大阪・いずみホールの機関誌『Jupiter』Vol.137(2012年12月&13年1月号)で、片山杜秀さんの『線量計と機関銃』が紹介されました。評者は編集の(め)さん。
……[3.11以降の]重く複雑な現実に直面したクラシック音楽ファンは社会人と趣味人の自分が分裂しそうだ。著者はそれと統合させ、しゃんとさせてくれる。
同書で語られる内容は音楽をはるかに超えて、政治・社会・経済・文化全般におよびます。それでも、片山さん自身「クラシック・ファン」として、この不要不急の趣味を、ヘヴィな現実のなかでどう守っていくかという処方箋も示してくれています。それをしっかりと受け止めていただいた、うれしいレビューでした。
[木村]