について紹介されています【公演の詳細はこちら】。

末尾ではもうすぐ発売になる本のことにも触れられています。
北陸の一地方都市にどうして世界水準の室内オーケストラが生まれたのか、その成功の秘密が本書では解き明かされていますので、金沢だけでなく、その他の地方のオーケストラに関係していたり、文化振興に興味を持たれている方にはぜひとも読んでいただきたい一冊となっています。

設立25周年を迎えたOEKから、今後も目が離せません![長谷]

2014年09月05日

『関西音楽新聞』9月号に『線の音楽』書評掲載

『関西音楽新聞』第747号(9月号)にて、近藤譲さんの『線の音楽』の書評が掲載されました。評者はいずみホールのステージマネージャーである小味渕彦之さんです。

「これを読むと、調性音楽から偶然性の音楽へ至った20世紀に起こった音楽の変遷を受け、近藤が自らの音楽を如何に生み出すのかを熟考したことがよくわかる」と述べ、
「その上で『線の音楽』を聴けば、音楽が第一義に音と音の関係性で構築された芸術であることが、不思議なほどすっきりと腑に落ちるのだ」と、本とCDを関連づけて評してくださっています。

『線の音楽』が、いかに思想と音楽とが深く結びついているものであるかということがよくわかりますね。ありがとうございました。[長谷]

2014年09月09日

『古都のオーケストラ、世界へ!』、金沢でお披露目!


MRO北陸放送報道局長・大家陽一さんの取材を受ける潮博恵さん

今週金曜日(9/12)に発売予定の潮博恵さんの新著『古都のオーケストラ、世界へ!』。発売に先がけて、オーケストラ・アンサンブル金沢の本拠地・石川県内で大きな話題になっています。

9/5(金)にはMRO北陸放送、テレビ金沢、石川テレビの夕方のニュース番組でとりあげられたほか、翌日9/6(土)の北陸中日新聞、北國新聞の朝刊には潮さんのカラー写真入りで記事が掲載。とくに北陸中日新聞は同書で潮さんが明らかにした全国のオーケストラの収益ランキングに注目、紙面の約半分をつかって大きく取り上げてくださいました。

また、9/6、石川県立音楽堂でおこなわれた「岩城宏之メモリアルコンサート」では、OEKの定期会員やS席・A席のチケット購入者に、OEKの支援企業である(株)レンゴーが製作した専用ケースに入れて本が手渡されました。

[木村]



2014年09月17日

『音楽現代』に『線の音楽』の書評掲載

『音楽現代』10月号に近藤譲さんの『線の音楽』の書評が掲載されました。評者は音楽評論家の石塚潤一さんです。近藤さんが感性に頼らない「線の音楽」という方法論によって、音楽史に独自の存在感を示したことに言及したうえで、

 本書は、近藤自身の方法論解説に留ることなく、様々な批評的視座を提供するものであるから、音楽全般に興味を持つより広い読者の標柱となるだろう。音楽をポストモダンのタコ壺から救いだし、創作の新鮮さを取り戻す鍵として、近藤の思考の軌跡は今日なおアクチュアルに屹立している。

と結んでくださっています。

[木村]

2014年09月22日

『週刊朝日』で陣野俊史さんが『線の音楽』を書評

本日発売の『週刊朝日』10月3日号に近藤譲著『線の音楽』の書評が掲載されました。評者は文芸評論家の陣野俊史さん。「音が「構造化」されたとき音楽が生まれる」と題して、本書の旧版にあたる「エピステーメー叢書」の思い出から書き起こし、近藤さんの音をめぐる思考を、じっさいに音楽を聴いて跡づけながら、ていねいに紹介してくださっています。

……復刊されたこの本を読み返してみて、とにかく著者の姿勢にうたれた。一九七〇年代に音楽を作曲しようとする際に、どこまでが音楽なのか、著者の言葉を使えば、どれが「楽音」でどれが「楽音」ではないのか、著者は思考を厳密に深めていく。
……一つひとつの語彙を吟味し、定義づけ、一歩ずつ進んでいく近藤の姿勢は、『線の音楽』という曲を作りながらの音楽的実践から生まれている。ここが凄いところだ。理論だけではない凄味がある。
「関係」や「構造」の重要性を、私はこの本で学んだ。「音」を「言葉」に置き換えてもいい。言葉はあらかじめ言葉として存在するのではない。関係づけられ、構造化されることで、言葉になる。音と音楽の関係も同じ。こんな当たり前のことを、近藤は自前の言葉で存分に語っている。

ぜんぶ書き写したいくらいの心のこもった書評です。陣野さん、ありがとうございました。

[木村]

2014年09月23日

『ex-music〈R〉』を横川理彦さんが『サンレコ』誌で書評

アルテスパブリッシングの書籍が刊行されるたびに『サウンド&レコーディング』誌でほとんどすべてレビューして下さっている横川理彦さんが、最新10月号では佐々木敦さんの『ex-music〈R〉』を取り上げてくれました。今回のリニューアル復刊に際して新たに収録したテキストの中でも、とりわけラストの「マキシマル・ミュージック」論を「音楽の“空間”に焦点を当てるものとして未来につながる可能性がある。デジタルで高解像度の“聴取”は(ヘッドフォン・ミュージックなども含め)作曲/演奏/聴取の在り方を大きく変え得るのだ」と注目していただきました。[鈴木]

2014年09月24日

朝日新聞(北陸版)が『古都のオーケストラ、世界へ!』を紹介

昨日(9/23)付けの朝日新聞(北陸版)朝刊にて、『古都のオーケストラ、世界へ!』が紹介されました。著者・潮博恵さんに取材し、オーケストラ・アンサンブル金沢の足跡をたどりつつ、これからの課題にもふれた同書のポイントを取り上げ、「地元にオーケストラがあることの素晴らしさを知って、1回1回のコンサートをたいせつにしてほしい」という潮さんのメッセージを伝えてくださいました。

[木村]

2014年09月25日

『ぶらあぼ』で『古都のオーケストラ、世界へ!』紹介

『ぶらあぼ』10月号の「BOOKS クラシック新刊情報」コーナーで、潮博恵さんの『古都のオーケストラ、世界へ!』が紹介されました。コンサートゴウアーのみなさんにぜひ読んでいただきたい本です。ぜひチェックしてみてください。

[木村]

2014年10月12日

『望星』に『聴く人』の書評掲載

東海教育研究所が発行する月刊誌『望星』11月号に近藤譲さんの『聴く人』の書評が掲載されました。評者は須藤岳史さん(存じ上げなかったのですが、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者だそうです)。

 あとがきにもあるように、それぞれの章は独立しているにもかかわらず、「強い関連性で結ばれ、互いに対して開いている」。各章において異なる文脈下で繰り返される同じ議論は、音楽の主題が随所に調や音型を変えて現れるかのごとく、本書全体に統一性を与えている。

近藤譲さんの文章のもつ「音楽性」を聴き取ってもらえて、とてもうれしく思いました。

[木村]

2014年10月16日

『ショパン』で『線の音楽』『ピアノ大陸ヨーロッパ』『〈クラシック〉と〈ポピュラー〉』が紹介されました

『ショパン』11月号の第2特集は「“音楽のプロ”のおすすめ書籍」ということで、弊社書籍からも3冊が紹介されました。

まずピアニストの大井浩明さんが選んでくれたのは、近藤譲さんの『線の音楽』。大井さんはアルテス木村が音楽之友社在職時代に手がけた橋本英二さんの『バロックから初期古典派までの音楽の奏法』も取り上げてくださっています。

また音楽評論家の道下京子さんは、西原稔さんの『ピアノ大陸ヨーロッパ』を推薦。

 やや堅めの内容ですが,よく知られた作曲家や作品、ピアニストの名前もたくさん登場しますので、自分の興味と結び付けて読むことができると思います。いわゆる音楽社会学的な類の本にしては、読みやすい方ではないでしょうか。ピアノを弾いたり聴いたりする際の、知識や理解を深めるのにきっと役立つにちがいありません。ピアノを通して、当時の社会も見えてきますよ。

と紹介してくださいました。

最後に、音楽学者・音楽評論家の湯浅玲子さんのおすすめは、吉成順さんの『〈クラシック〉と〈ポピュラー〉』。

 当時のコンサートの状況をたどりながら、“クラシック”が古いもの、“ポピュラー”が新しいもの、という認識ができあがってくる経緯は、読んでいてもおもしろいです。(略)
 また、この本をお薦めする理由に、読みやすさがあります。学術書で参考にされるような文献を用いてはいますが、本文は堅苦しい表現を避け、わかりやすく書かれています。そして、当時の人々のなかに音楽がどのように融け込んでいたのか、その様子を鮮やかに蘇らせていきます。

みなさま、どうもありがとうございました。

[木村]

2014年10月16日

『婦人之友』で『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』紹介

『婦人之友』11月号で青山通さんの『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が紹介されました。評者は歌人の松村由利子さん。「時代を超える音楽の力」と題して、通崎睦美『木琴デイズ──平岡養一「天衣無縫の音楽人生」』(講談社)、崔善愛『ショパン──花束の中に隠された大砲』(岩波書店)とともに紹介していただいています。

 [『ウルトラセブン』の最終回で流れた]その曲が、リパッティ/カラヤン指揮・フィルハーモニア管弦楽団によるシューマンの「ピアノ協奏曲」だとわかるまでのプロセスは、上質のミステリを読むようで実に楽しい。
 それは、暮らしにおけるオーディオ機器の進化をたどる旅でもある。手軽に楽曲をダウンロードできる時代、私たちは音楽への渇望を忘れかけているかもしれないとも思わされた。

歌人ならではの柔らかな感性で、3冊の音楽書の面白さと読者の好奇心とのあいだに、うまく橋をかけておられることに感心しました。

[木村]

2014年10月16日

『intoxicate』で『線の音楽』紹介

『intoxicate』10月号(通巻112号)にて、近藤譲さんの『線の音楽』が紹介されました。といっても、オリヴァー・サックスの『音楽嗜好症』(早川書房)の書評のなかに出てくるだけですが。その部分を引用します。

 最近復刊された作曲家近藤譲の『線の音楽』は、アーティキュレーションとグルーピングという概念を用い、二つ以上の音が以下に音楽化(構造化=作品化)されるかについての分析を試み、さらに自身の作品を創り出す方法に至った過程を示す。そこでは歴史(音楽史)──つまり記憶──が、生成する音に及ぼす作用とその反作用として新しい音楽を生む力学が語られるが、記憶の総体=歴史の外にでることの不可能性の中でこそ新しい音楽が生成し新しい音楽経験を生むことを再確認し、音と記憶は社会的コンテクストの中で音楽を生み出だしていることにあらためて気がつかされる。

評者は高見一樹さんです。

[木村]

2014年10月16日

『ポップ・アフリカ800』に嬉しい書評がふたつ!

この夏に刊行した『ポップ・アフリカ800』の書評が『サウンド&レコーディング・マガジン』と『レコード・コレクターズ』の11月号に掲載されています。これがどちらも著者・荻原さんの「文章」を絶賛してくれていて、じつに嬉しいものでした。

前者の横川理彦さんは「何と言っても、〜すべてのディスクとアーティストの解説を的確に書いているのが素晴らしい。印象批評ではなく、音楽がどこに由来し、〜どこが聴きどころなのかが短い文章の中から飛び出てくる。」「テキストから受け取る内容がとても濃い」、後者の真保みゆきさんは「ごく短いディスク評ながら、読み継いでいくうちに〜アフリカ音楽の多様性を歴史と地域の両面から縦/横断していく」「ディスクガイドでありながらガイド本を超えていく瞬間が多々ある」といった具合。

こうしたガイド文というのは、感想や批評など音楽を語るさまざまな言葉のなかでも実は最もハードルが高いものだと常々考えている僕としては、荻原さんのテキストそのものをこうして高く評価してもらえたことを、とても嬉しく、また誇らしく感じています。荻原さんのような高い志をもった書き手ともっともっと仕事をしたい、という思いを新たにもしたのでした。横川さん、真保さん、どうもありがとうございました。

[鈴木]

2014年10月17日

『音楽学』に『ヴァーグナーと反ユダヤ主義』『ケルビーニ 対位法とフーガ講座』『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』の書評掲載

日本音楽学会の機関誌『音楽学』第60巻1号に、アルテスの書籍3冊の書評が掲載されました。鈴木淳子さんの『ヴァーグナーと反ユダヤ主義』(評者:吉田寛さん)、小鍛冶邦隆さんが訳した『ケルビーニ 対位法とフーガ講座』(評者:大久保賢さん)、そして吉原真里さんの『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?』(評者:中村美亜さん)の3冊です。

いずれも専門家による読みごたえのある書評で、たいへん勉強になります。正当なご批判もありましたが、全体的にはそれぞれたいへん高く評価してくださっていて、ありがたく読ませていただきました。

[木村]

2014年10月21日

『レコード芸術』に『古都のオーケストラ、世界へ!』の書評掲載

『レコード芸術』11月号に潮博恵さんの『古都のオーケストラ、世界へ!』の書評が掲載されました。評者はフランス文学者の相場ひろさんです。

……たんなるパブリシティにありがちなOEK礼賛一色ではなく、発足以降生じた問題や意思疎通の齟齬、行政からの不満やそれへの対処など、今生きて音楽を奏でているオーケストラを生態のままに捉えようという真摯な態度で貫かれているのが好ましい。[略]……本作はまさに日本での事情を詳細に追いかけており、国内のオーケストラ運営関係者には、啓発されるところ大であることだろう。

このように評し、「すべてのリスナーに対して開かれた本」と結んでくださっています。

[木村]

2014年10月21日

『週刊朝日』に『すごいジャズには理由(ワケ)がある』の書評掲載

『週刊朝日』10月31日号に岡田暁生さんとフィリップ・ストレンジさんの『すごいジャズには理由(ワケ)がある』の書評が掲載されました。評者はフリーランス・ライターの西條博子さん(@hirorobin_s)。

テイタム→パーカー→マイルズ→コルトレーン……というジャズの系譜をたどりつつ、岡田さんとフィリップさんの対話の妙を紹介してくださっています。「主だった譜例をストレンジ氏が実際にピアノで弾き、ネットで流しているのが新しい」と「関連動画ページ」についても言及してくださってありがたいかぎり。

【10/27追記】書評がこちらでも読めるようになっていました。
dot.(ドット)|《話題の新刊 (週刊朝日)》すごいジャズには理由(ワケ)がある 音楽学者とジャズ・ピアニストの対話 岡田暁生、フィリップ・ストレンジ著

[木村]

2014年11月10日

【本日です!】松田美緒さんが「OTTAVA」に出演!

本日夜8時頃より、インターネット・ラジオ「OTTAVA」の「OTTAVA Salone」に松田美緒が生出演します。アルテスから12月15日に発売予定のニュー・アルバム『クレオール・ニッポン』から何曲かお聴かせしながら、日本のうたを求めて各地を訪ね歩いた旅の話などを約1時間語ります。ぜひお聴きください!

OTTAVA:http://ottava.jp/
OTTAVA Salone:http://ottava.jp/program/salone.html

2014年11月17日

『Jupiter』で『古都のオーケストラ、世界へ!』と『すごいジャズには理由がある』紹介

大阪・いずみホールの機関誌『Jupiter』12月/1月号(Vol.149)にて潮博恵さんの『古都のオーケストラ、世界へ!』と岡田暁生さんとフィリップ・ストレンジさんの『すごいジャズには理由(ワケ)がある』が紹介されました。2枠しかない書評欄をアルテスが独占! ありがたいです。

『古都のオーケストラ〜』については、

民間ホールの立場から読むと「なんて資金が潤沢な」と羨むばかりなのだが、逆に「お金があればできるのか」とも自問。楽団運営は結局は人材だと痛感。地域文化への愛、新境地にも挑戦する実行力がこの楽団の独自性を際立たせている。

と、まさに業界人ならではの視点から読んでいただけて、うれしく思いました。こういうところから、理想のオーケストラ、理想のホールとはなにかという議論が生まれるといいですね。

『すごいジャズ〜』については、

……クラシック音楽との関係性(マイルス・デイヴィスの即興演奏はブラームスのよう!? ストラヴィンスキーにもジャズの要素が?)が興味を引きたて、詳しい音楽理論を知らなくても楽しめる。

と、岡田さんとフィリップさんがタッグを組んだことの意味をしっかり掬いあげてくださいました。

[木村]

2014年11月17日

『サウンド&レコーディング・マガジン』に『古都のオーケストラ、世界へ!』の書評掲載

『サウンド&レコーディング・マガジン』12月号に潮博恵さんの『古都のオーケストラ、世界へ!』の書評が掲載されました。評者はもちろん橫川理彦さん。

……取材の料やテーマの立て方、客観的ではっきりとした分析などがとても良質で、第一級のレポートになっている。同著者のサンフランシスコ交響楽団を取り上げた書籍『オーケストラは未来をつくる』と併せて現代のオーケストラの在り方を見るのも面白い。
テンポ良く展開していく中に挟み込まれる写真は的確で、論議を実証する数値データやグラフも明快だ。

と絶賛してくださいました。ポピュラー音楽系、しかも音作りの話題が中心の雑誌ですが、それだけに『古都のオーケストラ〜』はこの雑誌の読者であるクリエイターたちにも関心をもってもらえる内容なのかもしれません。

[木村]

2014年11月20日

『ステレオ』で『古都のオーケストラ、世界へ!』紹介

『ステレオ』12月号にて、潮博恵さんの『古都のオーケストラ、世界へ!』が紹介されました。「前著[『オーケストラは未来をつくる』]同様、綿密な取材によって、一地方都市になぜ世界水準の室内オーケストラが誕生したのか、その成功の秘密を解き明かした、音楽ノンフィクションの意欲作・快作である」と評してくださっています。

[木村]

2014年12月01日

読売新聞(香川版)で『ヘンデル《メサイア》研究』紹介

少し時間が経ってしまいましたが、11/5付けの読売新聞(香川版)にて、『ヘンデル《メサイア》研究』の著者、中内幸雄さんのインタビュー記事が掲載されました。1/4面を使った大きな記事で、中内さんと《メサイア》との60年を超えるかかわりを紹介しています。

[木村]

2014年12月02日

2日17時30分〜「ソラトニワ銀座」に生出演!

このあと本日(2日)17時30分からインターネット・ラジオ、ソラトニワ銀座「オシキリシンイチの脱力主義!」に松田美緒が生出演、約1時間にわたってCDブック『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』を語り、歌います。http://www.soraxniwa.com/radio/program/ginza

2014年12月03日

潮博恵さんがMRO北陸放送ラジオに生出演します

古都のオーケストラ、世界へ!』の著者、潮博恵さんが、12/5(金)の朝、MRO北陸放送ラジオに生出演します。

MRO北陸放送ラジオ「おいね☆どいね」
http://www.mro.co.jp/radio/programs/oinedoine/kinyoubi/
(パーソナリティ:川瀬裕子)
潮さんの出演は12/5(金)9:20〜9:40頃

オーケストラ・アンサンブル金沢の四半世紀を描いた同書の話題を中心に、潮さんの素顔に触れるまたとない機会です。地元のみなさん、ぜひお聴きください。(生放送ですが、あとでmp3ファイルで聴けるようです)

[木村]

2014年12月05日

『ぶらあぼ』で『ドビュッシー ピアノ全作品演奏ハンドブック』紹介

『ぶらあぼ』12月号の「BOOKS クラシック新刊情報」コーナーで、中井正子さんの『ドビュッシー ピアノ全作品演奏ハンドブック』が紹介されました。ピアノ独奏曲全77曲の演奏法と解説が収められていて大好評です! ピンクの表紙が目印。ぜひお手にとってみてください。

[桑野]

2014年12月06日

Mikikiで『クレオール・ニッポン』が紹介されました

タワーレコードが立ち上げたミュージック・レヴュー・サイト「Mikiki」で松田美緒『クレオール・ニッポン』が紹介されました

「先行公開されている収録曲“移民節”と“レモングラス”のMVでも、郷愁を誘うような旋律と日本語独特の響きを持った知られざる名曲たちが、現代ラテン音楽に造詣が深いミュージシャンたちならではの洗練された歌とサウンドで瑞々しく生まれ変わった様が確認できる。」

2014年12月09日

松田美緒のテレビ、ラジオ出演情報!

来週発売する松田美緒のCDブック『クレオール・ニッポン』を12月4日のライヴ会場でご購入下さった方々から、「本を読むと歌の理解が深まる」「デザインとイラストがすばらしい」などなど、嬉しい声が届いています。

このあとFMやAMラジオ、テレビなどへの出演が続くので、雑誌のレビュー掲載と合わせてまとめてみました。お正月三が日のNHKラジオ第2をはじめ、ぜひチェックしてみて下さい!

●NHK総合テレビ(東北6県向け)
『東北Soul』出演
12月12日(金)午後7時30分〜8時43分/再放送=12月13日(土)午前10時05分〜11時08分

●NHK-BSプレミアム(全国放送)
『東北Soul』出演
2015年1月26日(月)14時45分〜15時58分

●KBS京都
『桂塩鯛のサークルタウン』出演
12月13日(土)午前11時30分頃から45分頃まで

●FM京都
「α-JAZZ SITE」出演
12月13日(土)深夜24〜25時

●NHKラジオ第2
年始特集「音で訪ねるニッポン時空旅」3日連続出演
1月1日(木)〜3日(土)朝7〜8時/再放送=夜8時〜9時

●TOKYO FM
田中美登里「トランス・ワールド・ミュージック・ウェイズ」出演
1月18日(日)&25日(日)朝4時30分〜5時、同朝4時〜4時30分 K-MIX[FM静岡]
同朝9時〜10時、1月19日(月)&26日(月)23時〜24時[衛星放送ミュージックバード])

●インターネットラジオJJazz.Net「AIRPORT」出演
2015年1月放送
●インターネットラジオ「OTTAVA」出演(11月10日放送済み)
●インターネットラジオ「ソラトニワ銀座」の「オシキリシンイチの脱力主義!」出演(12月2日放送済み)

●月刊「ラティーナ」12月号特集で3ページにわたって紹介(大石始氏)
●『テレビブロス』2014年11月22日号にCDレビュー掲載(サラーム海上氏)
●タワーレコードのフリーペーパー「intoxicate」12月10日号でインタビュー記事1ページ掲載(佐藤由美氏)
●月刊「ミュージック・マガジン」1月号CDレビュー掲載予定
●東京新聞にライヴ・レビュー掲載予定

2014年12月11日

JJazz.Net〈Sense of Quiet〉で『クレオール・ニッポン』から2曲放送中

成田佳洋さんの選曲/監修による「sense of "Quiet"」は、タイトル通り「静けさ」を感じさせる魅力的な楽曲を提供してくれるネットラジオ番組で、いつも楽しませてもらっていますが、今日10日から始まった今月のプログラムに松田美緒『クレオール・ニッポン』から〈花摘み歌〉〈木負い節(ヨイヤラ節)〉の2曲が選ばれています。放送は来年1月14日17時まで約1ヶ月間。どうぞお楽しみください。

2014年12月12日

『音遊人』で『古都のオーケストラ、世界へ!』紹介

『音遊人』2014冬号にて潮博恵さんの『古都のオーケストラ、世界へ!』を紹介していただきました。ヤマハの会員誌なんですね。オールカラーで充実した内容の雑誌です。

先日もあるオケの事務局の方から、「上司から『この本は読んでおけ』と推薦されました」と言われました。『古都オケ』、音楽関係者のあいだで、少しずつ浸透してきているようです。

[木村]

2014年12月12日

『intoxicate』誌に松田美緒インタビュー掲載!


タワーレコードが隔月で発行しているフリーマガジン『intoxicate』最新号(12月20日発行)に、佐藤由美さんによる松田美緒インタビューが掲載されました。タイトルは「開かれた先人たちへの、おおらかさと気骨あふれるオマージュ」。

2005年のアルバム・デビューからの彼女の「航跡」をよく知る佐藤さんが、うたを探す旅の中で実りある多くの出会いやエピソードを、松田美緒の活き活きとした言葉で再現しながら、このCDブック『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』の魅力を語ってくれています。どうもありがとうございました!



2014年12月15日

時間を超え、空間を超え、いま顕れるクレオールな日本語世界 ──松田美緒『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』に寄せて(文・おおしまゆたか)

本日発売となる松田美緒のCDブック『クレオール・ニッポン』を「今年のベスト・ワン候補」と賞賛してくれたお一人が、翻訳家・音楽評論家のおおしまゆたかさん。アルテスでは『聴いて学ぶアイルランド』の翻訳を手がけていただいています。そのおおしまさんにこんな素晴らしいテキストをいただきました。この「日本のうた」プロジェクトのどこがどうすごいなのか、どう魅力的なのか、ずばり本質を突いた見事なレビューをぜひお楽しみください。


時間を超え、空間を超え、いま顕れるクレオールな日本語世界
──松田美緒『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』に寄せて

文・おおしまゆたか


「異邦のことば」としてうたわれる日本語

 松田美緒は「クレオール」を「混在し、拮抗し、融和するルーツ、混じり合った血、そこからはじまる新しい創造の次元」と定義する。「遥か昔から何通りもの道を通って来た人たちが混ざり合ってできたこの日本で、豊かな地域性こそがクレオールであり、そこから歌が紡ぎだされる」。

 とすれば、地球上どこでも、そして誰でも「クレオール」でない土地も人もいない。のではあるが、クレオールの濃度の濃淡はある。日本はかなり濃い方であろうといつ頃からか思うようになった。あまりに濃すぎて、そうは見えなくなってしまっている。ひょっとするとこれはクレオールだと一目見てわかるようなところ、近代以降の西インド諸島やシンガポールなどは、まだ濃度が濃くないのかもしれない。

 この表題は日本の中のクレオールなところを探すよりは、クレオールとして日本をながめたとき顕れてくる姿をさすのだろう。「いま」「そこ」にありながら隠れている、隠されているものが顕れてくる驚きと歓び、一度も別れたことはないはずなのに遠く離れていたなつかしいものに会う新鮮な想い、てれくささと呼んでもいいと思うが、この音楽を聴き、文章を読むと、そのふたつを共有する。

 クレオールとしての日本の位相を、松田は探していたわけではない。異なる伝統、異なる文化に惹かれ、そこに浸るうちに、自分が属する伝統、文化に関心が向かう。そこで出逢ったうた、共振の強いうた、うたいたくなるうたを集めてゆくうちに、徐々に見えてきた。その軌跡が文章に綴られている。うたに導かれるままに、その跡をたどってゆくと、目の前に想いももうけぬ情景が開ける。その体験がくり返される。

 それは日本語のうたではあるが、だからこそ異質性は増す。松田は、おそらくはそれを認識し、あえて日本語を「異邦のことば」としてうたう。そうすることで、隠されていたうたは今のうたとして顕現する。

 松田が日本語のうたの跡をたどって、時間を超え、空間を超えるのは、日本語もまた、列島の空間に限られず、文字にとらわれず、自在に流れてきたからだ。流れた先で、交わり、ぶつかり、合わさる。合わさるにはぶつからなくては始まらない。ぶつかるのは交わって初めて起きる。過程と結果の区別がつかないような状態のあちこちで、うたが生まれでる。仕事のためのうた、苦しみをやわらげるうた、楽しむうた、名づけることのかなわぬ想いを託すうた。そうしたうたを一つひとつ拾いあげ、ていねいにうたう。隠れていたうたを呼びさまし、新たなうたとして、世に放つ。

 してみれば、松田がこれらのうたに遭遇したのは偶然だろうか。あるいは、むしろうたの方が松田を呼んだのではないか。わたしはここにいる。わたしをうたってくれ。そう明確に訴えたわけでは、おそらく無いにしても。

 不適切を承知で言えば、そのはたらき方は『指輪物語』のサウロンの指輪の作用に似ている。主から切り離された指輪は、主のもとへもどろうとして、担い手を選び、移ってゆく。指輪そのものに意識があるわけではない。目的があるわけでもない。ただ、おのれがあるべき場所へもどろうとする。

 うたもまた、いかに深く隠れされようとも、うたわれることを望む。うたうべき人を求めて、磁場のような、匂いのようなものを発している。ふさわしいうたい手は磁場に反応し、匂いに導かれる。その遭遇が常に幸福な結果に収まるわけではない。が、遭遇した瞬間は幸せではなくとも、時機が熟していつの間にか幸せになっていることもある。


底知れぬ豊饒な響き

 そうした磁力ないし魔法が最も効果的に作用したのは6曲目〈こびとのうた〉だ。時間や空間だけでなく、生き方そのものでも遠く隔たった世界から聞こえてきたうた。信仰を保ちつづけること、信仰をもっていることが命に関わる事態を生き延びてきた人びとのうた。ここには、そうした人びとが養った冷徹さと、それに裏打ちされた思いやりの深さが垣間見える。底を流れる根の太いユーモアのセンスも、あるいは必要から身につけてきたのか。百年ぶりにうたわれるうたは松田の声に底知れぬ豊饒な響きを与える。「ほんに」のフレーズはありとあらゆる想いを担う。

 松田の声は高く澄んでよく伸びる、透明感が高い。発音が明瞭で、歌詞を見なくてもはっきり聞きとれる。聞きとれても意味のとれないこともあるが、それは松田のうたい方ではなく言葉が異質だからだ。はじめは伝統歌をうたうには声がきれいすぎるとも感じたが、繰り返し聴くうちに気にならなくなってきた。それにはこの明瞭な発音もあるだろう。明瞭な発音は伝統的ではないかもしれないが、一度切れた伝統を再度受け止めようとすれば、それも必要ではある。

 あるいはまた遠く旅してきたうた。ブラジル(〈移民節〉)やハワイ(〈ホレホレ節〉)へ渡った人びとが生んだうたからたち昇る二律背反の想い。苦しい暮らしに耐える哀しみと、その暮らしを生き延びてきたことへの秘かな誇り。故郷はかぎりなくいとおしいが、ではそこへ帰ることを望むのか。そして、幾重にも重なりからみあった、うたにうたうしか表に出す術のない感情の向こうに、日本語にも予想外のしたたかさと柔軟性が備わっていることがにじみ出てくる。それはまた列島本体からは離れて太平洋文化圏に属する小笠原のうた〈レモングラス〉からも伝わる。拍子を整えるためのフレーズの「ねえー」と延ばされる音は、〈ヨイスラ節〉の囃子とも共鳴し、海の豊かさをはらむ。

 そして、山や海の仕事のうた。仕事や作業をやりやすくするための労働歌。効率をあげるためではない。というよりも、目の前の作業の効率を上げるためではない。もっと広く、仕事を円滑に運び、ミスを減らし、暮らし全体の「効率」を上げる。同時にここにおれは生きているぞという宣言でもある。〈トコハイ節〉に悲喜こもごもの祭りを響かせる早坂紗知のサックスがすばらしい。そのサックスはまたブラジル版〈五木の子守唄〉で、社会の支配構造に宿るリスクを暴きだしもする。


この世界はまさに豊饒の山河河海

 伝統歌はそれぞれ来歴をもつ。いつどこで生まれたかはわからないが、ある時からこうして生き延びてきたという「物語」を背負っている。それを知っている方が、うたが伝えようとするものを呑みこみやすくなることもある。うたい手との邂逅の次第は、うたい手がうたに託したものへ近づく助けともなる。それを適切にうたとともにさし出そうとすれば、文章の量も増え、ライナー・ノートは膨らみ、1冊の本となった。やわらかな絵が、文章だけでは難しい雰囲気をかもしだす。

 この絵を描いている渡辺亮は、録音でパーカッションを担当してもいる。このアンサンブルの核はジャズをベースとするピアノで、曲によってダブル・ベースが空間を広げるが、肝は打楽器だ。うたの精妙なニュアンスを、打楽器は適確に、謙虚に描く。例えば、〈移民節〉でのトライアングル、〈花摘み唄〉の背景「ノイズ」、〈ホレホレ節〉の水の音。後者でのメロディを奏でる打楽器はバゥロンかと思ったら、水に浮かせた瓢箪だとライヴで判明した。

 わずかに角度をずらしたら顕れたクレオールな日本語世界。一度顕れてみれば、松田も言うように、この世界はまさに豊饒の山河河海ではないか。これを最初の成果として、松田が旅を続け、そこからの便りを